異世界でもうちの娘が最強カワイイ!

皇 雪火

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第4章:魔法学園 入学準備編

第101話 『その日、リニューアルした』

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 仲良くお喋りを続ける親娘の光景を眺め続けていたら、前と左右が、柔らかくて暖かいものに包まれた。

「お姉ちゃん」
「うん?」

 返事をしても、前から飛びついてきていたリリちゃんは何も返さない。
 その代わり胸に顔を押し付けて全力で抱きついてきてくれてる。

 左右に陣取るママやアリシアも同じようだった。何も言わずに私の腕を抱いて、肩に頭を持たれかけている。

「それじゃ、私達も」
「お邪魔するわね」

 背後からはリディとイングリットちゃんも交ざってきた。あー、これってそういう事? そんなに私わかりやすかったのかなぁ。
 ふぁぁ、暖かくて気持ちいい……。うん、このまま眠りにつきたくなる……。

「ちょっ……あ、あなた達みんなそう言う関係なの!?」
「うにゅ……?」

 夢心地についていたところを、ソフィーの悲鳴に近い声で現実へと引き戻される。

「ソフィア様、少しうるさいですよ。せっかくお嬢様の心が安らいでいたというのに」
「え。あ、ご、ごめんなさい、アリシア姉さま……」

 アリシアからちょっと冷たい声が発せられる。ちょっと怒ってるわねー。コレ。
 仕方ない。アリシアの体を引っ張って、彼女の頭をうずめさせる。

「お嬢様……?」
「んー」
「……はい」

 アリシアに甘えていると、アリシアの機嫌も戻ったようだった。
 まあ夢も覚めちゃったし、現実に戻るとしますか。

「んー……。ねぇソフィー。そういう関係って、具体的にどういうことを指してるのかしら?」
「えっ!? そ、それは、その……」

 聞かれるとは思っていなかったのか、ソフィーはしどろもどろになる。
 ソフィーの反応からして、どういう風に考えてたのかある程度分かってしまう。
 ははーん、そんな風に考えてたんだ? へぇー?

「私達の関係は、家族として至って健全な仲よ。キスしたり抱きしめたり、一緒に眠ったり。ソフィーの考えているようないかがわしいものでは決してないわ」
「そ、そうなの……?」
「そうよ」
「そ、そっか……そうなんだ」
「そして今ので、ソフィーがすぐにえっちな事を考えちゃうような子なんだって事が、周知されちゃったわけね!」
「んなぁ!?」

 あー、ソフィーってばホント、良い反応するわね。
 真っ赤になって違うとか誤解だとか全力で弁明してるけど、アリシアやフェリス先輩も一緒になって弄ってくれてる。
 皆ソフィーの事が好きなのね。

「普通の家族は毎朝あんなキスしたりしないと思うんだけど……」

 背後からボソっと、夜はダサイ服。今は着ぐるみの人から呟きが漏れる。
 いいのよ。うちはうち。よそはよそよ。

「た、確かに。いくら仲の良い家族でも、ここまでキスを頻繁にするようなご家庭は珍しいかもしれませんわね……」

 むぅ。イングリットちゃんまでなによー。

「ふーん、イングリットちゃんは私とキスするのが嫌だったんだ?」
「そ、そんなことは!」
「じゃあいいじゃない。家族や友達とキスくらい」
「そ、そうですね!」

 やっぱりイングリットちゃんに、杖を使う必要はまるでなかった気がしてきた。

「未来の聖女様が説得されてどうするのよ……」
「リディは嫌って言っても、内心は嫌がってないのは解るからするけどね」
「んなっ!?」

 リディは小声で驚いて見せた。ホント器用ね、この子。
 収拾がつかなくなったところで、公爵様が大きく咳き込む。

「……おほん! すまないがうちの娘を可愛がるのはその辺にして」
「え、冗談だったの?」
「シラユキお嬢さん。君に、兄上……。エルドマキア王国現国王、ヨーゼフ陛下が直接会いたいとの仰せだ。これから昼食を取り、その後すぐに謁見となるが、会ってくれるね?」

 ソフィーの話を無視して、公爵様は公爵としての顔で告げてくる。まさかこんなに早く会えるだなんて思わなかったけど、これは良い展開ね。
 ヨーゼフ王って、私の記憶では無関心と怖い顔のダブルパンチのイメージだったんだけど、1年前では違うのかしら?

「勿論ですわ」
「ありがとう。ご家族の方もご同行をお願いしたい。そしてフェリスフィア、ソフィアリンデ。2人も一緒に来なさい。安全を確認するまで、シラユキお嬢さんから離れないように」
「「畏まりました、お父様」」

 2人も先ほどまでの緩い空気ではなく、公爵家令嬢としての貫禄を見せていた。
 こういう切り替える空気は好きよ。弄られてる時のソフィーも好きだけど、公爵家令嬢状態のソフィーも好きだわ。


◇◇◇◇◇◇◇◇


「ドタバタしてすまないが、シラユキお嬢さんには相応しいドレスを客室に用意してある」

 束の間の休息というか、公爵家で賑やかな昼食を頂いた後、改めてお着替えーという空気の中、名指しされた。
 ……なんで?

 と思ったけど、私だけネコミミフードで、他のみんなは私が用意した新装備を着込んでいたわね。この装備の輝きは、そこらのドレスを上回る出来なのよね。
 見栄えとしても十分あるわ。それに比べて私は、カワイイを極振りした店売り商品だし。

「それでしたら、お気に入りの服がありますの。それを着ていきますわ」
「そうなのかい?」

 公爵様がアリシアを見る。アリシアが自信満々に頷いたのを見て頷き返した。

 ソフィーからは「だったら最初から着て来なさいよ」といった目で見られる。
 だって目立ちたくなかったし。ごめんね?

「あいわかった、期待して待っていよう」

 そうして家族とリディ、イングリットちゃんの6人で客室を使わせてもらうことになった。
 各々が寛ぐ中、アリシアが期待を込めた眼差しで両手を握っている。

「それでお嬢様、お気に入りの服というと、例の……でしょうか」

 アリシアはごにょごにょと興奮したように告げてきた。別に言ってはいけない名前ではないんだけど、それはともかくとしてカワイイわねこの子。
 ただ、特定の種族の耳に入ると厄介なだけで。

 でもアリシアが期待しているのも分かる気がする。
 ここ最近エルフとの関わりもあってか着る機会が全然なかったのよね。王国にエルフがどれだけ居るかは分からないけれど、流石に中枢には所属していないでしょ。
 活発に外で活動するアリシアがイレギュラーって感じだし、本人がそう言ってた。

「ええ。久々に『白の乙女』を着て行くわ」
「ああ、お嬢様……!」

 まだ着ても居ないのに感動するアリシアに、ご新規の2人が興味を示す。

「『白の乙女』って、もしかして例の?」
「エルフの伝説に出てくる神秘のお洋服ですね!」

 アリシアの自慢……おほん、私語りに出てきたのを2人共覚えていたのね。

「ええ、そうよ。勿論それだけでも十分輝いて見えるだろうけど、この間折角いい素材が手に入ったし、ちょっと『打ち直し』しようかなって思うの」
「『打ち直し』……ですか?」
「まぁ簡単に言うと強化の事ね。『白の乙女』はそのままだとそんなに強くはないんだけど、『打ち直し』を重ねて行く事でとっても強くなれるの。その為にはいろんな素材が必要になるけど、第一段階のネックだった物がこの前手に入ったから、今の内にやっちゃおうかなって」

 マジックバッグから『白の乙女』を机の上へと取り出し、ついでに第一段階の素材達も並べていく。

「これは……『白光糸』に『白光布』、『金のインゴット』。それから……魔石ですか?」
「ええ、あの少尉の金庫にたまたまあったのよね。そこまで珍しい物でもないけど、この辺りで手に入れるにはちょっと骨が折れるものだから」

 アリシアが示した、明るく輝く『光の魔石(中)』を撫でる。
 神聖属性の魔物なんて、ダンジョンに中々沸かないのよね。もしくはダンジョンの宝箱から稀に出土するレベルだし。恐らくアイツの所持品というよりは、通信用の充電魔石だと思うのよね。
 少尉が使っていた通信の魔道具が、たまたま神聖属性が必要になるタイプで助かったわ。

「シラユキちゃん、これからお裁縫するの?」

 ママが不思議そうにしている。まあ既に完成されている装備品に、素材を上乗せするのは不思議に思えるわよね。と言うか、お洋服にそんな継ぎ接ぎをしたらぐちゃぐちゃになるわよね。

「いいえ、お裁縫はしないわ。勿論炎で炙ったりもしないし、錬金術で合成したりもしない。『打ち直し』はちょっと特殊な製法なの。この世界の生産スキルとは全く別物と言ってもいい技術体系ね」

 この技術はプレイヤーがある程度、上位職に手を染め始めた頃に実装されたシステムだ。といってもスキルとしてはカウントされていないし、素材と工程さえ把握していれば、よっぽどの事さえ無ければ誰にでも出来る。
 まあ、こう言うことが音痴な人はそれでも失敗するんだけど。

 私の騎士でもあったハルトは、頭が硬いのか知らないけれど、用意されたレールの上すら走れず、悉く失敗しまくったのよね。
 色々と完璧に出来ていたはずのハルトが、いざ生産スキルや『打ち直し』に手を出したら、失敗に続く失敗でいつになく落ち込んでいたわね。
 そんな事もあって、それまで築き上げてきた彼のイメージが一気に崩壊したのよね。あの時は驚いたけど、いっぱい笑ったわ。
 彼にも苦手な物があったなんて知らなかったし、彼の悔しそうな顔がまたカワイらしかったもの。

 はぁ、あの時はホント、私の青春時代ね。ハルトやミーシャ。それにみんな。元気にしてるかな……。

「……お嬢様?」
「あっ、ごめんね。考え事しちゃってた」
「それは構いません。昔を懐かしむようにされてましたので」

 何でわかるのかしら。さすがアリシアね。

「お嬢様の事ですから」

 もうアリシアとは、会話しなくても意思の疎通ができる可能性が……。まあ、いいわ。いつもの事だし。うん。
 ママやリリちゃんもアリシアの反応には慣れっこだ。
 リディとイングリットちゃんはまだ出会って数日だし、ついてこれてないけど。

 さて、気を取り直して作りますか。

 『打ち直し』は素材とは別に必ず必要な物が存在する。
 それが、装備の属性に合った魔石の用意だ。今回は最初の『打ち直し』である為、用意するのは『光の魔石(中)』だが、次の段階に進むなり、高ランクの装備を『打ち直し』するにはそれ以上の魔石や数が要求されたりする。
 果てには、ピシャーチャ級の魔石も必要となるだろう。

 それに何でもかんでも『打ち直し』が出来ると言うわけではなく、ある程度装備の『格』が前提となる。
 その辺の雑多な皮の鎧などを『打ち直し』するより、素材にする物で新たな装備を作ったほうがマシと言う事だ。
 逆に貴重な素材や高度なスキルを用いて作られた装備、それかプレイヤーでは製造出来ないような未知の装備品などが『打ち直し』の対象となる。

 そして今回使うのはワンオフの『白の乙女』だ。これは装備条件が上位者向けの性能をし、なおかつ製法不明の特殊な装備である。
 『打ち直し』出来ない道理は無い。

「それじゃ、始めるわ」

 魔石を手に取り、素材3つを『白の乙女』に乗せる。

 『打ち直し』の手順は簡単だ。魔石に秘められた魔力を解放し、ベースとなる装備と素材を包み込む。
 そうすることで勝手に『打ち直し』の工程が始まるのだ。神聖属性の力を纏った素材達が順次輝き、自然とそれらは宙に浮かんで混ざり合って行く。
 これは

 そしてその挙動が、この世界でも起きたことが重要だ。この世界は、やはりゲーム時代と同じシステムが作動している!

 今までは、ゲーム時代と似た世界観に似た歴史、似た人々がいるのかも知れないと思っていたが、ここにきてシステムなくして起こり得ない存在をこの身で体験してしまった事で、改めて確信した。

 この世界は『ワールド・オブ・エピローグ』の世界なんだ、と。
 システムまで働くとなれば、やはりこの世界は……。

「お、お嬢様!」

 アリシアの呼び声に、思考の海から引き戻される。

「これが、『白の乙女』の、真の姿なのですか……!」

 アリシアが感動に打ち震えたかのように身震いし、机の上にその装備を愛おしそうに見つめている。

 ふむ……。まあまだ、『打ち直し』の第一段階なんだけど、本来の輝きは少し取り戻したみたいね。

**********
名前:真・白の乙女
装備可能職業:精霊使い、大賢者、グランドマスター
必要ステータス:MND2000以上、CHR2000以上
防具ランク:15
説明:精霊に認められたものだけが装着することを許された伝説の装束。装備者の魔力を使い、様々な攻撃に対して防壁を張る。各種属性魔法の効果を高めてくれる。本来の力の一部を取り戻した事で、淡い輝きがその身を包み、見る者を魅了する。
効果:全ステータス+7%。攻撃魔法の威力+40%。常に清浄化。
**********

 ふむふむ、+3%が+7%になったわね。ついでに攻撃魔法も威力アップと。
 見た目は淡く光るようになり、袖や裾には金色に輝く古代エルフ語。ほぼ無地だったけど、多少のアクセントが増えたわね。

 早速袖を通してみましょうか。
 猫耳チュニックを脱ぎ捨て、『真・白の乙女』を……いえ、毎回『真』をつけて言うのもナンセンスね。これからも『白の乙女』でいっか。
 改めて『白の乙女』を装備し、『先駆者の杖[至高]』も取り出してステータスを確認する。

『ステータスチェック』

*********
総戦闘力:20670(+3250 +1250 +1591 +20)

STR:2385(+146 +166)
DEX:2385(+146 +166)
VIT:3132(+650 +191 +218) 
AGI:2385(+146 +166)
INT:2385(+146 +166)
MND:3893(+1300 +237 +271)
CHR:3929(+1300 +238 +272 +20)

称号:求道者、悪食を屠りし者
*********

「おっ、2万超えた」

 これでようやく大賢者レベル100の基本ステータスくらいにはなれたかしら。でも、だからと言って無敵になれたわけではないし、慢心は厳禁ね。まだまだ基礎レベルも基礎ステータスも低いし、ガチガチに装備を固めているわけではない。上位龍が出てきたら、死にはしないけど勝てるビジョンも無いわ。

 ……さてと、さっきのは独り言だったんだけど、誰にも届かなかったみたいね。
 それよりも皆、私の晴れ姿に夢中のようだった。

「お姉ちゃん、綺麗……」
「ええ、とっても……」

 最初に感想が口から零れたのはリリちゃんとママだった。こんな時に真っ先に褒めてくれるアリシアは、言葉も出ないみたいでさっきから震えたままね。

『~~!!』

 続いて飛び出してきたのはスピカだった。眠っていても、『白の乙女』の活性化に気が付いたのかしら。私の周りをくるくると回って、楽しそうにしている。
 そんなスピカをキャッチして、撫でまわしていると楽しそうにジタバタしている。なにこのカワイイ生き物。

 スピカから流れ込む喜びの感情に微笑んでいると、アリシアが突然ハラハラと涙を流し始めた。

「お嬢様……」
「もう、アリシアったら。どうしたの?」
「お嬢様が、あまりにも美しくて……感極まってしまったようです」
「アリシアは泣き虫さんなのね」

 アリシアをやさしく抱きとめると、慌てて離れようとする。

「な、なりませんお嬢様! 汚れてしまいます!」
「大丈夫よ、この服はもう汚れなくなったから。気にしないで抱きしめられていなさい」
「……はい」

 アリシアの頭を撫でていると、さっきから黙り込んでいる2人が目に入った。

「2人は何か無いの? 私の格好に対して」
「えっ? あ、その……シラユキってこんなに綺麗だったんだなって、改めて理解させられたというか」
「あら、嬉しい事言ってくれるわね」
「だって! 普段のシラユキは可愛い系で、あなたが笑うと天使なんじゃないかと勘違いするくらいなのに、今のあなたを見てると無意識に傅きたくなるというか……。とにかく、こんなの反則よ反則!」

 そう言ってリディは、自分の言った言葉に顔を赤くして、両手で顔を覆ってしまった。カワイイ。
 そっかー、私、普段天使みたいに思われてたんだ。ふふ、嬉しいな。

「シラユキ様」
「うん?」
「シラユキ様は、本当に天の使いではないのですか?」

 いつの間にかお祈りポーズをしているイングリットちゃんがそこに居た。

「私、そんなに輝いて見える?」
「はい。普段からシラユキ様のお美しさは感じ入っておりましたが、今は神聖なオーラすら感じられます! これは、聖堂で私達を見守る女神様の像に匹敵する輝きです……!」
「そ、そんなに?」

 うーん、確かに装備にも『見る者を魅了する』ってあったけど、そんな効果があったなんて。それか、私のCHRが高すぎて美しさの暴力が働いているのかもしれないわね。

 ……うん、今の『白の乙女』は、やっぱり特別な時にだけ着るようにしましょうか。
 本気の戦闘をする場面と、本気の装いをする場面。それ以外では禁止にしましょう。さっきから感動して動けないアリシアには悪いけどね。

 確かに私はカワイくは見られたいけれど、それが装備の恩恵のお陰でだなんて、タチの悪い冗談のようなものだわ。
 カワイイお洋服を着た私がカワイイのではなく、カワイイ私がカワイイお洋服を着る事でもっとカワイイと言ってもらえる。そこが大事なの。
 装備のオプションで相手を魅了出来たって、そこには何の価値も無いわ。少なくとも、私にとっては。

 はぁ、『白の乙女』は私にとって大好きで大切な装備だと言うのに、横合いから水を差された気分だわ。次の『打ち直し』段階に進むときは、この『魅力』に関する部分。何とかして削ってみましょうか。
 ただ、元のカワイさは損なわずにしないとね。

『マスターって、その辺りすごくこだわるわよね。昔から』
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1/19の20時の投稿で他サイトで投稿中のものに追いつきます。以後隔日で20:01頃投稿予定です。
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