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仮面の男、襲撃

リベンジマッチ

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地獄の特訓を終えた2人はクランハウスへ戻ってきた。
「相当腕を上げたんだね、随分と派手に暴れまわったみたいだけど。」
「やはりバレてましたか・・」
そして2人を交互に見てから陸斗は笑みを浮かべながら
「その様子だと自信ありげだね」
「はい、リクト様にも内緒ですよ。これは」
「よし、じゃあ任せたよ」
そう言い終わると2人の体は光に吸い込まれて消えていった。

「ふぅ~、なんか2人とも見違えてたね」
「短期間であそこまで力を上げるとは思いませんでした。」
「後、なんか隠し球も持ってそうだったね。」
「ぜひ見てみたいものですね」
2人が驚くほどの力を身につけた2人は教国に着くと即座に仮面の男改めアラスを探す。

「来たか、待ちくたびれたぜ」
アラスは瓦礫の上に座った状態でこちらを見ていた。
「久しぶりねアラス、まさか復活してたなんて思わなかったけど」
「ほー、俺の正体に気づくなんて、リクトにでも教えてもらったか?」
正体が分かっていることには驚いていない様子で話すアラス。
「思い出したのよ、あんなドス黒いのは貴方くらいしかいないからね。」
「ふっ、どうやら・・また死にたいようだなっ!!」
アラスはエイフィーに詰め寄り攻撃を仕掛けたが、
「!?グァッ!!」

簡単に見切られ逆にカウンターを受けて吹き飛んだ。
(なんだ今の一撃は・・前はこんなに強くなかったぞ・・)
「よそ見してる余裕はないわよ」
いつの間にかエイフィーが間合いを詰めており重い打撃を加える。
「ガァッ!?ゲホゲホ・・どうなってやがる・・」
「ハァッ!!」
「あまり調子に乗るなよ・・」
エイフィーの拳を手で受け止めると龍体接続で変化させた腕を振るう。
「グッ!!ハァァァァッ!!!」
「なっ!!」
エイフィーはその攻撃を受け止め逆に蹴りを食らわせた。
勢いよく壁に激突したアラスは息を整える。
(何がどうなっている?こんな短期間でここまで成長するわけが・・俺はリクトの力をほぼ手中に収めたんだぞ・・何故だ)

「チッ!!図にのるナァァッ!!!」
アラスは全身から膨大な魔力を噴き出しながら突き進んで来た。両腕と両脚は龍のモノとなっていた。
「グッ!!ウワッ!!」
その勢いを殺しきれずエイフィーは壁まで吹き飛び岩場に激突する。
「フルパワーの味はどうダァァ?、これで貴様を殺す!!」
「悪いけど負ける気はない!!ハァッ!!」
アラスが振るった拳とエイフィーの拳が激突し、衝撃波を生みながら激しく拮抗する。
「この野郎・・!!」
「ハァァァァッ!!」
押し合いに勝ったのはエイフィーだった。だが、アラスを体を捻り、蹴りを加えた。お互いに距離を置いて向かい合うが・・
「はぁはぁ・・」
「・・・・」
2人の状態は対照的だった。アラスが息を切らしているのに対し、エイフィーはまだ余裕のある状態だった。
「クッ!!ハァァァ!!」
アラスはエイフィーに向かって魔法を仕掛けるがエイフィーもそれに応戦し、なかなか攻撃が当たらない。
「やるじゃねぇか・・だったら・・閃光!!」
強い光がエイフィー達の視界を奪い、その隙にアラスが襲いかかり、一気に勝負を仕掛けて来た。

勝利を確信したアラスだったが・・
「なっ!!体が・・」
無数の鎖が自分を縛っているのに気づいた瞬間・・
「そこね、」
渾身の一撃が決まりアラスの腹を突き抜けた。
「アァァァッ・・」
アラスは塵となり消えた。
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