1 / 2
砂時計が落ちきる前に
しおりを挟む
「ねぇ突然呼び出してどうしたの?なんか用事?あ、もしかして相談とか?なんでも聞くよっ!話して話して!」
君は楽しそうに笑いながらそう言った。
僕は君がずっとずっと好きだった。
小学校の時に友達と好きな人が同じで密かに諦めていた君も見たし、中学校の時に付き合ってた彼氏に振られても笑ってたけど家に帰ってからすごく泣いてた君も知ってる。
お父さんが亡くなった時にお母さんが困らないように泣くのを我慢していた君も知ってるし、その時に「こんな時なのに泣かない薄情者」だと親戚のおばさんに言われて傷ついた君も知ってるよ。
僕は君と一緒にいたし相談にものった。別れた時の愚痴とかも僕に言ってたもんね。君のことは世界で一番、君よりもわかってると思うよ。多分ね。
けど君は知らないだろう。僕が君に好きな人がいると知った時や別れたと聞いた時の気持ちを、君が僕を頼ってくれた時の嬉しさを、そして僕が君を好きなことを。
でも君はこう言った。
『もう恋なんてしない』
と。
原因はわかってる。全部全部君が話してくれたから。
この前君を振った男は最低だった。
いや、それだけじゃない。君が今まで付き合っていた男はみんな君をただのオモチャのように、見栄を張るために、君自身を見ることはなくステータスとして付き合って飽きたら捨てて…そんなのばっかりだった。
僕だったらずっと一緒にいるのに、一生愛してあげるのに、けど告白する勇気もなく、そもそも僕みたいな地味な男--君が僕はかっこいいよって言ってくれた時はすごく嬉しかった--と君のような可憐な女性では釣り合わないからね。
でも今日僕は君に想いを告げようと思う。
恋なんてしないなんて言わないで。僕は君が君の好きな人に向ける笑顔をまた見たいんだ。僕に向けてくれなくてもいい。君のことが本当に好きな人がいるってことを知って欲しい。
これでもう君と離れ離れになってしまうかもしれないけれど言うよ。
「ずっとずっと好きでした。君は恋なんてしないって言ってたけれど僕に最後のチャンスをください。僕と付き合って欲しいです。」
君は楽しそうに笑いながらそう言った。
僕は君がずっとずっと好きだった。
小学校の時に友達と好きな人が同じで密かに諦めていた君も見たし、中学校の時に付き合ってた彼氏に振られても笑ってたけど家に帰ってからすごく泣いてた君も知ってる。
お父さんが亡くなった時にお母さんが困らないように泣くのを我慢していた君も知ってるし、その時に「こんな時なのに泣かない薄情者」だと親戚のおばさんに言われて傷ついた君も知ってるよ。
僕は君と一緒にいたし相談にものった。別れた時の愚痴とかも僕に言ってたもんね。君のことは世界で一番、君よりもわかってると思うよ。多分ね。
けど君は知らないだろう。僕が君に好きな人がいると知った時や別れたと聞いた時の気持ちを、君が僕を頼ってくれた時の嬉しさを、そして僕が君を好きなことを。
でも君はこう言った。
『もう恋なんてしない』
と。
原因はわかってる。全部全部君が話してくれたから。
この前君を振った男は最低だった。
いや、それだけじゃない。君が今まで付き合っていた男はみんな君をただのオモチャのように、見栄を張るために、君自身を見ることはなくステータスとして付き合って飽きたら捨てて…そんなのばっかりだった。
僕だったらずっと一緒にいるのに、一生愛してあげるのに、けど告白する勇気もなく、そもそも僕みたいな地味な男--君が僕はかっこいいよって言ってくれた時はすごく嬉しかった--と君のような可憐な女性では釣り合わないからね。
でも今日僕は君に想いを告げようと思う。
恋なんてしないなんて言わないで。僕は君が君の好きな人に向ける笑顔をまた見たいんだ。僕に向けてくれなくてもいい。君のことが本当に好きな人がいるってことを知って欲しい。
これでもう君と離れ離れになってしまうかもしれないけれど言うよ。
「ずっとずっと好きでした。君は恋なんてしないって言ってたけれど僕に最後のチャンスをください。僕と付き合って欲しいです。」
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
拝啓、許婚様。私は貴方のことが大嫌いでした
結城芙由奈@12/27電子書籍配信
恋愛
【ある日僕の元に許婚から恋文ではなく、婚約破棄の手紙が届けられた】
僕には子供の頃から決められている許婚がいた。けれどお互い特に相手のことが好きと言うわけでもなく、月に2度の『デート』と言う名目の顔合わせをするだけの間柄だった。そんなある日僕の元に許婚から手紙が届いた。そこに記されていた内容は婚約破棄を告げる内容だった。あまりにも理不尽な内容に不服を抱いた僕は、逆に彼女を遣り込める計画を立てて許婚の元へ向かった――。
※他サイトでも投稿中
王子を身籠りました
青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。
王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。
再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。
私のドレスを奪った異母妹に、もう大事なものは奪わせない
文野多咲
恋愛
優月(ゆづき)が自宅屋敷に帰ると、異母妹が優月のウェディングドレスを試着していた。その日縫い上がったばかりで、優月もまだ袖を通していなかった。
使用人たちが「まるで、異母妹のためにあつらえたドレスのよう」と褒め称えており、優月の婚約者まで「異母妹の方が似合う」と褒めている。
優月が異母妹に「どうして勝手に着たの?」と訊けば「ちょっと着てみただけよ」と言う。
婚約者は「異母妹なんだから、ちょっとくらいいじゃないか」と言う。
「ちょっとじゃないわ。私はドレスを盗られたも同じよ!」と言えば、父の後妻は「悪気があったわけじゃないのに、心が狭い」と優月の頬をぶった。
優月は父親に婚約解消を願い出た。婚約者は父親が決めた相手で、優月にはもう彼を信頼できない。
父親に事情を説明すると、「大げさだなあ」と取り合わず、「優月は異母妹に嫉妬しているだけだ、婚約者には異母妹を褒めないように言っておく」と言われる。
嫉妬じゃないのに、どうしてわかってくれないの?
優月は父親をも信頼できなくなる。
婚約者は優月を手に入れるために、優月を襲おうとした。絶体絶命の優月の前に現れたのは、叔父だった。
【完結】もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?
冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。
オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・
「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」
「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」
【短編完結】地味眼鏡令嬢はとっても普通にざまぁする。
鏑木 うりこ
恋愛
クリスティア・ノッカー!お前のようなブスは侯爵家に相応しくない!お前との婚約は破棄させてもらう!
茶色の長い髪をお下げに編んだ私、クリスティアは瓶底メガネをクイっと上げて了承致しました。
ええ、良いですよ。ただ、私の物は私の物。そこら辺はきちんとさせていただきますね?
(´・ω・`)普通……。
でも書いたから見てくれたらとても嬉しいです。次はもっと特徴だしたの書きたいです。
私たちの関係に、名前はまだない。
待鳥園子
ライト文芸
どうしようもない理由で、お見合いで出会った婚約者から婚約解消されてしまった萌音は、晴れているはずなのに、何故か傘を差している高校生の男の子にバス停で会った。
それは、高校生の時に萌音が好きだった七瀬だった。未来の萌音だと気が付かぬままに、優しく慰めてくれる彼。
そして、婚約解消理由がとんでもない嘘だと知り、元婚約者にひどく傷つけられた萌音の前に、高校生の七瀬は再度現れるのだが……。
【取り下げ予定】愛されない妃ですので。
ごろごろみかん。
恋愛
王妃になんて、望んでなったわけではない。
国王夫妻のリュシアンとミレーゼの関係は冷えきっていた。
「僕はきみを愛していない」
はっきりそう告げた彼は、ミレーゼ以外の女性を抱き、愛を囁いた。
『お飾り王妃』の名を戴くミレーゼだが、ある日彼女は側妃たちの諍いに巻き込まれ、命を落としてしまう。
(ああ、私の人生ってなんだったんだろう──?)
そう思って人生に終止符を打ったミレーゼだったが、気がつくと結婚前に戻っていた。
しかも、別の人間になっている?
なぜか見知らぬ伯爵令嬢になってしまったミレーゼだが、彼女は決意する。新たな人生、今度はリュシアンに関わることなく、平凡で優しい幸せを掴もう、と。
*年齢制限を18→15に変更しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる