ヲタクで腐女子な私にリアル乙女ゲームは攻略不可

11話 ゲーヲタに付き合うには100年早かった･･･。

「あ、レベル上がった。」
私の絶望を無視して、金沢は現状を報告してくれた。
やっと1レベあがったか･･･。
うわぁ･･･まだ7レベ残ってるのかよ･･･。
やべぇ･･･意識飛びそう･･･。
･･･待てよ？そうだ、頭を使わなければいいんだ！私という名の足手まといに苦労すればいい！フハハハハ！
それではこれからはツッコミ不在でお送り致します。おやすみなさい。また明日。

※これからは、紫乃がスリープ状態なので紫乃目線ではなく、作者目線でお送りします。

ひたすらテレビ画面と睨み合っている紫乃だったが、彼女の意識はもうほとんど無く、船を漕いでいた。
横では金沢が紫乃の様子を見ながらゲームをしていた。
「紫乃、ホントに眠いなら寝てもいいんだぞ？」
「うるひゃい･･･、おきてるもん･･･。」
ほとんど意識がない紫乃は呂律が回っていなかった。
紫乃は、いつもは口が悪いので、凄く品がなく見えるが、それは彼女なりの牽制らしい。野生動物が自分の縄張りを主張する為に威嚇するのと同じである。
（なんで威嚇をしているのかはまた後々･･･。）
なので、威嚇していない紫乃は人格が変わったという程、幼稚に見えるのだ！エゴなんてものはどっかに置いてきたのだ！
「いいから寝ろ。意地悪して悪かった･･･。これからもモデルの手伝いはする。別に･･･嫌じゃないし･･･。」 
「ありあとぉー。らいしゅきぃー。」
ヘラァと笑うと、紫乃はコクリと眠りについてしまった。
「あー･･･。やばいなぁ･･･。勘違いしそう･･･。」
金沢はゲームのスイッチを切り、紫乃を抱えて紫乃の部屋に向かった。
金沢は紫乃をベットに置いた後、ベットの隅に腰を掛けた。
金沢は紫乃の頭を撫でながらも、憂いた顔をしていた。
「幼なじみだからって興味がないやつにこんなに構わねぇよ。幼なじみなんて･･･。」
金沢はため息をつき、重々しく口を開いた。
「いつになったら･･･俺にも心を開いてくれるんだ･･･。」
金沢は泣きそうな声でそう言った。
金沢はベットから離れ、リビングに戻ってきた。
「ずっとあの部屋にいるのは理性がやばいな･･･。」
金沢はソファに座り、スマホを取り出して、音ゲーを始めた。うるさくないようにとイヤホンをつけて。
音ゲーをしていると、ツブヤイッターからの通知が来た。そこに書いてあったのは
「リアル乙女ゲームへの参加者･･･。なんだこれ？」
そこには「リアル乙女ゲームの参加者へ」と書いてあった。
「くだらな。」
金沢は通知を無視して音ゲーを再開した。そして、いつの間にか意識が遠のいて、眠りに落ちていた･･･。