異世界でもうちの娘が最強カワイイ!

皇 雪火

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第4章:魔法学園 入学準備編

第119話 『その日、手ほどきをしてあげた』

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「貴女、このクエストを受けるの?」
「え? ……ひゃあ!!」

 振り向いた少女は、私の顔を見てとっても驚いていた。勢い余ってクエストの紙を掲示板から引き剥がすくらいに。
 人の顔を見て驚くなんて失礼な。でも反応がカワイイから許しちゃう。

「あ、ご、ごめんなさい。とってもきれいな人だったので、驚いてしまいました」
「そう、ありがとう」

 はわー! 悲鳴がカワイらしかったからもしかしてと思っていたけど、すっごいカワイイアニメ声してるー!!
 その上、嬉しい事を言ってくれたから、もっと許しちゃう!!

 少女が特に注視し、ついでに剥がされた『ジュエリージェムの発見報告』のクエストをツンツンつつく。

「ところで、これを見つけるのは結構大変だと思うんだけど、大丈夫?」
「あ、これはですね。私がソロだと選ばないですけど、パーティの先輩達が居ればなんとかなると思いまして」
「そうなのね。パーティはみんな『ゴールド』のチームなの?」
「いえ、私はまだ未熟で『シルバー』なんです。リーダーともう一人の先輩が『ゴールド』です」
「そっかそっかー」
「あ、あの? えと……」

 声もカワイければ仕草も小動物みたいでカワイくて、小柄。なのに太ももは肉付きがよくてアンバランスなのがまた……エッチでカワイイわ!
 戸惑い困惑する少女に構わず、私はひたすら撫で続けた。なでりこなでりこ。

「はわわわ」
「ちょっとそこのお姉さん、ボクの仲間を困らせないでやってくれないかな」
「あっ、せ、先輩達! おかえりなさい!」

 後ろを振り返ると、そこにいたのは金髪ショートの男装の麗人だった。シェリー以降見かけなかったから、絶滅危惧種なのかと思ったけど、ちゃんといる所にはいるじゃない!
 その上ボクっ子だなんて、ポイント高いわ!!

「ただいま。良い子にしてた?」

 そんな格好良い女子の隣にいる子は、見た目からして彼女とは正反対。
 出るところは出ていて引っ込むところは引っ込んでる。その見事に赤い服は情熱的であり挑発的だ。薄いヒラヒラの服はパーティのタゲ取り役としても機能しそうね。人族特攻とかついてそう。

「先輩2人もカワイイわねっ!!」
「か、かわっ!?」
「ふふ、良かったわねリーダー。可愛いなんて言ってもらえて。えっ、はやっ!」

 我慢出来なかった私は、先輩達との間合いを一気に詰め、抱きしめる。

「み、見えなかった……」
「ちょちょちょ、お姉さん!?」

 ああ、良い匂いする。男装ちゃんはハーブ系、ボインちゃんは柑橘系。香水もたまには良いわね。

「あの、お姉さんっ? か、嗅がないでくれるかな。は、恥ずかしっ」
「ちょ、なんなのよこの人。あっ、そこっ、撫で……。んんっ」
「はわわ、せんぱい……」

 はぁ、2人共カワイイっ。柔らかいし良い匂いだし、身軽さを失わないよう気を付けつつもカワイさを出そうと創意工夫が見られるし、なによりここのギルドは女の子の素材が皆とっても良いわ!!
 もうキスしても良いかな? 良いよね!?

「お前さん、戯れもその辺にしときな」
「およ?」

 高ぶる気持ちを抑え慣れず、今にも襲い掛かろうとしたら、横から肩を掴まれ静止させられた。そちらに視線を流すと疲れた顔をしたリン姐さんがいた。

「あ、リン姐さん」
「ギルドマスター……助かったよ」
「全く、仕方ない子だねぇ」
「あーれー」

 彼女達から『ベリッ』と引き剥がされ、そのままアリシアにキャッチされる。うん、アリシアに抱きとめられると落ち着くー。

「アリシアも、主人の蛮行は止めるべきじゃないのかい?」
「お嬢様が楽しそうでしたし、お二方も嫌がっているようには見えませんでしたので」
「そうよー、拒絶されなかったから大丈夫かと思ったもん」

 拒絶されそうな事はまだ未遂だもの。寸前だったけど。

「そうだとしても、場所は弁えな。それに嬢ちゃんみたいな別嬪さんに可愛いだなんて、慣れないことを言われたら本人達も困惑すらぁ」

 別嬪さん……。えへ。

「それで、ミーティアはそのクエストを受けるのかい?」
「あっ、そうでした。先輩、このクエストなんてどうでしょう!」

 そう言って黒髪の太ももちゃん。もといミーティアちゃんが例のクエストを先輩達に見せる。先輩達の顔が驚きに満ちる。

「ほぉ、破格の報酬じゃないか。それに捕獲ではなく、発見だけで良いと? それならば幾らでもやりようはあるね」
「ミーティアちゃんお手柄よ。高ランクの人たちは、軒並み疲れ果てちゃってるから今のうちに受けちゃいましょうよ」

 やっぱり破格の報酬だったんだ。まあ、他の同ランクのクエストと比べても報酬が段違いだったものね。

「お前達も察しているとは思うが、これは高位の貴族絡みのクエストだ。受けると言うなら別室で説明を行うが、どうする?」
「……受けよう。これほどの大金を得られたなら、色々と装備も一新出来るだろうし、夢にも一歩近づく。それに以前こいつの素材を採取したことがあるからね。当てはいくつかある」
「よし、わかった。では今から第三相談室へ行こうか。お嬢ちゃんとアリシアも一緒に来な」
「ええっ、この方達も来るんですかぁ!?」

 あら、怖がられてる? ちょっとショック……。

「しかし、ギルドマスター。本当に発見でいいのかい? 対象から何かを得ようとするなら、捕獲してほしいと言うのが一般的だが……」
「それは本人に聞いてくれ」
「「「???」」」


◇◇◇◇◇◇◇◇


「以上だ。何か質問はあるかい」

 リン姐さんからクエストの概要、および依頼者とその報酬の出どころについて説明が終わった。
 そして彼女達から向けられる視線の種類が変わった。

 さっきまでは『変な人』だったけど、今では『ちょっと変わった、貴族の関係者』にクラスチェンジだ。
 慌てて頭を下げようとする3人に待ったをかける。

「はいストップ」
「リンネさん、その説明では不十分でしょう。お嬢様は貴族ではありませんし、様子を伺う限りは感謝されこそすれ、謝罪をする場面ではないでしょう」
「感謝……ですか?」
「先程までの大規模な貴族追撃戦。あれはゴールド以上のランク者全員に召集が掛かっていたのではないですか? 彼女達が戦場の中心に居たかどうかは定かではありませんが、あのままお嬢様の救援がなければ」
「あー、悪いなアリシア。そこまでにしておいてくれ。しばらく離れていたとは言え、このギルドの方針は覚えているだろう?」
「……与える情報は最小限。その中で真実を見つけられる者こそ、真の『ローグ』……ですか」
「ああ」

 はぇー?
 謝らなくて良いって言おうとしただけなのに、アリシアとリン姐さんの間で話がどんどん進んじゃうなぁ。シラユキちゃんついていけてなくない?

「あれ、そう言えば、王子が膝を突いていた相手って……」
「えっ、ウソ!? でも確かに服装や背格好なんかが……」

 王子? また出たわねそのワード。

「風になびく銀の髪、天の御使いを思わせる卓越した治癒能力、魔人を圧倒した武技……。まさか貴女が、先程の『銀の戦乙女』なのかい?」

 え? なにその痛格好良い厨二称号は……。ちょっとアリシア、何を頷いて言葉を嚙み締めてるのよ。
 それじゃあ王子ってのはもしかして……。ああうん、それは納得出来るけど。

「そんな称号は知らないけど、2人はあの場に居たのね。全員治療したと思うけど、ケガは無かった?」
「あ、ああ。ボク達は外周部にいたんだ。魔人の魔法の余波で切り傷を負ったくらいで……。それも貴女の魔法で完治したんだ」
「そうね、乙女の柔肌に傷痕なんて残したくなかったもの。治療してくれて、感謝しているわ。……それを思えば、ええ。触られるくらい訳ないわね」

 ああうん、この子も例に漏れずガードが緩いわね。普通それでボディータッチを許しちゃう事はないと思うんだけど。
 そう心で思っていても、触っちゃうんだけどね、私も。

「「その節は命を助けて頂き、ありがとうございました!」」
「先輩を助けて頂き、ありがとうございました!」
「どういたしまして」

 まあ私としては、助けたのは目障りな魔人を倒すついでだ。この件を引っ張るつもりはないので、軽く終わらせておく。

「それじゃあこれから、盗賊ギルドに足を運んだ時は、目についた子に適度にタッチしたりカワイがったりするから、報酬はそれで良いわ。あ、でも嫌なら嫌って言うように伝えてね。今回の治療費はそれで良いから、リン姐さんからもそう伝えておいて。はい、この話はおしまい! クエストの話をしましょ」

 話の展開は急だったが、盗賊ギルドの子達は呑み込みが早いのかしら。皆すぐに頷いてくれた。
 いいんだ、こんな条件で……。

 そして彼女達と私は、これからは依頼者と受注者の関係だ。軽く自己紹介をしておく。

「まず私から。Bランク冒険者『白雪一家』シラユキファミリーのリーダーのシラユキよ」
「私はお嬢様のメイド兼、Bランク冒険者『白雪一家』シラユキファミリーのサブリーダー。かつ盗賊ギルド『白金プラチナ』のアリシアです」

 肩書が沢山あるって格好良く感じるわね。それともそう感じるのはアリシアだからかしら。

「ボクはパーティ『グロリアス』のリーダー。『ゴールド』のアンジェだ」
「同じくパーティ『グロリアス』のサブリーダー。『ゴールド』のローラよ」
「同じくパーティ『グロリアス』、『シルバー』のミーティアです」

 グロリアス。華やかとかそんな感じね。うん、見た目のカラーリングも金と赤と黒だし、分かるわ。

「ねえリン姐さん、この価格設定は公爵家が出してくれてるってことで良いのよね?」
「ああ。本来の相場設定に加えて絶対に完遂するようにと、陛下からのお達し付きだ。だから本来の何倍も高く設定してある」
「ふぅん。じゃあ、私も別途報酬をあげても良いってことよね」
「あん? 今でも十分に破格だと思うが、何故だ?」
「だってこのくらいの値段設定なら、わざわざ公爵家を経由しなくても、直接私が出していても痛くない金額設定だもの。つまり安くて申し訳ないから、追加で支払うってこと。他の2クエストにも同様の対応をするわ」

 だって、3つ合わせても金貨が約400枚程度。大事な小雪の作成素材の情報がたったそれっぽっちで手に入るだなんて、なんだか申し訳ない。……いや、違うな。小雪はそんなに安い女じゃない。これは俺の……んんっ、私のワガママだ。

 で、その場合何を報酬にするのかだけど……。お金を追加するのはナンセンスどころか、公爵家や王家の威信を潰す事になるのよね。それに小雪の価値はお金だけでは語りきれない。
 となれば……。

「良いのかい? 報酬が増える分にはあたいら運営陣からも文句は無いんだが」
「ええ。受けてくれるなら、『グロリアス』の方々には先払いしても構わないわ。今のこの国の価値観で言えば、この報酬は白金貨数十枚クラスの報酬と言っても過言ではないと思うし、パーティの生存力を上げるものでもある。私のワガママに付き合ってくれるんだもの。このくらいは用意してあげたいわ」

 報酬はなんなのか、アリシアはもう気付いている。ママ達との集合までまだ時間に余裕はあるはず。大丈夫よね?
 アリシアの顔を覗き見るとニッコリ微笑んでくれた。どうやら大丈夫らしい。

 その反対に、『グロリアス』の面々だけでなくリン姐さんは『白金貨数十枚クラスの報酬』という部分に何かを察したのか、緊張したような顔を見せた。

「よ、良いのですか? そのような破格の条件を……。それに本当に捕獲ではなく発見だけで良いのですか?」
「ええ。目的はそのスライムの素材なんだけど、普通に討伐なり捕獲をするだけでは十分な量が採取できないの。だから場所さえわかれば、現地で私が直接採取するわ。そして報酬も気にしないで、貴女達の事が気に入ったのもあるし、その報酬さえあれば、今回のクエストも今後の活動も、グッと楽になるはずだから」

 戸惑っていた『グロリアス』の面々だったが、覚悟を決めたのかお互いに顔を合わせて頷きあった。

「この依頼、受けさせていただきます。危険の少ないクエストで、かつ報酬も高い。その上何らかの技能を頂ける様子。そこで1つお願いがあるのですが……」
「あら、何かしら?」
「その技能はミーティアにお願いできますでしょうか」
「先輩!? だ、ダメですよ私なんて! それよりも先輩方の方が相応しいです」

 なんか始まった。

「いや、ボクもローラもまだ未熟な所はあるけど、新しい技能はミーティアが得た方がきっといいはずだ。ミーティアもそれはわかっているだろう? 今のままでは何かが足りないと」
「先輩……」
「だから頼む、シラユキさん。ボクとローラの分まで、彼女にお願い出来ないだろうか」

 まだ何を与えるかって話はしてないけど、『技能』という意味では間違いではない。でも何で『パーティに』って言ってるのに『誰か1人』って選択肢になってるのよ。そんなケチ臭い事言わないわよ。
 ……ああ、この国の貴族ってこんな感じにケチ臭いから、こんなことになってるんだったわね。

「断るわ」
「えっ」

 なんか覚悟決めたような空気感出てるところ悪いけど、そんな無駄な事をするつもりはない。

「1人に教えるのも3人に教えるのも、手間は同じなのよ。だから気にしないで全員で受けなさい。良いわね?」
「「「……」」」

 驚きすぎて固まっている『グロリアス』の面々に改めて確認する。

「それで、貴女達は魔法は使えるかしら?」


◇◇◇◇◇◇◇◇


「ふぅー、満足したわ」
「お嬢様、お疲れさまでした」
「うん、楽しかったわ!」

 あの後、私は『グロリアス』の面々を。アリシアはマージン料の代わりとしてリン姐さんに魔法を教えた。
 『グロリアス』の面々は最初こそ戸惑いはしたものの、直感が優れているのかすぐにでも魔力の扱いには慣れ、ボール系の魔法を行使することが出来た。とりあえず冒険生活の必需品とも言える『炎』『水』『風』の3種類をそれぞれが担当することにした。
 リーダーのアンジェちゃんには『風』を。サブリーダーのローラちゃんには『炎』を。最後に末っ子のミーティアちゃんには『水』を。とりあえず彼女達には、街の近場でスキルが15になるまで練習するように伝え、ボール系のを手渡ししておいた。そして15になったら、泊まり先のホテルに来るよう伝えた。
 まだどこのホテルに泊まるかは決まっていないし伝えていないけど、情報を扱う盗賊ギルドなんだし、そのくらい自分達で調べられるでしょ。一応、上級扱いの『ゴールド』のチームなんだしね。

 あと、『魔力溜まり』を教える時に彼女達をいっぱい撫で回したり揉みくちゃにしたりした。
 心なしか、私のお肌、ツヤツヤしてる気がする。ふふ、良い気分だわ。

 そしてリン姐さんは、魔法を扱った経験はあるみたいだったけど、扱いがなっていなかったので、アリシアと協力して矯正した。
 元々姐さんは、物理攻撃主体の流派だけじゃなく、風の魔力を使った流派にも属していたみたいなんだけど、風魔法のスキルがアレなせいで、『壱之太刀』から『弐之太刀』までしか扱えなかったみたい。
 刀自体のスキルは十分条件を満たしているみたいだし、今後は更に上位の技を使いこなせるはずだ。

「確認なのですが、他の2つのクエストも受注したパーティには、魔法を教える予定ですか?」
「ええ、そうよ。いずれ魔法学院に関わらず、魔法を広めるつもりではあるけど、最初はお試しと言うか、モデルケースと言うか」

 いずれ古臭い考えの貴族とかが、魔法知識を広めることに対して大反対してくると思う。
 でもそんな時、貴族でもなく、魔法学園に通ってもいないのに、すでに魔法を扱える人が俗世に溢れかえっていれば? そんな状況で禁止なんかにしたら、暴動が起きるんじゃないかしら。ま、そうなっても知ったこっちゃないけど。その辺は偉い陛下とかに丸投げしちゃいましょ。

「左様でございますか。ご安心ください、お嬢様。私も微力ながらお手伝いいたします」
「ありがと、アリシア」
「はい。……では、そろそろ良い時間のようですし、向かいましょうか」
「そうね!」

『えへへ、満足したわぁー』
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1/19の20時の投稿で他サイトで投稿中のものに追いつきます。以後隔日で20:01頃投稿予定です。
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