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プロローグ 落ちこぼれの留学生

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「やった! やったよ! お母さん!」

雪解けの季節、その嬉しい知らせは突然届いた。

「アルテミュラ学園に受かったよ! しかも日輪からは私ともう1人だけなんだって!!」

「本当!! おめでとう! やっぱりあいらは天才ね!!」

「うん!」

この世界で一番の魔法学校と言われる、アルテミュラ学園に入学することが決まった、私結崎あいら。
自分の力が認められて調子に乗っていた私は直ぐに痛い目を見る。

「最下位! 結崎あいら!」

入ってすぐの実力テストで最下位になり、周りの奴らにバカにされた。
私のプライドは粉々に砕けちった。
国でトップだと思い調子にのった私の目を覚まさせるにはいい薬だった。

「げぇっ!? くっ、国から電報が来てる!?」

日輪共和国からお怒りの電報が来た時にな死ぬかと思った。
手紙の内容を要約すれば、帰る時まで最下位だったら国に居場所は無いって書いてあった。
このままだと私の居場所はこの世界から消える。
まさに、生き地獄!

落ちこぼれの烙印を押されて留学先で独りぼっち。
本当に早く帰りたい·····誰か助けてください。
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