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初めてのお茶会と王子様
②
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トントンと扉をノックする
「入れ」
「失礼します、父上アイリッシュです」
まずは父上イヤ国王に話さなくては
「なんだ、アイリッシュ?」
「父上、いえ陛下ご相談があり参りました」
僕が真剣な顔で家臣として訪ねると父上も国王としての顔付きに変わり雰囲気が重くなる
「なんだ」
「この度私、アイリッシュは婚約者をパブロ家のミーシャ嬢からバロッサ家のルーチェ嬢に変えて頂きたく御願いに上がりました。」
国王の目がピックと動く
「ほぉーそれは婚約破棄ということか」
すごい威圧が僕を襲う
「はい」
「それは令嬢の未来に傷を付けるということ
その覚悟がお前にあるのか?」
ミーシャ嬢に傷?そうだ僕はそこまで考えなかった。
けど僕の中で幼いルーの悲しい顔をもう見たくなかったし僕自身がルーとの時間を失いたくなかった。
「はい、覚悟は出来ております。
いかなる罰があろうと、私は自分の言葉に責任を持ち陛下に御願いしにきております」
国王はゆっくり目を瞑り少しため息を吐きながらゆっくりと僕のことを見た。
「アイリッシュ、お前とルーチェ嬢のことは知っているお前の気持ちが少しづつ動いているのもわかっていた。
またミーシャ嬢自身お前に興味がないのも知っている。
しかし国王としてパブロ家を蔑ろにするわけにはいかない。
お前のワガママで令嬢の未来を奪うことも許されない」
やはりダメか…顔を下に向けると
「しかし父上としてお前の願いを叶えてやりたい…」
「父上」
僕が顔をあげるとそこには国王の顔ではなく父親としての顔があった
「王妃を呼んでくれ」
父上は近くの従者に母上を連れてくるように頼んだ
「ワシもまだまだ未熟者だな
息子の幸せを願ってしまう当たり」
父上は僕に優しく問いかけてくれた
「失礼します、陛下お呼びですか」
母上が父上の執務室にやって来た。
「あー済まぬな、そこに座ってくれ」
母上は僕の向かいに座り父上を見た。
「今日アイリッシュから婚約者の変更の申し出があったミーシャ嬢からバロッサ家のルーチェ嬢にしたいと」
「まぁ、それで陛下のご決断は」
「うむ、ところでミーシャ嬢のお妃教育はどうだ」
父上は母上に訪ねると
「あまり芳しくないですね
なんでしょう、多分やる気があまりないのか出来るはずなのにやらないですよ」
「やはりそうか」
「王妃をもしまた1からお妃教育を施してほしいと言ったらイヤがるか?」
「陛下、御言葉ですがお妃教育は私がやるのではなく、あくまで令嬢がやることです。
ただ私は後継者に教えていく身、例えどんなに私が一生懸命に教えても本人にやる気がなければ身に付きません」
「わかった」
「アイリッシュお前の要望を叶える
その代わり条件がある」
「条件?」
「まずミーシャ嬢との婚約破棄はどちらも傷つかず穏便に済ませること
そして何よりバロッサ家の了承を得ることだ」
「分かりました、父上」
「バロッサ家の了承を得ることは難しいぞ
特にオリビアは…」
僕はこの時父上が言った意味をまだ理解してなかった。
「アイリッシュ」
「母上、申し訳ありません
僕のワガママで母上いえ、王妃様までご迷惑を御掛けして」
「そんなことは良いのよ、やっと言ってくれたのね。
最近の貴方を見ていてとても生き生きしていたし、勉強にも身が入っていて良かったけど
母としては心配していたのですよ」
「母上、すいません」
「バロッサ家のルーチェ嬢はとても可愛らしいし王家特有の銀髪、家柄特に問題はないと思います、少し年齢が離れていますが
けど貴方が大切にしたい令嬢ならなにがなんでも守ってあげなさいね」
母上が背中を押してくれた。
僕は本当に恵まれていると思った。
「けど、オリビア様は強力だから頑張りなさい」
フレッドとジョージの母上はとてもそんな風には見えないけどな。
後日陛下からまずバロッサ公爵に話しをしてからこれからの事を決めることになった
「入れ」
「失礼します、父上アイリッシュです」
まずは父上イヤ国王に話さなくては
「なんだ、アイリッシュ?」
「父上、いえ陛下ご相談があり参りました」
僕が真剣な顔で家臣として訪ねると父上も国王としての顔付きに変わり雰囲気が重くなる
「なんだ」
「この度私、アイリッシュは婚約者をパブロ家のミーシャ嬢からバロッサ家のルーチェ嬢に変えて頂きたく御願いに上がりました。」
国王の目がピックと動く
「ほぉーそれは婚約破棄ということか」
すごい威圧が僕を襲う
「はい」
「それは令嬢の未来に傷を付けるということ
その覚悟がお前にあるのか?」
ミーシャ嬢に傷?そうだ僕はそこまで考えなかった。
けど僕の中で幼いルーの悲しい顔をもう見たくなかったし僕自身がルーとの時間を失いたくなかった。
「はい、覚悟は出来ております。
いかなる罰があろうと、私は自分の言葉に責任を持ち陛下に御願いしにきております」
国王はゆっくり目を瞑り少しため息を吐きながらゆっくりと僕のことを見た。
「アイリッシュ、お前とルーチェ嬢のことは知っているお前の気持ちが少しづつ動いているのもわかっていた。
またミーシャ嬢自身お前に興味がないのも知っている。
しかし国王としてパブロ家を蔑ろにするわけにはいかない。
お前のワガママで令嬢の未来を奪うことも許されない」
やはりダメか…顔を下に向けると
「しかし父上としてお前の願いを叶えてやりたい…」
「父上」
僕が顔をあげるとそこには国王の顔ではなく父親としての顔があった
「王妃を呼んでくれ」
父上は近くの従者に母上を連れてくるように頼んだ
「ワシもまだまだ未熟者だな
息子の幸せを願ってしまう当たり」
父上は僕に優しく問いかけてくれた
「失礼します、陛下お呼びですか」
母上が父上の執務室にやって来た。
「あー済まぬな、そこに座ってくれ」
母上は僕の向かいに座り父上を見た。
「今日アイリッシュから婚約者の変更の申し出があったミーシャ嬢からバロッサ家のルーチェ嬢にしたいと」
「まぁ、それで陛下のご決断は」
「うむ、ところでミーシャ嬢のお妃教育はどうだ」
父上は母上に訪ねると
「あまり芳しくないですね
なんでしょう、多分やる気があまりないのか出来るはずなのにやらないですよ」
「やはりそうか」
「王妃をもしまた1からお妃教育を施してほしいと言ったらイヤがるか?」
「陛下、御言葉ですがお妃教育は私がやるのではなく、あくまで令嬢がやることです。
ただ私は後継者に教えていく身、例えどんなに私が一生懸命に教えても本人にやる気がなければ身に付きません」
「わかった」
「アイリッシュお前の要望を叶える
その代わり条件がある」
「条件?」
「まずミーシャ嬢との婚約破棄はどちらも傷つかず穏便に済ませること
そして何よりバロッサ家の了承を得ることだ」
「分かりました、父上」
「バロッサ家の了承を得ることは難しいぞ
特にオリビアは…」
僕はこの時父上が言った意味をまだ理解してなかった。
「アイリッシュ」
「母上、申し訳ありません
僕のワガママで母上いえ、王妃様までご迷惑を御掛けして」
「そんなことは良いのよ、やっと言ってくれたのね。
最近の貴方を見ていてとても生き生きしていたし、勉強にも身が入っていて良かったけど
母としては心配していたのですよ」
「母上、すいません」
「バロッサ家のルーチェ嬢はとても可愛らしいし王家特有の銀髪、家柄特に問題はないと思います、少し年齢が離れていますが
けど貴方が大切にしたい令嬢ならなにがなんでも守ってあげなさいね」
母上が背中を押してくれた。
僕は本当に恵まれていると思った。
「けど、オリビア様は強力だから頑張りなさい」
フレッドとジョージの母上はとてもそんな風には見えないけどな。
後日陛下からまずバロッサ公爵に話しをしてからこれからの事を決めることになった
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