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10. 水着回への期待が、だんだん高まっていく
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狂っていた思考が正常化したところで、俺は飲み物を買った。
ついでだったので、白宮さんにも奢った。
「いいの?」
「普段お世話になってっからな」
「そういうことなら」
彼女は素直にペットボトルを受け取って、その場で開けて思い切り呷った。
形の良い胸が張られるようになって、俺は思わず目をそらしてしまう。
「…ん?どうかしたの?」
「いや、何でもないが…」
適当に誤魔化すため、話題を変える。
「そういえば、今は敬語じゃないんだな」
「敬語?…あぁそっか、忘れてた。私、普段はこうだから。学校行くと敬語になるだけ」
「へぇ…」
マジでいるんだ。学校とプライベートで口調使い分ける人…
「キャラ作りって言うとすごいあざとくなるけど…せっかくそこそこかわいい顔持ってるから、清楚というか、そういう雰囲気を出そうと思ったわけ」
「自分でかわいいって言えるの、すごいな…」
「事実でしょ?下手な謙遜は他の人にも失礼だから」
これが自意識過剰とかじゃなくて純然たる事実なのがまたすごい。
「…ま、だけどやってみると意外と窮屈。自然に使い分けるようになっちゃった」
「なるほどな。でもそれ俺の前で忘れてていいのか?」
「別に。それに奥原くんなら私が清楚な雰囲気出したところで困るだけでしょ」
「それは、まぁ…」
元の世界の価値観じゃ、身体の表面積の80%を露出しておいて清楚もクソもあるまい。
白宮さんはそれを理解してくれていたようだ。
「んじゃ、更衣室行こっか」
「了解」
話を切り上げられたので、その後は特に何も言わなかった。
◆ ◆ ◆
「ここが更衣室?」
「そうだよ?」
「…入り口、一つしかないんだけど」
「?」
まぁ、正直察してはいた。
女子があんだけ裸を晒しておいて、今更着替えを男女別にする必要などあるのかと。
実際、体育の着替えでも男女の区別はなかった。
そしてそれは、公共のプールにおいても同じだったようだ。
「もしかして更衣室が男女別じゃないことに驚いてるの?そういえばそんな話を前にしてたような」
「そういうことだ。やっぱり元の世界と違うとギャップがな」
そんなことを言いながら、俺たちは更衣室に入る。
「うお…」
「混んでるね…」
中は男女問わず人でごった返していた。
なんかエロいとかそういうのを超越して暑苦しい。
「着替えられるかなこれ…ロッカー空いてるかな…」
「最悪私と奥原くんで一つのロッカー使えばなんとかなるよ…」
人混みをかき分けながら、空いているロッカーを探す。
「あ、あそこ空いてる!」
「よっしゃ確保!」
結局、俺と白宮さんは同じロッカーを使うことになってしまった。
「狭いな…」
「しょうがないよ。夏休み最初の週末だし…」
白宮さんは愚痴りながら、狭い空間でなんとかTシャツを脱いだ。
腕を上げたために、形の良い胸が持ち上げられる。
…相変わらず、目に毒だ。
俺は自分の服に手をかけ、まず上を脱ぐ。
そしてズボンに手をかけたところで、謎の視線を感じた。
視線の主は想像以上に近くにいた。白宮さんが俺の上半身をまじまじと眺めている。
「どうかしたのか?」
「あ、いえ、なんでも」
白宮さんはサッと視線をそらして、靴下を脱ぐため足元にしゃがみこんだ。
…なんだったんだろう?
疑問に感じつつも、俺はズボンに手をかけ、パンツごと下ろした。
いきり勃ったイチモツが、勢いよく飛び出してくる。
全く、元気な息子だ…と見下ろしてみると、再び白宮さんと目が合った。
目線は、俺のイチモツに注がれている。
…なんか、エロ漫画でよくある見せ槍みたいな構図になってしまった。
「あの…あんま見られると、やりづらいんだが」
「あ、え、えっと…い、行きましょう!」
なぜか口調が学校モードに戻った白宮さんがいきなり立ち上がる。
「あ、おい!」
こんな混んでる中でそんなことしたら――と言おうとしたが、既に手遅れ。
ドンッと後ろの人にぶつかって、白宮さんが俺の方に倒れ込んできた。
俺の背後にはロッカー。そのまま、体全体が押し付けられてしまった。
「おっと、ごめんなさい!」
「い…いえ、こちらこそ…」
非がないにもかかわらず謝ってくれた男性に、白宮さんはなんとか声を返した。
そして、俺と白宮さんは離れる。
…顔が熱い!
めちゃくちゃ柔らかかった!めちゃくちゃいい匂いした!
一応、一度セックスは経験したはずなのだが…俺の精神が未だに童貞らしい反応をしていた。
「大丈夫だったか…?」
「だ、大丈夫…」
白宮さんは真っ赤になりながら、か弱い声を出す。
…なんか、股間がさらに熱を帯びた気がする。
俺は邪念を振り払って、水着を着用した。
盛り上がった股間をある程度は抑えつけてくれる。やはり、このほうが落ち着く。
「よし、準備できた」
「わかった。…行こっか」
「ん?あれ、水着は?」
俺が問うと、白宮さんは首を傾げた。
「…水着?つけないけど?」
ついでだったので、白宮さんにも奢った。
「いいの?」
「普段お世話になってっからな」
「そういうことなら」
彼女は素直にペットボトルを受け取って、その場で開けて思い切り呷った。
形の良い胸が張られるようになって、俺は思わず目をそらしてしまう。
「…ん?どうかしたの?」
「いや、何でもないが…」
適当に誤魔化すため、話題を変える。
「そういえば、今は敬語じゃないんだな」
「敬語?…あぁそっか、忘れてた。私、普段はこうだから。学校行くと敬語になるだけ」
「へぇ…」
マジでいるんだ。学校とプライベートで口調使い分ける人…
「キャラ作りって言うとすごいあざとくなるけど…せっかくそこそこかわいい顔持ってるから、清楚というか、そういう雰囲気を出そうと思ったわけ」
「自分でかわいいって言えるの、すごいな…」
「事実でしょ?下手な謙遜は他の人にも失礼だから」
これが自意識過剰とかじゃなくて純然たる事実なのがまたすごい。
「…ま、だけどやってみると意外と窮屈。自然に使い分けるようになっちゃった」
「なるほどな。でもそれ俺の前で忘れてていいのか?」
「別に。それに奥原くんなら私が清楚な雰囲気出したところで困るだけでしょ」
「それは、まぁ…」
元の世界の価値観じゃ、身体の表面積の80%を露出しておいて清楚もクソもあるまい。
白宮さんはそれを理解してくれていたようだ。
「んじゃ、更衣室行こっか」
「了解」
話を切り上げられたので、その後は特に何も言わなかった。
◆ ◆ ◆
「ここが更衣室?」
「そうだよ?」
「…入り口、一つしかないんだけど」
「?」
まぁ、正直察してはいた。
女子があんだけ裸を晒しておいて、今更着替えを男女別にする必要などあるのかと。
実際、体育の着替えでも男女の区別はなかった。
そしてそれは、公共のプールにおいても同じだったようだ。
「もしかして更衣室が男女別じゃないことに驚いてるの?そういえばそんな話を前にしてたような」
「そういうことだ。やっぱり元の世界と違うとギャップがな」
そんなことを言いながら、俺たちは更衣室に入る。
「うお…」
「混んでるね…」
中は男女問わず人でごった返していた。
なんかエロいとかそういうのを超越して暑苦しい。
「着替えられるかなこれ…ロッカー空いてるかな…」
「最悪私と奥原くんで一つのロッカー使えばなんとかなるよ…」
人混みをかき分けながら、空いているロッカーを探す。
「あ、あそこ空いてる!」
「よっしゃ確保!」
結局、俺と白宮さんは同じロッカーを使うことになってしまった。
「狭いな…」
「しょうがないよ。夏休み最初の週末だし…」
白宮さんは愚痴りながら、狭い空間でなんとかTシャツを脱いだ。
腕を上げたために、形の良い胸が持ち上げられる。
…相変わらず、目に毒だ。
俺は自分の服に手をかけ、まず上を脱ぐ。
そしてズボンに手をかけたところで、謎の視線を感じた。
視線の主は想像以上に近くにいた。白宮さんが俺の上半身をまじまじと眺めている。
「どうかしたのか?」
「あ、いえ、なんでも」
白宮さんはサッと視線をそらして、靴下を脱ぐため足元にしゃがみこんだ。
…なんだったんだろう?
疑問に感じつつも、俺はズボンに手をかけ、パンツごと下ろした。
いきり勃ったイチモツが、勢いよく飛び出してくる。
全く、元気な息子だ…と見下ろしてみると、再び白宮さんと目が合った。
目線は、俺のイチモツに注がれている。
…なんか、エロ漫画でよくある見せ槍みたいな構図になってしまった。
「あの…あんま見られると、やりづらいんだが」
「あ、え、えっと…い、行きましょう!」
なぜか口調が学校モードに戻った白宮さんがいきなり立ち上がる。
「あ、おい!」
こんな混んでる中でそんなことしたら――と言おうとしたが、既に手遅れ。
ドンッと後ろの人にぶつかって、白宮さんが俺の方に倒れ込んできた。
俺の背後にはロッカー。そのまま、体全体が押し付けられてしまった。
「おっと、ごめんなさい!」
「い…いえ、こちらこそ…」
非がないにもかかわらず謝ってくれた男性に、白宮さんはなんとか声を返した。
そして、俺と白宮さんは離れる。
…顔が熱い!
めちゃくちゃ柔らかかった!めちゃくちゃいい匂いした!
一応、一度セックスは経験したはずなのだが…俺の精神が未だに童貞らしい反応をしていた。
「大丈夫だったか…?」
「だ、大丈夫…」
白宮さんは真っ赤になりながら、か弱い声を出す。
…なんか、股間がさらに熱を帯びた気がする。
俺は邪念を振り払って、水着を着用した。
盛り上がった股間をある程度は抑えつけてくれる。やはり、このほうが落ち着く。
「よし、準備できた」
「わかった。…行こっか」
「ん?あれ、水着は?」
俺が問うと、白宮さんは首を傾げた。
「…水着?つけないけど?」
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