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初めてのお友達とお妃教育と…

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「ルー大好き!早く一緒にお菓子食べようよ」

「レオン殿下、ごきげんよう」

レオン殿下はアイリッシュ様の弟です。

今年で5歳になられます。

とても可愛いですよ。

「ルー、殿下呼びは嫌だレオンと呼んでよー」

こちらも殿下呼びを嫌がりますね。

顔を膨らませながら言われてしまいました。

「レオン挨拶なしになんですか?
淑女に抱きつくのは失礼です」

王妃様に注意をされてレオン殿下はシュンとされてしまいました。

「ルーチェ嬢ごきげんよう」

レオン殿下は渋々挨拶をしてくれました。

「王妃様ごきげんよう。本日はお誘い頂きありがとうございます」

私は改めてご挨拶すると

「ルーチェ嬢いらっしゃいお待ちしていたわ。
お見苦しいところを見せてしまって申し訳ないわね」

王妃様は謝罪されてしまいました。

「そんなことありません、お気になさらないで下さり」

私は気にしてませんよ。

「母上ごきげんよう」

アイリッシュ様が挨拶すると、

「アイリッシュ、貴方まで来たの?
私はルーちゃんとお茶の約束をしたのよ?
貴方とは約束してないけど?」

「母上冷たいですよ。
1人増えても変わらないでしょ?しかもレオンもいるからいいですよね?」

「貴方執務はどうしたの?逃げてきたの?」

やはり王妃様も同じところが気になるみたいです。

「今出来る分は全て終わりましたよ。あとはフレッドとジョージ次第です。あと1時間ぐらいは大丈夫だと思うので、それまで御一緒してもよろしいですか?
レオンもいいかなぁ?」

王妃様は何か言いたげですが、

「わかったわ」

「やったー兄上も一緒にお菓子食べようよ」

と、喜んでます。

私達は4人でお茶をすることになりました。

教育は慣れたかと王妃様から聞かれて

「作法や座学は問題ないのですが、ダンスが少し」

「ダンス?」

アイリッシュ様から聞かれました。

「お妃教育で初めて踊るのでステップとかが慣れてなくて、あと優雅に見えてましたがなかなか体力が必要だと知りまして…」

「そうね、ダンスは慣れと練習あるのみね」

先生も同じ事を言ってましたね。

「あとは背丈が足りなくてなかなか進まないのがとてももどかしいです。」

まだまだ小さい私には先生と踊るには背丈が足りず1人ダンスのため進歩してるか分かりません。

「僕が一緒に踊る!」

あら、レオン殿下からの申し出がありましたが
「却下よ」

王妃様即答ですね。

「レオン貴方だってまだ踊れないし、小さいから無理です」

「ちぇっ」

レオン殿下ふて腐れてしまいましたわ。

「ここだけては練習が足りないのでお家に講師の方をお招きしようと思います」

「あら、ルーちゃん熱心ね」

「そんな事ありません。その講師の方子息の方が私と同じ年なので練習パートナーにと進めてくれましたし」

するとアイリッシュ様から

「却下」

「えっ?アイリッシュ様?」

「ルーそんなに頑張って家でやらなくてもここでも出来るようになるよ。練習パートナーが必要なの?
それなら僕が勤めるからね。王宮においでよ」

「それは流石に…アイリッシュ様のお手を煩わせることになりますし」

「僕は構わないから、じゃあ決まりね。ルー」

えー、アイリッシュ様どうしたのですか?

そんなダンスの練習パートナーに王子様にしてもらう令嬢はいませんよ。

アイリッシュ様はニコニコしながらもう決まりねと、言ってますが私が困っていると

「アイリッシュ、貴方も少し強引ですよ。
ダンスの練習パートナーですよ。
あまり強引だと嫌われますよ」

「母上、ですが…」

あら、今度はアイリッシュ様がシュンとなってしまいましたわ。

アイリッシュ様を嫌うことはありませんが今回のはちょっと、

「ルーちゃんごめんなさいね。けどダンスはここでもう少し練習してから考えてみて?
もしかしたら慣れてないから上手く出来ないだけかもしれないから」

そんな風に王妃様にいわれてしまっては

「わかりました」

「アイリッシュもそれでもいいですね?」

「はい」

アイリッシュ様は渋々と納得したみたいですね

しかしアイリッシュ様があんなことを言うのはとても珍しいことなのでどうしたのでしょうか?

「ところでルーは最近慈善事業に興味があって施設に通ってると聞いたけど?」

「はい、お母様が元々やっていた物なのですが私も少しはお手伝い出来たらと思い通ってるおります。」

「それでどうだい?」

「そうですな、まだ良くわからないのことが沢山ありますが続けて行こうと思います」

そんな風に皆でお茶をしていると、

「殿下」

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