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一般常識を学ぼう

ユウキの企み

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「絶対出来るかは分からねぇけど…一つの可能性がある」

ピッと人差し指を立て、グッとミナミの方に身を乗り出す

「ど、どんな可能性…?」
「無いなら、作ればいいんだ!」
「ぇ…(作るって…)…えぇぇぇぇ!!!?」
「驚き過ぎだろ…」

ユウキは耳を手でふさいで、大きな声から耳を守る

「だ、だって…アイテムが作れるならまだしも…
スキルが作れるとか…そ、そんな…そんなっ!!」
「まぁ、そう思うかもしれねぇけど…
メイキングにはスキルが作れないとは書いてないし
試してみる価値はあるんじゃね?」
「…そう…だね」

ミナミは、立ち上がりメイキング画面を出す

(…鑑定スキル…鑑定スキル…)

鑑定スキルを思い浮かべながらメイキングの画面に触れる
すると…

「っ?!」
「な、何だ、その色は?!」

メイキング画面が赤色に変わる
今までに無い反応に、ユウキも焦る

「だ、大丈夫…ただのエラーみたいなもんだよ」
「はぁ…そっか…スキル作るのは、やっぱ無理か…」

ため息をついて肩を落とし、椅子に座りなおすユウキ
確かに、メイキングで簡単にスキルを作れたら
頑張ってスキルを習得している人に失礼だ

「いや…作れないのは…私のMP不足みたい」
「ぇ…?」
「MP不足です…って書いてあるんだもん」
「…MP不足…つまり、不足して無かったら出来るって事なのか?!」
「って…事かな?でも、どれだけいるんだろ…
普通の人が時間かけて習得する物だし…」
「う~ん…とりあえず僕がやってみるよ」
「ちなみに…ユウキちゃんのMPって今…」
「500だけど?」
「ごひゃ?!」
「多分、スキルって目に見えない物だし…
渡せないと思うんだよね…だから、僕が鑑定スキルイメージしてもダメ…」

そう言って、ユウキはメイキング画面を出し
目を閉じてイメージする

(多分、こんなスキル無いよな…
それを、イメージして作れるか…僕のMPで足りるか…)

イメージを固めてメイキング画面に触れる

「っ!!?」
「うわっ?!ユウキちゃん!!?」

強い光が一瞬広がり
そして、元の明るさに戻った

「っは…こ、この感覚は…」

この疲労感とも言える脱力感
以前経験した事があるものだ

(ステータス…)

―◇―ステータス―◇―

ユウキ・キハラ

年齢:14歳
身長:137㎝
体重:35㎏

レベル:4
職業:冒険者
才能:多趣味・好奇心・天才児・運動神経抜群
神様スキル:インベントリ・鑑定眼・メイキング
戦闘スキル:格闘術(1)・連続パンチ(0)・剣術(2)・刺突(0)・回転切り(0)
連続切り(0)
常時スキル:疾走(0)
生活スキル:採集(6)・伐採(0)・採掘(1)・料理(0)・錬金術(0)・薬術(0)
自作スキル【鑑定回避】:コピペ
魔法:水・火・氷・雷・光・木・土・闇・風・
ヒール・異常回復・浄化・消去・時間停止・転送
HP:500 
MP:0/500
攻撃力:500
魔法攻撃力:500
防御力:500
魔法防御:500
力:500
素早さ:500
命中率:500
運:500

―◇― 終 ―◇―

(…やっぱり…てか、500も必要だったのか…
それにしても…MP確認したいだけなのに)

スキルや魔法一式…取り過ぎたために
MP確認まで、少し時間がかかる

(はぁ…短縮ステータスとかねぇのかな)

―◇―短縮ステータス―◇―

HP:500 
MP:0/500

―◇― 終 ―◇―

「あるんかい!!!」
「!!!?」
「あ、いや…うん…短縮ステータスがあった事に驚いただけ…」
「ユウキちゃんって…時々当たり前な事知らないよね…?」
「いや、普通知らねぇだろ…」
「…ココの友達いない…?」
「…昨日出来たばっか…」
「そうなんだ…」

異様な沈黙が訪れる

「そ、そうだ!結果だけど…
メイキングでスキルは作れる…けど、MP500が必要…」
「えぇ!!?500!!?
てか…ユウキちゃんの魔力純度って…」
「ぇ…あぁ…高いけど?」
「それで500って事は…
普通の人が使おうとしたら…ヘタしたら…1000とか…」
「…ど、どうだろうな…?てか、他の人メイキングなんて持って無いだろ」
「あ…確かにそうだね!」

そんな会話をしながら、ユウキは新なスキル…コピペに触れる

◇コピペ◇
1日1回限定で相手又は自分のスキルをコピーする事が出来る
ペーストするかは、その時選ぶ事が出来るが
ペーストを使わない場合でも1回使用につき最大MPの半分を消費する

(ん~…滅茶苦茶なスキルだもんな…そりゃ、こんな感じになるよな…
しかも自作扱い…まぁ、他人から見られないのは助かるな…
スキル作れるんですか!!!?…ってなるよな…)

自分でも無茶なスキルを作った自覚があるので、説明文に納得し
自分で作ったスキルが鑑定を回避できる事に、ホッとしたのだった
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