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一般常識を学ぼう

予想外の事実

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「あなたの名前に家名はついていないよ?
この場合、偽証罪という罪になるのは知ってるかい?」
「ぇ…ウソ…そんな事は…」

レミールは慌ててステータスを見る
そこには『レミール』としか書かれていない
そう、家名が無くなっているのだ

「ほ…ほんと…に…?」

ステータス画面が信じられないのだろう
何度も何度も見直しても、そこにある文字は変わらない

「貴族でも、人のギルドカード取り消しなんて出来ないが
一般人なら更に難しい事くらい分かるだろう?
貴族だから…と言っていたあなたならさ?」
「ッ!!」

丁度そのタイミングでユウキ達が降りてきた
それを目ざとく見つけたレミールは、キッとユウキを睨む

(いや…睨まれても…)

今来たユウキでも、思い通りに行かなかった…という事が
滅茶苦茶伝わって来る

「…そうよ…この子本人が言ってたのよ!
ギルドカードいらない!…ってね!!」
「いや、無理あるって!!?」

思わずツッコんでしまったユウキ
先程までどういう話をしていたのか分からないが
少なくとも、この急な話の流れは無理がある…というのは分かった

「ウソをつかなくても良いのよ?
私に言ってたじゃない…冒険者を辞めたいって…ねぇ?」
「その話には、無理があるねぇ?
この子の依頼情況知らないからそんな話が出来るんだろう?」

レミールの後にすかさずアリアが一言
しかし、それでひるむレミールではない…

「どうせ、一日一件くらいしか出来ないでしょう?
子どもだし、弱いし!」

先程、圧倒的な強さを見せられたはずなのに、弱いと強調するレミール
それは、本当に弱い…と思っているわけでは無く
辞めたい…という理由に、正当性を持たせるためだ
弱いから仕事がつらい…辞めたい…という流れにしたいのだろう

(たかがギルドが一人ひとりの強さなんて知らないでしょ!)

その認識が大きな間違いである事をレミールは知らない…

「ユウキ君は、一日に2~3件は軽くこなしてるねぇ~
かなり余力を残しているから、現状キツイとは感じないだろう
そもそも、パーティーで倒すボスですら一人で倒したんだ
そんな子がキツイなんて思ったら、大概の人は冒険者なんて出来ないねぇ~」
「ぇ…」

予想外の事実が返って来て困惑するレミール
ギルドが一人の人の事を詳細を知っている事にまず驚いていた
ギルドからすれば、一人ひとりの強さを把握していないと
無謀な事をしようとしている人を止められないし
それはギルドの信用に直結してくるので、知っていて当然の事でしかない
そして、ユウキの強さはフリスク兄弟より強いという事は分かっていたが
まさかボスを一人で倒すとは思っていなかったのだ
想像していたよりも、遥かに強くて思わずゾッとする

「まぁ、冒険者しなくても生産して生活はしてけるけどぉ?
でも、僕はどっちもしたいわけ
なので、やめたい…なんて思わないね」
「そもそも『貴族』と偽った人の話は信用出来ないね」
「ッ!!覚えてなさい!!」

そう吐き捨てて、レミールはギルドから出て行った

(いや、すぐに忘れたいから、忘れるけど…)

覚えておく気0のユウキだった

(しっかし…どうやって生きて行くつもりなんだろう…?
冒険者は100%無理だろうから…どっかに就職するのかなぁ~…)

と、ぼんやり、どうやって生きていくのか…は気になってはいた

(良い事を聞いたわ…物を売ればいいのよ!
良い物を高く売る…それが一番お金になるわ!)

レミールは…と言うと、何やら自信があるらしく
とある場所へ向かっていた
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