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初めてのデビュタントと隣国の王女様
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なぜ?こうなった?
今日は2週間ぶりにルーと会いお茶をしながら色々な話をしようとしていたのに?
この2週間くだらない視察の同行や、貴族とのお茶会などに付き合わされていて執務の時間やルーとの時間も取れずにいたのに、折角ルーからのお茶の誘いがあり予定も執務も開けたのに廊下で王女に会うなんて…
しかもルーに見られてまた今度と言われてしまうとは思っても見なかった。
僕はため息しか出ない。
今日のお菓子もルーの好きな物を取り揃えたのに王女に
「なんて美味しいお菓子なんでしょ」
と、言われても全く嬉しくない。
「それでね。アイリッシュ様こんな事が…」
王女は昔と全く変わってなく自分の意見を押し通すし、こちらの予定の考慮がない。
僕は半ば王女の話を聞いていなかった。
「アイリッシュ様、アイリッシュ様」
王女に呼ばれて僕はハッ!として
「ラージグア王女なんですか?」
「もうアイリッシュ様私の話を聞いていました?」
「申し訳ありません。少し執務の考え事をしてまして…」
「まぁ!アイリッシュ様はこんな時までお仕事の事とは大変ですね。」
誰のセイですか?
「アイリッシュ様それでさっきの話で私もお茶会を開きたいのでよろしいでしょうか?」
僕は王女の話を全く聞いていなかった為にお茶会を開きたいと言われて貴族の令嬢とやるんだと思い軽い気持ちで
「私も開くと良いと思いますよ。
交流にもなると思いますし」
と、言ってしまった。
トムが後ろから
「殿下?!えっ?よろしいのですか?」
凄く慌てるトムを見て僕は不思議に思い
「お茶会を開く事が?」
全くトムの真意が見抜けかった。
しかしこの後王女の一言で僕は絶句することとなった。
「アイリッシュ様ありがとうございます。
婚約者のルーチェ様とのお茶会を許可して頂き、とても嬉しいですわ」
えっ?ルーとお茶会?僕はおもわずトムを見てしまうと、トムからそうですよ。と、言う答えが帰ってきた。
「王女それは困ります。」
「あら?なぜです先ほどアイリッシュ様は良いと言いましたし、実はすでにルーチェ様にもお茶のお誘いをしていたのですよ。」
相変わらず自分勝手に進めているね。
自分の失言にも呆れるけどすでにルーにお茶会を誘うのもどうかと思う。
彼女は今とても忙しいのに、
「ルーチェ様からぜひと言われてので今からとても楽しみです。」
ルー君も断ればいいのに本当に律儀な子だよね。
そんな風にルーの事を思うと今王女とお茶をしているのが馬鹿馬鹿しくなって来たので僕は席を立つことにした。
「アイリッシュ様どうしたのですか?」
「王女申しわけない。
取り急ぎやらないといけない事が出来たのでこれで失礼します。」
王女に呼び止められたけど僕はそんなのを無視して戻る事にした。
後ろで王女が"許さないと"と言いながら凄い顔していたのは気づかなかった。
僕は執務室に戻りルーに謝罪の手紙と花束を贈る事にしてトムに指示を出した。
しかし案の定ルーとのお茶より王女とのお茶を優先した事がフレッドとジョージにバレものすごく怒られたし、何故か母上にも知られていてとてつもないお説教を聞く羽目にもなってしまった。
今日は2週間ぶりにルーと会いお茶をしながら色々な話をしようとしていたのに?
この2週間くだらない視察の同行や、貴族とのお茶会などに付き合わされていて執務の時間やルーとの時間も取れずにいたのに、折角ルーからのお茶の誘いがあり予定も執務も開けたのに廊下で王女に会うなんて…
しかもルーに見られてまた今度と言われてしまうとは思っても見なかった。
僕はため息しか出ない。
今日のお菓子もルーの好きな物を取り揃えたのに王女に
「なんて美味しいお菓子なんでしょ」
と、言われても全く嬉しくない。
「それでね。アイリッシュ様こんな事が…」
王女は昔と全く変わってなく自分の意見を押し通すし、こちらの予定の考慮がない。
僕は半ば王女の話を聞いていなかった。
「アイリッシュ様、アイリッシュ様」
王女に呼ばれて僕はハッ!として
「ラージグア王女なんですか?」
「もうアイリッシュ様私の話を聞いていました?」
「申し訳ありません。少し執務の考え事をしてまして…」
「まぁ!アイリッシュ様はこんな時までお仕事の事とは大変ですね。」
誰のセイですか?
「アイリッシュ様それでさっきの話で私もお茶会を開きたいのでよろしいでしょうか?」
僕は王女の話を全く聞いていなかった為にお茶会を開きたいと言われて貴族の令嬢とやるんだと思い軽い気持ちで
「私も開くと良いと思いますよ。
交流にもなると思いますし」
と、言ってしまった。
トムが後ろから
「殿下?!えっ?よろしいのですか?」
凄く慌てるトムを見て僕は不思議に思い
「お茶会を開く事が?」
全くトムの真意が見抜けかった。
しかしこの後王女の一言で僕は絶句することとなった。
「アイリッシュ様ありがとうございます。
婚約者のルーチェ様とのお茶会を許可して頂き、とても嬉しいですわ」
えっ?ルーとお茶会?僕はおもわずトムを見てしまうと、トムからそうですよ。と、言う答えが帰ってきた。
「王女それは困ります。」
「あら?なぜです先ほどアイリッシュ様は良いと言いましたし、実はすでにルーチェ様にもお茶のお誘いをしていたのですよ。」
相変わらず自分勝手に進めているね。
自分の失言にも呆れるけどすでにルーにお茶会を誘うのもどうかと思う。
彼女は今とても忙しいのに、
「ルーチェ様からぜひと言われてので今からとても楽しみです。」
ルー君も断ればいいのに本当に律儀な子だよね。
そんな風にルーの事を思うと今王女とお茶をしているのが馬鹿馬鹿しくなって来たので僕は席を立つことにした。
「アイリッシュ様どうしたのですか?」
「王女申しわけない。
取り急ぎやらないといけない事が出来たのでこれで失礼します。」
王女に呼び止められたけど僕はそんなのを無視して戻る事にした。
後ろで王女が"許さないと"と言いながら凄い顔していたのは気づかなかった。
僕は執務室に戻りルーに謝罪の手紙と花束を贈る事にしてトムに指示を出した。
しかし案の定ルーとのお茶より王女とのお茶を優先した事がフレッドとジョージにバレものすごく怒られたし、何故か母上にも知られていてとてつもないお説教を聞く羽目にもなってしまった。
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