私の彼女は元上司

にゃる子

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初出勤&撮影の日※

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今日は、新しい会社への初出勤。
書類のサインと工場見学があるので、今は全員が大きな会議室で契約書にサインをしたり、車検証を見ていただいたりしている。

既にオンライン接客員とシークレットデリバリーのメンバーは全員集まっていた。
女子ばかりがこの人数集まると、すごく活気がある。

「この後皆様は工場見学ですので、下に止まっているバスに乗ってください。」

案内係の女性が声をかける。

サインを終えると、私はバスに向かう。
工場見学は、楽しんでください!とのことらしくて、バスの入り口では駄菓子を配っていた。

完全に社会見学か遠足
まぁ、行き先がお子様にはいろいろと問題なんだろうな。

バスの後部座席に座っていると、同じシークレットサービスの人と隣同士だった。
みんな、フードデリバリーの現役ばかり。

なので仕事の話題で盛り上がった。

お菓子を食べたり、寝たり、お喋りしたり
みんなそれぞれに過ごしていた。

工場に着くと、全員に白いネットとマスクが配られた。
工場の中で付けるらしい。

みんな、頭にネットを被ってマスクをして工場の中に入って行く。
受付には、今回のガイド役の方
須藤さんという女性の方で、黒いスーツ姿でキャビンアテンダントさんみたいな雰囲気の方だ。

「ようこそ社会見学ツアーに!
本日皆様のご案内をさせていただきます。
須藤と申します。

ここでは、主に女性向けのラブグッズなどを製造しています。
皆様、マスクとネットの方は大丈夫でしょうか?」

須藤さんは、まわりを見渡す。
みんなちゃんとネットを頭に被りマスクをしている。

それから、エアーシャワーを全員浴びてから工場の中に入って行く。
様々な機械が、いろんなアイテムを製造している。

途中、グッズの原材料を見せていただいたり
開発されたばかりの石鹸を使わせていただいたり
すごく楽しい時間だった。

最後には、理科室のような部屋に案内された。
そこにいた講師の先生に、女性の身体についての授業や、ラブグッズの扱い方などの講義を受ける。

知らない間に、希望さんも同じ部屋で授業を受けていた。
真面目にスマートフォンでメモを取る姿さえもドキッとしてしまう。

途中、参加者を退屈させないようにクイズ大会があったり、匿名でアダルトグッズに関する投票があって盛り上がっていたり
クイズ大会は景品までいただけて、私もハンドソープを景品にいただいた。

帰りは本社までバスが出て、自由解散になった。
私が帰ろうとしていると

「よかったら一緒に帰らない?」
希望さんは、今日別会場で入社のご挨拶などをしていたらしくて車通勤だった。

「今日は、配信もやらない予定なので是非」

希望さんとドライブしながらカフェでお茶して帰ることになった。

「4月、娘が大学を卒業してからだけど引越しが決まったの。
次のおうちはね…」

希望さんが自分のスマートフォンを見せてくれた。

「タワマン…」

私はびっくりしてしまった。

「セキュリティーもしっかりしていて楽かと思って」

流石、希望さんだと感心してしまう。
まだ希望さんが内観に行って来たらしいのだけど、きっとすごいんだろうな…

今日は、雑誌で取り上げられたサービスエリアに来ているんだけど、すごく人気らしく人もいっぱいだ。
近くにあるドッグランを眺めていると
白くて大きな犬と小学生くらいの女の子がフリスビーをしている。

希望さんが、注文されたフードメニューを持って来てくれた。
今日は、ふたりともヒレカツサンドにした。
夕焼けがすごく綺麗で、思わず写真を撮った。

「初日、平和でしたね。」
「確かに、明日から接客研修の準備とかいろいろあるけどね。」

明日は、シークレットサービスの商品受け渡しシーンの動画撮影や、オンライン接客用の動画撮影がある。
本社で撮影するということになっていた。

「実は、同じビルに入っている別会社の方まで
協力してくださるみたい」

希望さんは、指導担当なので流石に情報が早い。
そして、トレーニング動画の監督は…

美雨さん。

「また賑やかな撮影になりそうな…」
「確かに」

明日のスケジュールも先に教えてもらえた。
私は、シークレットサービスの配達員役とカスタマーセンターに来たお客様役
希望さんは、カスタマーセンターの接客員役
オンライン接客員の皆様のタイムカード打刻の手順などもある。

明日は、朝早くからハードになりそうだ。

撮影当日…

私がシークレットサービスのお仕事で、お昼休みの女性にラブグッズをお届けするシーン。

キックボードをビルの入り口まで乗って、通行人の邪魔にならないように配慮するシーンからお届けのシーンまで撮影した。

「お待たせ致しました。
お品物はこちらでお間違えないでしょうか?」

レシートをお客様に掲示する。

「ありがとう。」
お客様が嬉しそうに受け取ってくださる。

「オッケー!!!」
美雨さんの声が響く。

今日の美雨さんは、まるで映画監督みたい
台本片手にどんどんまわりに指示を出している。

「カメラチェック入ります。」
ADさんの声にみんながモニターに集まる。

「一発ですごいね!
次は、タイムカードのシーン行ける?」

希望さんのシーンだ。

希望さんが、部屋の隅でスーツのジャケットを着ている。
私は自分のシーンが終わったので、モニターの見える場所で、差し入れのコーヒーをいただいていた。

希望さんがパソコンに向かっている。

そのあとは、パソコンの画面がモニターに写し出された。
出勤、退勤、遅刻、早退などの手順の説明が入る。

「オッケー!!!」
美雨さんの元気な声が響く。

モニターチェックをしていると、ケータリングが届く。

「それでは、次はお客様対応のシーンなのですが、このシーンが1番大変なので
先にお昼にします!」
美雨さん、なんだか嬉しそうだ。

お昼休みは、協力してくださった会社の方
撮影クルー、出演者で賑わっていた。

「希望さん、いい感じでしたよ。」

やっぱり希望さんはパソコン作業をしている姿が特にカッコいいと思うのは私だけ?

「ありがとう。
あのシーン、ただパソコンの前に座ってただけだけどね。」
希望さんは、相変わらずの食いしん坊で
早速パスタにスープにしっかりストックしている。

他にもサラダやデザートまであって、完全に食べ放題だ。

「那智さんも早く持って来ないとなくなるわよ?」
私も焼きたてのパンやお肉をいただいた。

美雨さんは、サラダやパンやお肉を使ってハンバーガーを作りはじめたり、なんだか楽しんでいる。

次のスケジュールを確認すると、希望さんの出番が多くて私はあまりない。
昼休みのうちに楽屋になっている会議室に荷物を移したり、キックボードを充電していた。

希望さんも、次の撮影のためにヘアメイクをしてもらっている。

カスタマーセンターの撮影が始まる。
希望さんが、オンラインでお客様役の方を接客している。
内容は、商品を間違えて購入したとか、サイズが合わないとか、リアルな悩みを相談されるシーンまであった。

私もお客様役が1つ入っているのだけど…

「私…これ、言うんですか?」

内容に驚いていると

「那智さんなら大丈夫!!!
相手は希望さんなんだから、希望さんに相談するって思って頑張ろう!!!」

きっと…

1番、内容的にはハードだと思った。

私の撮影の順番が来た。
パソコンの前に座ると、希望さんがスタンバイしている。

私がいつもと様子が違う。
すぐに伝わったのか

「緊張してる?
さっきのシーンすごく素敵だったよ。」

「内容が…その…」

私が困っていると、画面の中で希望さんが笑っている。

「それでは!スタート!!!」

「こんにちは。
本日担当させていただきます苅谷です。
本日どのようなご用件でしょうか?」

「あの…。
オモチャ…に…興味…はあるんですが
私、そうゆうことしたことないし
でもイッてみたくて、量販店でバイブは購入したんですが、痛くて入らなくて…」

流石に、この動画はカスタマーセンターの配属の人がみんな見るんだよね?
そう思うと、余計に恥ずかしくなった。

「恐れ入ります。
ご購入されたバイブはどのようなものですか?」

すると、私の左手側に黒くて太めのバイブレーターを置かれた。
美雨さんから「画面に映して」
と、ボードで指示が入る。

「これ、なんですが…」

実は、恥ずかしいと濡れてしまうらしく
下着の中でぐしゅっと音がした。

「そちらの縦と横のサイズはわかりますか?」

その辺にあった物差しで測る

「長さが25センチくらいで横が5センチくらいあります。」

希望さんは相変わらずクールだ。
私は、きっと絶対に顔にいろいろ出ているに違いない。

「お客様は、まだ未経験とお伺いしております。
未経験の方だと、どうしてもまだ膣が狭いためにこちらの商品ですと、どうしても痛みが出てしまうと思われます。」

パソコンの画面表示が女性器のイラストになり、希望さんが矢印のマークで解説してくれている。
画面がまた切り替わり、ローションや細めのバイブやローターが写っている。

「こちら、弊社の商品の中からお客様に合いそうなものをピックアップさせていただきました。
初心者の方とのことですので、こちらのローターからスタートされて、徐々に細くて柔らかいタイプのバイブからお試しされる方がオススメかと思います。

さらに、ご使用方法の動画をメールにて送らせていただきますので、ご購入の際は右端のお買い物のアイコンをクリックしていただき…」

希望さんは、クールに解説している。
流石、前職でもオンライン接客をしていただけあり説明もかなりわかりやすかった。

「何か購入して。」
美雨さんからボードで指示が入って、ローターとローションを購入した。

「お買い上げいただきありがとうございます。
2~3日で商品が到着いたしますので、受取をよろしくお願い致します。」

完璧だ…。

希望さんの接客の凄さに改めて感心してしまった。

「オッケー。」
美雨さんの声が元気に響く。
今日の撮影は、これでラストらしくて後日編集された動画を研修生が見る予定だ。

緊張から解き放たれて、どっと疲れてしまう。
そして…

漏らしたわけではないけど、かなり濡らしてしまっているのも、感覚でわかる。

ズボン濡れてたらどうしよう…

私がそんなことを思って座ったままでいると、希望さんがやって来た。

「どうしたの?
疲れちゃった?」
優しく声をかけて背中を撫でてくれる。

「ズボンまで濡らしちゃったかも…」

私がこっそり報告すると、希望さんはそっと私の上着を私の腰に巻いてくれた。

「すみません。
なんだか緊張から一気に解かれて疲れが出たみたいで、私が送っていきますね。」
希望さんが気点を効かせる。

「大丈夫?
もししんどいなら明日はお休みさせてあげてくださいね。」

美雨さんが心配している。

そのまま、美雨さんの車に乗せてもらった。
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