ヲタクで腐女子な私にリアル乙女ゲームは攻略不可

大神ヒラメ

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番外編 クリスマスでもヲタク&腐女子は平常運転

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「うわぁ・・・寒い・・・。」
堂々とさらけ出している素足に冷たい風が刺さる・・・。世のJKすごいな。尊敬するわ。身震いをしながら肩をすくめ、1番寒くない体制を生み出そうとする。
・・・ダメだ。寒いもんは寒い。
諦めてカイロを片手にまた歩き出す。
自販機を横目に歩いてると、通り過ぎた3秒後くらいに「ほっとレモンが飲みたい・・・」と思ってしまう。でも、自称倹約家の私。そこは唇を噛み締めて我慢する。
使うべき場所は他にあるからね!
・・・ところで、不仲2人組はどこ行った?今日は仲良く登校したのか?まっさか~そんなことあるわけ・・・、ん?・・・ゔぇ!?
潰れた蛙のような声があがったのには訳がある。
寒さのせい・・・?え、幻覚が見える・・・?
そう・・・見てしまったのだ・・・。
角を曲がり目線をあげると・・・!不仲お二人様が仲良く歩いてるところを・・・!!!
はわぁ・・・。なんと美しい眺めっ!低身長の金沢と高身長の先生・・・。あぁ・・・、身長差が生み出す最高のproportion・・・!(恍惚)いつもは不仲に見せといてコソコソと愛を紡いでいたのね・・・!いいの!いいのよ!愛に性別は関係ないわ・・・!さぁ!どんどんヤっちゃいなさいっっっ!!!



一方・・・不仲2人組は━━━
後ろの道の角で荒い息が聞こえた2人。
「本当に引っかかったなあいつ・・・。将来が心配だ・・・。」
まるで、娘を心配する母親の目をしている琥珀。
「大丈夫だよ、琥珀くん。心配しなくても、紫乃ちゃんの将来は僕と共にあるからね。」
横でいい笑顔(黒い笑顔)をしている松葉。
「あ?そんな確証ねぇだろ。勘違い乙。」
少しキレながら煽る琥珀。
「そうかな?まぁ間違いなく、琥珀きみよりは可能性があるけどね。」
余裕の表情をしている松葉。
読者の皆さん、お分かり頂けたでしょうか。
この2人のどこに愛を紡いだ形跡があるというのでしょう。
そうです。全ては紫乃彼女の勘違いです。
では、なぜ彼女が勘違いをするような現場が存在するのでしょう。
全ては1人の男のあの言葉から始まった・・・。



遡ること10時間前━━━━
琥珀の携帯に通知が届いた。相手は松葉。
『ちょっと話があるんだ』
どうせろくでもないことだろうと、琥珀は通知を無視してスマホゲームを続ける。
『先生の通知を無視するとはどういう事かな?』
『僕だからって無視するのかな?』
『そしたら紫乃ちゃんにLimeするけど?』
『おーい』
『紫乃だよ、ねぇ、お願い・・・。Limeしてあげて?先生可哀想だよ・・・。』
「どうせ紫乃になりすましてるんだろ・・・。」琥珀は呆れてそう呟いた。
今までも何か思いついた時(大体ろくでもないこと)、松葉は琥珀にLimeをし、返事をしないと、紫乃になりすましてLimeを送ってくる事がしばしばあった。今回もどうせそのパターンだろうと、琥珀は無視を続ける。
『バルスが画像を送信しました』
『上手く縛れたと思わない?僕って緊縛師になれるかも♡』
(良い子のみんなは緊縛の意味を調べるなよ!約束だぞ!注意したからな!私は注意したからな!検索したあとは絶対に履歴を消せよ!約束だぞ!Byヒラメ)
『バルスが画像を送信しました』
『美味そ・・・どーしちゃおうかな~♡』
立て続けにくるバルス(松葉)のLimeに怒りを覚える琥珀だったが、最後あたりの文で彼の心は怒りから焦りに変わっていた。
急いでゲームを終わらせ、松葉からのLimeを見た。「紫乃は無事なのか・・・!」彼はそれしか考えてなかった。
松葉とのLimeを開き、画像を確認すると、そこには綺麗に縛られたチャーシューと、美味しそうなラーメンの画像があった。
『あれ?焦った?今日の夕飯は手作りラーメンです♡』
「殺してぇ・・・!!!」
松葉への殺意と同時に、今まで焦っていた自分の姿を思い出して、琥珀は羞恥を覚えた。その時の彼の顔は、ゆでダコのようになっていた。
【え、待って、なにそれ可愛いんだけど。海恋ちゃん地の文担当変わっt・・・(((殴  ぐへぇ(死)】
【黙れ脳なし作家が。納期にも間に合わせられない、挙句の果てにポ○モン盾をやり込みやがって。これ以上読者の皆様の期待を裏切る訳には行かねぇだろ、すっこんでろカス。
という事で引き続き地の文を担当します。阿鳥海恋です。よろしく。】
琥珀が携帯を床に叩きつけたい気持ちを抑え、わなわなと体を震わせていると、画面からスコンスコンと軽快な音が鳴り響いた。
『まぁ、冗談は置いといて・・・。紫乃ちゃんにクリスマスプレゼントをあげたいんだけど・・・、協力してくれないかな?』
「なんでお前のプレゼントに、俺が付き合なけりゃならねぇんだ・・・。ぜってぇヤダね。」
琥珀は眉間にシワを寄せて、シュッシュとフリック入力をした。
『協力しなくとも、紫乃が喜ぶプレゼントくらい1人で選べるだろ・・・。』
しばらくすると松葉からの返信が来た。
『1人で出来たら、わざわざ君なんかに相談しないよ。もう少し頭を使った方がいいんじゃない?今後の大学入試は考える力が必要だよ?分かる?』
本日2度目のわなわなだ。次こそ携帯を床に叩きつける勢いだ。いや、もはや携帯を握りしめる力だけで、画面がバキバキに割れてしまいそうだ。
「なんだアイツ!?ぜってぇ手伝うか!あんなやつ滅べ!バルス!!!」
琥珀は、なんの罪もない携帯画面を大声で怒鳴りつけた。
『あれ?怒っちゃった?まぁ、今回の計画は君の協力が必須なんだよね・・・。だから、からかうのはここまでにしておくよ。』
「なんなんだよコイツ。人をからかっても許されて、むしろときめいてしまうのは、高木さんくらいだわ。お前がやったところで可愛くねぇし、ときめかねぇよ。」
琥珀はため息混じりにそう言った。
『話を戻すけど、僕が考えているプランはこう!僕と琥珀くんがイチャイチャする事を紫乃ちゃんへのクリスマスプレゼントにしようとしている。名付けて、〈不仲2人組のクリスマス限定!イチャラブBL展開♡〉だ!』
「あいつ過労で頭おかしくなったのか?今回の番外編で、あいつのキャラ崩壊してるんだけど。そろそろイケメン目的でこの作品を読む人いなくなりそう・・・。」
先程まで殺意を覚えたり、呆れたりしていた琥珀だったが、今は松葉の脳を心配していた。それほどまでに、松葉は突拍子のない事を言っている。
「ていうか、なんで俺との絡みをプレゼントにするんだよ・・・。物とかがいいんじゃないの?クリスマスプレゼントって・・・。」
ボソッと独り言を言うと、同時にスコンとメッセージが来た音がした。
『こいつ変な事言ってるとか思ったよね?』
「テレパシー・・・!?」
琥珀は驚いて絶句していた。その顔を例えるなら、ガラスの○面の「おそろしい子!」に似ている。違うか、違うね。
『とにかくお願いだ。紫乃ちゃんが最高の聖夜を迎えるためにも、君の協力が必要なんだ!頼む・・・。』
松葉は人に対して滅多にお願いをしない。珍しい事だ。さすがの琥珀も折れたのか、はっと短くため息をつき、こう返事をした。
『わあったよ・・・。協力するよ・・・。』
するとすぐに既読がつき、返事が返ってきた。
『ありがとう・・・!感謝する!』
琥珀は脱力感と優越感に浸り、お風呂に入ろうとした・・・が。
松葉あいつのことだ!証拠を撮っておかないと絶対後で面倒な事になる・・・!」
と急いで携帯を開き、松葉とのトークを全てスクショした。
これで一安心、というように、琥珀はお風呂に入った・・・。
【ちなみに今は23日の夜という設定だ。
メタですまない。By 海恋】

現在24日の放課後。
地の文は私、高松紫乃でお送り致しますっ!
「やべぇ・・・死にてぇ。」
金沢の目が死んでいる。どうしたのだ。今日は最っ高の日ではないかっ!クリスマス万歳!非リアにも恵みを下さるサンタ愛してるっっっ!!!
「腐腐腐腐腐・・・。本日はspecialday・・・。サンタ神・・・。愛してる・・・。」
私は胸の辺りで祈りを捧げた。
「何があったか分からない読者のみんな!今から、紫乃と!」
「珊瑚が!」
「「わかりやすく説明するぞい!!!」」
私達はマイク(生徒会の私物)を持って謎のポーズを決めた。
「うむ!是非とも聞かせてくれ!」
メガネをくいっとあげ、腕を組んでパイプ椅子に腰をかける会長。
「やめろ・・・。俺を追い詰めないでくれ・・・。」
悲壮感溢れる顔で頭を抱え、机に突っ伏している金沢。
「先輩・・・。死なないで下さいね・・・。」
「すまない琥珀・・・。あいつらを止められない私にも責任がある・・・。」
横で金沢を慰める葵くんと亜麻先輩。なにこれ珍しいトライアングル。
ちなみに盛岡先生は残業で職員室に居残り。
「さぁて舞台は整った!説明を始めよう!書記の珊瑚くん!」
「あいっ!師匠!」
敬礼をする珊瑚。
「今から、私が言うことをしっかりホワイトボードに書くんだぞ!」
「任せて下さい師匠!最高の絵を書き上げてみせます!」
「絵かよ!やめろよ!」
ガタッと音を立てて立ち上がる金沢を無視し、私と珊瑚は続ける。
「まずは!朝!2人で登校していた!ただの登校ではない・・・。腐腐腐・・・。手は恋人繋ぎ・・・。
『寒くない?カイロ使う?』
大人の余裕を見せる先生っ!
『だっ、大丈夫だし・・・。』
寒さのせい!?先生のせい!?赤面する金沢!
『恥ずかしい?僕のポケットに手を入れて・・・。ほら、暖かいでしょ・・・?』
そう言ってポケットに手を入れるよう誘導する先生!手を突っ込む金沢!いやァァァ!尊い!尊すぎる!」
「師匠!こんな感じでしょうか!」
「あぁ・・・そんな感じだ!後で一緒に絵を描いて、冬○ミに出そう・・・!!!珊瑚くん!」
「それが狙いか!!!」
私を指さして涙目で叫ぶ金沢。
「それが狙いだ!!!」
ドヤ顔で返す私、ドS!良いぞ良いぞ~!
「続けよう!授業中!
ウトウトとうたた寝をする金沢!
巡回をしながら、世界史の説明をする先生!丁度ナポレオンの名言について話していた時!偶然か!?必然か!?金沢の隣に・・・!そして、こう言う!
『結婚して幸福になるには、汗の苦労を絶えず分かち合わねばならない。』
なんですか?間接的な愛の告白ですか?もうこんなん尊死ですわ。」
「生徒がいる教室・・・。堂々と告白できないもどかしさ・・・。アオハルかよ・・・。」
涙を拭う珊瑚。分かる・・・全く同じ事思った。
「いや偶然だろ!たまたまだろ!」
「タマタマ・・・?やだもう盛っちゃって・・・。」
「師匠・・・。そういう年頃なのですよ・・・。きっと先生がいないから寂しいのでしょう・・・。」
「そうね・・・う腐腐・・・。」
「う腐腐腐腐・・・。」
「もうヤダこいつら・・・。」
珊瑚と私のやり取りに、もはや諦めを覚えた金沢はそれ以上何も言わなかった。
「そして休み時間!これはもう王道中の王道!資料を運ぶようにと図書室に呼び出す先生!生憎?司書さんはいません。そして棚の隅の方!リア充(笑)の秘密の花園!死角になっているから誰にも見つかりません・・・。そこで先制をとった金沢!
『ったく・・・。いきなり呼び出してなんだよ・・・。』
拗ねる子供のような言い方をする金沢!ぶっちゃけ私も最近聞いてない!正直羨ましい!
『ごめんね・・・2人きりになりたくて・・・。』
と申し訳なさそうに言う先生!
『別に・・・嫌じゃねぇし・・・。』
ふいっとそっぽを向いてボソボソと喋る金沢!そこでなんと、先生の大人の余裕・・・!
『そうなの・・・?琥珀くん、嫌じゃないんだ・・・。』
艶かしいすらっとした手で金沢の頬をなぞる・・・。ここで感じない受けなどいない!
『んっ・・・調子に・・・のるなっ・・・!』
真っ赤になって、涙目の金沢!あぁ尊い!あぁ尊い!死にたくなる!!!」
「師匠・・・!私は手が震えてもう何も書けません・・・!」
「あぁ・・・それは当然の症状だ・・・。仕方がない・・・。以上で私の発表を終了する!聞いてくれてありがとう!」
私は片手をあげ、ダ○デのリ○ードンポーズをとった。なんかここでくらいしか使い道なさそうだったし。
「素晴らしい・・・。実に素晴らしい話を聞かせてもらった!」
会長はメガネを外して涙を拭っていた。
「素晴らしいでしょう!会長もこれを機に腐男子への道を歩みませんか・・・?」
私と珊瑚は目をキラキラさせて、期待に胸を膨らませていた。しかし・・・。
「それは断る!」
とドヤ顔で断る会長。ドS!良いぞ良いぞ~!
全っ然良くないけどね。
「あぁ・・・そう・・・。」
私と珊瑚は落胆していた。珊瑚に関しては、会長に聞こえない程度に舌打ちしてたからね。怖い。


その後は自殺をしそうだった金沢を慰めるために、みんなでクリパをした。途中で先生も混ざったので、カオスな環境が繰り広げられていた。まぁ、この話は追ってお話しましょう・・・。
ちなみにこの時に〈不仲2人組のクリスマス限定!イチャラブBL展開♡〉を聞いた私と珊瑚が鬱になりそうだったので、みんなが全力で慰めてくれた。


自宅に帰る時、デジャブというか恒例というか・・・。不仲2人組はいつも通り頭上でバチバチしていた。今日は最後まで仲良くしてくれればいいのに・・・と思いつつも、金沢が嫌々でも企画に乗ってくれた事を考えるとワガママは言えない。アパートの前に着くと、先生は私になにやらプレゼントを渡してきた。
「メリークリスマス、紫乃ちゃん。喜んでくれると嬉しいな・・・。」
単行本くらいの大きさだったが、少し薄めだったのでなんだろうと疑問に思っていると、先生がその顔に気づいたのか「開けてみていいよ。」と言ってくれた。
「わぁー!」
思わず歓喜の声が漏れてしまった。貰ったのはポ○モン剣だった。ずっと欲しかったやつだったのでとてもテンションが上がっていた。
「ありがとうございます!大切にプレイします!」
いつの間にやら大人になってしまって・・・、ポケ○ン離れしていたが、大好きな歌い手さんがOPを作っていたり、実況プレイしていて、ソフトが欲しくなっていたので、とても嬉しかった。乙女ゲーム上の関係でも、自分の欲しいものを理解してくれて、自分の為を思ってプレゼントしてくれると嬉しいものだ・・・。
あれ?私はハッとした。
「そっか・・・。世のカップルはプレゼント交換とかするのか・・・。ごめんなさい、貰うだけ貰って、何も用意してないです・・・。」
リア充経験のない私は、先生にプレゼントを用意してなかった・・・。金沢に用意していた段階で気づけばよかった・・・。
先生は少しガッカリしていたが、「大丈夫だよ」と言ってくれた。
「必ず用意するので、待っていてください。」
私は先生の目をまっすぐ見てそう言った。
先生は少し驚いていたが、その後にへにゃっとした笑顔で「うん、いつまでも待ってる。」と言ってくれた。私は初めて先生に対して可愛いと思った。いつも胡散臭い笑顔ばかりだから気づかなかったけど、子供っぽい笑い方をする人だな・・・と初めて気づくことが出来た。
すると今まで黙っていた金沢がいきなり首に手を回してきてこう言った。
「はい、そこまで。ここからは俺の時間。」
そう言って金沢は私の首に手を回したままアパートに向かった。いや、死ぬから手を離してくれ。先生は「またね」と手を振ってくれたので、私も両手で手を振り返した。

アパートの前まで着くと、金沢はやっと手を離してくれた。
「先・・・され・・・った。」
ボソッと何かを言っていたが、私は所々しか聞こえなかった。
「何か言った?」そう聞くと、「なんでもない。」と言って私の家に入ってった。おい、不法侵入。まぁ、慣れてる事なので別に何か言うわけでもなく私も家に入った。
制服から部屋着に着替えてリビングに戻ると、金沢は制服のままソファに座っていた。私が戻ってきた事に気づくと、金沢な両手を広げた。
「ん?どした?」
そう聞くと、金沢は珍しい事を言ってきた。
「抱っこ・・・。」
金沢は眠そうな目で、甘えた声を出してそう言った。
んんっ・・・。やべぇうちの子可愛い。私の子じゃないけど・・・。甘えたさん、なんて珍しいな。今日は甘やかすと同時に、言質を撮って今後いじり倒してやろう。
「どしたー甘えたさんなのかー?」
そう言って抱きしめてポンポンと背中を叩いてやると、ときどき猫みたいにゴロゴロと喉を鳴らす。こいつすげぇな。前世は猫なんじゃないの?
「好き・・・。」
耳元で唐突に告白された。何この子可愛い。可愛いは罪。
「知ってる。」
そう返すと、今度は
「大好き・・・。」
と言ってきた。やべぇ可愛いよぉ!!!理性持ちそうにないぞ・・・!クリスマス最高ありがとう!
「私も大好きだぞー。」
そう返すと、ふふっと笑った後に
「言ったな?」と低い声でそう言った。
「なんだよ寝ぼけてないのかよ。甘えたさんは嘘だったのかな?」
私はガッカリというように肩を落とした。
「まぁ、嘘だな。プレゼント渡してないのにクリスマス終わらせられねぇし。」
そう言ってリュックの中をゴソゴソと探して、ラッピングされた袋を取り出した。私も部屋に戻り、プレゼントを持ってきた。
「「メリクリー」」
2人で掛け声をかけて、プレゼントを渡しあった。「開けていい?」と金沢に聞くと「いいよ。」と言ったので開けてみると、既視感のある物が目に入った。
「ちょっと待って、ヤバい、ツボる。」
そう言って私は腹を抱えて大爆笑した。涙が出るほど笑ったのはいつぶりだろう。私はあまり笑わないタイプの人間なので、ここまで笑う事はほぼない。
「ヤバいじゃん・・・両方できるわ・・・ありがと。」
しばらく笑い、やっと落ち着いたので、金沢にお礼することが出来た。予想がついてる読者の方もいると思いますが、私が貰ったのは○ケモン盾でした。ちなみに・・・
「私があげたやつも見てほしい・・・。」
私は笑いが堪えられず、声が震えてしまっていた。
「多分だけど、俺予想できるわ。」
笑いながら袋を開けた金沢は「やっぱりな。」とドヤ顔で言った。
「だってメ○ンさん可愛いって言ってたからこっちかと思って。」
「紫乃だってオニ○ンくん最高って言ってたじゃん。」
「おっぱいは正義。」
「ショタ正義。」
結局私達は同じものをクリスマスプレゼントに選んでしまい、交換の意味があったのかなかったのかよく分からない結果になってしまった。
その後はswatchを使って夜通しゲームを続けた・・・。

「あ、色違い出た。」
「マジか。」
金沢は持ち前のゲーム運でチュートリアルを含めた3時間の内に色違いを見つけ出した。





遅れましたが・・・メリークリスマス。
これからも「ヲタクで腐女子な私にリアル乙女ゲームは攻略不可」をよろしくお願いします。
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