甘い婚約～王子様は婚約者を甘やかしたい～

初めてのデビュタントと隣国の王女様

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なぜ？あなた様がここにはいらっしゃるのでしょうか？

「ルー大丈夫？」

転ぶ寸前だった私を抱き抱えてアイリ様は私を立たせてくださいました。

「アイリ様なぜここに？」

「うん？今日はダンスのレッスンがあると聞いたからパートナーが必要と思ったからきたんだよ」

そんなレッスンの為だけに

「そんな事より今のはケガをするぐらいの転び方だったけど先生？」

アイリ様は凄い勢いで先生を睨んでます。

「今ケガされたらルーチェ嬢は凄く困るのはご存じですよね？
とても大切な時期なのはご存じですよね？
どうしてちゃんとフォローしてないですか？」

先生に対して質問してますが先生は首をただ縦に振り

「大変申し訳ありませんでした」

と、謝っていましたが、アイリ様のお顔は凄い不気味な笑顔が張り付いています。

「他の先生達も同じですよね？
リズムがずれ始めたら止めるべきですよね？
しかも良く見ると靴あってないですけど、どういことですか？」

アイリッシュ様が先生達に質問を繰り広げてます。

えっ？何でわかったですか？

アイリ様こちらを向き

「ルー踊ってるだけでわかるよ」

私今心の声漏れてましたか？

そんなに私のダンスはぎこちなく踊ってましたか？

私が混乱しているうちに先生達はアイリッシュ様に謝罪をしてトムに促されて部屋から出で行かれました。

「まだレッスンが終ってないのですが…」

私が不安そうに声を出すと

「そうだね。今から少し休憩してからダンスのレッスンをやり直そうね。
今靴を持ってきてもらうから」

そう言うとトムが新しい靴を持ってきてくれました。

アイリ様が私に履かせてくれます。

靴を履くと凄く履き心地が良く私のために作られた靴のようです。

「アイリ様この靴は？」

「ルー専用の靴だよ」

えっ？いつ作ったですか？

そんな疑問にはアイリ様は答えず

「さぁ先生も来たからダンスの練習をしようね」

笑顔で私のことをエスコートしていき一緒に踊り始めました。

アイリ様とは前に１回だけおどった事がありますね。

あれから3年立ちました。

そのときに比べて私も少しはダンスが上手になったと思います。

アイリ様とダンスのポーズを取るとあの時とは違う背丈と目線にドキドキします。

凄く心臓の音がうるさいです。

どうかこの音がアイリ様に伝わらないで欲しいと思ってしまいます。

だって恥ずかし過ぎますから。

アイリ様とのダンスはとても踊りやすく私も軽やかにステップが踏めます。

沢山練習してきたかいがありました。

「ルーダンスとても上手になったね」

アイリ様に誉めて頂き私は顔を赤くしてしまいましたが

「ありがとうございます」

と、恥ずかしながら言うとアイリ様はクスッと笑われました。