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一般常識を学ぼう
受付での出来事
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「ギルドカードの取り消しって、そう簡単に出来るもん??」
「いや…本人がする時以外は、違反などを繰り返して取り消される事はあっても
一人の人の一存でどうこう…って事はそうそう無いな…」
「まったく、無知な元娘で申訳ない…
ギルドに貴族側から出来るのは、依頼する事ぐらいだ
小娘一人がどう喚こうが、誰も動揺すらしないと言うのに…
何故そこまで影響力があるという幻想を抱いているのやら…」
元父親は深くため息をつき、一枚の紙を取り出し何やら書き始める
すぐに書き終え、その紙を手に取ると
紙は薄く光を放ち、粒子のごとく消えてしまった
(ぇ…今のって…一体…?)
予想外の出来事に驚き言葉を失うユウキ
「こういう事を見るのは初めてだろうな…」
驚いているユウキを見て察したのか、元父親はフッと笑った
「今のは、女神様に家名が変わったりする時などに伝える儀式…みたいなものだ
まぁ、儀式と言うには簡素だが、コレをする事によってステータスに反映されるんだ
君みたいな年齢の子どもには、あまり目にする機会のない事だ
驚くのも無理はない…」
(そうなんだ…僕くらいの年齢なら驚いても可笑しくはなかったんだな…)
そんな会話を応接室でしている頃…
ギルドの受付で大声が響き渡っている
それに対して、驚く…という人は意外だがいなかった
まぁ、日常些細な喧嘩などはあるので、慣れている…とも言うべきか…
「だから!ユウキとかいう子どものギルドカードを取り消しなさい!!
あんな仕事もまともに出来ない子どもにギルドカードなんて必要ないわ!
一生与えるべきじゃないわよ!!」
「それなら、何処がまともに仕事が出来ていないのか、教えてくれないかい?」
受付嬢のリーダーであるアリアが事の対応をしていた
アリアも今回の依頼の事情を知っており
何があったのかなども、報告を受けている
まぁ、いつも通りだが、冷静に話を聞く
「あの子ども、護衛の癖に護衛対象の私にケガをさせたのですよ!?
護衛として、あるまじき行為ですよね!」
「護衛というのは、あくまで命を守る…というための任務であって
かすり傷一つつけない…という任務ではないからねぇ
少なくとも命はあるんだから、任務は達成になる
ケガした事を落ち度と訴えるのであれば
まずは前提として、護衛対象が冒険者の指示に従っていた場合のみ考慮はされるが
今回はかすり傷…重症で命に関わっていたわけでも無いし
何より指示に従っていないので、対象外になるねぇ」
「貴族の私を守るっていう名誉ある事させてもらってるんだから
指示に従っていなくても、ケガ一つさせずに守るのが普通でしょ!?」
冷静に事実を述べられ、更に逆上したレミールはお得意の持論を叫ぶが
それで動揺する…わけもなく
「貴族であろうが、冒険者に依頼して守ってもらっているのであれば
指示に従ってもらわなければ困るわ
無知というのが、外に出たら一番命取りだからねぇ」
「そんな話、どうでも良いわ!
とにかく、ユウキという子どものギルドカードを取り消しなさい!
これは命令よ!貴族の私に従わない…なんて言わないわよねぇ?」
従わせる自信があるのか、ニヤリと笑うレミール
それに対してアリアは…
「えぇ、従わないわよ
ギルドと貴族は同等の立場なのを知らないのかい?
どちらかを従わせるなんて出来ないのよ」
「っ!!私はルクセル家の者よ!
大貴族でも逆らうって言うの!!?」
何としてでも従わせたいのだろう
アリアはやれやれ…と首を振り…
「それでは、ルクセル家の者であるという証拠を見せて貰いましょう?」
「えぇ!見なさい、私のステータスを!」
そう言って、レミールは自信満々に自分のステータスを見せる
アリアは、見せられたステータスをじっくりと見てから…
「いや…本人がする時以外は、違反などを繰り返して取り消される事はあっても
一人の人の一存でどうこう…って事はそうそう無いな…」
「まったく、無知な元娘で申訳ない…
ギルドに貴族側から出来るのは、依頼する事ぐらいだ
小娘一人がどう喚こうが、誰も動揺すらしないと言うのに…
何故そこまで影響力があるという幻想を抱いているのやら…」
元父親は深くため息をつき、一枚の紙を取り出し何やら書き始める
すぐに書き終え、その紙を手に取ると
紙は薄く光を放ち、粒子のごとく消えてしまった
(ぇ…今のって…一体…?)
予想外の出来事に驚き言葉を失うユウキ
「こういう事を見るのは初めてだろうな…」
驚いているユウキを見て察したのか、元父親はフッと笑った
「今のは、女神様に家名が変わったりする時などに伝える儀式…みたいなものだ
まぁ、儀式と言うには簡素だが、コレをする事によってステータスに反映されるんだ
君みたいな年齢の子どもには、あまり目にする機会のない事だ
驚くのも無理はない…」
(そうなんだ…僕くらいの年齢なら驚いても可笑しくはなかったんだな…)
そんな会話を応接室でしている頃…
ギルドの受付で大声が響き渡っている
それに対して、驚く…という人は意外だがいなかった
まぁ、日常些細な喧嘩などはあるので、慣れている…とも言うべきか…
「だから!ユウキとかいう子どものギルドカードを取り消しなさい!!
あんな仕事もまともに出来ない子どもにギルドカードなんて必要ないわ!
一生与えるべきじゃないわよ!!」
「それなら、何処がまともに仕事が出来ていないのか、教えてくれないかい?」
受付嬢のリーダーであるアリアが事の対応をしていた
アリアも今回の依頼の事情を知っており
何があったのかなども、報告を受けている
まぁ、いつも通りだが、冷静に話を聞く
「あの子ども、護衛の癖に護衛対象の私にケガをさせたのですよ!?
護衛として、あるまじき行為ですよね!」
「護衛というのは、あくまで命を守る…というための任務であって
かすり傷一つつけない…という任務ではないからねぇ
少なくとも命はあるんだから、任務は達成になる
ケガした事を落ち度と訴えるのであれば
まずは前提として、護衛対象が冒険者の指示に従っていた場合のみ考慮はされるが
今回はかすり傷…重症で命に関わっていたわけでも無いし
何より指示に従っていないので、対象外になるねぇ」
「貴族の私を守るっていう名誉ある事させてもらってるんだから
指示に従っていなくても、ケガ一つさせずに守るのが普通でしょ!?」
冷静に事実を述べられ、更に逆上したレミールはお得意の持論を叫ぶが
それで動揺する…わけもなく
「貴族であろうが、冒険者に依頼して守ってもらっているのであれば
指示に従ってもらわなければ困るわ
無知というのが、外に出たら一番命取りだからねぇ」
「そんな話、どうでも良いわ!
とにかく、ユウキという子どものギルドカードを取り消しなさい!
これは命令よ!貴族の私に従わない…なんて言わないわよねぇ?」
従わせる自信があるのか、ニヤリと笑うレミール
それに対してアリアは…
「えぇ、従わないわよ
ギルドと貴族は同等の立場なのを知らないのかい?
どちらかを従わせるなんて出来ないのよ」
「っ!!私はルクセル家の者よ!
大貴族でも逆らうって言うの!!?」
何としてでも従わせたいのだろう
アリアはやれやれ…と首を振り…
「それでは、ルクセル家の者であるという証拠を見せて貰いましょう?」
「えぇ!見なさい、私のステータスを!」
そう言って、レミールは自信満々に自分のステータスを見せる
アリアは、見せられたステータスをじっくりと見てから…
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