236 / 361
月下の鬼人(ワールドエネミー)下
at gunpoint (セブントリガー)18
しおりを挟む
アキラを救ったからにはもう俺達には戦う理由はない。
それでもこうして建物の奥へと足を進めているのは、ひとえにケジメを付けるためだ。
「ここだ、アキラ」
最上階の最奥部。
通路の突き当りにある西側の部屋。
両開きの古風な木扉が、どこかベアードのオフィスを連想させる。
オオカミが教えてくれた通り、奴の執務室にあった武器を回収した俺達はその両サイドに。
分けてもらった弾薬を装填したコルト・カスタムを構えた俺の合図で、アキラが手にした愛剣で扉を×時に切り裂いた。
年季の入った古扉を蹴散らし部屋に突入すると、アンティークな調度品達に彩られた手広な部屋が目に映る。
アナログチックな古時計、おそらく本物である著名画家の絵画が壁面を飾り、それらに合わせるように室調を暗くしているらしい。
だが、日の出の見えないことも相まって、モダンというよりどこか沈鬱さを醸し出していた部屋の奥、ワシントンの街を映す大きなスクリーンのような特殊強化ガラス、両手を広げても届かないほど巨大な執務机に両肘を立て、組んだ両手の上に顎を乗せる壮年の男がこっちを見る。
FBI長官、ミチェル・ベアード。
今回の主犯であり、彼と会うのはこれで二度目だ。
「兄弟っていうのは部屋の趣味まで似るものなのか?」
軽口を交えつつ銃口を向けるも、ミチェルは一片の動揺も見せない。
代わりに漏らした溜息が、部屋の中で小さく木霊する。
「一緒にするな。それに、あんな腰抜けな男は私の兄ではない」
改めて聞くと本当によく似ているその声で否定したミチェル。
白髪交じりの頭に皺の入った顔は、双子かと思うほどに似ているが、雰囲気はベアードと比べて正反対。
その中でも特に印象的なのは眼だ。
陰惨な瞳は俺達をというよりも、この世界に対して向けられているようで、まるでゴミでも見るかのように荒んでいる。
多少の喜怒哀楽があるにしても、ベアードがここまで凄惨な表情を見せることは無い。
「全く……思っていた通りあの男はしくじったか……だから早く殺せと告げたのに……」
────やはり……切り捨てて正解だったな。
視界の中にアキラを捉えてミチェルは独り言ちる。
銃を本当に向けているのか不安いなるほど落ち着いた様子に、言い知れぬ不気味さが漂う。
必死に平静を装っている訳でもない。
何か罠が仕掛けられているのか?
辺りを視線だけで見渡すも、特に引っかかるものは無い。
一体……どういうつもりだ?
拭えない疑念を抱えたまま接近していくうちに、結局何も無いままあっさりとミチェルの前まで到達する。
拍子抜けの感覚が、不気味さをより一層濃くさせた。
「貴様のように、てめえの手は汚さずに何でも人任せにしているから、こういうことになるんだ」
そう告げるアキラが、手にしたいたMP7A1を向ける。
「お前の悪事はうちの優秀なハッカーが大方情報を掴んでいる。金の流れ、武器の密売、紛争誘発、もう終わりだ。大人しく投降を────」
「下らん」
俺の言葉をミチェルがたった一言で遮った。
向けられた二つの銃口に臆することなく、武器を何も持たない代わりにミチェルはその陰惨な瞳で睨め上げてくる。
「何を勘違いしているのか知らないが、お前達は断じてここに辿り着いたのではない。私がそれを許しただけであり、部下のどうこうも関係ない。あの男を含め、私の部下が何人死のうが生きようが結果は変わらなかった」
圧倒的に有利なはずの俺達に対して、一切引けを取らないその傲慢な態度に、嫌な汗が背を撫でる。
ベアードの言葉と同じように、この男にも人を畏怖させ風格、抑圧感という名の武器が備わっているらしい。
「それに、この私が何の策も講じずに暇を持て余していたと本気で思っているのか?」
「何だと?」
執務机の上、他の調度品と不釣り合いなPCを軽く操作したミチェルは、「これは数分前の情報だ」と、少々乱暴にモニターを反転させて俺たちへと見せつける。
画面内には、FBI本部半径一00以内の建物や道を詳細に写した平面デジタルマップ。
その上に表示されているのは無数のブリップだ。
最初対峙した職員の数とは比にならない数量が、この建物を中心として取り囲むように配置されていた。
数え切れないほどの赤いブリップが重なり合って、歪なドーナツ型を形成しているそれは、どうやらオオカミの言っていた援軍の分布図らしい。
「これは、この建物外にいた私の部下達。総勢千ちょっとの軍勢だ……」
千……!
あまりの数に息を呑む。
たかが七人に差し向ける数ではない。
「外のお仲間がくたばるのも時間の問題だ」
嘲笑の混じった一言に、隣で画面を見ていたアキラの眦と口の端が同時に跳ね上がる。
「てめぇ……なんでそうまでしてッ……!」
「貴様達が邪魔だからだ……」
激しい恫喝にも動じることなく、低く少ししゃがれた声でミチェルは言う。
獲物を射る鷲のように鋭利な瞳には、僅かに怒りの炎が見え隠れしていた。
「いいか、人間が何故、食物連鎖の頂点に立つことができたか分かるか?優れた頭脳を持ち合わせていたから?違う。それは数だ。勿論ただの数ではない。他の生物と比べて人間は『集団統制』できる数量が突出している。それが人の一番の強みだ」
画面に映し出された現実を突きつけるように語るミチェル。
数という脅威に晒された俺達に、返せる言葉はない。
「だからこそ、貴様達やオオカミのような正義の英雄気取りの連中が一番困るんだ。正しいことならばたとえルールを破ろうが、周りに迷惑を掛けようが構わない。それをかっこいいと勘違いした馬鹿どもが、能力もないのに同じように輪を乱す」
「だったらアンタはどうなんだ?仮にも数万規模の警察組織のトップであるアンタも充分英雄的存在だろ。それを自分以外は気に食わないから始末しようだなんて、神でも気取りたいのか?」
神と聞いてミチェルは顔の皺を歪ませて失笑を漏らす。
兄弟揃って無神論者らしい。
「この世に何故、戦争が起こるのか分かるか鬼よ?それは英雄気取りの神様がたくさんいるからだ。馬鹿な信者が各々の思想を通そうとして、小さな火種から大きな争いになる。人類に必要な神は、どんなものであれ一つあれば十分だ。それに私がなれというなら喜んでこの身を捧げてやる。だが勘違いするな。私は決して神を気取っているつもりはない。あくまで組織の統括として必要最低限の指示を出し、その上で君達や奴のような出る杭を排除しているだけだ……組織にも人類にも不必要な存在をな……」
「てめぇ……ッ!」
いつまでも強気な様子に痺れを切らしたアキラが引き金に指を掛けた。
ダンッ!
その様子に、突然執務机に両手を突いてミチェルは立ち上がり、あろうことかアキラが向けた銃口へと額を押し付け返す。
「撃ってみろよ!なあ!脅しじゃないんだろ!?」
ミチェルの煽り立てる口調が嫌に三半規管を刺激する。
その瞳に僅かな戸惑いを見せるアキラが映っているも、焦点は合っていなかった。
本当に狂っているのか?それとも演じているのか?
不気味であることに変わりない所作に、脅しのつもりだったはずのアキラが引き金に力を込めてしまう。
バコンッ!!
重い破裂音が飾られた調度品を微かに揺らした。
眼の前で突然起きた光景に、アキラは眼を見開く。
持っていた銃を口に咥えた俺が二人の間に割り込み、空いた左腕で痛快な左ストレートを放つ。
文字通りの鉄拳が、狂気を宿したミチェルの顔面に直撃し、壮年の男性は見事なまでに座っていた椅子へと叩き戻された。
色々と思うところはあったが、仲間を傷つけられたことで腸が煮えくり返っていた俺の気持ちを乗せた一撃。
頬骨を砕く手ごたえはあった。
「……今更……ここで私を撃ち殺そうが殴り殺そうが……貴様達の結末は変わらない……数という人類最大の武器を前に、蹂躙されるだけだ……」
見た目は初老だが、意外にも頑強だったミチェルが椅子の背もたれに身体を預けたまま、誰にともなく呟いたと同時、摩天楼であるこの部屋へと極光が差し込んだ。
そのあまりの眩しさに当てられて、俺とアキラが同時に顔を覆う。
複合構造で音を遮断している特殊強化ガラスの向こう、死を運ぶ怪鳥が姿を見せる。
EC665 ティーガー
装備を見るにレクスが撃ち落したものとは別の機体。
操縦席下に装備された20mmガトリング砲が、獲物を威圧するよう三砲身の銃口を回転させていた。
火力も、精度も、地の利も、何をとっても相手の方が完全有利。
おまけにズタボロである俺達では、もう太刀打ちできる術も気力も残っていなかった。
「結局……人は数には勝てない……私が軍でそうであったようにな……一人で頑張ったところで世界を変えることはできない……だから……無駄な抵抗は止めて……大人しく死ね」
人形のような、感情のない嗤い声が部屋の静寂を支配する中で、円形に旋廻する銃口達が火を噴いた。
それでもこうして建物の奥へと足を進めているのは、ひとえにケジメを付けるためだ。
「ここだ、アキラ」
最上階の最奥部。
通路の突き当りにある西側の部屋。
両開きの古風な木扉が、どこかベアードのオフィスを連想させる。
オオカミが教えてくれた通り、奴の執務室にあった武器を回収した俺達はその両サイドに。
分けてもらった弾薬を装填したコルト・カスタムを構えた俺の合図で、アキラが手にした愛剣で扉を×時に切り裂いた。
年季の入った古扉を蹴散らし部屋に突入すると、アンティークな調度品達に彩られた手広な部屋が目に映る。
アナログチックな古時計、おそらく本物である著名画家の絵画が壁面を飾り、それらに合わせるように室調を暗くしているらしい。
だが、日の出の見えないことも相まって、モダンというよりどこか沈鬱さを醸し出していた部屋の奥、ワシントンの街を映す大きなスクリーンのような特殊強化ガラス、両手を広げても届かないほど巨大な執務机に両肘を立て、組んだ両手の上に顎を乗せる壮年の男がこっちを見る。
FBI長官、ミチェル・ベアード。
今回の主犯であり、彼と会うのはこれで二度目だ。
「兄弟っていうのは部屋の趣味まで似るものなのか?」
軽口を交えつつ銃口を向けるも、ミチェルは一片の動揺も見せない。
代わりに漏らした溜息が、部屋の中で小さく木霊する。
「一緒にするな。それに、あんな腰抜けな男は私の兄ではない」
改めて聞くと本当によく似ているその声で否定したミチェル。
白髪交じりの頭に皺の入った顔は、双子かと思うほどに似ているが、雰囲気はベアードと比べて正反対。
その中でも特に印象的なのは眼だ。
陰惨な瞳は俺達をというよりも、この世界に対して向けられているようで、まるでゴミでも見るかのように荒んでいる。
多少の喜怒哀楽があるにしても、ベアードがここまで凄惨な表情を見せることは無い。
「全く……思っていた通りあの男はしくじったか……だから早く殺せと告げたのに……」
────やはり……切り捨てて正解だったな。
視界の中にアキラを捉えてミチェルは独り言ちる。
銃を本当に向けているのか不安いなるほど落ち着いた様子に、言い知れぬ不気味さが漂う。
必死に平静を装っている訳でもない。
何か罠が仕掛けられているのか?
辺りを視線だけで見渡すも、特に引っかかるものは無い。
一体……どういうつもりだ?
拭えない疑念を抱えたまま接近していくうちに、結局何も無いままあっさりとミチェルの前まで到達する。
拍子抜けの感覚が、不気味さをより一層濃くさせた。
「貴様のように、てめえの手は汚さずに何でも人任せにしているから、こういうことになるんだ」
そう告げるアキラが、手にしたいたMP7A1を向ける。
「お前の悪事はうちの優秀なハッカーが大方情報を掴んでいる。金の流れ、武器の密売、紛争誘発、もう終わりだ。大人しく投降を────」
「下らん」
俺の言葉をミチェルがたった一言で遮った。
向けられた二つの銃口に臆することなく、武器を何も持たない代わりにミチェルはその陰惨な瞳で睨め上げてくる。
「何を勘違いしているのか知らないが、お前達は断じてここに辿り着いたのではない。私がそれを許しただけであり、部下のどうこうも関係ない。あの男を含め、私の部下が何人死のうが生きようが結果は変わらなかった」
圧倒的に有利なはずの俺達に対して、一切引けを取らないその傲慢な態度に、嫌な汗が背を撫でる。
ベアードの言葉と同じように、この男にも人を畏怖させ風格、抑圧感という名の武器が備わっているらしい。
「それに、この私が何の策も講じずに暇を持て余していたと本気で思っているのか?」
「何だと?」
執務机の上、他の調度品と不釣り合いなPCを軽く操作したミチェルは、「これは数分前の情報だ」と、少々乱暴にモニターを反転させて俺たちへと見せつける。
画面内には、FBI本部半径一00以内の建物や道を詳細に写した平面デジタルマップ。
その上に表示されているのは無数のブリップだ。
最初対峙した職員の数とは比にならない数量が、この建物を中心として取り囲むように配置されていた。
数え切れないほどの赤いブリップが重なり合って、歪なドーナツ型を形成しているそれは、どうやらオオカミの言っていた援軍の分布図らしい。
「これは、この建物外にいた私の部下達。総勢千ちょっとの軍勢だ……」
千……!
あまりの数に息を呑む。
たかが七人に差し向ける数ではない。
「外のお仲間がくたばるのも時間の問題だ」
嘲笑の混じった一言に、隣で画面を見ていたアキラの眦と口の端が同時に跳ね上がる。
「てめぇ……なんでそうまでしてッ……!」
「貴様達が邪魔だからだ……」
激しい恫喝にも動じることなく、低く少ししゃがれた声でミチェルは言う。
獲物を射る鷲のように鋭利な瞳には、僅かに怒りの炎が見え隠れしていた。
「いいか、人間が何故、食物連鎖の頂点に立つことができたか分かるか?優れた頭脳を持ち合わせていたから?違う。それは数だ。勿論ただの数ではない。他の生物と比べて人間は『集団統制』できる数量が突出している。それが人の一番の強みだ」
画面に映し出された現実を突きつけるように語るミチェル。
数という脅威に晒された俺達に、返せる言葉はない。
「だからこそ、貴様達やオオカミのような正義の英雄気取りの連中が一番困るんだ。正しいことならばたとえルールを破ろうが、周りに迷惑を掛けようが構わない。それをかっこいいと勘違いした馬鹿どもが、能力もないのに同じように輪を乱す」
「だったらアンタはどうなんだ?仮にも数万規模の警察組織のトップであるアンタも充分英雄的存在だろ。それを自分以外は気に食わないから始末しようだなんて、神でも気取りたいのか?」
神と聞いてミチェルは顔の皺を歪ませて失笑を漏らす。
兄弟揃って無神論者らしい。
「この世に何故、戦争が起こるのか分かるか鬼よ?それは英雄気取りの神様がたくさんいるからだ。馬鹿な信者が各々の思想を通そうとして、小さな火種から大きな争いになる。人類に必要な神は、どんなものであれ一つあれば十分だ。それに私がなれというなら喜んでこの身を捧げてやる。だが勘違いするな。私は決して神を気取っているつもりはない。あくまで組織の統括として必要最低限の指示を出し、その上で君達や奴のような出る杭を排除しているだけだ……組織にも人類にも不必要な存在をな……」
「てめぇ……ッ!」
いつまでも強気な様子に痺れを切らしたアキラが引き金に指を掛けた。
ダンッ!
その様子に、突然執務机に両手を突いてミチェルは立ち上がり、あろうことかアキラが向けた銃口へと額を押し付け返す。
「撃ってみろよ!なあ!脅しじゃないんだろ!?」
ミチェルの煽り立てる口調が嫌に三半規管を刺激する。
その瞳に僅かな戸惑いを見せるアキラが映っているも、焦点は合っていなかった。
本当に狂っているのか?それとも演じているのか?
不気味であることに変わりない所作に、脅しのつもりだったはずのアキラが引き金に力を込めてしまう。
バコンッ!!
重い破裂音が飾られた調度品を微かに揺らした。
眼の前で突然起きた光景に、アキラは眼を見開く。
持っていた銃を口に咥えた俺が二人の間に割り込み、空いた左腕で痛快な左ストレートを放つ。
文字通りの鉄拳が、狂気を宿したミチェルの顔面に直撃し、壮年の男性は見事なまでに座っていた椅子へと叩き戻された。
色々と思うところはあったが、仲間を傷つけられたことで腸が煮えくり返っていた俺の気持ちを乗せた一撃。
頬骨を砕く手ごたえはあった。
「……今更……ここで私を撃ち殺そうが殴り殺そうが……貴様達の結末は変わらない……数という人類最大の武器を前に、蹂躙されるだけだ……」
見た目は初老だが、意外にも頑強だったミチェルが椅子の背もたれに身体を預けたまま、誰にともなく呟いたと同時、摩天楼であるこの部屋へと極光が差し込んだ。
そのあまりの眩しさに当てられて、俺とアキラが同時に顔を覆う。
複合構造で音を遮断している特殊強化ガラスの向こう、死を運ぶ怪鳥が姿を見せる。
EC665 ティーガー
装備を見るにレクスが撃ち落したものとは別の機体。
操縦席下に装備された20mmガトリング砲が、獲物を威圧するよう三砲身の銃口を回転させていた。
火力も、精度も、地の利も、何をとっても相手の方が完全有利。
おまけにズタボロである俺達では、もう太刀打ちできる術も気力も残っていなかった。
「結局……人は数には勝てない……私が軍でそうであったようにな……一人で頑張ったところで世界を変えることはできない……だから……無駄な抵抗は止めて……大人しく死ね」
人形のような、感情のない嗤い声が部屋の静寂を支配する中で、円形に旋廻する銃口達が火を噴いた。
0
お気に入りに追加
11
あなたにおすすめの小説
幼なじみ三人が勇者に魅了されちゃって寝盗られるんだけど数年後勇者が死んで正気に戻った幼なじみ達がめちゃくちゃ後悔する話
妄想屋さん
ファンタジー
『元彼?冗談でしょ?僕はもうあんなのもうどうでもいいよ!』
『ええ、アタシはあなたに愛して欲しい。あんなゴミもう知らないわ!』
『ええ!そうですとも!だから早く私にも――』
大切な三人の仲間を勇者に〈魅了〉で奪い取られて絶望した主人公と、〈魅了〉から解放されて今までの自分たちの行いに絶望するヒロイン達の話。
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
ゲート0 -zero- 自衛隊 銀座にて、斯く戦えり
柳内たくみ
ファンタジー
20XX年、うだるような暑さの8月某日――
東京・銀座四丁目交差点中央に、突如巨大な『門(ゲート)』が現れた。
中からなだれ込んできたのは、見目醜悪な怪異の群れ、そして剣や弓を携えた謎の軍勢。
彼らは何の躊躇いもなく、奇声と雄叫びを上げながら、そこで戸惑う人々を殺戮しはじめる。
無慈悲で凄惨な殺戮劇によって、瞬く間に血の海と化した銀座。
政府も警察もマスコミも、誰もがこの状況になすすべもなく混乱するばかりだった。
「皇居だ! 皇居に逃げるんだ!」
ただ、一人を除いて――
これは、たまたま現場に居合わせたオタク自衛官が、
たまたま人々を救い出し、たまたま英雄になっちゃうまでを描いた、7日間の壮絶な物語。
大和型戦艦4番艦 帝国から棄てられた船~古(いにしえ)の愛へ~
花田 一劫
歴史・時代
東北大地震が発生した1週間後、小笠原清秀と言う青年と長岡与一郎と言う老人が道路巡回車で仕事のために東北自動車道を走っていた。
この1週間、長岡は震災による津波で行方不明となっている妻(玉)のことを捜していた。この日も疲労困憊の中、老人の身体に異変が生じてきた。徐々に動かなくなる神経機能の中で、老人はあることを思い出していた。
長岡が青年だった頃に出会った九鬼大佐と大和型戦艦4番艦桔梗丸のことを。
~1941年~大和型戦艦4番艦111号(仮称:紀伊)は呉海軍工廠のドックで船を組み立てている作業の途中に、軍本部より工事中止及び船の廃棄の命令がなされたが、青木、長瀬と言う青年将校と岩瀬少佐の働きにより、大和型戦艦4番艦は廃棄を免れ、戦艦ではなく輸送船として生まれる(竣工する)ことになった。
船の名前は桔梗丸(船頭の名前は九鬼大佐)と決まった。
輸送船でありながらその当時最新鋭の武器を持ち、癖があるが最高の技量を持った船員達が集まり桔梗丸は戦地を切り抜け輸送業務をこなしてきた。
その桔梗丸が修理のため横須賀軍港に入港し、その時、長岡与一郎と言う新人が桔梗丸の船員に入ったが、九鬼船頭は遠い遥か遠い昔に長岡に会ったような気がしてならなかった。もしかして前世で会ったのか…。
それから桔梗丸は、兄弟艦の武蔵、信濃、大和の哀しくも壮絶な最後を看取るようになってしまった。
~1945年8月~日本国の降伏後にも関わらずソビエト連邦が非道極まりなく、満洲、朝鮮、北海道へ攻め込んできた。桔梗丸は北海道へ向かい疎開船に乗っている民間人達を助けに行ったが、小笠原丸及び第二号新興丸は既にソ連の潜水艦の攻撃の餌食になり撃沈され、泰東丸も沈没しつつあった。桔梗丸はソ連の潜水艦2隻に対し最新鋭の怒りの主砲を発砲し、見事に撃沈した。
この行為が米国及びソ連国から(ソ連国は日本の民間船3隻を沈没させ民間人1.708名を殺戮した行為は棚に上げて)日本国が非難され国際問題となろうとしていた。桔梗丸は日本国から投降するように強硬な厳命があったが拒否した。しかし、桔梗丸は日本国には弓を引けず無抵抗のまま(一部、ソ連機への反撃あり)、日本国の戦闘機の爆撃を受け、最後は無念の自爆を遂げることになった。
桔梗丸の船員のうち、意識のないまま小島(宮城県江島)に一人生き残された長岡は、「何故、私一人だけが。」と思い悩み、残された理由について、探しの旅に出る。その理由は何なのか…。前世で何があったのか。与一郎と玉の古の愛の行方は…。
寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい
白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。
私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。
「あの人、私が
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる