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117. 普段は面倒でも、イベント化すると楽しくなる
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「うぉっ、意外と埃あるな…」
『ほんと、意外なところから出てくるよね』
駄弁りながら隙間という隙間を掻き出してみると、想像の数十倍くらい埃が出てくる。
「こりゃ大掃除やって正解だったな」
『一度こういうところに埃があるって知っちゃうと、これからも掃除せずにはいられないね…』
「そうだなあ…」
さすがに、今回出てきている埃には今まで掃除していなかった分も含まれているだろうが、それでも、部屋の中に埃まみれの場所があるのは精神衛生上よろしくない。
「ふう、掻き出し終わった…」
『こっちも終わったよ。ちょっと掃除機使うね』
美香のその言葉を最後に、イヤホンからの音が途切れる。
さっき俺が掃除機を使ったときにマイクを通して掃除機の発する音が全部聞こえたらしく、『耳が壊れるかと思った』と抗議を受けたので、それからはお互い掃除機を使うときはミュートというルールにしているのだ。
こちらも掃除機で埃を吸い取り、これですっかり部屋は綺麗になった。
「よし、お疲れ様」
『お疲れー!』
一仕事終えて水を飲む。
喉に染み渡るような感覚が心地いい。
『それじゃ、通話切るね。シャワー浴びるから』
「シャワー?」
『うん。汚れていいように裸で掃除してたからさ』
「裸で…」
普段から裸に近い格好をしているこの世界の人がわざわざ言う裸というのは、それこそ全裸のことだろう。
美香が素っ裸で掃除をする様子が脳裏に浮かび上がる。
…普段から見ているはずなのに、脳内の妄想であってもなんかエロく感じてしまう。
『どうかした?』
「い、いや、何も」
『…ふーん?じゃあ、またね』
美香はなにかに納得した様子で通話を切った。
十中八九、こっちがうろたえたのを察したのだろう。
そう思うと、無性に気恥ずかしくなる。
「俺も、水風呂にでも入ろうかな…」
「いきなりどうした。流石に風邪引くぞ」
「…冗談だよ」
漏れ出た心の声のせいで、新聞を読んでいた父さんにツッコまれた。
適当に誤魔化した俺に父さんは少し怪訝そうな表情をしていたが、やがて新聞に視線を戻した。
(とりあえず、部屋に戻るか…)
今度は口に出さずに心のなかで呟いて、スマホをポケットに突っ込む。
その瞬間、スマホが振動した。
「ん?」
せっかくしまったのに、と思いつつ開いてみれば、それは美香からのメッセージだった。
開いてみると――
「なっ…!」
そこに並んでいたのは、美香の自撮り。
上から見下ろすようなアングルも、下から見上げるようなアングルもある。
胸も股間も完全に見えている…というより、見せつけている。
股間に至っては、開脚した上でオナニーするかのように指を突っ込んだり、割れ目を左右に広げたりと、言ってみれば至れり尽くせりといった感じだった。
そして、その画像数枚の最後には、一言。
『一人のときに使っていいよ』
俺は即座に『ありがとうございます』と入力して送信ボタンを押し、画像を全てダウンロードした。
そして、逡巡し――さらにもう少し文章を打つ。
『できれば、ディルドとかローター入れた写真も欲しいです』
既読がついて、数秒して来た『いいよ』という返信に、俺は胸を撫で下ろした。
――こうして、俺のオカズライブラリはまた潤うこととなった。
『ほんと、意外なところから出てくるよね』
駄弁りながら隙間という隙間を掻き出してみると、想像の数十倍くらい埃が出てくる。
「こりゃ大掃除やって正解だったな」
『一度こういうところに埃があるって知っちゃうと、これからも掃除せずにはいられないね…』
「そうだなあ…」
さすがに、今回出てきている埃には今まで掃除していなかった分も含まれているだろうが、それでも、部屋の中に埃まみれの場所があるのは精神衛生上よろしくない。
「ふう、掻き出し終わった…」
『こっちも終わったよ。ちょっと掃除機使うね』
美香のその言葉を最後に、イヤホンからの音が途切れる。
さっき俺が掃除機を使ったときにマイクを通して掃除機の発する音が全部聞こえたらしく、『耳が壊れるかと思った』と抗議を受けたので、それからはお互い掃除機を使うときはミュートというルールにしているのだ。
こちらも掃除機で埃を吸い取り、これですっかり部屋は綺麗になった。
「よし、お疲れ様」
『お疲れー!』
一仕事終えて水を飲む。
喉に染み渡るような感覚が心地いい。
『それじゃ、通話切るね。シャワー浴びるから』
「シャワー?」
『うん。汚れていいように裸で掃除してたからさ』
「裸で…」
普段から裸に近い格好をしているこの世界の人がわざわざ言う裸というのは、それこそ全裸のことだろう。
美香が素っ裸で掃除をする様子が脳裏に浮かび上がる。
…普段から見ているはずなのに、脳内の妄想であってもなんかエロく感じてしまう。
『どうかした?』
「い、いや、何も」
『…ふーん?じゃあ、またね』
美香はなにかに納得した様子で通話を切った。
十中八九、こっちがうろたえたのを察したのだろう。
そう思うと、無性に気恥ずかしくなる。
「俺も、水風呂にでも入ろうかな…」
「いきなりどうした。流石に風邪引くぞ」
「…冗談だよ」
漏れ出た心の声のせいで、新聞を読んでいた父さんにツッコまれた。
適当に誤魔化した俺に父さんは少し怪訝そうな表情をしていたが、やがて新聞に視線を戻した。
(とりあえず、部屋に戻るか…)
今度は口に出さずに心のなかで呟いて、スマホをポケットに突っ込む。
その瞬間、スマホが振動した。
「ん?」
せっかくしまったのに、と思いつつ開いてみれば、それは美香からのメッセージだった。
開いてみると――
「なっ…!」
そこに並んでいたのは、美香の自撮り。
上から見下ろすようなアングルも、下から見上げるようなアングルもある。
胸も股間も完全に見えている…というより、見せつけている。
股間に至っては、開脚した上でオナニーするかのように指を突っ込んだり、割れ目を左右に広げたりと、言ってみれば至れり尽くせりといった感じだった。
そして、その画像数枚の最後には、一言。
『一人のときに使っていいよ』
俺は即座に『ありがとうございます』と入力して送信ボタンを押し、画像を全てダウンロードした。
そして、逡巡し――さらにもう少し文章を打つ。
『できれば、ディルドとかローター入れた写真も欲しいです』
既読がついて、数秒して来た『いいよ』という返信に、俺は胸を撫で下ろした。
――こうして、俺のオカズライブラリはまた潤うこととなった。
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