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75. 珍しい組み合わせで、珍しい話を
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言い当てられるかな、とは思っていたものの、現状どれくらい噂されているのかは正直わからない。
夏休みのときが実はピークで今はあんまり話されてないとかだったら面倒じゃないんだが。
「なんというか…やっぱ今でも有名なのか?」
「奥原と白宮さんの関係のことなら…まぁ、そこそこ噂としては」
俺の小さな願いはあっけなく吹き飛んだ。
「知らなかった?」
「事情が事情で交友関係も狭いし、交友関係があるヤツはみだりに俺に噂を聞いてきたりはしないからな」
そう、みんないい人なのだ。
しかし、考えてみれば、俺は逆に普段みんなと接している白宮さんのことを知らなすぎる。
普通に考えたらプライベートの方しか知らないのはおかしいような気がするが、クラスも教室を一つ隔てて別だし、普段はあまり話すことはない。
「…いや、いつも二人でいるわけじゃないのになんで有名なんだ」
「時期にもよるけど、白宮さんと奥原って度々二人で会議室に入っていくじゃん?表向きには勉強ってことになってるし、実際二人の成績がめちゃくちゃ良いからそうっぽいって言われてるけど、それでもやっぱ中で何か起こってるんじゃないかって考えられてるのが噂の七割。あとの三割はプライベートでいる二人を見かけたという情報に尾ひれがついた感じ」
放課後に会っていることはともかく、まさかプライベートでまで見かけられているとは思わなかった。
だが思い返してみれば、プールや夏祭りといった人がたくさんいるところで会っているので、噂になって然るべきではあった…のかもしれない。
「なんつーか、あんまり考えてなかったな」
「気にしすぎるよりはいいと思うけどね。自分たちについての噂なんて気持ちのいいものでもないだろうし」
「そりゃそうだけど」
「ま、それは置いといてだな…時間もあるし、せっかくだから男二人恋バナと洒落込まないか?」
「恋バナねぇ。そっちが聞きたいだけじゃないのか」
「そうとも言うかもね」
「不公平だ。まずそっちから話すべきだろ」
「僕?」
近藤が怪訝そうに首を傾げる。
「そうだな…色葉と付き合ってどれくらい経つ?」
俺は、先制攻撃を仕掛けることにした。
夏休みのときが実はピークで今はあんまり話されてないとかだったら面倒じゃないんだが。
「なんというか…やっぱ今でも有名なのか?」
「奥原と白宮さんの関係のことなら…まぁ、そこそこ噂としては」
俺の小さな願いはあっけなく吹き飛んだ。
「知らなかった?」
「事情が事情で交友関係も狭いし、交友関係があるヤツはみだりに俺に噂を聞いてきたりはしないからな」
そう、みんないい人なのだ。
しかし、考えてみれば、俺は逆に普段みんなと接している白宮さんのことを知らなすぎる。
普通に考えたらプライベートの方しか知らないのはおかしいような気がするが、クラスも教室を一つ隔てて別だし、普段はあまり話すことはない。
「…いや、いつも二人でいるわけじゃないのになんで有名なんだ」
「時期にもよるけど、白宮さんと奥原って度々二人で会議室に入っていくじゃん?表向きには勉強ってことになってるし、実際二人の成績がめちゃくちゃ良いからそうっぽいって言われてるけど、それでもやっぱ中で何か起こってるんじゃないかって考えられてるのが噂の七割。あとの三割はプライベートでいる二人を見かけたという情報に尾ひれがついた感じ」
放課後に会っていることはともかく、まさかプライベートでまで見かけられているとは思わなかった。
だが思い返してみれば、プールや夏祭りといった人がたくさんいるところで会っているので、噂になって然るべきではあった…のかもしれない。
「なんつーか、あんまり考えてなかったな」
「気にしすぎるよりはいいと思うけどね。自分たちについての噂なんて気持ちのいいものでもないだろうし」
「そりゃそうだけど」
「ま、それは置いといてだな…時間もあるし、せっかくだから男二人恋バナと洒落込まないか?」
「恋バナねぇ。そっちが聞きたいだけじゃないのか」
「そうとも言うかもね」
「不公平だ。まずそっちから話すべきだろ」
「僕?」
近藤が怪訝そうに首を傾げる。
「そうだな…色葉と付き合ってどれくらい経つ?」
俺は、先制攻撃を仕掛けることにした。
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