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初めてのお友達とお妃教育と…
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その間にルーチェとリリーのお妃教育が始まりルーが王宮に来るようなった。
サーシャ嬢は何かと付けてルーチェに対して嫌みやいじわるをすると、リリーから報告があったため日にちをずらして教育をしてもらうように父上、母上、宰相に進言したらあっさりと了承された。
多分この事はルーは知らないだろうなと思っている。
侯爵の農地での不正の証拠は全く掴めない状態で月日だけが過ぎていった。
その間にも侯爵家の資産はどんどん増えていき
侯爵自身も羽振りの良さが目立ってきた。
そうなると侯爵は宰相のバロッサ公爵にも意見をいうようになり、屋敷でパーティーを開く回数が増えていき下位貴族たちや商人たちは侯爵を慕うようになってきた。
次に僕たちが目を付けたのが人身売買だ。
けどこれは余りにもリスクが高すぎるためどうなんだろと言う意見で割れた。
「しかしこれしかないだろ」
「短期間でこんなに資金を調達するのは」
ジョージはすごい剣幕で言っている。
「しかし人が減ったという報告はないぞ
いくら何でもこの額を稼ぐのはよっぽどの人数になる」
「それに余りにも資金が増えるのが早すぎないか?」
フレッドと言うとおり人の動向にはどこの領地からも報告はない。
しかも侯爵の資産は今では公爵家の資産に匹敵するぐらいになってきている。
この一年での増えかたが異常である。
僕たちは焦りだしていた。
このままいけば二大公爵の資産を足したとしてもプロパレス侯爵の方が資産が上回ってしまう。
そうなるとこの国の貴族の均衡が崩れてしまう。
何か見落としてないか?
フレッドとジョージはまだ何か意見を交わしている。
僕は目を瞑り額に手を当てて考える本当にここ10年の資料だけで足りてるのか?
もっと他の領地の資料が必要ではないか。
調べる貴族を増やすか?
「…下、殿下…殿下!」
「わぁ!トムなんだよ」
「ずーとお呼びしていましたよ」
トムが呼んでいたのか、気づかなかったな
「で、何かわかったか?」
「いえ、殿下今日はルーチェ嬢がお妃教育で登城しております。
お茶のお時間ですが本日はどうなさいますか?」
すっかり忘れていた、あぁしかしまだやることもあるし僕だけルーとお茶をするわけには行かないな
「トム、悪いが本日は断って…」
「ダメだ、アイリッシュ!」
僕がトムの断りのお願いをしている最中にいきなりジョージが叫び出した。
「どうしたんだよ、ジョージ」
「アイリッシュ、少し来ん積め過ぎだ、ルーとお茶会をして気分を変えてこい。
顔がヤバいぞ」
「なぁ、フレッド、トム」
顔がヤバい?失礼だな。
「しかし、僕だけお茶をするわけには…」
「イヤ、アイリッシュが休まないと僕達も休めない、だからしっかりとルーとお茶して来て
その間僕達もお茶するから」
フレッド…言い方…
「殿下、お庭にルーチェ嬢をお連れします」
どうやらルーとのお茶の時間は決定らしい確かに僕達は休まずここまで来てしまったから休みも必要だろう。
「わかった。僕が席を外している間みんなも休憩にしよう」
ジョージはいそいそとお茶の準備を始めてフレッドは安心した顔をしていた。
みんなに心配させてしまったな。
ルーとお茶をする場所は僕の部屋かこの王太子妃の庭と決めている。
ルーがこの庭を気に入ってくれると嬉しいと思う。
庭でのお茶会を1度断られたが僕のお妃が使う庭だから僕にも使う権利があると言ったら素直に受け止めてくれた。
庭に着くと既にルーは居て僕に気づくと淑女の礼を取ってくれた。
ルーの作法は段々と洗礼されてきている。
これはルー自身が頑張ってるいる証拠である。
「アイリッシュ殿下、ごきげんよう」
「ルー、ごきげんよう待たせてしまって申し訳ないね」
「とんでもございません。殿下お忙し中ありがとうございます」
ルーにも気を遣わせてしまって僕は申し訳ない気持ちになってしまった。
ルーとのお茶会はやはりとても楽しかった。
進めてくれた双子には感謝しかない。
楽しい時間は直ぐに終わってしまい僕はまた不正集めてに精を出そうと思った。
最後にルーに何かプレゼントをしたいと最近の令嬢の流行りを聞いてみた
「最近の流行りですか?」
「ルー何が流行ってか教えてくれる?」
「そうですね、あっ、先ほどですねサーシャ様にお会いして「次はこれが流行るのよ」と言っていましたわ
けど私には背が足りないからちょっとと言われてしまいましたわ」
いや、なぜあの令嬢が今日いるのだ?
今日はお妃教育はない日のはず、そしてルーそれは嫌みだよ….
「サーシャ様が着ていたドレスには小さい宝石が散りばめられていてとてもキラキラしていましたわ」
「宝石のドレス?」
「はい、けど隣国から取り寄せた物らしく流行しても国としては…」
確かに隣国のドレスが流行っても
「サーシャ様のお屋敷にはよく隣国の商人がいらっしゃるそうですよ
そこから新しい物を買うらしいです」
プロパレス侯爵は隣国との取引?
自国ではなく?
では、よくパーティーで出入りしている商人は隣国の者?
「隣国の物も素晴らしいですけどやはり自国の物を私は流行らしたいですね」
僕はルーとの会話でどうしても何か引っかかるため思わず立ち上がってしまった。
「ルーごめん、急用が出来た」
と、言ってその場をあとにしてしまった。
後でトムに令嬢に対してあの態度は良くないと説教を受けルーに手紙で謝罪することとなった。
サーシャ嬢は何かと付けてルーチェに対して嫌みやいじわるをすると、リリーから報告があったため日にちをずらして教育をしてもらうように父上、母上、宰相に進言したらあっさりと了承された。
多分この事はルーは知らないだろうなと思っている。
侯爵の農地での不正の証拠は全く掴めない状態で月日だけが過ぎていった。
その間にも侯爵家の資産はどんどん増えていき
侯爵自身も羽振りの良さが目立ってきた。
そうなると侯爵は宰相のバロッサ公爵にも意見をいうようになり、屋敷でパーティーを開く回数が増えていき下位貴族たちや商人たちは侯爵を慕うようになってきた。
次に僕たちが目を付けたのが人身売買だ。
けどこれは余りにもリスクが高すぎるためどうなんだろと言う意見で割れた。
「しかしこれしかないだろ」
「短期間でこんなに資金を調達するのは」
ジョージはすごい剣幕で言っている。
「しかし人が減ったという報告はないぞ
いくら何でもこの額を稼ぐのはよっぽどの人数になる」
「それに余りにも資金が増えるのが早すぎないか?」
フレッドと言うとおり人の動向にはどこの領地からも報告はない。
しかも侯爵の資産は今では公爵家の資産に匹敵するぐらいになってきている。
この一年での増えかたが異常である。
僕たちは焦りだしていた。
このままいけば二大公爵の資産を足したとしてもプロパレス侯爵の方が資産が上回ってしまう。
そうなるとこの国の貴族の均衡が崩れてしまう。
何か見落としてないか?
フレッドとジョージはまだ何か意見を交わしている。
僕は目を瞑り額に手を当てて考える本当にここ10年の資料だけで足りてるのか?
もっと他の領地の資料が必要ではないか。
調べる貴族を増やすか?
「…下、殿下…殿下!」
「わぁ!トムなんだよ」
「ずーとお呼びしていましたよ」
トムが呼んでいたのか、気づかなかったな
「で、何かわかったか?」
「いえ、殿下今日はルーチェ嬢がお妃教育で登城しております。
お茶のお時間ですが本日はどうなさいますか?」
すっかり忘れていた、あぁしかしまだやることもあるし僕だけルーとお茶をするわけには行かないな
「トム、悪いが本日は断って…」
「ダメだ、アイリッシュ!」
僕がトムの断りのお願いをしている最中にいきなりジョージが叫び出した。
「どうしたんだよ、ジョージ」
「アイリッシュ、少し来ん積め過ぎだ、ルーとお茶会をして気分を変えてこい。
顔がヤバいぞ」
「なぁ、フレッド、トム」
顔がヤバい?失礼だな。
「しかし、僕だけお茶をするわけには…」
「イヤ、アイリッシュが休まないと僕達も休めない、だからしっかりとルーとお茶して来て
その間僕達もお茶するから」
フレッド…言い方…
「殿下、お庭にルーチェ嬢をお連れします」
どうやらルーとのお茶の時間は決定らしい確かに僕達は休まずここまで来てしまったから休みも必要だろう。
「わかった。僕が席を外している間みんなも休憩にしよう」
ジョージはいそいそとお茶の準備を始めてフレッドは安心した顔をしていた。
みんなに心配させてしまったな。
ルーとお茶をする場所は僕の部屋かこの王太子妃の庭と決めている。
ルーがこの庭を気に入ってくれると嬉しいと思う。
庭でのお茶会を1度断られたが僕のお妃が使う庭だから僕にも使う権利があると言ったら素直に受け止めてくれた。
庭に着くと既にルーは居て僕に気づくと淑女の礼を取ってくれた。
ルーの作法は段々と洗礼されてきている。
これはルー自身が頑張ってるいる証拠である。
「アイリッシュ殿下、ごきげんよう」
「ルー、ごきげんよう待たせてしまって申し訳ないね」
「とんでもございません。殿下お忙し中ありがとうございます」
ルーにも気を遣わせてしまって僕は申し訳ない気持ちになってしまった。
ルーとのお茶会はやはりとても楽しかった。
進めてくれた双子には感謝しかない。
楽しい時間は直ぐに終わってしまい僕はまた不正集めてに精を出そうと思った。
最後にルーに何かプレゼントをしたいと最近の令嬢の流行りを聞いてみた
「最近の流行りですか?」
「ルー何が流行ってか教えてくれる?」
「そうですね、あっ、先ほどですねサーシャ様にお会いして「次はこれが流行るのよ」と言っていましたわ
けど私には背が足りないからちょっとと言われてしまいましたわ」
いや、なぜあの令嬢が今日いるのだ?
今日はお妃教育はない日のはず、そしてルーそれは嫌みだよ….
「サーシャ様が着ていたドレスには小さい宝石が散りばめられていてとてもキラキラしていましたわ」
「宝石のドレス?」
「はい、けど隣国から取り寄せた物らしく流行しても国としては…」
確かに隣国のドレスが流行っても
「サーシャ様のお屋敷にはよく隣国の商人がいらっしゃるそうですよ
そこから新しい物を買うらしいです」
プロパレス侯爵は隣国との取引?
自国ではなく?
では、よくパーティーで出入りしている商人は隣国の者?
「隣国の物も素晴らしいですけどやはり自国の物を私は流行らしたいですね」
僕はルーとの会話でどうしても何か引っかかるため思わず立ち上がってしまった。
「ルーごめん、急用が出来た」
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