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後日談
同じようで、全然違う①
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次の日早速、買い物に出かけることになった。
一番の目的は指輪。ジュエリーショップを回りながら、ランチしたり、散策したり、その他もろもろ。
つまり、デート。
セフレの時に一緒に出掛けたのとは、同じように見えて全く違う。目に映る光景も全然違う。
正式にもう一度付き合い始めてから、初めてのデート。
都心に向かう休日の電車に、悠馬と肩を並べて乗っている。そんな現状が夢みたいな気もするし、当たり前のような気もするし。何だかとてもこそばゆい。ドキドキする。
チラリと隣に立つ悠馬を見上げ、そっと視線を戻す。
だめだ。なんだか必要以上にドキドキして、まともに顔が見れそうにない。
それは多分、嬉しいから。
セフレは、周囲の人に嘘をついているみたいで、その嘘を指摘されてるみたいに勝手に思えて、他人の視線が痛くて、すれ違うカップルを見る度に自分の立場をつきつけられてるような気がして。
すごく居心地が悪かった。心苦しかった。自虐してた。付き合ってないのに、ただのツナギのセフレなのに何それっぽいことしてんだ、って。
でも、今は違う。後ろめたいことなんて何もない。私達は正真正銘恋人同士で、これは正真正銘デートだ。
悠馬ともう一度付き合うなんてあり得ないと思ってた。絶対に付き合いたくなかった。でも、本当はすごくすごく付き合いたかった。
だから、そうなれて嬉しい。
まだ不安だらけだけど(主に自分に対して)、でもそれ以上に悠馬とちゃんと付き合って、堂々と隣にいられるってことが、本当に嬉しい。嬉しすぎて恥ずかしい。
電車を降りて流れる人混みに逆らうことなく歩く。ゆっくりすぎず、早すぎず。自然と手は繋がれていた。歩く度に腕や肩が触れて、その度に体温が上昇している気がする。もう冬だというのにやたら暑い。そういえば、今日は十月並みに暖かい日になるでしょうって、天気予報で言ってたっけ。
それだけのせいじゃない気もするけど、そういうことにしておこう。
見上げれば薄青色の空、白い雲、半分欠けた白い月。背比べをしてるビルの群れ。都会の匂い、都会の香り、都会の雑音。ひしめき合う数えきれない位たくさんの他人、他人、他人。
隣には悠馬。
私の好きな人。私のことが好きな人。
悠馬が笑う。私も笑う。
幸せすぎて、身体が熱くなる。
※ ※
「ここ、寄る?」
そう言って悠馬が立ち止まった所は、超有名高級ジュエリーブランドの路面店だった。
「え!?ここ!?なんで!?」
「なんで、って。パッと思いつく指輪のブランドなんてここくらいだし。だめだった?」
「だめっていうか」
確かに誰もが知ってるブランドで、指輪と言えばここだろうけど。だからこそ敷居が高いというか、ちょっと見てみる位のノリで入るのは失礼というか。そもそも結婚指輪じゃないただのペアリングなのにこんなに高級だなんて気が引けるというか、悠馬っぽくないというか。
うん、そうだ。悠馬らしくない。
だからいつも行くセレクトショップを提案してみた。そこは服だけじゃなくアクセサリーも扱っているし。雰囲気も値段もデザインも、絶対にそっちの方が合っている。ていうか、私達らしいと思う。
そう伝えると、悠馬は少しだけ考える素振りをしてから、「そうだな」と私の提案を受け入れてくれた。
と言っても、やっぱり服をメインに取り扱っている店なので、指輪自体がそもそも少ない。その上探しているのはペアリングなので、あるかどうかも微妙だ。あまり期待はしないようにしていたものの、行ってみると予想以上にたくさんのペアリングが取り揃えられていて驚いた。
そういえば来月はクリスマスだ。店内は華やかな装飾が施され、たくさんの人で賑わっている。
ジュエリーの入ったショーケースの周りには仲睦まじく顔を寄せて中を覗くカップルが三組。クリスマスプレゼントの候補の一つがペアリングなのだと容易に想像できる。
今から私と悠馬もそこに行って同じことをして、同じように他の人から見られるのかと思うと、またしても恥ずかしくなって、熱くなって、嬉しくなった。
いくつか並んだ指輪から一つを選び、店員さんに出してもらう。そして、実際にはめてみる。
「ちょっときつい」
「ちょっとゆるい」
台詞がかぶって、二人同時に噴き出した。
ごくごくシンプルなそれは値段もリーズナブルで、とても無難だった。ちょっときつくても、ちょっとゆるくても、とりあえずの虫よけ目的で身に着けるだけなら用は足りるだろう、と思えるものだった。でも。
二人で目配せをして、「もうちょっと考えてみますね」と店員さんに丁重にお返しする。
「なんか、無難すぎたな。そのくせ結構値段するし。どうせ買うなら俺はもうちょっと凝ったやつがいいな」
「そう言って、あんまり柄とかあるの好きじゃないじゃん。やりすぎだ、って」
「ああ、確かに。あと、いかにもってやつもイマイチだな。俺の希望としては、シンプルなんだけどちょっと面白くて、個性があって。でもって格好いいやつかな」
「あはは、面倒臭いこと言ってる。悠馬の御眼鏡にかなうのなんてあるかなあ?」
「でも、かすみもそういうの好きだろ?」
反射で「うん」と言いそうになったけど、それを呑み込む。
以前の私だったら何のためらいもなく同意していただろう。
でも今は違う。何でもかんでも悠馬に合わせようとするんじゃなくて、自分で一回考えてみる。そういう癖をつける。
私はどんな指輪が欲しいだろう。
悠馬が指輪を買いたいと言ってくれて、悠馬が私に指輪をしてほしいと言ってくれて。今はそれだけでお腹いっぱいだ。悠馬が選んだものだったら多分なんだって嬉しいに決まってる。
それに、悠馬の選ぶものだったら間違いないだろうっていう悠馬のセンスに対する絶対的信頼もある。
でも、これは私が身に着けるもので、二人で選ぼうと決めたものだから、悠馬に投げっぱなしにしないでちゃんと自分でも考えたい。
私の好きなもの、悠馬と一緒につけたいもの、悠馬につけて欲しいもの。どういうのがいいんだろう。
「うーん。とりあえず色々探してみよ?デザインだけじゃなくて、色味とか、材質とか、そういうの実際に見て、嵌めてみて考えてみたい。ていうか、実際に見てみないと分かんない。ちょっと時間かかるかもしれないけど」
そんなこと言っておきながら、結局は悠馬のいうシンプルかつちょっと面白くて個性的で格好いいやつにしそうだけど。でも、ちゃんと自分の頭で考えたい。
私がそう言うと、悠馬は目尻の皺をぎゅっと深めて「おう」と同意してくれた。
※ ※
「あ、これいいな」
そのまま店を出るのも申し訳ない気がして、とりあえず店内を一周する。綺麗に折り畳まれた色とりどりのストールが目に入って、思わず足を止めた。
羽織ったり首に巻いたり膝にかけたりできる万能アイテムを前々から探していたのだ。というか、先輩が使っているのを見ていいなあ私もほしいなあ、と常々思っていたのだ。表示してあるお値段はなかなかだけど、カシミア100%というその手触りは控えめに言って最高で、それも納得だった。
「確かにこの金額を払うよりは飲み会に参加した方がマシだったか。いや、でも、やっぱり」
「え?何?」
「いや、こっちの話。これ、いいじゃん」
悠馬にいいじゃんって言われると、一気にキラキラと輝いて見えるから不思議だ。どうしようかな、程度だったのに今はもうどれにしようかと買う前提で選んでる。なんて単純なんだ、恋愛脳。
並べられているストールは無地のものが五色、チェック柄が三色。
悠馬だったら、悠馬の好みに合わせてた私が選ぶなら、黒の無地だろう。
でもーー
「これ、どうかな?」
ベージュベースのチェック柄を手に取り、首元に当ててみる。モノトーンでクールなイメージの悠馬とは違う、もっと柔らかくてどちらかというとガーリーに見えるもの。
悠馬がどういう反応をするのか、ドキドキしながら待つ。
「うん、似合う。かすみっぽい」
「え、私っぽい?」
予想外の悠馬の言葉に、思わず聞き返してしまった。
そんなはずはない。だって、これは全然悠馬っぽくない。
適当に嘘を言った?
一瞬そう過ったけど、すぐにそれはないと振り払う。悠馬は嘘なんて言わない。私に気を使って似合うって言った可能性はあるけど。私っぽいと悠馬が言うのなら、本当に私っぽいと思ったということだ。意味のないことなんて、悠馬は言わない。
「かすみ、こういう配色好きじゃん」
うん。好き。
茶色とか、ベージュとか、キャメルとか。そういう落ち着いた色合いで、そこにちょっと女の子らしくワンポイントでリボンとか小さなフリルとかついてるのが可愛いと思う。
悠馬と別れて、自分なりに模索して。ああ、こういうの好きかもって、自分の好みがちょっとずつ分かってきた。悠馬が、じゃない。ちゃんと自分で考えて、自分の好きな格好をするように意識してきた。今だって、している。
悠馬が、別れる前の自分じゃなくて、今の自分を私っぽいって言ってくれた。そう聞こえた。
悠馬はちゃんと、それこそ私以上にちゃんと、私のことを見て理解してくれてる。
もしかしたら、この前私っぽいって言ったスウェットワンピースも、昔じゃなくて今の私っぽいっていう意味だったのかもしれない。
その後に買ってくれた(その時は貸すという名目だったけど、やっぱり私の為に買ったものだったともう一度付き合い始めた後に教えてくれた)スカートも、ニットも。今の私に似合いそうな、私が好きそうなやつを選んでくれてたのかもしれない。
本当にそうだとしたら……どうしよう。
嬉しい。嬉しい嬉しい。
悠馬のことが好きで、悠馬がありのままの私を好きだと言ってくれて、受け入れてくれて、理解してくれて。
本当に嬉しすぎて幸せ過ぎて、涙が出る。
一番の目的は指輪。ジュエリーショップを回りながら、ランチしたり、散策したり、その他もろもろ。
つまり、デート。
セフレの時に一緒に出掛けたのとは、同じように見えて全く違う。目に映る光景も全然違う。
正式にもう一度付き合い始めてから、初めてのデート。
都心に向かう休日の電車に、悠馬と肩を並べて乗っている。そんな現状が夢みたいな気もするし、当たり前のような気もするし。何だかとてもこそばゆい。ドキドキする。
チラリと隣に立つ悠馬を見上げ、そっと視線を戻す。
だめだ。なんだか必要以上にドキドキして、まともに顔が見れそうにない。
それは多分、嬉しいから。
セフレは、周囲の人に嘘をついているみたいで、その嘘を指摘されてるみたいに勝手に思えて、他人の視線が痛くて、すれ違うカップルを見る度に自分の立場をつきつけられてるような気がして。
すごく居心地が悪かった。心苦しかった。自虐してた。付き合ってないのに、ただのツナギのセフレなのに何それっぽいことしてんだ、って。
でも、今は違う。後ろめたいことなんて何もない。私達は正真正銘恋人同士で、これは正真正銘デートだ。
悠馬ともう一度付き合うなんてあり得ないと思ってた。絶対に付き合いたくなかった。でも、本当はすごくすごく付き合いたかった。
だから、そうなれて嬉しい。
まだ不安だらけだけど(主に自分に対して)、でもそれ以上に悠馬とちゃんと付き合って、堂々と隣にいられるってことが、本当に嬉しい。嬉しすぎて恥ずかしい。
電車を降りて流れる人混みに逆らうことなく歩く。ゆっくりすぎず、早すぎず。自然と手は繋がれていた。歩く度に腕や肩が触れて、その度に体温が上昇している気がする。もう冬だというのにやたら暑い。そういえば、今日は十月並みに暖かい日になるでしょうって、天気予報で言ってたっけ。
それだけのせいじゃない気もするけど、そういうことにしておこう。
見上げれば薄青色の空、白い雲、半分欠けた白い月。背比べをしてるビルの群れ。都会の匂い、都会の香り、都会の雑音。ひしめき合う数えきれない位たくさんの他人、他人、他人。
隣には悠馬。
私の好きな人。私のことが好きな人。
悠馬が笑う。私も笑う。
幸せすぎて、身体が熱くなる。
※ ※
「ここ、寄る?」
そう言って悠馬が立ち止まった所は、超有名高級ジュエリーブランドの路面店だった。
「え!?ここ!?なんで!?」
「なんで、って。パッと思いつく指輪のブランドなんてここくらいだし。だめだった?」
「だめっていうか」
確かに誰もが知ってるブランドで、指輪と言えばここだろうけど。だからこそ敷居が高いというか、ちょっと見てみる位のノリで入るのは失礼というか。そもそも結婚指輪じゃないただのペアリングなのにこんなに高級だなんて気が引けるというか、悠馬っぽくないというか。
うん、そうだ。悠馬らしくない。
だからいつも行くセレクトショップを提案してみた。そこは服だけじゃなくアクセサリーも扱っているし。雰囲気も値段もデザインも、絶対にそっちの方が合っている。ていうか、私達らしいと思う。
そう伝えると、悠馬は少しだけ考える素振りをしてから、「そうだな」と私の提案を受け入れてくれた。
と言っても、やっぱり服をメインに取り扱っている店なので、指輪自体がそもそも少ない。その上探しているのはペアリングなので、あるかどうかも微妙だ。あまり期待はしないようにしていたものの、行ってみると予想以上にたくさんのペアリングが取り揃えられていて驚いた。
そういえば来月はクリスマスだ。店内は華やかな装飾が施され、たくさんの人で賑わっている。
ジュエリーの入ったショーケースの周りには仲睦まじく顔を寄せて中を覗くカップルが三組。クリスマスプレゼントの候補の一つがペアリングなのだと容易に想像できる。
今から私と悠馬もそこに行って同じことをして、同じように他の人から見られるのかと思うと、またしても恥ずかしくなって、熱くなって、嬉しくなった。
いくつか並んだ指輪から一つを選び、店員さんに出してもらう。そして、実際にはめてみる。
「ちょっときつい」
「ちょっとゆるい」
台詞がかぶって、二人同時に噴き出した。
ごくごくシンプルなそれは値段もリーズナブルで、とても無難だった。ちょっときつくても、ちょっとゆるくても、とりあえずの虫よけ目的で身に着けるだけなら用は足りるだろう、と思えるものだった。でも。
二人で目配せをして、「もうちょっと考えてみますね」と店員さんに丁重にお返しする。
「なんか、無難すぎたな。そのくせ結構値段するし。どうせ買うなら俺はもうちょっと凝ったやつがいいな」
「そう言って、あんまり柄とかあるの好きじゃないじゃん。やりすぎだ、って」
「ああ、確かに。あと、いかにもってやつもイマイチだな。俺の希望としては、シンプルなんだけどちょっと面白くて、個性があって。でもって格好いいやつかな」
「あはは、面倒臭いこと言ってる。悠馬の御眼鏡にかなうのなんてあるかなあ?」
「でも、かすみもそういうの好きだろ?」
反射で「うん」と言いそうになったけど、それを呑み込む。
以前の私だったら何のためらいもなく同意していただろう。
でも今は違う。何でもかんでも悠馬に合わせようとするんじゃなくて、自分で一回考えてみる。そういう癖をつける。
私はどんな指輪が欲しいだろう。
悠馬が指輪を買いたいと言ってくれて、悠馬が私に指輪をしてほしいと言ってくれて。今はそれだけでお腹いっぱいだ。悠馬が選んだものだったら多分なんだって嬉しいに決まってる。
それに、悠馬の選ぶものだったら間違いないだろうっていう悠馬のセンスに対する絶対的信頼もある。
でも、これは私が身に着けるもので、二人で選ぼうと決めたものだから、悠馬に投げっぱなしにしないでちゃんと自分でも考えたい。
私の好きなもの、悠馬と一緒につけたいもの、悠馬につけて欲しいもの。どういうのがいいんだろう。
「うーん。とりあえず色々探してみよ?デザインだけじゃなくて、色味とか、材質とか、そういうの実際に見て、嵌めてみて考えてみたい。ていうか、実際に見てみないと分かんない。ちょっと時間かかるかもしれないけど」
そんなこと言っておきながら、結局は悠馬のいうシンプルかつちょっと面白くて個性的で格好いいやつにしそうだけど。でも、ちゃんと自分の頭で考えたい。
私がそう言うと、悠馬は目尻の皺をぎゅっと深めて「おう」と同意してくれた。
※ ※
「あ、これいいな」
そのまま店を出るのも申し訳ない気がして、とりあえず店内を一周する。綺麗に折り畳まれた色とりどりのストールが目に入って、思わず足を止めた。
羽織ったり首に巻いたり膝にかけたりできる万能アイテムを前々から探していたのだ。というか、先輩が使っているのを見ていいなあ私もほしいなあ、と常々思っていたのだ。表示してあるお値段はなかなかだけど、カシミア100%というその手触りは控えめに言って最高で、それも納得だった。
「確かにこの金額を払うよりは飲み会に参加した方がマシだったか。いや、でも、やっぱり」
「え?何?」
「いや、こっちの話。これ、いいじゃん」
悠馬にいいじゃんって言われると、一気にキラキラと輝いて見えるから不思議だ。どうしようかな、程度だったのに今はもうどれにしようかと買う前提で選んでる。なんて単純なんだ、恋愛脳。
並べられているストールは無地のものが五色、チェック柄が三色。
悠馬だったら、悠馬の好みに合わせてた私が選ぶなら、黒の無地だろう。
でもーー
「これ、どうかな?」
ベージュベースのチェック柄を手に取り、首元に当ててみる。モノトーンでクールなイメージの悠馬とは違う、もっと柔らかくてどちらかというとガーリーに見えるもの。
悠馬がどういう反応をするのか、ドキドキしながら待つ。
「うん、似合う。かすみっぽい」
「え、私っぽい?」
予想外の悠馬の言葉に、思わず聞き返してしまった。
そんなはずはない。だって、これは全然悠馬っぽくない。
適当に嘘を言った?
一瞬そう過ったけど、すぐにそれはないと振り払う。悠馬は嘘なんて言わない。私に気を使って似合うって言った可能性はあるけど。私っぽいと悠馬が言うのなら、本当に私っぽいと思ったということだ。意味のないことなんて、悠馬は言わない。
「かすみ、こういう配色好きじゃん」
うん。好き。
茶色とか、ベージュとか、キャメルとか。そういう落ち着いた色合いで、そこにちょっと女の子らしくワンポイントでリボンとか小さなフリルとかついてるのが可愛いと思う。
悠馬と別れて、自分なりに模索して。ああ、こういうの好きかもって、自分の好みがちょっとずつ分かってきた。悠馬が、じゃない。ちゃんと自分で考えて、自分の好きな格好をするように意識してきた。今だって、している。
悠馬が、別れる前の自分じゃなくて、今の自分を私っぽいって言ってくれた。そう聞こえた。
悠馬はちゃんと、それこそ私以上にちゃんと、私のことを見て理解してくれてる。
もしかしたら、この前私っぽいって言ったスウェットワンピースも、昔じゃなくて今の私っぽいっていう意味だったのかもしれない。
その後に買ってくれた(その時は貸すという名目だったけど、やっぱり私の為に買ったものだったともう一度付き合い始めた後に教えてくれた)スカートも、ニットも。今の私に似合いそうな、私が好きそうなやつを選んでくれてたのかもしれない。
本当にそうだとしたら……どうしよう。
嬉しい。嬉しい嬉しい。
悠馬のことが好きで、悠馬がありのままの私を好きだと言ってくれて、受け入れてくれて、理解してくれて。
本当に嬉しすぎて幸せ過ぎて、涙が出る。
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