甘い婚約~王子様は婚約者を甘やかしたい~

モモ

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初めてのデビュタントと隣国の王女様

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アイリッシュ様にこのままエスコートをしてもらおうと思っていたのですが、なんとなくイヤな予感がしたので

「アイリッシュ様やはりここまでで大丈夫です」

私がそのように答えてるとアイリッシュ様はとても驚き

「ルーなんで?何か不快なことでもあったかい?
あー、けどここまでにしようか」

アイリッシュ様も気づいたらしく

「あとはトムに案内させるよ」

そう言うとアイリッシュ様は私の手を離してくださいました。

「トムあとはよろしく」

と、アイリッシュ様がトムに指示を出すとなにやら耳打ちをしていますね。

メイはなにやら不満な顔付きです。

「何故?ルーチェ様の側にいないのですか?
これこらルーチェ様は戦いに行くのに」

けど仕方ないですね。

確かに私がエスコートしてもらっておかしくはないのですが、ラージグア王女様のことですもしかしてアイリッシュ様にイチャモンを付ける可能性はありますし、

「私にもエスコートして下さい」

なんて言いかねません。

そちらの方がアイリッシュ様の体面を保つ為に仕方ないことです。

王女様も王家の方なのですから社交界のえぐい噂話ぐらいわかるはず、もう少し考えてもらいたいです。

「ルーチェ様」

私が考え事をしていたらトムが話かけてきました。

「先日は殿下が大変失礼な事をしてしまい申し訳ありませんでした。
ですが、殿下はけしてわざとではないのでその事をお伝えしたいと思います。」

「トムちゃんとわかっているから大丈夫ですよ」

私がそのように答えるとトムはホッとした表情になり

「ありがとうございます。
そのような寛容なお心に感謝します。」

けど1つ気になった事があるので聞いてみようかしら

「トム1つ質問があるの」

「はい、なんでしょうルーチェ様」

「アイリッシュ様は確かに外交の問題もあるかも知れないけど、どうしてアイリッシュ様そのもっとはっきりお断りなさらないの?」

私の質問にトムは苦笑してしまった。

「私もその事について余り詳しくは知らないのですが」

トムが前置きをおいて話初めてくれた。

「どうやら幼い時に相当苦労と言うかイヤな思い出があったらしく余り強くお断りをすると反撃と言うか仕返しが凄いらしいのです」

「えっ?反撃?」

「はい、王女様からの仕返しが酷かったらしく未だにしっかりと覚えていらっしゃるそうです」

 あのアイリッシュ様が嫌がる程の仕返しとはどんな物なのか凄く気になりますが聞かない方がいいですね。

「ルーチェ様本日のラージグア王女様とのお茶会ですがこのまま私も従者として携わる事と成っていますのでご安心下さい。
また何か不足の事態が起こったとしてもこちらで対処いたしますのでどうか無茶だけはなさらないで下さい。」

そう言うとトムはニッコリと笑いました。

これはアイリッシュ様からの素敵なお守りをもらいましたね。

ですがここからは女の戦いです。

私も負けませんから。

私はメイとアイコンタクトを取り気合いを入れました。
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