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本編
9 ごっくんが嫌なユーヤ
しおりを挟む風呂にはいって身体を洗って、クラゲさんに抜いてもらう。そんな日常にも慣れてきた頃に、事件は起きた。
「~~~っ、かハッ、げほっげほげほっ」
いつものように股間を触られて気持ちよくなっていたら、急に喉奥に突っ込まれた触手に咳き込む。腔内だけじゃなく奥まで侵入されて、視界がぼやけた。本気の抵抗を見せると、触手がそろりそろりと離れていく。
「このっ、なにするんだよ!」
「アイタッ」
正面にあるクラゲさんの顔を引っ叩いた。申し訳無さそうな雰囲気を出してる気がするが、許さんものは許さん。
「ちょっと飲み込んじゃったかも……うえ……」
「ユーヤ」
「やかまし」
流石に妖怪疑惑のある生き物の体の一部を飲み込むほど、クラゲさんに対する危機感が終わってるわけじゃない。色々と気を許しすぎてる自覚はあるけど、これは流石に不味いとわかる。
それにあんなに口の中に入られると、めっちゃ苦しいし。中にあんな長いものが入っていたら、内側から突き破られるんじゃないかってひやひやするし。胃もたれしてるときにされたら吐いてしまいそうだ。
「~~~っ、触手口の中に入れるの禁止!」
「チッ」
「チッじゃない!」
不服そうにするクラゲさんを放って風呂から上がろうとすると、腹に太い触手がぐるぐる巻き付いてきた。再びちんこを愛撫されて、気持ちよくなっちゃうのが悔しい。
この日以降、クラゲさんは度々口に手を突っ込んでくるようになった。風呂の中で気を抜いてるときを狙ってしてくるので、今のところ為すすべがない。
最初のようにいきなり奥まで入れるようなことはせず、手前の方からゆっくりゆっくり慣らされる。おかげで咳き込むことはあまりなくなったが、苦しいことには変わりない。こんなに嫌だと言っているのに、どうしてこの行為にこんなに執着するのか。行為よりもその執着が怖くなってきた。
ちなみに、なぜクラゲさんが俺の口の中に手を入れたがっているのか、だんだんわかってきた。どうやら彼は、自分の体の一部を俺に飲ませようとしているようだった。体液みたいなものを喉に流し込んでくるのだ。
なぜ俺に飲ませたがっているのかはしらない。どうせ怖い理由があるに違いない。
クラゲさんの体と言ったら100%水でできているから、油断するとうっかり飲み込みそうになる。もう散々クラゲさんの湯につかっているから手遅れだったして。
それでもクラゲさんはしつこく俺に身体を飲ませようとしているため、皮膚から摂取するのと口から摂取するのとでは違うのかもしれない。
……最近、突っ込まれることに慣れが生じてきてるのが怖い
(何だかんだでゆるふわ貞操観念してるから押せば行けるだろと思ってたら、意外と裕也の警戒心が高くてぐぬぬってなってるクラゲさん。主人公の警戒は正しい)
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