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2人で活動

食材事情

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「今日の朝飯は何なんだ?」
「ラビットの肉を焼いた物だよ
 味付けは昨日と一緒だけど…まぁ、肉が違うって事で~」
「お前…マジで肉しかねぇのかよ…」

とりあえず、朝食を食べなければ始まらないので
2人は席について、食事を始める

「今の僕の手持ちにはね~
 今日は道具屋見てみて、釣り竿があったら、魚でも釣るかな
 まぁ、魚がいるかどうかが分からないんだけどね」
「野菜は!!?」
「あ~…うん、ついでに探そう」
「…お前、野菜嫌いだろ…?」
「…まぁ…好きではないかな~
 でも、キノコは好きだよ!」
「…はぁ…野菜系は俺が探すか…」

野菜を探す気があまり無いユウキに、キョウヤは項垂れた
この世界の栄養事情がどういうものかは分からないが
キョウヤ個人的には、野菜も…あと米も欲しい所ではある

(でも、昨日食事した所だと、米とかは無い感じだったなぁ…)
「あ、でもパンはあった!」
「マジか!!?」
「うん、サンドイッチなるものがあったからね」
「なら、少なくとも小麦粉はあるんだな?」
「多分…ただ、結構パサパサというか、固いというか…
 まぁ、微妙な出来だったけど」
「それに関しては、何となく想像つく…」

昨日の食事で、ココの食事事情は分かった
始めから美味しいパンなんて期待していないキョウヤだった

「とにかく、何かを始めるにしても
 まずはギルドで登録しないとだから、早くギルド行こうぜ
 (あ、今日はフリーマーケットスペース見て行かないとな…)」
「そうだな…」

食事を済ませ後片付けをして、2人は家を出る
予定より数十分遅れたが、外の状況はさして変わりはなかった

(まぁ、数十分じゃ人通りに変化はないか)

人通りの少ない道を、ギルドに向かって歩く2人
周りから見たら、仲良く学校に向かう風景にしか見えないが…

「登録って、どんな事するんだ?」
「まぁ、大したことはしないよ
 記入用紙に必要事項を書いて
 あとは、水晶で魔力を測って…
んで、ステータス詳細転写板に手を置いて、詳細ステータス転写してもらって
 それから、カードが出てくる仕組みかな?」
「…そのステータス詳細転写板に手を置いても、体に異常はねぇんだな?」
「は?」

キョウヤからの質問に、ユウキは目がテンになる
普通に考えて、体に異常が出ていたら、ユウキには既にその影響が出ているだろう
しかし、キョウヤはその心配をしているらしい
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