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一般常識を学ぼう

口座作成

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(ミナミに好奇心があるのは、有り難いけど…
天才児が無いから…スキルの習得は早くても
熟練度を上げるのは、かなり時間がかかるはず…)
「ま、俺達は普通にギルドの仕事として魔獣倒しに行くし
そのついでに材料調達するのは、問題ないだろ
特に、コイツは色々オカシイし」
「ちょっと酷くない?」
「事実だろ…」

ゴーレムでの戦いを見て、ユウキのバトルに関しての強さは認めているのだろう
それでも、心境としては複雑なのだろう
素直には言わず、少々不機嫌気味にそっぽを向いている

「ま、だから、資金やら材料やらは僕らに任せて
ミナミは、スキル取得と熟練度を上げる方を頑張って欲しいな」
「そうだね…分かった」
「と、いうわけで…」

ユウキは入金出金の用紙を手に取りミナミに渡す

「えっと…?」
「これに、16160セレスって記入して」
「えぇ!?結構な大金だけど…?!」
「まぁ、肉買うのとかには十分だろうけどさ
多分、調味料とかが出回り出したら、初めは高値になると思うんだよね
基本は僕らも採集に行くけど…きっと、色んな人が採集していくだろうから
採れない時とかも出てくるかもしれない…
そんな時は、買うしかないだろ?」

そう言って、インベントリからお金を取り出し、ミナミに渡す

「た、確かに…街全体に行きわたるまで、高値は続くだろうけど…」
「いや、結構長い期間になるんじゃないかな?」
「え?」
「だって、街以外にも街や都…村もあるんだろ?」
「もちろん、沢山存在してるけど…」
「って事は、行商の人なんかもいるよね?」
「それは…っ…そっか…」
「そう、行商の人が買って広めたら、需要は広がる
どれだけの場所で、採集出来るのかは知らないけど
今の所、皆農業する…って感じでもないし…
新しく採集出来る場所が見つかるまでは、きっと、供給の量は同じなわけだし
需要ばっかが広がったら、値段は上がるよね」

ユウキのその言葉に、ミナミは頷くしか出来ない
実際そうなのだ
新しい物が出てきた時は、大抵高値がついて、しばらく庶民には手が届かない
ある程度、流通量が増えて落ち着いてきたら、ようやく少しずつ手に入るのだ

(どれ程の値段がつくのかな…)

予想がつかない事に、ため息をつきながら、ミナミはユウキからお金を受け取った
お店の利益がしっかり出るようになれば、返せば良い…
そう自分を納得させて…

「54番でお待ちの方~」
「あ、はーい」

番号が呼ばれ、ミナミが返事をして立ち上がり
それに2人も続く

「えーっと、口座の作成と、1件の入金ですね
お掛けになって、少々お待ちください」

受付のお姉さんにそう言われ
3人は先程まで座っていたベンチに戻り
出来上がるまで待つ事になった

「ミナミ、お金の入金って、ココに直接持ってこないといけないの?」
「ん~、そうだね、向こうみたいにATMなんてないからなぁ~」
「んな文明の機器はねぇよな」
「でも、換金所はギルドと一緒でずーっと開いてるから
いつでもお金を入金したり出金したり出来るよ!」
「それは、別の意味ですげーな…」
「確かに…けど、その方が助かるな…」

金融機関が1日中開いている…なんて事、向こうでは無かったため
とてつもなく意外だった

「ユウキさん、ミナミさん、キョウヤさん…お待たせしました
口座が出来ましたよ」

向こうの金融機関と換金所の違いを話している間に、口座は出来上がったらしく
名前を呼ばれ、3人ともカードを受け取る

「ご利用の仕方は分かりますか?」
「私が説明するので、大丈夫ですよ」
「それでは、何かご不明な点がありましたら、お声かけ下さい」

こうして、無事に口座を作れた3人は換金所を出たのだった

「てか、このカード、裏に残金と…何か入力できる所があるね」

出来上がったばかりのカードを見つめるユウキ
そのカードは全体が黄色、そして表には「換金所」という文字と
それぞれ、自分の名前が記入されている
そして、裏には右上に残金と書かれた文字の横に数字があり
中央には少し大きめな黒い長方形があり、その長方形の横に「入力」と書かれている
その事から、金額を入力する場所だと思われるが…

「その入力って書かれた所を押すと、数字入力が出来るようになるの
そして、入力し終わった後、入金する側のカードにかざすと送金が出来るんだよ」
「へぇ~…スゲー便利だな…」

自分のカードはさっさとしまったキョウヤはユウキのカードを見ながら
ミナミの解説を聞いていた
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