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一般常識を学ぼう

欲しい物

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「と、いうわけで、こうするのはどう?
私の店を構えて、そこで向こうの世界にあった料理を出す!」
「!(それって、僕が少し画策して、そのままにしてたやつ!)
確かに…ただ、問題が数点ある」
「一つは調味料の調達かな?」
「そう…調味料の採集場所はまだ見つけれてない
この世界に、砂糖、塩、しょうゆ、みそなどの調味料がある事自体は分かってるんだけど
姿も名前も違うらしい…」
「でも、それって、見つければ問題ないって事だよね?」
「あぁ…まぁな
あと一つ…僕、そんなにお菓子の作り方を覚えてないって事なんだけど…」
「あぁ、それは確かに…
私も分量とか全部正確に覚えてる自信は無いわ…」

そう、お菓子作りは正確に分量を量らなければいけない
毎回、レシピを本やネットで確かめながら作っていた
そのため、全部覚えていないのだ

「食べたいお菓子は一杯あるのに…再現出来ないとか!!!!」
「うぅ、それは嫌だなぁ…」

ミナミは頭を抱えた
きっと、食べたいスイーツが頭の中を乱舞しているのだろう
しかし、それを作るためには情報が無さ過ぎる

『困ったときは連絡しろって、何度も言ってるんだけどなぁ…』
「ぇ?何この声?」
「あ、また自称神様?何でそんなに出張って来るの?」
『!!!?出張るって…今明らかに困ってたよね!!!?』
「困ってたけど、お呼びじゃないから」
『辛辣!!!?まぁ良い…
こないだも、炭の作り方で困っていたみたいだが…』
「あれは、調べて見つけられたから大丈夫」
『そうだな…こっちでも作り方が載ってたからな』
「うっ…」

そう、前の炭事件に関しては、調べればこちらのレシピで何とでもなった
しかし、お菓子や向こうの料理については
こちらでレシピが見つかるわけが無い
この世界に無い物を作ろうとしているのだから

「す、スポンジくらいなら作れるし!!!」
「でも、ユウキちゃん…ケーキ作るならスポンジ以外にも
クリームとか…あと、オーブンも必要になってくるんだけど…」
『オーブンはユウキに任せりゃ良いさ
魔石とかを駆使すれば、作れるだろ?』
「…四角で覆われた物に火の魔石を組み込んで…
…いや、温度設定とか時間設定組み込むなら…魔法をかけた方が早いか…?」
『と、いうわけで、そっちは問題ない』
「じゃあ、オーブンは良いとして…残る問題はレシピなんだけど…」
『それを俺が解決してやる!』

バンッとかっこよく言い切ったが
ユウキはオーブンの事を考えていたので無反応
そして、ミナミはこの世界の事をまだよく熟知していないので
反応があまり良くない
そして、キョウヤは寝ているので反応するわけもなく
虚しい間がしばらく空く

『はぁ…まぁ、良いや…ミナミ、今はお前だけが頼りだ』
「ユウキちゃん、オーブンの事しか考えてないもんね…」
『まぁ、それがユウキの凄い所でもあるからな
と、その話は横に置いといて
俺からのお助けアイテムはこれだ!』

と、神様が言った瞬間
テーブルの上に光が集まり…やがてその光は散って行った
すると、そこには見慣れた物が…

「これは…パソコン…?」
『そーだ、ぱそこんだ!』
「(神様、パソコン言い慣れないのね…)でも、ココにはネット回線が無いはずだけど」
『これはな、向こうの世界のねっとと繋がっている優れものだ!
お菓子の作り方も調べれば出てくるぞ!』
「!!そ、そんな良い物貰っていいんですか!!?」
『あぁ、君達にしか見えないし、使えないから問題なし!
僕としても、こっちの女神様にしても
美味しい物が増える事は嬉しいからね!
ついつい協力しちゃうんだよねー
それに…地球から行った人でココまで長生きな人達は初めてだし?』
「…ぇ…?」
『おっと、使い方は魔力を注げば使えるから!
それじゃあね!』
「ぇ!ちょっと!!?」

ミナミが慌てて引き留めたが、会話はプツッという音と共に切れた
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