2 / 14
第一章
魔王と女神
しおりを挟む
意識が戻ってきた。
俺はゆっくりと目を開ける。
足元には白い雲の海。空は青いバケツをこぼしたように鮮やかな青色。
後ろを振り向くようにゆっくりと首を動かす。
90度振り返るとそこには、白く丸い物体が浮いている。女神の住処だ。
「よし。うまくいったな。」
俺の名は魔王・サタン。
勇者に敗れて死んでしまったが死ぬ直前に転生魔法を使い今現在に至っている。これからやるのは神との交渉。前世では、2,3回会ったことあるが、神というのはなかなか対面するのが難しい存在なのである。
俺は、空を蹴り白い建物に一歩踏み出そうとしたら、天から光り輝く何かが降りてきた。
「あら、サタンちゃん、死んじゃったのねぇ。残念ねぇ。」
そう嫌味な笑みを浮かべながら俺の目の前に立つのは、ウェーブのかかった艶のあるゴールドのロングヘアを持つ露出度80%といったところの女神である。神だからか努力のたまものかは、わからんがボン!キュ!ボン!でスタイル抜群だ。にしても、服とも呼べないこいつの白い衣はまとっている意味があるのだろうか。
「露出狂が。お前から、声をかけてくれるとは都合が良いな。出向く手間が省けるぞ。」
「サタンちゃん、この衣装は神界で今一番流行っているデザインなのよ。そして私は一応神なのよ。その悪態なんとかならないかしらねぇ。まぁそんな王様な態度もサタンちゃんの魅力なんだけれど♡」
女神は両手を合わせながら、にこりと微笑む。
「それにしても、私は魔王軍を応援していたんだけどねぇ。勇者ちゃんに負けちゃうなんて、とても悲しかったわん。」
天使たちに細かな刺繍がついた美しいハンカチで、嘘くさい涙を拭わせながら女神は話を続けた。
俺はゆっくりと目を開ける。
足元には白い雲の海。空は青いバケツをこぼしたように鮮やかな青色。
後ろを振り向くようにゆっくりと首を動かす。
90度振り返るとそこには、白く丸い物体が浮いている。女神の住処だ。
「よし。うまくいったな。」
俺の名は魔王・サタン。
勇者に敗れて死んでしまったが死ぬ直前に転生魔法を使い今現在に至っている。これからやるのは神との交渉。前世では、2,3回会ったことあるが、神というのはなかなか対面するのが難しい存在なのである。
俺は、空を蹴り白い建物に一歩踏み出そうとしたら、天から光り輝く何かが降りてきた。
「あら、サタンちゃん、死んじゃったのねぇ。残念ねぇ。」
そう嫌味な笑みを浮かべながら俺の目の前に立つのは、ウェーブのかかった艶のあるゴールドのロングヘアを持つ露出度80%といったところの女神である。神だからか努力のたまものかは、わからんがボン!キュ!ボン!でスタイル抜群だ。にしても、服とも呼べないこいつの白い衣はまとっている意味があるのだろうか。
「露出狂が。お前から、声をかけてくれるとは都合が良いな。出向く手間が省けるぞ。」
「サタンちゃん、この衣装は神界で今一番流行っているデザインなのよ。そして私は一応神なのよ。その悪態なんとかならないかしらねぇ。まぁそんな王様な態度もサタンちゃんの魅力なんだけれど♡」
女神は両手を合わせながら、にこりと微笑む。
「それにしても、私は魔王軍を応援していたんだけどねぇ。勇者ちゃんに負けちゃうなんて、とても悲しかったわん。」
天使たちに細かな刺繍がついた美しいハンカチで、嘘くさい涙を拭わせながら女神は話を続けた。
0
お気に入りに追加
8
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
完結 そんなにその方が大切ならば身を引きます、さようなら。
音爽(ネソウ)
恋愛
相思相愛で結ばれたクリステルとジョルジュ。
だが、新婚初夜は泥酔してお預けに、その後も余所余所しい態度で一向に寝室に現れない。不審に思った彼女は眠れない日々を送る。
そして、ある晩に玄関ドアが開く音に気が付いた。使われていない離れに彼は通っていたのだ。
そこには匿われていた美少年が棲んでいて……
神様の手違いで、おまけの転生?!お詫びにチートと無口な騎士団長もらっちゃいました?!
カヨワイさつき
恋愛
最初は、日本人で受験の日に何かにぶつかり死亡。次は、何かの討伐中に、死亡。次に目覚めたら、見知らぬ聖女のそばに、ポツンとおまけの召喚?あまりにも、不細工な為にその場から追い出されてしまった。
前世の記憶はあるものの、どれをとっても短命、不幸な出来事ばかりだった。
全てはドジで少し変なナルシストの神様の手違いだっ。おまけの転生?お詫びにチートと無口で不器用な騎士団長もらっちゃいました。今度こそ、幸せになるかもしれません?!
侯爵夫人のハズですが、完全に無視されています
猫枕
恋愛
伯爵令嬢のシンディーは学園を卒業と同時にキャッシュ侯爵家に嫁がされた。
しかし婚姻から4年、旦那様に会ったのは一度きり、大きなお屋敷の端っこにある離れに住むように言われ、勝手な外出も禁じられている。
本宅にはシンディーの偽物が奥様と呼ばれて暮らしているらしい。
盛大な結婚式が行われたというがシンディーは出席していないし、今年3才になる息子がいるというが、もちろん産んだ覚えもない。
「君の為の時間は取れない」と告げた旦那様の意図を私はちゃんと理解しています。
あおくん
恋愛
憧れの人であった旦那様は初夜が終わったあと私にこう告げた。
「君の為の時間は取れない」と。
それでも私は幸せだった。だから、旦那様を支えられるような妻になりたいと願った。
そして騎士団長でもある旦那様は次の日から家を空け、旦那様と入れ違いにやって来たのは旦那様の母親と見知らぬ女性。
旦那様の告げた「君の為の時間は取れない」という言葉はお二人には別の意味で伝わったようだ。
あなたは愛されていない。愛してもらうためには必要なことだと過度な労働を強いた結果、過労で倒れた私は記憶喪失になる。
そして帰ってきた旦那様は、全てを忘れていた私に困惑する。
※35〜37話くらいで終わります。
里帰りをしていたら離婚届が送られてきたので今から様子を見に行ってきます
結城芙由奈
恋愛
<離婚届?納得いかないので今から内密に帰ります>
政略結婚で2年もの間「白い結婚」を続ける最中、妹の出産祝いで里帰りしていると突然届いた離婚届。あまりに理不尽で到底受け入れられないので内緒で帰ってみた結果・・・?
※「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる