中身はクズモブなのに『ピュア』だけでゴリ押す第六王子のハーレムは完成する〜非戦闘スキルなのにバトルも無双〜

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第28話 鑑定屋

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 すぐにでもサルビアのところへ行きたいところだったが、途中王城の横を通ったときに、鑑定屋のお姉さんのことを忘れていることを思い出した。
 御者に王城へ寄るように伝える。
 王城の馬車の停車場へ到着。
 牢屋の看守に鑑定屋を迎えに来たことを伝え、チップを握らせる。
 しばらくすると、いつもの怪しいローブを着たお姉さんがあらわれた。

 お姉さんといっても年は30代前半くらい。
 前世の僕からしてお姉さんで、今の僕からしたらおばさんでもいいと思う。
 まぁ、お互いのために「お姉さん」と呼ぶべきだろう。
「おい、王子、お前が主人か?」
 お姉さんは奴隷落ちということでやさぐれていた。

「そうですよ。よろしくお願いしますね」
「そうか。どうせ、私の体目当てなんだろ?」
「いえ、僕には美少女の婚約者がいるので」
「そんなこと言って、遊びで手を出すんだろ?」
「いえ、僕は真面目に結婚するつもりなので」
「いいや、男はケダモノだ。私を見る目もいやらしい」
「そんなことはありません。僕は二人の妻を愛していますので」

「そう言わずに抱いてください。お願いします」
「え?」
「私も女として生きたいです。奴隷でもいいので抱いてください」
「えーっと……」
「ね? それなりに肉付きもいいですよ?」
 と、言って胸をさらけ出す。
 とりあえず揉んでみる。
 手が胸に埋め込まれていく。
 とても柔らかい。
 初めてのお姉さんとは違い、巨乳だ。
 大きい方がやはり正義だ。

 気が付けばパンツをずらされていた。
 音を立てて吸い上げてくる。
 仕方がないので、看守にチップを握らせて席を外させる。
 僕も二人目だ。
 こなれたものだった。
 お姉さんをテーブルに乗せて、正面から攻略した。

 お姉さんは一回で満足したのか、おとなしくなった。
「ごちそうさまでした」
 そういうと、おなかをさすっていた。
 あ、そういうことか。
 子どもを作って事実婚に持ち込む作戦か。
 僕は王子だが、俗世間とは縁を切っていたので、こういう駆け引きに疎い。
 今回は一本とられたわけだ。
 まあ、仕方ない。
 できた時はできた時だ。
 
 奴隷は物扱いだ。
 使い捨てすることもやぶさかではない。
 いざ、子どもができたときに、そこまで冷酷になれるかはわからないが。
 いや、それにしても気持ちよかったな。
 これは性欲処理はお姉さんに頼もう。
 こっちの世界はインターネットがないからエロ要素が少なくて困ってたんだよね。

 さて、本題を伝えておかないとな。
「あの、お姉さん、仕事があるんですけど、いいですか?」
「ええ、拾ってもらった恩は返すよ」
「あの、これからも僕の性欲処理をお願いします」
 あ、間違えた。
 間違えてないけど、本音の方が先に出た。
 しまった。
「ん? それだけでいいのですか? それなら毎日でも」
「すいません。それはおまけです。本当は、『鑑定』スキルを使った仕事です」

 僕はことのあらましを説明した。
 僕がはめられそうになったこと。
 それにお姉さんが利用されたこと。
 黒幕は捕まっていないこと。
 黒幕は精神支配系の能力を持っているかもしれないこと。

「なるほどね。それで私はこんな身分になったわけだね」
「そうなりますね」
「それじゃ、復讐の機会をもらったわけだ」
「そうともいいますね。でも、殺さないでくださいよ。おおやけの場で断罪しますので」
「もちろんさ。そいつに損害賠償を請求して、自分を買い戻すよ」
「ああ、それがいいですね。僕も奴隷をたくさん囲う趣味はありませんので」

 僕は最近、奴隷の人にモテるな。
 奴隷にしかモテないとか、陰キャオーラが出てるんだろうな。
 仕方がないとはいえ、早く結婚して美少女二人を好きなように扱いたい。
 よし、僕の目標は一刻も早く結婚式をすることだな。
 早くと言っても、15歳にならないことには結婚はできないしな。
 サイトとフランソワの結婚式も合同でするとなると、準備時間がかなりかかるだろうな。
 国を挙げてのお祭り騒ぎになるはずだ。

「さて、そこで、具体的な犯人の特定方法なんですけど、城内の人間を『鑑定』しまくって、それっぽいスキルを持ってる人間をリストアップしてほしいんですよ」
「なるほどね。わかりました。そのようにさせてもらいます。ご主人様」
「おお、それっぽくできるじゃないか」
「これでも、育ちはいいので」
「そうなんだ。また、買い戻しができたらご両親を安心させてあげてね」
「そうですね」

「それじゃあ、キミは僕の屋敷で暮らしてくれ。奴隷という身分に相応な部屋が無いから、メイドと同じ扱いになるけど、気にしないでね」
「そんな扱いまで。ありがとうございます」
「いいよ、王族が奴隷を雇うほど財政難だと思われる方が問題あるしね」
「と、言うことで、昼間は王城で『鑑定』しまくり、帰ってきたらメイドというのが、これからのキミの生活だ」
「かしこまりました」
 ローブの端をつまんできれいなお辞儀をする。
 なかなかかわいいな。

「今更なんだけど、名前を聞いてもいい?」
「ええ、私はショコラと申します」
「家名は?」
「捨てました。家出娘なんです」
「なるほど、だから助けてくれる人がいなかったわけだ」
「そうですね」
「それじゃあ、ショコラ、これからもよろしくね」

さあ、今度こそサルビアを迎えに行こう。
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