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第四幕【シシリューア共和国】
4-14【影(2)】
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この闇の先に、何かがいる。
ロントゥーサ島に現れた、悪意ある存在。
異能の力で魔獣を召喚し、島の平穏を脅かした元凶。
(こいつが魔女?)
姿は見えないが、アデーレは直感した。
今対峙している存在こそが、王党派と手を結んだ暗黒大陸の魔女。
島の為、エスティラの為に、倒すべき敵なのだと。
背後に立つ使用人の方へ、一瞬だけ視線を向ける。
(この子がいたら、変身は出来ない……か)
現状に気付いているのは、この場にいる者達のみ。
ロベルトを呼べる状況でもないし、むしろここで大声を出せば、目の前の存在が何をしてくるか分からない。
いや、誰かを呼んだところで、犠牲者を増やすだけの結果になるかもしれない。
状況としては、かなりまずいことになっていると言える。
闇から発せられる強烈な威圧感に気圧され、アデーレの呼吸が荒くなる。
文字通り息を飲んだところで、闇の中から細い木の枝のようなものがこちらに伸びてくる。
それは、干からびた蔓らしきものが絡み合って構成された、人間の手だった。
「忌々しいねぇ」
数メートルほどに伸びて来た手が、アデーレの左頬を撫でる。
そして、至近距離で見たそれを構成していたのが、乾いた蔓などではないことに気付かされてしまう。
異様な湿り気を帯びたそれは、ミミズのような触手の集合体だったのだ。
あまりのおぞましさに、さすがのアデーレも背筋が凍る。
だが、怖気を表情に出すまいと、出来るだけその異形から視線を逸らし、闇の奥を睨みつける。
「最近は邪魔ばかりだ。あのヴェスタの巫女だよ」
その声からは、明らかな不快感が感じ取れた。
これまで出現した魔獣はヴェスティリア……アデーレの手により、全て倒されている。
しかし、直接エスティラを狙う形で出現したのは港の一件のみ。
この魔女が何を考えて港町に魔獣を召喚するのか、その意図はアデーレにも読めない。
「こちらは準備が出来ているというのに、本当忌々しい……忌々しい」
準備が出来ているという言葉に、アデーレの表情はより険しくなる。
こちらは魔女の意図が分からないのに、計画自体は既に危険なところまで進行しているというのだろうか。
「巫女だけじゃなく、アンタみたいなのも邪魔をする……忌々しい。忌々しいよ」
アデーレに触れる手が、怒りを露にするかのように震えている。
背後にいる使用人に対する接触も、魔女の計画の一部なのだろうか。
「ふぅん……怯えて口も利けないかぇ?」
闇の向こうにいるそれが、アデーレをあざ笑うかのようにつぶやく。
「そんな表情しても分かるよ。ヒヒヒ」
魔女は、目の前の使用人がただ強がっているだけと考えているのだろう。
実際は今すぐにでも変身し、この魔女を打倒してやりたいと考えていた。
だが、その敵対心を悟られていないのならば、それはそれで好都合だ。
何かきっかけがあればいいと、アデーレは必死に頭を巡らせる。
背後の使用人をこの場から逃がし、屋敷の人を避難させれば、変身して存分に戦うことができる。
このまま魔女に殺されるのだけは、何としても避けなければならない。
「まぁいいさね。アンタの身体も利用させてもらおうかねぇ」
「ヒッ!?」
後ろに立つ使用人の引きつった悲鳴が、アデーレの耳に響く。
頬に触れる魔女の手が突如うごめき、細い糸が一本、アデーレの顔をはいずり始める。
それはミミズか、それともハリガネムシか。
あまりにもおぞましい物が自分の体を這っていると考えると、アデーレの不快感も頂点に達する。
左頬に付いたそれを払い落そうと、手を動かそうとする。
だが、突如闇の中から伸びた二本目、三本目の手によってアデーレの腕が拘束される。
「くっ!」
アデーレの顔が青ざめる。
顔を這うそれが、こちらにとって良からなぬことを行おうとしているのは明らかだ。
左の頬から鼻の頭へと這い、右側の頬へと移動する。
それがゆっくりと、耳元へ近づいてきていることに気付く。
生物が這った後には粘液の冷たい湿り気が残り、それがより一層嫌悪感を高めた。
アデーレの脳裏に、最悪の光景が想像される。
この細長い生物が、自分の右耳から体内に侵入しようとしていると。
「は、離せ……ッ」
「黙っているほうが痛みも少ないよ。抵抗するだけ無駄なんだからねぇ」
まるで脳内にまとわりつくような、魔女の忌々しい声。
それでもアデーレは、歯を食いしばりながら抵抗を続ける。
しかし拘束する手の力は強く、変身前の彼女では払いのけることができない。
そんな悪あがきをしているうちに、先ほどの細長い生き物が耳たぶに触れるのを感じる。
全身を走るむず痒い感覚が、あまりにも気持ち悪い。
力の限り、腕を頬に上げようともがくアデーレ。
だが抵抗もむなしく、生き物はアデーレの右耳の穴に触れ……。
「ヒヒ……ッ!!?」
突如、強烈な赤い閃光が闇を貫く。
同時に、アデーレに触れていた三本の手が闇の中に戻る。
自由になったアデーレは、急いで右耳にまとわりつく細長い生物を引き剥がし、地面に叩きつける。
そしてうごめくそれを、靴のつま先で思い切り踏みつぶした。
「チィッ、何者だい!?」
アデーレとの間に割って入った輝く物体に、闇の中の魔女が叫ぶ。
そこで、これだけの光に照らされているにも関わらず、魔女が纏う闇を払うことが出来ていないことにアデーレが気付く。
あれはもしかしたら、闇ではなく黒煙やその類なのかもしれない。
「お前の計画を邪魔する者の一人、といえば分かるかな?」
赤く輝くそれの声は、アンロックンのものだった。
アンロックンを入れていたスカートのポケットに手をやると、そこに何かが入っている感触はなかった。
どうやら、気付かないうちにポケットから脱し、助けに入ってくれたようだ。
「なるほど、巫女の手先……いや、アンタが巫女を見出した元凶だねぇ?」
闇に紛れる魔女が、忌々しそうにつぶやく。
「もうすぐここに、お前を倒すためにヴェスティリアがやってくる」
「何ィ?」
「さぁ、どうする?」
実際には、ヴェスティリアの正体であるアデーレは変身すらしていない。
これは駆け引きだ。
魔女がこの場で戦う意思を示せば、一瞬でこちらが不利になる。
だが、こうして人目を避けて策を巡らせている最中ならば、今現在魔女に戦う意思はない可能性もある。
そんなところにヴェスティリアが現れれば、魔女にとっては極めて不都合だろう。
魔女が身を引くか、それとも反抗の意思を示すか。
わずかな沈黙が、互いの間を流れる。
「……いいさ。アンタ達と決着をつけるのは、今ではない」
そうつぶやくと、魔女を隠す闇が、徐々にアデーレ達から遠ざかっていく。
「私が欲しいのはねぇ、地獄にも似た絶望さね」
「絶望……?」
「ヒヒ、せいぜい寄り添ってやりな。アンタ達のお嬢様にねぇ……」
遠ざかる闇が、徐々に薄くなる。
魔女の笑い声はやまびこのように響き、徐々に消えていく。
全ての闇が霧のように霧散した時には、アンロックンのオーラで照らされる中庭だけが広がっていた。
ようやく命の危機を脱した。
そのことで気が抜けたのだろう。背後にいた使用人は、腰が抜けたかのようにその場にへたり込む。
「……ふえぇ」
そして、安心して気が緩んだか。そのまま泣き出してしまった。
そんな彼女の体を、アデーレは優しく抱え込む。
「うん。もう大丈夫だから……」
泣き出した使用人が、アデーレの身体にしがみつく。
そんな二人を確認したのか、アンロックンはオーラを放つのをやめ、再びアデーレのポケットに滑り込んだ。
突如対峙することとなった、人々に仇をなす魔獣たちを召喚した元凶、魔女。
魔女のおぞましくも強大な力の片鱗を目の当たりにしたアデーレの表情は、いつもにも増して険しいものだった。
そして、一人の少女をどうにか守り切れたことに、ほんの少しだけ安堵するのだった。
ロントゥーサ島に現れた、悪意ある存在。
異能の力で魔獣を召喚し、島の平穏を脅かした元凶。
(こいつが魔女?)
姿は見えないが、アデーレは直感した。
今対峙している存在こそが、王党派と手を結んだ暗黒大陸の魔女。
島の為、エスティラの為に、倒すべき敵なのだと。
背後に立つ使用人の方へ、一瞬だけ視線を向ける。
(この子がいたら、変身は出来ない……か)
現状に気付いているのは、この場にいる者達のみ。
ロベルトを呼べる状況でもないし、むしろここで大声を出せば、目の前の存在が何をしてくるか分からない。
いや、誰かを呼んだところで、犠牲者を増やすだけの結果になるかもしれない。
状況としては、かなりまずいことになっていると言える。
闇から発せられる強烈な威圧感に気圧され、アデーレの呼吸が荒くなる。
文字通り息を飲んだところで、闇の中から細い木の枝のようなものがこちらに伸びてくる。
それは、干からびた蔓らしきものが絡み合って構成された、人間の手だった。
「忌々しいねぇ」
数メートルほどに伸びて来た手が、アデーレの左頬を撫でる。
そして、至近距離で見たそれを構成していたのが、乾いた蔓などではないことに気付かされてしまう。
異様な湿り気を帯びたそれは、ミミズのような触手の集合体だったのだ。
あまりのおぞましさに、さすがのアデーレも背筋が凍る。
だが、怖気を表情に出すまいと、出来るだけその異形から視線を逸らし、闇の奥を睨みつける。
「最近は邪魔ばかりだ。あのヴェスタの巫女だよ」
その声からは、明らかな不快感が感じ取れた。
これまで出現した魔獣はヴェスティリア……アデーレの手により、全て倒されている。
しかし、直接エスティラを狙う形で出現したのは港の一件のみ。
この魔女が何を考えて港町に魔獣を召喚するのか、その意図はアデーレにも読めない。
「こちらは準備が出来ているというのに、本当忌々しい……忌々しい」
準備が出来ているという言葉に、アデーレの表情はより険しくなる。
こちらは魔女の意図が分からないのに、計画自体は既に危険なところまで進行しているというのだろうか。
「巫女だけじゃなく、アンタみたいなのも邪魔をする……忌々しい。忌々しいよ」
アデーレに触れる手が、怒りを露にするかのように震えている。
背後にいる使用人に対する接触も、魔女の計画の一部なのだろうか。
「ふぅん……怯えて口も利けないかぇ?」
闇の向こうにいるそれが、アデーレをあざ笑うかのようにつぶやく。
「そんな表情しても分かるよ。ヒヒヒ」
魔女は、目の前の使用人がただ強がっているだけと考えているのだろう。
実際は今すぐにでも変身し、この魔女を打倒してやりたいと考えていた。
だが、その敵対心を悟られていないのならば、それはそれで好都合だ。
何かきっかけがあればいいと、アデーレは必死に頭を巡らせる。
背後の使用人をこの場から逃がし、屋敷の人を避難させれば、変身して存分に戦うことができる。
このまま魔女に殺されるのだけは、何としても避けなければならない。
「まぁいいさね。アンタの身体も利用させてもらおうかねぇ」
「ヒッ!?」
後ろに立つ使用人の引きつった悲鳴が、アデーレの耳に響く。
頬に触れる魔女の手が突如うごめき、細い糸が一本、アデーレの顔をはいずり始める。
それはミミズか、それともハリガネムシか。
あまりにもおぞましい物が自分の体を這っていると考えると、アデーレの不快感も頂点に達する。
左頬に付いたそれを払い落そうと、手を動かそうとする。
だが、突如闇の中から伸びた二本目、三本目の手によってアデーレの腕が拘束される。
「くっ!」
アデーレの顔が青ざめる。
顔を這うそれが、こちらにとって良からなぬことを行おうとしているのは明らかだ。
左の頬から鼻の頭へと這い、右側の頬へと移動する。
それがゆっくりと、耳元へ近づいてきていることに気付く。
生物が這った後には粘液の冷たい湿り気が残り、それがより一層嫌悪感を高めた。
アデーレの脳裏に、最悪の光景が想像される。
この細長い生物が、自分の右耳から体内に侵入しようとしていると。
「は、離せ……ッ」
「黙っているほうが痛みも少ないよ。抵抗するだけ無駄なんだからねぇ」
まるで脳内にまとわりつくような、魔女の忌々しい声。
それでもアデーレは、歯を食いしばりながら抵抗を続ける。
しかし拘束する手の力は強く、変身前の彼女では払いのけることができない。
そんな悪あがきをしているうちに、先ほどの細長い生き物が耳たぶに触れるのを感じる。
全身を走るむず痒い感覚が、あまりにも気持ち悪い。
力の限り、腕を頬に上げようともがくアデーレ。
だが抵抗もむなしく、生き物はアデーレの右耳の穴に触れ……。
「ヒヒ……ッ!!?」
突如、強烈な赤い閃光が闇を貫く。
同時に、アデーレに触れていた三本の手が闇の中に戻る。
自由になったアデーレは、急いで右耳にまとわりつく細長い生物を引き剥がし、地面に叩きつける。
そしてうごめくそれを、靴のつま先で思い切り踏みつぶした。
「チィッ、何者だい!?」
アデーレとの間に割って入った輝く物体に、闇の中の魔女が叫ぶ。
そこで、これだけの光に照らされているにも関わらず、魔女が纏う闇を払うことが出来ていないことにアデーレが気付く。
あれはもしかしたら、闇ではなく黒煙やその類なのかもしれない。
「お前の計画を邪魔する者の一人、といえば分かるかな?」
赤く輝くそれの声は、アンロックンのものだった。
アンロックンを入れていたスカートのポケットに手をやると、そこに何かが入っている感触はなかった。
どうやら、気付かないうちにポケットから脱し、助けに入ってくれたようだ。
「なるほど、巫女の手先……いや、アンタが巫女を見出した元凶だねぇ?」
闇に紛れる魔女が、忌々しそうにつぶやく。
「もうすぐここに、お前を倒すためにヴェスティリアがやってくる」
「何ィ?」
「さぁ、どうする?」
実際には、ヴェスティリアの正体であるアデーレは変身すらしていない。
これは駆け引きだ。
魔女がこの場で戦う意思を示せば、一瞬でこちらが不利になる。
だが、こうして人目を避けて策を巡らせている最中ならば、今現在魔女に戦う意思はない可能性もある。
そんなところにヴェスティリアが現れれば、魔女にとっては極めて不都合だろう。
魔女が身を引くか、それとも反抗の意思を示すか。
わずかな沈黙が、互いの間を流れる。
「……いいさ。アンタ達と決着をつけるのは、今ではない」
そうつぶやくと、魔女を隠す闇が、徐々にアデーレ達から遠ざかっていく。
「私が欲しいのはねぇ、地獄にも似た絶望さね」
「絶望……?」
「ヒヒ、せいぜい寄り添ってやりな。アンタ達のお嬢様にねぇ……」
遠ざかる闇が、徐々に薄くなる。
魔女の笑い声はやまびこのように響き、徐々に消えていく。
全ての闇が霧のように霧散した時には、アンロックンのオーラで照らされる中庭だけが広がっていた。
ようやく命の危機を脱した。
そのことで気が抜けたのだろう。背後にいた使用人は、腰が抜けたかのようにその場にへたり込む。
「……ふえぇ」
そして、安心して気が緩んだか。そのまま泣き出してしまった。
そんな彼女の体を、アデーレは優しく抱え込む。
「うん。もう大丈夫だから……」
泣き出した使用人が、アデーレの身体にしがみつく。
そんな二人を確認したのか、アンロックンはオーラを放つのをやめ、再びアデーレのポケットに滑り込んだ。
突如対峙することとなった、人々に仇をなす魔獣たちを召喚した元凶、魔女。
魔女のおぞましくも強大な力の片鱗を目の当たりにしたアデーレの表情は、いつもにも増して険しいものだった。
そして、一人の少女をどうにか守り切れたことに、ほんの少しだけ安堵するのだった。
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