63 / 76
第四章 ワクドキ学園パラダイス編 12歳
第59話 セオの強さの秘密は魔力量がハンパないこと
しおりを挟む
ここ、イタッツァ国立大学は世界有数の大学として名を馳せている。
各国の学校事情はイタッツァ国立大学の事情に合わせられていると言っても過言ではない。
イタッツァ国立大学は基本的に5年で卒業という決まりがある。
例外はいくらでもいるが、基本は5年となる。
そして、基本は、飛び級がないかぎり、20歳で高等部を卒業したのちに入学を許される。
日本で言う、大学院のような教育機関となる。
しかし、大きく違う点として、国立大学は国の重要な人材が入学する学校と指定されている。
つまり、学生は国の宝なのである。
国の宝である学生は精一杯努力して研究成果を発表する必要がある。
その対価として、学費や生活費の一切を国が援助している。
もちろんお小遣いはないので、多くの学生がアルバイトはしているが、基本は学業優先である。
それは、ライたちの国であるジンパッグも同じで、ジンパッグ国立大学もイタッツァ国立大学と同じシステムを導入している。
では、なぜ、そこまでイタッツァ国立大学のシステムに合わせる必要があるのか?
それは簡単である。
人材が外国に流出してしまうからである。
イタッツァ国立大学は世界で最初に、優れた人材を集めるために学生への優遇を強化した。
その結果、イタッツァ国内に有力な人材が集まってしまい、他国を脅かす存在となってしまった。
その流出を防ぐために諸外国は同じシステムを導入せざるを得なかった。
これがイタッツァ国立大学が世界有数と言われる所以だ。
では、国立大学で働くものの身分はどのように扱われているのか?
当然のことながら、国の宝である。
給与賞与はもちろん、あらゆる面で優遇される。
住宅の補助、研究費の補助、家族の生活費から助手の費用まで。
ありとあらゆる優遇措置を受けて研究を進めている。
つまり、それは、現代の地球とは違い、魔術の研究は研究成果が目に見えやすく、まだまだ技術の革新の余地があると言うことを示している。
各国の国立大学の教授連中は連絡を取り合い、常にマナについて研究している。
それらの研究成果が、電気エネルギーや機械を使用しないで、現代日本と変わらない文化や生活を作り出すことにつながっている。
一般企業の研究もあるが、最先端は国立大学という扱いになる。
と言うことは、ツバル教授は風貌や言動からは考えられないほどのエリートなのである。
さらに言うと、それらを束ねる校長はさらなるエリートと言える。
そう、国立大学の中でも世界有数のイタッツァ国立大学校長イザベラ・ガストン、そのヒトである。
「お! ライ君男になったね! 2人とも抱いたんだろ? 顔見ればわかるよ!」
イザベラ・ガストン、そのヒトである。
「なんだい? セオ? 又が痛いのかい?シャキッとしな!」
イザベラ・ガストン、そのヒトである。
なんか、虚しくなるな。
教授にしても、校長にしても、締まらない。
そんな話をしにきたんじゃない。
確かに、俺の右手はアネモネと、左手はセオと繋がれている。
見ればわかるだろう。
でも、あんたは校長で、セオの親で、世界の権威じゃないのか?
出会い頭に何が「ヤッたんだろ?」だ。
ちょっと、言葉を選べよ。
返事に困るだろ。
「も~。お母さんったら~。ライは上手だったよ~」
そこじゃない!
前提が間違えてるよ!?
「うん。ライは上手だよ」
アネモネまで?
どうした?
「そうそう、2人ともぐったりしてましたよ……。って、そうじゃなくて、セオの魔力の話を聞きにきました!」
ついクセでノリツッコミしたくなっちゃった。
「あぁ、そろそろ聞かれると思っていたから測定器持ってきたよ。実は私も把握してないんだ。でも、この子の魔力はすごいよ。公表してる魔力は嘘で、実は、最後に測った時で陽も隠も9990mpだったんだ。普通はここで頭打ちだけど、今なら神殺しになってるかもしれないね」
どっちも同じとかあるの?
ちょっとわからない話だ。
とにかく測ってみよう。
校長がセオの腕に血圧計のようなものを巻く。
ピピピと電子音がなり、測定完了
多分、かなりの旧型だな。
ツバル教授は離れたところから勝手に測定してたもんな。
「いくらでした?」
聞いてみる。
「陽も隠もEって書いてある」
アネモネが覗き込んでいた。
Eって電卓とかである、エラーってこと?
つまり、測定不能ってことだ。
そんなことあるの?
「うーん、旧型だからかな? でも、これって99万9990までは計測できるんだけどね……」
校長は冷や汗をかいている。
「え?てことは100万を超えてるってこと?」
「そうなるねぇ……」
なんてことだ。
俺の倍以上はある。
そりゃ、アネモネが瞬殺されるわけだ。
さらには、圧倒的オーラの知識。
昨日の技を100万mp超えの魔力でやられてるってことだろ?
勝てる訳がない。
あ、ひょっとして、教授はこれを知ってたのかな?
だから今の俺たちやシャイナでは勝てないと言い切っていた。
でも、魔力が成長する俺やアネモネなら勝てる見込みがあるから送りこんだ訳だ。
まぁ、いいか。
その強力な人物が俺の彼女になったんだから。
強力な味方だ。
うまく説明すればアネモネの復讐も手伝ってくれるかもしれない。
ダンジョンクリアのパーティメンバーにも入ってくれるかもしれない。
そう考えると心強い。
でも、俺が世界一になるためには障害になるな。
いや、目標が目の前にいるんだから、目指しやすいと考えよう。
何せ、俺はものすごいスピードで成長している。
必ず、セオを抜かしてゴッドイーターになってやる。
それはそれとして割り切って、彼女としても大切にしよう。
うん。
全員幸せになれるはず。
各国の学校事情はイタッツァ国立大学の事情に合わせられていると言っても過言ではない。
イタッツァ国立大学は基本的に5年で卒業という決まりがある。
例外はいくらでもいるが、基本は5年となる。
そして、基本は、飛び級がないかぎり、20歳で高等部を卒業したのちに入学を許される。
日本で言う、大学院のような教育機関となる。
しかし、大きく違う点として、国立大学は国の重要な人材が入学する学校と指定されている。
つまり、学生は国の宝なのである。
国の宝である学生は精一杯努力して研究成果を発表する必要がある。
その対価として、学費や生活費の一切を国が援助している。
もちろんお小遣いはないので、多くの学生がアルバイトはしているが、基本は学業優先である。
それは、ライたちの国であるジンパッグも同じで、ジンパッグ国立大学もイタッツァ国立大学と同じシステムを導入している。
では、なぜ、そこまでイタッツァ国立大学のシステムに合わせる必要があるのか?
それは簡単である。
人材が外国に流出してしまうからである。
イタッツァ国立大学は世界で最初に、優れた人材を集めるために学生への優遇を強化した。
その結果、イタッツァ国内に有力な人材が集まってしまい、他国を脅かす存在となってしまった。
その流出を防ぐために諸外国は同じシステムを導入せざるを得なかった。
これがイタッツァ国立大学が世界有数と言われる所以だ。
では、国立大学で働くものの身分はどのように扱われているのか?
当然のことながら、国の宝である。
給与賞与はもちろん、あらゆる面で優遇される。
住宅の補助、研究費の補助、家族の生活費から助手の費用まで。
ありとあらゆる優遇措置を受けて研究を進めている。
つまり、それは、現代の地球とは違い、魔術の研究は研究成果が目に見えやすく、まだまだ技術の革新の余地があると言うことを示している。
各国の国立大学の教授連中は連絡を取り合い、常にマナについて研究している。
それらの研究成果が、電気エネルギーや機械を使用しないで、現代日本と変わらない文化や生活を作り出すことにつながっている。
一般企業の研究もあるが、最先端は国立大学という扱いになる。
と言うことは、ツバル教授は風貌や言動からは考えられないほどのエリートなのである。
さらに言うと、それらを束ねる校長はさらなるエリートと言える。
そう、国立大学の中でも世界有数のイタッツァ国立大学校長イザベラ・ガストン、そのヒトである。
「お! ライ君男になったね! 2人とも抱いたんだろ? 顔見ればわかるよ!」
イザベラ・ガストン、そのヒトである。
「なんだい? セオ? 又が痛いのかい?シャキッとしな!」
イザベラ・ガストン、そのヒトである。
なんか、虚しくなるな。
教授にしても、校長にしても、締まらない。
そんな話をしにきたんじゃない。
確かに、俺の右手はアネモネと、左手はセオと繋がれている。
見ればわかるだろう。
でも、あんたは校長で、セオの親で、世界の権威じゃないのか?
出会い頭に何が「ヤッたんだろ?」だ。
ちょっと、言葉を選べよ。
返事に困るだろ。
「も~。お母さんったら~。ライは上手だったよ~」
そこじゃない!
前提が間違えてるよ!?
「うん。ライは上手だよ」
アネモネまで?
どうした?
「そうそう、2人ともぐったりしてましたよ……。って、そうじゃなくて、セオの魔力の話を聞きにきました!」
ついクセでノリツッコミしたくなっちゃった。
「あぁ、そろそろ聞かれると思っていたから測定器持ってきたよ。実は私も把握してないんだ。でも、この子の魔力はすごいよ。公表してる魔力は嘘で、実は、最後に測った時で陽も隠も9990mpだったんだ。普通はここで頭打ちだけど、今なら神殺しになってるかもしれないね」
どっちも同じとかあるの?
ちょっとわからない話だ。
とにかく測ってみよう。
校長がセオの腕に血圧計のようなものを巻く。
ピピピと電子音がなり、測定完了
多分、かなりの旧型だな。
ツバル教授は離れたところから勝手に測定してたもんな。
「いくらでした?」
聞いてみる。
「陽も隠もEって書いてある」
アネモネが覗き込んでいた。
Eって電卓とかである、エラーってこと?
つまり、測定不能ってことだ。
そんなことあるの?
「うーん、旧型だからかな? でも、これって99万9990までは計測できるんだけどね……」
校長は冷や汗をかいている。
「え?てことは100万を超えてるってこと?」
「そうなるねぇ……」
なんてことだ。
俺の倍以上はある。
そりゃ、アネモネが瞬殺されるわけだ。
さらには、圧倒的オーラの知識。
昨日の技を100万mp超えの魔力でやられてるってことだろ?
勝てる訳がない。
あ、ひょっとして、教授はこれを知ってたのかな?
だから今の俺たちやシャイナでは勝てないと言い切っていた。
でも、魔力が成長する俺やアネモネなら勝てる見込みがあるから送りこんだ訳だ。
まぁ、いいか。
その強力な人物が俺の彼女になったんだから。
強力な味方だ。
うまく説明すればアネモネの復讐も手伝ってくれるかもしれない。
ダンジョンクリアのパーティメンバーにも入ってくれるかもしれない。
そう考えると心強い。
でも、俺が世界一になるためには障害になるな。
いや、目標が目の前にいるんだから、目指しやすいと考えよう。
何せ、俺はものすごいスピードで成長している。
必ず、セオを抜かしてゴッドイーターになってやる。
それはそれとして割り切って、彼女としても大切にしよう。
うん。
全員幸せになれるはず。
0
お気に入りに追加
18
あなたにおすすめの小説
大工スキルを授かった貧乏貴族の養子の四男だけど、どうやら大工スキルは伝説の全能スキルだったようです
飼猫タマ
ファンタジー
田舎貴族の四男のヨナン・グラスホッパーは、貧乏貴族の養子。義理の兄弟達は、全員戦闘系のレアスキル持ちなのに、ヨナンだけ貴族では有り得ない生産スキルの大工スキル。まあ、養子だから仕方が無いんだけど。
だがしかし、タダの生産スキルだと思ってた大工スキルは、じつは超絶物凄いスキルだったのだ。その物凄スキルで、生産しまくって超絶金持ちに。そして、婚約者も出来て幸せ絶頂の時に嵌められて、人生ドン底に。だが、ヨナンは、有り得ない逆転の一手を持っていたのだ。しかも、その有り得ない一手を、本人が全く覚えてなかったのはお約束。
勿論、ヨナンを嵌めた奴らは、全員、ザマー百裂拳で100倍返し!
そんなお話です。
日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。
【完結】ご都合主義で生きてます。-商売の力で世界を変える。カスタマイズ可能なストレージで世の中を変えていく-
ジェルミ
ファンタジー
28歳でこの世を去った佐藤は、異世界の女神により転移を誘われる。
その条件として女神に『面白楽しく生活でき、苦労をせずお金を稼いで生きていくスキルがほしい』と無理難題を言うのだった。
困った女神が授けたのは、想像した事を実現できる創生魔法だった。
この味気ない世界を、創生魔法とカスタマイズ可能なストレージを使い、美味しくなる調味料や料理を作り世界を変えて行く。
はい、ご注文は?
調味料、それとも武器ですか?
カスタマイズ可能なストレージで世の中を変えていく。
村を開拓し仲間を集め国を巻き込む産業を起こす。
いずれは世界へ通じる道を繋げるために。
※本作はカクヨム様にも掲載しております。
おっさんの異世界建国記
なつめ猫
ファンタジー
中年冒険者エイジは、10年間異世界で暮らしていたが、仲間に裏切られ怪我をしてしまい膝の故障により、パーティを追放されてしまう。さらに冒険者ギルドから任された辺境開拓も依頼内容とは違っていたのであった。現地で、何気なく保護した獣人の美少女と幼女から頼られたエイジは、村を作り発展させていく。
転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】
ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします
ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった
【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。
累計400万ポイント突破しました。
応援ありがとうございます。】
ツイッター始めました→ゼクト @VEUu26CiB0OpjtL
いきなり異世界って理不尽だ!
みーか
ファンタジー
三田 陽菜25歳。会社に行こうと家を出たら、足元が消えて、気付けば異世界へ。
自称神様の作った機械のシステムエラーで地球には帰れない。地球の物は何でも魔力と交換できるようにしてもらい、異世界で居心地良く暮らしていきます!
地獄の手違いで殺されてしまったが、閻魔大王が愛猫と一緒にネット環境付きで異世界転生させてくれました。
克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作、面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります!
高橋翔は地獄の官吏のミスで寿命でもないのに殺されてしまった。だが流石に地獄の十王達だった。配下の失敗にいち早く気付き、本来なら地獄の泰広王(不動明王)だけが初七日に審理する場に、十王全員が勢揃いして善後策を協議する事になった。だが、流石の十王達でも、配下の失敗に気がつくのに六日掛かっていた、高橋翔の身体は既に焼かれて灰となっていた。高橋翔は閻魔大王たちを相手に交渉した。現世で残されていた寿命を異世界で全うさせてくれる事。どのような異世界であろうと、異世界間ネットスーパーを利用して元の生活水準を保証してくれる事。死ぬまでに得ていた貯金と家屋敷、死亡保険金を保証して異世界で使えるようにする事。更には異世界に行く前に地獄で鍛錬させてもらう事まで要求し、権利を勝ち取った。そのお陰で異世界では楽々に生きる事ができた。
その幼女、最強にして最恐なり~転生したら幼女な俺は異世界で生きてく~
たま(恥晒)
ファンタジー
※作者都合により打ち切りとさせて頂きました。新作12/1より!!
猫刄 紅羽
年齢:18
性別:男
身長:146cm
容姿:幼女
声変わり:まだ
利き手:左
死因:神のミス
神のミス(うっかり)で死んだ紅羽は、チートを携えてファンタジー世界に転生する事に。
しかしながら、またもや今度は違う神のミス(ミス?)で転生後は正真正銘の幼女(超絶可愛い ※見た目はほぼ変わってない)になる。
更に転生した世界は1度国々が発展し過ぎて滅んだ世界で!?
そんな世界で紅羽はどう過ごして行くのか...
的な感じです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる