女の子がエロい服を着てる世界でもラブコメはできる!

キューマン・エノビクト

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159. 夜

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『楽しんでこい、説明はしといてやる』

 俺の報告に、浜場は頼もしい返事を返してきた。

「ありがとう、っと」

 メッセージを送信したら、画面を暗転させる。

「私も連絡したよ。…明日ちゃんと話聞かせてだってさ」

 背中合わせで寝転がっている美香も、同じ部屋の友達への報告を済ませたらしい。
 部屋をぼんやりと照らしていた光が、消えた。
 非常用の懐中電灯に貼られた蓄光シールが不思議な緑色の光を発している。
 俺はそれに背を向けた。
 美香も同じように姿勢を変えて、俺達は向き合った。
 暗闇に慣れた目が、美香の照れたような表情を写し出す。

「…すごいね」

 美香が一言、そう零した。
 何がすごいのか。この状況か、この状況にたどり着けた奇跡的な条件か。
 何にせよ、俺の考えたロマンティックなんていうありふれた形容よりはいい表現であることには間違いない。

「…そうだな」

 だから、俺は肯定した。
 そこで会話が途切れた。それが始まりの合図だった。

「…ん」

 浴衣から露出した胸を、掌に収める。
 爪を切りそろえた指先を、そっと肌に沈ませて、掻くように撫でる。
 まだ柔らかい突起に指が触れる。
 風呂上がりのしっとりとした感触を楽しむように撫でたり、指の腹でトントンとリズムよくノックしたりしていると、美香の呼吸が少しだけ早くなって、そして突起が固くなってきた。
 一通り優しく弾いたりそっと摘んだりして美香の反応を楽しんだ後、俺は手を下へと伸ばした。
 割れ目を弄って指を侵入させれば、湿った触感に迎え入れられる。

「準備なら、できてるよ」
「それもそうか」

 さっき致したばかりだからな。
 俺は手を止めた。

「美香は、まずどういう体位でしたい?」
「さっきみたいに、抱き合う形で」
「わかった」

 俺は布団から出て、胡座をかくように座った。
 パンツを脱ぎ去ることも忘れない。
 美香も起き上がって、さっきまでのように俺の膝の上に乗っかってきた。
 今度は最初から、体全体を密着させている。

「挿れるね」

 美香はそう宣言して、身体を持ち上げ、秘部が触れたのを確認してまた身体を下ろしていく。

「ん…んんっ…」
「大丈夫か?」
「うん、大丈夫…っ!」

 そして、今度は何の問題もなく奥まで到達することができた。

「ね、ほら…大丈夫、でしょ?」
「そうだ、な…っ」
「動くから、ね」

 美香の身体がまたゆっくり持ち上がり、重力に任せて下ろされる。
 淫らな水音とともに、確実に奥をノックした感覚が快感と同時に感じられる。
 始めはゆっくりだったが、徐々に腰も動くようになってきて、水音はリズミカルになった。

「総司くん…っ、ちゅーして…」

 切ない声色でキスを求めてきた美香の唇を塞ぐ。
 舌も絡めてしまえば、互いの味の境界線は溶けて消えてしまった。
 上下で同時に、俺たちは繋がっている。
 俺たちの間にあった常識の隔たりは、これで意味をなさなくなった。
 やがて、口が先に離れた。

「んっ、んぁっ、総司くんっ、私、もうすぐ、イく…っ」
「俺もだ…っ、一緒に、イこう」
「うんっ、イくっ、一緒にっ、あっ、あぁっ…」

 美香の喘ぎ声がだんだん大きくなってきた。
 もはや喋る余裕すらなくなってきたと見える。
 かくいう俺も、何か考えるのが難しい。

「総司くん、総司くん、総司くんっ」
「美香、美香ぁっ」

 互いの名前を呼び合い、そしてその声すら快感で出せなくなって――

「――んっ、んーっ…!!!」
「うっ、くっ――!!」

 ――俺たちは、二人同時に果てた。
 膣内がぎゅっと締め付けてきて、まるで残った精液を全て出せと言うが如く搾り取られる。
 何度もビクビクと跳ねるような快感を経験した後、俺達はようやく落ち着いた。

「――っ、はぁっ…」

 二人して大きく息をついて、それから顔を見合わせて笑った。

「人生で一番、気持ちよかったよ」
「俺もだ。間違いなくな」

 額をくっつけて、頬ずりをした。
 それから、俺は美香に言った。

「それで、次はどうする?俺はまだまだいけるぞ」
「うん、じゃあ…仰向けに寝転がってくれる?」

 言われたように、天井を向いて横になる。
 美香がまたがってきた。割れ目から精液が滴っているのが暗い部屋の中でも見えた。

「また、私が動くからね」
「わかった。いくらでも付き合うよ」

 夜は、すぐには終わらなかった。
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