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ラグーン

ツッコミは性分です

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「あら、あなたは…」
「ん?あぁ、図書館のお姉さん」
「いらっしゃい、何かお探し?」
「まぁ、色々本をね…」
「沢山探しているのね…なのに、何で検索機能を使わないの?
 検索機能を使えば効率的に探せるのに…」
「検索機能あるんかい!!!!」

ユウキは思わずツッコんだ
求めていた機能は既にあったのだから
しかし、お姉さんにユウキの気持ちが伝わるわけは無く
理解出来ないという風に首を傾げているだけだった

「??もちろん、あるわよ
 こんなに、膨大な数から1冊を目で見て探すなんて無理よ」
「おっしゃる通りです…」
「あ、もしかして、検索機能知らなかった?」
「ソーデスヨ…」
「なるほど、納得だわ
 それじゃあ、案内するわね」
「お願いします」

ユウキはお姉さんの案内について行く
行きついたところは、貸出カウンターの横で
そこに、パソコンみたいな機械が置かれていた

「ココで調べたい事とか、本の名前、著者名などを入れると
 ジャンルと本が置いてある場所が分かるわよ」
「ありがとうございます、探してみますね」
「えぇ、それじゃあ、またお手伝いの依頼あったら、お願いね~」
「は~い」

ユウキは、パソコンと同じ要領の機械を使い、必要な本の情報を出す
一般的な物では2冊、魔法とスキルで3冊、住宅関係で1冊
目ぼしい本を見つけ、それを探しに行く
情報は透明な板にコピーでき
それを元に探していく

「これと…これと…」

目当ての本を次々に見つけていく
目的の本を手に取ると、コピーした情報は光となり消えていった

「よし、これで全部だな」

ユウキは、中央にあるテーブルに本を運んで、読み始める
読むスピードは意外と早く、10分程度で1冊読んでいる

(これも、天才児のおかげかな…
 えーっと、この世界には人間が住む国、ラディン国
 エルフや妖精の住む国、リディア国
 獣人が住む国、フェリア国
 魔人が住む国、アルーガ国の4か国がある
 今の所、適度な交流はあるものの
 生態系が違う事もあり、どちらも国外に出る事はあまりない
 まぁ、逆に言えば争いが無くて平和って事かな…)

1冊目についていた、地図を広げ国の配置を確認する
地図には大きな陸地が一つあり、その周りは水で囲われている感じで表記されている
これが世界全体なのか…それとも、この島のみのものか…それは分からないが…

(魔力の影響なのか分からないけど、
 人間が1000年生きた事例がある事に驚きだな
 だけど、基本的には短命だな…病気が多いと書いてあったけど…
 それは、どの生物にも言える事だ…つまり、この世界は病気に弱い
 一番弱いのが人間…一番病気に強いのが魔人
 医学が発達していないのか…)
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