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2 災いは突然に
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「それじゃあな結崎、次の授業東棟なんだ」
「うん、またね」
ぼっちだった学園生活が終わり、私にお友達が出来ました。
嬉しいけど少し不安です。
昔から家に籠って趣味に没頭してたので友達というものが居なかったので、どうすればいいのか。
そもそも、私友達が魔導書だったのに·····あと謎の生物?
「いたっ! ちょっと! ぼーっとしてんじゃないわよ!」
「あっ、すっ、すみません!」
浮き足立って現実世界に意識がなかったせいで、前から来ていた人にぶつかってしまった。
「まったく、このレイア様にぶつかるなんていい度胸じゃない」
やっ、やばい、見るからに性格キツそうな女にぶつかってしまった!!
お友達の女の子も怖いし!
「レイア様! こいつ最下位です!」
「へぇ、貴方が·····」
「どっ、どうも·····」
ジロジロ見てくる扇子を持った金髪縦ロール。
「決めましたわ、貴方はミザイの森に追放いたしますわ」
「へっ!?」
「出来損ないの汚物が私に触れて危害を加えるなど言語道断、気分が悪いから私の前から消えなさい」
ニコッと笑って彼女は扇子を私に突きつけた。
「ニルバ・ウガロ」
彼女が呪文を唱えると私は光に包まれ森の中で座り込んでいた。
「えっ、えぇーーー!!!!」
※※※
「レイア様! 流石ですぅ! 」
「ふんっ、あんな目障りなゴミ消えて当然ですわ。王子の婚約者である私に危害を加えるなんて、極刑ですわ極刑」
「そうですね! この学園からゴミも排除できて一石二鳥ですぅ! さっ授業行きましょ!」
※※※
さっ最悪だ、樹海に放り込まれるなんて!
なんでぶつかっただけで樹海に放り込まれなきゃ行けないのよ!!
これ死ぬじゃん!私死ぬじゃん!
ミザイの森って、入ったら一生出てこれなって言う樹海でしょ!? 先生達もここだけは入るなって言ってたもん!
「·····いや、よく良く考えれば死なないわこれ」
だって樹海って森じゃん。
普通に考えてそうじゃん。
うわぁ、ここで迷って命尽きた人どうしてこれ思いつかなかったんだろう。
「流星の灯火!」
大きな魔法陣が上空に浮かぶ。
そこから流星のように炎が森へ降り注ぐ。
「ウォーター・キューブ」
私も火事に巻き込まれた嫌だしちゃんと対策はとる。
水の豆腐ハウス、この中に入れば火の魔法はほぼ無効化できる。
自分より高魔力の魔法は耐えられなかったりするけど、自分の魔法に負ける私じゃない。
さて全部が燃えるまでここで待って·····
「だれじゃ、妾の森を燃やそうとしたのは!」
その声だけで私の魔法は全て吹き飛ばされた。
「えっ!? 嘘っ!? 何っ!? フォイア!」
何が起こったが分からなかったので、また森を燃やそうとしても魔法が使えない。
ウッソ!? なんで!? なんで魔法が使えないの!?
「貴様か·····よくも約束を破り森を燃やしたな!!」
全身黒ずくめの背の高い女性が、低い声で私を睨みつける。
「ひいいいっ! 人違いですぅ!!」
こっ、この人どこから来たの!? ひいいっ! こんな人いるなんて聞いてないよ!
そもそも、ここ樹海でしょ!? 森でしょ!? 立ち入り禁止なんでしょ!? 妾の森!? どういうことよ!
「人違いなわけあるか! 侵入者の気配を察知して来てみれば、森を燃やそうとする魔法を打つし! しかもかなりの上級魔法! 妾を殺そうとしたのか!? ええっ!?」
「違っ! 違います! わっ私そんなつもりじゃ!」
「問答無用! 嘘ついたって無駄じゃ! 貴様の過去を覗いてやる!!」
そう言って彼女は鏡を出して私の胸にくっ付けた。
そしてその鏡に彼女は顔を突っ込んだ。
彼女の目に映るのはここ最近の私の出来事。
「·····おえええええ、胸糞わっる! 何お主! 超絶可愛そうなんじゃが!!」
ちょっと涙目になりながら彼女に同情された。
「しかも、ここの森のことなんも知らされておらんとは·····普通の人間なら燃やそうとせんしなぁ·····こやつヤベェ奴なのでは?」
「あっ、あの·····」
「あー、今回のことは不問とする、そなたは悪くなかった。悪いのはあの金髪縦ロールじゃ」
「あっ、はい。でも、そのっ、すみません、ここは一体、貴方は·····」
自分が置かれている状況が分からなくて思わず質問してしまった。
「ここは、ミザイの森。地獄と人間界の境界線。妾の名はグギュリエ、ここの番人じゃ」
「じっ、地獄!?」
「そうじゃ、そして妾は魔族のえらーい人なのじゃ、人間と魔族を取り持つすごーい人なのじゃ」
「·····そっ、そうなんですか」
「お主そんなのも知らんのか! もしや妾ってローカル有名人? まぁよいわ、この国では妾は超絶凄い人なのじゃ崇めるが良い」
「はっ、ははー!!」
はっ! 思わず頭を下げちゃった!
「うむ、苦しゅうない! 頭を上げぃ! それにしてもお主、なんで落ちこぼれって言われてるのじゃ? あれお主のオリジナル魔法じゃろ?」
「えっ、そっそうですけど·····よくお分かりになりましたね」
「当たり前じゃ、その歳でよく作れたな。なぜその魔法実力テストで出せなかったのじゃ?」
「なんでって·····出しましたよ、出したけど! 他の人には敵いませんでした·····」
思い出すだけでも悔しい。
あの時、自分の魔法が全然通用しなくて、色んな人に攻撃されて·····
「いや、お主、全然力だせとらんぞ?」
「へっ」
「なんか変な術かかっとるな、さっきの術本当ならこの森どころか周辺の街全部を燃やせるレベルじゃぞ?」
グギュリエは私の周りをぐるぐる回って私を見つめる。
「見えない鎖でお主ぐるぐる巻きされとるわ、いやーこの魔法撃ち込んだのも大したやつじゃのう、じゃがよいしょっと」
彼女が手刀で私の体を一直線に切ると、パリーンと何が切れる音がした。
「·····なんか、体が軽いような·····」
「じゃろ! 妾は最強じゃからな! 人間の呪いなぞ簡単に解けるわ! それにしても何故呪われたんじゃろうか·····? まぁ、細かいことはいいわ! これでお主はもう馬鹿にされん! よかったのう!」
·····なんだろう、嬉しいけど複雑な気分。
誰が私に呪いをかけたんだろう。
「誰が何のために·····引きこもりの私を誰が? じゃあ実力テストの時に掛けられた? 誰が?」
「·····だっ、誰でもよいじゃろ! それほどお主の力は脅威的なものじゃったんじゃ。うん、妾もそう思うぞ」
「でもっ! 私が苦しめられたのもその呪いのせいで!」
「そんなのを忘れさせるほどいい未来がお主には待っとる! ·····はずじゃ! とりま妾が寮まで送ってやるのと少し魔法を教えてやるから気にするな!!」
何かを隠すように彼女はそう言って、私を家まで案内した。
この出来事が後に私の人生を左右することになるなんて、この時はまだ気が付かなかった。
「うん、またね」
ぼっちだった学園生活が終わり、私にお友達が出来ました。
嬉しいけど少し不安です。
昔から家に籠って趣味に没頭してたので友達というものが居なかったので、どうすればいいのか。
そもそも、私友達が魔導書だったのに·····あと謎の生物?
「いたっ! ちょっと! ぼーっとしてんじゃないわよ!」
「あっ、すっ、すみません!」
浮き足立って現実世界に意識がなかったせいで、前から来ていた人にぶつかってしまった。
「まったく、このレイア様にぶつかるなんていい度胸じゃない」
やっ、やばい、見るからに性格キツそうな女にぶつかってしまった!!
お友達の女の子も怖いし!
「レイア様! こいつ最下位です!」
「へぇ、貴方が·····」
「どっ、どうも·····」
ジロジロ見てくる扇子を持った金髪縦ロール。
「決めましたわ、貴方はミザイの森に追放いたしますわ」
「へっ!?」
「出来損ないの汚物が私に触れて危害を加えるなど言語道断、気分が悪いから私の前から消えなさい」
ニコッと笑って彼女は扇子を私に突きつけた。
「ニルバ・ウガロ」
彼女が呪文を唱えると私は光に包まれ森の中で座り込んでいた。
「えっ、えぇーーー!!!!」
※※※
「レイア様! 流石ですぅ! 」
「ふんっ、あんな目障りなゴミ消えて当然ですわ。王子の婚約者である私に危害を加えるなんて、極刑ですわ極刑」
「そうですね! この学園からゴミも排除できて一石二鳥ですぅ! さっ授業行きましょ!」
※※※
さっ最悪だ、樹海に放り込まれるなんて!
なんでぶつかっただけで樹海に放り込まれなきゃ行けないのよ!!
これ死ぬじゃん!私死ぬじゃん!
ミザイの森って、入ったら一生出てこれなって言う樹海でしょ!? 先生達もここだけは入るなって言ってたもん!
「·····いや、よく良く考えれば死なないわこれ」
だって樹海って森じゃん。
普通に考えてそうじゃん。
うわぁ、ここで迷って命尽きた人どうしてこれ思いつかなかったんだろう。
「流星の灯火!」
大きな魔法陣が上空に浮かぶ。
そこから流星のように炎が森へ降り注ぐ。
「ウォーター・キューブ」
私も火事に巻き込まれた嫌だしちゃんと対策はとる。
水の豆腐ハウス、この中に入れば火の魔法はほぼ無効化できる。
自分より高魔力の魔法は耐えられなかったりするけど、自分の魔法に負ける私じゃない。
さて全部が燃えるまでここで待って·····
「だれじゃ、妾の森を燃やそうとしたのは!」
その声だけで私の魔法は全て吹き飛ばされた。
「えっ!? 嘘っ!? 何っ!? フォイア!」
何が起こったが分からなかったので、また森を燃やそうとしても魔法が使えない。
ウッソ!? なんで!? なんで魔法が使えないの!?
「貴様か·····よくも約束を破り森を燃やしたな!!」
全身黒ずくめの背の高い女性が、低い声で私を睨みつける。
「ひいいいっ! 人違いですぅ!!」
こっ、この人どこから来たの!? ひいいっ! こんな人いるなんて聞いてないよ!
そもそも、ここ樹海でしょ!? 森でしょ!? 立ち入り禁止なんでしょ!? 妾の森!? どういうことよ!
「人違いなわけあるか! 侵入者の気配を察知して来てみれば、森を燃やそうとする魔法を打つし! しかもかなりの上級魔法! 妾を殺そうとしたのか!? ええっ!?」
「違っ! 違います! わっ私そんなつもりじゃ!」
「問答無用! 嘘ついたって無駄じゃ! 貴様の過去を覗いてやる!!」
そう言って彼女は鏡を出して私の胸にくっ付けた。
そしてその鏡に彼女は顔を突っ込んだ。
彼女の目に映るのはここ最近の私の出来事。
「·····おえええええ、胸糞わっる! 何お主! 超絶可愛そうなんじゃが!!」
ちょっと涙目になりながら彼女に同情された。
「しかも、ここの森のことなんも知らされておらんとは·····普通の人間なら燃やそうとせんしなぁ·····こやつヤベェ奴なのでは?」
「あっ、あの·····」
「あー、今回のことは不問とする、そなたは悪くなかった。悪いのはあの金髪縦ロールじゃ」
「あっ、はい。でも、そのっ、すみません、ここは一体、貴方は·····」
自分が置かれている状況が分からなくて思わず質問してしまった。
「ここは、ミザイの森。地獄と人間界の境界線。妾の名はグギュリエ、ここの番人じゃ」
「じっ、地獄!?」
「そうじゃ、そして妾は魔族のえらーい人なのじゃ、人間と魔族を取り持つすごーい人なのじゃ」
「·····そっ、そうなんですか」
「お主そんなのも知らんのか! もしや妾ってローカル有名人? まぁよいわ、この国では妾は超絶凄い人なのじゃ崇めるが良い」
「はっ、ははー!!」
はっ! 思わず頭を下げちゃった!
「うむ、苦しゅうない! 頭を上げぃ! それにしてもお主、なんで落ちこぼれって言われてるのじゃ? あれお主のオリジナル魔法じゃろ?」
「えっ、そっそうですけど·····よくお分かりになりましたね」
「当たり前じゃ、その歳でよく作れたな。なぜその魔法実力テストで出せなかったのじゃ?」
「なんでって·····出しましたよ、出したけど! 他の人には敵いませんでした·····」
思い出すだけでも悔しい。
あの時、自分の魔法が全然通用しなくて、色んな人に攻撃されて·····
「いや、お主、全然力だせとらんぞ?」
「へっ」
「なんか変な術かかっとるな、さっきの術本当ならこの森どころか周辺の街全部を燃やせるレベルじゃぞ?」
グギュリエは私の周りをぐるぐる回って私を見つめる。
「見えない鎖でお主ぐるぐる巻きされとるわ、いやーこの魔法撃ち込んだのも大したやつじゃのう、じゃがよいしょっと」
彼女が手刀で私の体を一直線に切ると、パリーンと何が切れる音がした。
「·····なんか、体が軽いような·····」
「じゃろ! 妾は最強じゃからな! 人間の呪いなぞ簡単に解けるわ! それにしても何故呪われたんじゃろうか·····? まぁ、細かいことはいいわ! これでお主はもう馬鹿にされん! よかったのう!」
·····なんだろう、嬉しいけど複雑な気分。
誰が私に呪いをかけたんだろう。
「誰が何のために·····引きこもりの私を誰が? じゃあ実力テストの時に掛けられた? 誰が?」
「·····だっ、誰でもよいじゃろ! それほどお主の力は脅威的なものじゃったんじゃ。うん、妾もそう思うぞ」
「でもっ! 私が苦しめられたのもその呪いのせいで!」
「そんなのを忘れさせるほどいい未来がお主には待っとる! ·····はずじゃ! とりま妾が寮まで送ってやるのと少し魔法を教えてやるから気にするな!!」
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