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一章
箸休め2
しおりを挟むオールハイン迷作劇場 《エリ島太郎》
むかしむかし、ある村に心優しいのか腹黒いのか頭おかしいのかなんなのかよくわからないエリ島太郎が住んでいました。
ある日、エリ島太郎が海辺を歩いていると、一匹のセバ亀が、子供レオン、子供デューク、おっさんのナラディにいじめられていました。
エリ島太郎はいいました。
弱いものイジメはだめだぞ?後おっさんが入るとなんか生々しいからやめろ。
そして、3人に握り飯を渡しました。
丁度お腹が減っていた3人は喜んで食べましたが、少ししてなんだかお腹の調子がおかしいことに気がつきます。
なんとエリ島太郎は握り飯に強力な下剤を仕込んでいたのでした。
お腹を抑えながら海の近くのトイレに駆け込む3人、しかし、トイレは二つしかありません。どうしようと悩んでいたら、おっさんのナラディがあっ!と声をあげました。
いいアイデアが浮かんだのだろうと、子供2人がおっさんのナラディを見ると、私は大人だ、だから君たち、先に入っていいぞ、と、いいました。子供は優しい人だと喜び、トイレにはいりました。おっさんのナラディは内股でゆっくりと歩きながら、歳かなぁ…とつぶやきました。
そんな様子をバカにした目で眺めていたエリ島太郎に、セバ亀が話しかけます。
助けていただいてありがとうございます、やりすぎだとは思いますけど、お礼がしたいのでよかったら竜宮城へ来てくださいませんか?さぁ、私の背中に乗って!行きますよ!ほら早くして!といいました。
エリ島太郎はそれ命令だよね?といいつつも、大人しく背中に乗りました。
セバ亀はいいました。
…すいません言いにくいんですけど、やっぱり海に入ってから乗ってください、動けないです。
はあ?ったく、仕方ないなぁ、ほんとセバ亀は仕方ないなぁ、だから焦りすぎって思ったんだよなー分かってたわぁとわざと煽りながら、心優しいエリ島太郎は降りてあげます。
なんだかんだかくかくしかじかで竜宮城に着いたエリ島太郎。
竜宮城の中では聞いたこともないような素晴らしいクラシックが流れています。
エリ島太郎はこれだけでテンションがあがりました、しかし、なんだか寒気がしたので演奏している人のところへはいきませんでした。
広間に着くと、乙姫のリリスが出迎えました。
乙姫のリリスはいいました。
ようこそおいでくださいました、エリ島太郎さん、セバ亀を助けていただいてありがとうございます。今日はゆっくり楽しんでいってください。
エリ島太郎はいいました。
チェンジで。
え?
チェンジ。
なんなのよぉぉぉぉぉぉぉぉ!!といいながら、乙姫様のリリスは奥へ連れていかれました。
次にやってきたのは、乙姫2のミシェルでした。全身武装をしているミシェルに、エリ島太郎は流石にチェンジなんて言えません。
お礼ってお礼参りの事ですか?
と、エリ島太郎が聞くと、
乙姫2のミシェルは、私の国ではこれが普通ですといいました。
ミシェルがセバ亀を恋しそうに見つめていたことに気がついたエリ島太郎はいいました。
私の事はいいから、奥でいちゃついてきなさいと。
嬉々として2人でどこかにいきました。
ため息をつくエリ島太郎の前に、乙姫3のアイリスが現れました。
エリ島太郎はいいました、あ、永久指名でお願いします、と。
乙姫3のアイリスは指名?と首を傾げながらも、セバ亀を助けてくれたエリ島太郎をもてなします。
そこに豪華な料理を持った伊勢海老のエヴァンがやってきました。
庶民料理も、と頼むエリ島太郎に、今日はフレンチです、と伊勢海老のエヴァンは断ります。
エリ島太郎はタイミングを見計らったようにいいました、なんだか、この宴会に名前をつけたい、そうだなリップマグネットパーティなんてどうだろう。
伊勢海老のエヴァンは震えながら、厨房に戻りました。ニクジャガや、キリボシダイコンが並ぶテーブルを囲んで宴会は大いに盛り上がりました。
宴会も終盤に差し掛かった頃、乙姫3のアイリスが二つの玉手箱を持ってきました。
大きな玉手箱と、小さな玉手箱どちらがよろしいですか?
と聞かれたエリ島太郎は、君が欲しいと答えます。
か、からかうのはやめてください!と顔を赤くする乙姫3のアイリスを抱きしめようとした時、エリ島太郎は気がつきました。
自分の心臓のあたりにこれまた赤い点がついていることを。
乙姫2のミシェルがスナイパーライフルのレーザーポインターでエリ島太郎の心臓に照準を合わせていました。
聞いてもいないのに、乙姫2のミシェルはいいました、安心してください麻酔銃です。
逃げるように小さい玉手箱を貰い、また会いに来ると言い残したエリ島太郎はセバ亀に乗って竜宮城を後にしました。
乙姫3のアイリスは思いました、あ、大変。開けちゃダメって言ってないどうしよう。
エリ島太郎は、地上に戻り、乙姫3のアイリスがくれた玉手箱を愛おしそうに開けました。
すると突然煙がエリ島太郎を包み込み、エリ島太郎はガルディオスおじいさんの姿になってしまいましたとさ。
ざまぁみろざまぁみろ。
✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎
「どうですか?殿下。新しい童話です」
「最後の締め、完全に私情だよな?いや、私怨か?この前の仕返しにしてはやり過ぎなような気が…」
「フィクションです」
「え?」
「フィクションです」
「あ、はい」
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