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月で逢おうよ 2
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「ふーん? で、車でどこ行ったの?」
にやにやしながら検見崎は垪和の用意した犬のご飯を、待て、を言いながら行儀よく座っている犬たちの前に置いていく。
「父の車借りて、妹たちとディズニーランド行ったんです」
「妹ぉ? またまたぁ、彼女できたんなら、ちゃんと紹介してくれないと」
よし、という言葉と同時に犬たちが勢いよくご飯を食べ始める。
「だから、妹です。彼女なんかいません。仮に彼女でも、なんで検見崎さんに紹介しなくちゃいけないんです?」
「そりゃ、先輩として、勝浩が変な女にだまされないようにだな」
検見崎はいつの間にか勝浩の後ろに立って腕組みをして見おろしている。
「余計なお世話です。検見崎さん、仕事があるんでしょ? さっさと行った方がいいんじゃないですか」
「もう、勝っちゃんってばつれないんだからぁ。男心の裏側をちっとも察してくんないしぃ」
ぐちぐちと女子高生のような科白を並べてシナを作り、周囲の失笑をかっていた検見崎だが、ラブ、行くぞ、と、黒いラブらドールを従えてドアに向かってから、ちょっと勝浩を振り返る。
「勝浩、明日は編集部、行く日?」
「ええ、橋爪さんには明日来いって言われてます。あさってはここの当番俺ひとりだし、ちょっと無理かも」
検見崎に聞かれて勝浩はそう答えた。
「んじゃ、明日ね」
賑やかな検見崎が背中を向けたまま、ひらひらと手を振ってクラブハウスを出て行くと、部屋の中はやがて和やかな静けさに包まれた。
かなり憎まれ口をきいているが、勝浩はこの検見崎を嫌っているわけではない。
この会に入ってからお節介なほど世話をやいてくれ、出版社のバイト先まで紹介してくれたこの先輩のことを頼もしく思っている。
どころか、散々からかわれながらも何故か検見崎の傍にいると妙に安心できる、そんな存在なのだ。
ただし、検見崎とよく一緒にいるために、学内で検見崎と自分とがひとくくりにされることが多くなったことは、勝浩としてはあまり面白くなかった。
何しろ、耳にはピアス、きれいに整えられた髭、当世風なファッションで決めて赤いベンツなんかを乗り回し、既にマスコミの仕事もしているという検見崎は、十二分に有名人なのだ。
女を引っ掛けるくらいしか考えていなさそうに見える検見崎が、ボロ小屋同然のクラブハウスで、楽しそうに犬やら猫やらと一緒になって遊んでいる、というのもまたギャップがあって周りは面白いらしい。
一方、もの静かな秀才型でお坊ちゃま風、何匹もの犬と泥まみれになって駆け回るなんてしそうにない勝浩だが、幼い頃から犬や猫が家にいなかったことはない。
高校時代、いろんな施設などを回って、自分たちでできることを手伝ったり、ちょっとした演劇や小コンサートなどを行ったりというボランティア活動を続けてきた勝浩には、また、捨てられた犬や猫たちを少しでも何とかしてやれないものかという思いもあった。
学内に捨てられていた柴犬を、ユウと名づけて自分の部屋で飼い始めて一年と半年ほどになる。
実家にももともと飼っていた犬の他に保護猫が数匹いるが、それ以上は面倒を見るにも限界があった。
大学に入ったばかりのとき、勝浩は同じ学部で動物行動学研究室に在籍する二年上の垪和と友人を通じて知り合い、彼女から『動物愛護研究会』の存在を聞いた。
胡散臭く思いながらもドアを叩き、捨てられた犬や猫を保護して世話をしているというのを知って早速入会した。
里親を探すためのホームページ作りやSNS発信とともに、勝浩が同時に提案したのが、犬や猫と一緒に施設を訪問して、希望者を募り、動物たちと接してもらおう、というものだった。
「そうすることで、犬や猫たちも役割を担い、存在感をアピールできる、と思うんです」
初めからうまくいく話ではなかった。
「そんなつもりで入ったんじゃないぜ。ボランティアなんて、性にあわねーよ」
無論、反発する者もいた。
「面白いかもしれないなー、それ」
意外や勝浩の提案に賛成したのが、到底そんな面倒なことに首を突っ込みそうにないと思われていた検見崎だ。
「そうね。ぐーたら、飲み会ばっかやってる場合じゃないと、常々思ってはいたのよ」
垪和もうんうんと頷いた。
「やってみるか。だがちょっとやそっとじゃできないぞ。こいつら、てんで躾がなってないし」
「ああ、俺、心当たりある。躾の達人に。ちょっと頼んでみるよ」
当時の代表で、院に進んだ加藤も話にのったことで、賛同した面々が活動に向けて動き始めた。
犬たちにはセラピー犬としての適性検査を受けさせようということになり、移動することに弱い猫たちは、それぞれの性格も把握しておかなくてはならない。
「うちは家族全員、動物狂いだからな」
わはは、と笑う検見崎の家で犬たちの躾をしてくれているトレーナーに頼んでトレーニングの仕方を教わったり、検見崎家の動物の主治医に情報を提供してもらったりと、検見崎の人望かどうかは知らないが、ありがたくも協力をあおぐことができた。
図体は大きいくせに甘えん坊のビッグですら二度目でめでたく検査をパスした。
にわかづくりながら準備を進め、勝浩がアポをとってきた施設を月一で訪問し始めて現在に至る。
学生の分際でベンツを乗り回す検見崎の家はかなり裕福らしいが、血統書のついているような犬や猫だけでなく、保健所や保護施設からもらってきた犬も何匹かいるという。
ラブはそのうちの一匹だ。
夏休みの今日も、杉並区の老人ホームを訪問してきたところだが、参加希望者が多く、検見崎家からラブも借り出されたのだ。
一瞬の土砂降りで、戸外にいた犬も人間もずぶぬれになった。
タオルでからだを拭いてもらった犬たちは、各々お気に入りのスペースに気持ちよさそうに寝そべっている。
「じゃあ、我々も、解散しよっか。今日の当番さんの美利ちゃんと春くん、あとはよろしくってことで」
垪和の言葉に、みんなが疲れた顔でうなずいた。
にやにやしながら検見崎は垪和の用意した犬のご飯を、待て、を言いながら行儀よく座っている犬たちの前に置いていく。
「父の車借りて、妹たちとディズニーランド行ったんです」
「妹ぉ? またまたぁ、彼女できたんなら、ちゃんと紹介してくれないと」
よし、という言葉と同時に犬たちが勢いよくご飯を食べ始める。
「だから、妹です。彼女なんかいません。仮に彼女でも、なんで検見崎さんに紹介しなくちゃいけないんです?」
「そりゃ、先輩として、勝浩が変な女にだまされないようにだな」
検見崎はいつの間にか勝浩の後ろに立って腕組みをして見おろしている。
「余計なお世話です。検見崎さん、仕事があるんでしょ? さっさと行った方がいいんじゃないですか」
「もう、勝っちゃんってばつれないんだからぁ。男心の裏側をちっとも察してくんないしぃ」
ぐちぐちと女子高生のような科白を並べてシナを作り、周囲の失笑をかっていた検見崎だが、ラブ、行くぞ、と、黒いラブらドールを従えてドアに向かってから、ちょっと勝浩を振り返る。
「勝浩、明日は編集部、行く日?」
「ええ、橋爪さんには明日来いって言われてます。あさってはここの当番俺ひとりだし、ちょっと無理かも」
検見崎に聞かれて勝浩はそう答えた。
「んじゃ、明日ね」
賑やかな検見崎が背中を向けたまま、ひらひらと手を振ってクラブハウスを出て行くと、部屋の中はやがて和やかな静けさに包まれた。
かなり憎まれ口をきいているが、勝浩はこの検見崎を嫌っているわけではない。
この会に入ってからお節介なほど世話をやいてくれ、出版社のバイト先まで紹介してくれたこの先輩のことを頼もしく思っている。
どころか、散々からかわれながらも何故か検見崎の傍にいると妙に安心できる、そんな存在なのだ。
ただし、検見崎とよく一緒にいるために、学内で検見崎と自分とがひとくくりにされることが多くなったことは、勝浩としてはあまり面白くなかった。
何しろ、耳にはピアス、きれいに整えられた髭、当世風なファッションで決めて赤いベンツなんかを乗り回し、既にマスコミの仕事もしているという検見崎は、十二分に有名人なのだ。
女を引っ掛けるくらいしか考えていなさそうに見える検見崎が、ボロ小屋同然のクラブハウスで、楽しそうに犬やら猫やらと一緒になって遊んでいる、というのもまたギャップがあって周りは面白いらしい。
一方、もの静かな秀才型でお坊ちゃま風、何匹もの犬と泥まみれになって駆け回るなんてしそうにない勝浩だが、幼い頃から犬や猫が家にいなかったことはない。
高校時代、いろんな施設などを回って、自分たちでできることを手伝ったり、ちょっとした演劇や小コンサートなどを行ったりというボランティア活動を続けてきた勝浩には、また、捨てられた犬や猫たちを少しでも何とかしてやれないものかという思いもあった。
学内に捨てられていた柴犬を、ユウと名づけて自分の部屋で飼い始めて一年と半年ほどになる。
実家にももともと飼っていた犬の他に保護猫が数匹いるが、それ以上は面倒を見るにも限界があった。
大学に入ったばかりのとき、勝浩は同じ学部で動物行動学研究室に在籍する二年上の垪和と友人を通じて知り合い、彼女から『動物愛護研究会』の存在を聞いた。
胡散臭く思いながらもドアを叩き、捨てられた犬や猫を保護して世話をしているというのを知って早速入会した。
里親を探すためのホームページ作りやSNS発信とともに、勝浩が同時に提案したのが、犬や猫と一緒に施設を訪問して、希望者を募り、動物たちと接してもらおう、というものだった。
「そうすることで、犬や猫たちも役割を担い、存在感をアピールできる、と思うんです」
初めからうまくいく話ではなかった。
「そんなつもりで入ったんじゃないぜ。ボランティアなんて、性にあわねーよ」
無論、反発する者もいた。
「面白いかもしれないなー、それ」
意外や勝浩の提案に賛成したのが、到底そんな面倒なことに首を突っ込みそうにないと思われていた検見崎だ。
「そうね。ぐーたら、飲み会ばっかやってる場合じゃないと、常々思ってはいたのよ」
垪和もうんうんと頷いた。
「やってみるか。だがちょっとやそっとじゃできないぞ。こいつら、てんで躾がなってないし」
「ああ、俺、心当たりある。躾の達人に。ちょっと頼んでみるよ」
当時の代表で、院に進んだ加藤も話にのったことで、賛同した面々が活動に向けて動き始めた。
犬たちにはセラピー犬としての適性検査を受けさせようということになり、移動することに弱い猫たちは、それぞれの性格も把握しておかなくてはならない。
「うちは家族全員、動物狂いだからな」
わはは、と笑う検見崎の家で犬たちの躾をしてくれているトレーナーに頼んでトレーニングの仕方を教わったり、検見崎家の動物の主治医に情報を提供してもらったりと、検見崎の人望かどうかは知らないが、ありがたくも協力をあおぐことができた。
図体は大きいくせに甘えん坊のビッグですら二度目でめでたく検査をパスした。
にわかづくりながら準備を進め、勝浩がアポをとってきた施設を月一で訪問し始めて現在に至る。
学生の分際でベンツを乗り回す検見崎の家はかなり裕福らしいが、血統書のついているような犬や猫だけでなく、保健所や保護施設からもらってきた犬も何匹かいるという。
ラブはそのうちの一匹だ。
夏休みの今日も、杉並区の老人ホームを訪問してきたところだが、参加希望者が多く、検見崎家からラブも借り出されたのだ。
一瞬の土砂降りで、戸外にいた犬も人間もずぶぬれになった。
タオルでからだを拭いてもらった犬たちは、各々お気に入りのスペースに気持ちよさそうに寝そべっている。
「じゃあ、我々も、解散しよっか。今日の当番さんの美利ちゃんと春くん、あとはよろしくってことで」
垪和の言葉に、みんなが疲れた顔でうなずいた。
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