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終焉の銃声響く五日目
空飛ぶ包丁
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神楽耶が部屋の中に消えるとすぐ、明は音のする方へ向かい歩き始めた。
断続的に聞こえる物を破壊する音。
正直鬼道院がそんな行為をするとは思えず、音を発生させているのは六道ではないかと推測された。
そして位置的に自分たちではなく鬼道院を狙ってのことだとも容易に想像がついた。
さて、一体何が起きているのか。
明は高鳴る心音を静めるよう心掛けながら、Ⅱ号室へと急いだ。
「これは……」
Ⅱ号室を視界にとらえた所で現れた異様な光景。
部屋の前の絨毯が切り取られ、レンガ調タイルの床がむき出しになっている。床の上には一切の統一性なく散乱する、壊れた椅子や皿、包丁、薬瓶、本、林檎、ダイヤモンド、コイン、枕、籠、ボール、他多数――おそらく館中からかき集めたであろう無秩序な物品の数々が置かれていた。
こんなものが、いつの間に置かれたのか。運んでくるだけでもそれなりの時間がかかるだろうに。
明はそれらを怪訝そうに見つめた後、ふと破壊音がやんでいることに気づいた。
自身が到着するのとほぼ同時に音がやんだ。それが何を意味しているのかを数秒思案し、明は素早く前後左右を確認した。
当然のように人の姿は見当たらない。しかし、この状況を作った張本人がすぐ近くにいないはずがない。
明は近くの壁に背を預けると、慎重にあたりを見回しつつ思考を始めた。
この意図不明な状況を作り出すことにメリットのある人物。
そもそもこれら雑多な品々を置くことができる人物。
明が来たことを察知し、素早く身を隠す方法。
現在生き残っているプレイヤーと、彼らのスペル。
それらに対する解答を思いつく限り考え、そこに一本の筋道が構築されるよう思考をめぐらす。
完全には絞り切れないまでも、いくつかの推理が成り立ち始めた――のとほぼ同時に、Ⅱ号室の扉がゆっくりと開き始め、中から普段と変わらぬ幽玄さをまとった鬼道院が現れた。
彼は目の前の状況を認識すると、微かに驚いたのか、糸のように細い目をほんの少しだけ見開いた。
明はその反応を見て、これが鬼道院のやったことではないと瞬時に悟った。それと同時に、絞り切れないでいた推理の一つが俄然現実味を帯びたのを感じ、大声で鬼道院に向かい叫んだ。
「鬼道院! 今すぐ左に跳べ!」
「!」
床に散乱していたものに気を取られ明の存在には気づいていなかったらしい。鬼道院はその大声にピクリと体を震わせ、明に視線をよこした。そして真剣な表情でこちらを見つめる彼の顔を見て、躊躇うことなく右に跳び退いた。
指示した方向とは逆に跳んだ姿を見て、やはりこいつとは合わないなという考えが明の脳裏をよぎる。
それはともかく、鬼道院のこの素早い判断は、事実彼の命を救った。
つい数瞬前まで彼がいた空間には、どういう原理か、突如浮かび上がった包丁が突き刺さっていた。
多少の予想はしていたとはいえ、実際に想像通りのことが起きれば呆気にはとられる。
明と鬼道院が半ば呆然とナイフに視線を送っていると、ナイフは空中で向きを変え、再び鬼道院めがけて突進してきた。
「おい、避け――」
「これは、実に不思議な現象ですね」
危険を察して明が叫ぶ前に、鬼道院は宙を滑るように自然に後退を始め、明の背後にまで逃げ込んだ。
あまりにこなれた逃げ方に、明と、そして宙を舞う包丁も驚いた様子で制止する。
鬼道院は落ち着きはらった表情のまま、誰にともなく呟いた。
「教祖という立場上、命を狙われることも多々ありますので。凶刃から回避・逃走することにも慣れているのですよ。
それはそうと、一旦この場は逃げた方が良いのではないでしょうか?」
「あ、ああ、そうだな」
「それでは、行きましょう」
明の背中を軽く手でたたき、鬼道院は滑るように空飛ぶ包丁とは逆方向へ歩き出した。
鬼道院に背中を叩かれたからか、明の思考も自然と落ち着く。注意深く包丁に視線を向けたまま、鬼道院の後を追った。
二人はⅡ号室のちょうど反対にあたるⅩ号室に辿り着くと、一度その場で立ち止まった。
近くに架城の死体が転がっているのを見て、鬼道院は何かを小さく呟いた後、手を合わせ厳かに黙祷する。しかし状況が状況ゆえ、黙祷も数秒のこと。すぐに二人は背中合わせになり、前方後方のどちらからか包丁が飛んでこないか注意深く目を凝らした。
数十秒待っても包丁が飛んでくる気配はない。
物音一つ聞こえない静けさに包まれた血命館。
お互いに背を向けたまま、鬼道院はその静謐を崩さないよう静かに口を開いた。
「さて、先程の包丁は一体何だったのでしょうか? 数年間教祖を務めてきましたが、所謂超能力などは一度も見たことがなかったのですが。あれが噂の念動力というものでしょうか?」
鬼道院とは違い宙ではなく、絨毯に目を凝らしながら明は小声で言葉を返す。
「おそらくだが、それは違う。もしあの現象が念動力によるものなら、その使用者もあの場にいないと説明がつかない。それに『観念動力』なんてスペルが存在したのなら、俺たちの体を無理やり動かして首の骨でも折れば終わりだ。こんな七面倒なことはしないだろう」
明の考えにどの程度の妥当性があるのか、鬼道院はゆっくりと思考する。それから小さく頷くと、言った。
「確かに……。念動力が使えるのであれば、わざわざ私の部屋の前に、多種多様なアイテムを置いておく必要はありませんね。人の首を捻じ曲げる程の力は出せないと考えていたとしても、包丁を天井にでも貼り付けておき、私が扉を開けたタイミングで勢いよく落とせばそれで十分だったでしょう。ですがそれはそれで、あの包丁はどうして浮いていたのかという疑問に戻ってしまいますが――」
きっとあなたなら、答えに思い至っているのでしょう?
口には出さず、雰囲気でそう語り掛けてくる。
明は小さくため息をつくと、「取り敢えず視線は絨毯に向けておけ」と囁いた。
「それはどういう……? 空飛ぶ包丁と対峙するなら、下を向いていては危険ではないでしょうか?」
疑問を呈する割に明のことを信じてはいるようで、何の躊躇いもなく鬼道院は絨毯に視線を落とす。
明は先ほど考えた推理を思い出し、端的に答えていった。
「まず、今回俺たちを襲撃している犯人は六道だと考えている。ここからでも見えるが、架城は既に死んでいるし、佐久間に関してはさっき捕まえて部屋に放り込んでおいたからだ」
「成る程……。殺したのではなく、捕まえた、わけですね。因みに神楽耶さんはどうされたのですか? 殺されましたか?」
鬼道院の軽口(?)に、明はピクリと肩を震わせる。
「……殺すわけないだろう。単に避難してもらっているだけだ」
「まあそうでしょうね。もし本当に殺していたら、このゲームも終了しているでしょうし。はい。六道さんが襲撃犯という考えに異論はありませんよ」
その問いに深い意味はなかったのか、鬼道院はあっさりと引き下がり話を促した。
明は内心でほっと息を吐きつつ、話を再開する。
「なら続けるが、六道がこの現象を行っているとすれば、真っ先に考えることがある。それは、なぜこのタイミングまで奴はスペルを使わなかったのかだ」
「確かに、それは不思議ですね。念動力でないにしても、ナイフを宙に浮かせて自由に動かす力は十分に強力。切り札として保持しておきたかったにしても、姫宮さんや佐久間さんにも使わせなかったというのは腑に落ちません」
「ああ。だから普通に考えれば、六道のスペルはこのゲームで全く役に立たないものであるか、使うにはリスクが高すぎるものであるかのどちらかだ。それに教祖様も知っての通り、あいつは罰としてこのゲームに参加させられているからな。使えないスペルを渡された可能性は十分考えられる」
「それにも異論はありませんね。しかしそうすると、包丁を飛ばすスペルが役に立たないとも思えませんし、彼のスペルはリスクが高いものであったということになるのでしょうけれど――そもそもリスクが高いスペルとは何でしょうか? 自身すら巻き込むような、自爆タイプのスペルなら当てはまりそうですが、それでは空飛ぶナイフを説明できません」
「そうだな。それに、スペルの効果は想像力次第でかなり融通が利く。スペルの効果が自身に危険を及ぼすようなものだった可能性は低い」
「では、この場合のリスクとは一体なんでしょうか?」
目の前の光景に一切変化がないことを確認してから、鬼道院は微かに首を曲げて明に視線を送る。
明は視線を絨毯から移すことなく、己が考えを述べた。
「この場合のリスクとは、スペルを使うことで、ゲーム終了後に自身への不利益が生じるもの――例えば、ゲーム終了後に人体実験のサンプルにさせられるような、変化を遂げてしまう能力」
「人体実験のサンプル、変化する能力……ああ、もしかして六道さんのスペルは」
「『透明人間』、なんかが妥当なところだろう」
明がそう口にした直後、不意に廊下を何かが転がってきた。
ころころと廊下を転がってくる物体。それはどこにでもある、何の変哲もない野球ボール。しかしその周囲を、赤く煌めく炎で装飾した野球ボール。
転がってきた軌跡を美しい猛火で彩りながら、それはゆっくりと明たちに近づいてきた。
断続的に聞こえる物を破壊する音。
正直鬼道院がそんな行為をするとは思えず、音を発生させているのは六道ではないかと推測された。
そして位置的に自分たちではなく鬼道院を狙ってのことだとも容易に想像がついた。
さて、一体何が起きているのか。
明は高鳴る心音を静めるよう心掛けながら、Ⅱ号室へと急いだ。
「これは……」
Ⅱ号室を視界にとらえた所で現れた異様な光景。
部屋の前の絨毯が切り取られ、レンガ調タイルの床がむき出しになっている。床の上には一切の統一性なく散乱する、壊れた椅子や皿、包丁、薬瓶、本、林檎、ダイヤモンド、コイン、枕、籠、ボール、他多数――おそらく館中からかき集めたであろう無秩序な物品の数々が置かれていた。
こんなものが、いつの間に置かれたのか。運んでくるだけでもそれなりの時間がかかるだろうに。
明はそれらを怪訝そうに見つめた後、ふと破壊音がやんでいることに気づいた。
自身が到着するのとほぼ同時に音がやんだ。それが何を意味しているのかを数秒思案し、明は素早く前後左右を確認した。
当然のように人の姿は見当たらない。しかし、この状況を作った張本人がすぐ近くにいないはずがない。
明は近くの壁に背を預けると、慎重にあたりを見回しつつ思考を始めた。
この意図不明な状況を作り出すことにメリットのある人物。
そもそもこれら雑多な品々を置くことができる人物。
明が来たことを察知し、素早く身を隠す方法。
現在生き残っているプレイヤーと、彼らのスペル。
それらに対する解答を思いつく限り考え、そこに一本の筋道が構築されるよう思考をめぐらす。
完全には絞り切れないまでも、いくつかの推理が成り立ち始めた――のとほぼ同時に、Ⅱ号室の扉がゆっくりと開き始め、中から普段と変わらぬ幽玄さをまとった鬼道院が現れた。
彼は目の前の状況を認識すると、微かに驚いたのか、糸のように細い目をほんの少しだけ見開いた。
明はその反応を見て、これが鬼道院のやったことではないと瞬時に悟った。それと同時に、絞り切れないでいた推理の一つが俄然現実味を帯びたのを感じ、大声で鬼道院に向かい叫んだ。
「鬼道院! 今すぐ左に跳べ!」
「!」
床に散乱していたものに気を取られ明の存在には気づいていなかったらしい。鬼道院はその大声にピクリと体を震わせ、明に視線をよこした。そして真剣な表情でこちらを見つめる彼の顔を見て、躊躇うことなく右に跳び退いた。
指示した方向とは逆に跳んだ姿を見て、やはりこいつとは合わないなという考えが明の脳裏をよぎる。
それはともかく、鬼道院のこの素早い判断は、事実彼の命を救った。
つい数瞬前まで彼がいた空間には、どういう原理か、突如浮かび上がった包丁が突き刺さっていた。
多少の予想はしていたとはいえ、実際に想像通りのことが起きれば呆気にはとられる。
明と鬼道院が半ば呆然とナイフに視線を送っていると、ナイフは空中で向きを変え、再び鬼道院めがけて突進してきた。
「おい、避け――」
「これは、実に不思議な現象ですね」
危険を察して明が叫ぶ前に、鬼道院は宙を滑るように自然に後退を始め、明の背後にまで逃げ込んだ。
あまりにこなれた逃げ方に、明と、そして宙を舞う包丁も驚いた様子で制止する。
鬼道院は落ち着きはらった表情のまま、誰にともなく呟いた。
「教祖という立場上、命を狙われることも多々ありますので。凶刃から回避・逃走することにも慣れているのですよ。
それはそうと、一旦この場は逃げた方が良いのではないでしょうか?」
「あ、ああ、そうだな」
「それでは、行きましょう」
明の背中を軽く手でたたき、鬼道院は滑るように空飛ぶ包丁とは逆方向へ歩き出した。
鬼道院に背中を叩かれたからか、明の思考も自然と落ち着く。注意深く包丁に視線を向けたまま、鬼道院の後を追った。
二人はⅡ号室のちょうど反対にあたるⅩ号室に辿り着くと、一度その場で立ち止まった。
近くに架城の死体が転がっているのを見て、鬼道院は何かを小さく呟いた後、手を合わせ厳かに黙祷する。しかし状況が状況ゆえ、黙祷も数秒のこと。すぐに二人は背中合わせになり、前方後方のどちらからか包丁が飛んでこないか注意深く目を凝らした。
数十秒待っても包丁が飛んでくる気配はない。
物音一つ聞こえない静けさに包まれた血命館。
お互いに背を向けたまま、鬼道院はその静謐を崩さないよう静かに口を開いた。
「さて、先程の包丁は一体何だったのでしょうか? 数年間教祖を務めてきましたが、所謂超能力などは一度も見たことがなかったのですが。あれが噂の念動力というものでしょうか?」
鬼道院とは違い宙ではなく、絨毯に目を凝らしながら明は小声で言葉を返す。
「おそらくだが、それは違う。もしあの現象が念動力によるものなら、その使用者もあの場にいないと説明がつかない。それに『観念動力』なんてスペルが存在したのなら、俺たちの体を無理やり動かして首の骨でも折れば終わりだ。こんな七面倒なことはしないだろう」
明の考えにどの程度の妥当性があるのか、鬼道院はゆっくりと思考する。それから小さく頷くと、言った。
「確かに……。念動力が使えるのであれば、わざわざ私の部屋の前に、多種多様なアイテムを置いておく必要はありませんね。人の首を捻じ曲げる程の力は出せないと考えていたとしても、包丁を天井にでも貼り付けておき、私が扉を開けたタイミングで勢いよく落とせばそれで十分だったでしょう。ですがそれはそれで、あの包丁はどうして浮いていたのかという疑問に戻ってしまいますが――」
きっとあなたなら、答えに思い至っているのでしょう?
口には出さず、雰囲気でそう語り掛けてくる。
明は小さくため息をつくと、「取り敢えず視線は絨毯に向けておけ」と囁いた。
「それはどういう……? 空飛ぶ包丁と対峙するなら、下を向いていては危険ではないでしょうか?」
疑問を呈する割に明のことを信じてはいるようで、何の躊躇いもなく鬼道院は絨毯に視線を落とす。
明は先ほど考えた推理を思い出し、端的に答えていった。
「まず、今回俺たちを襲撃している犯人は六道だと考えている。ここからでも見えるが、架城は既に死んでいるし、佐久間に関してはさっき捕まえて部屋に放り込んでおいたからだ」
「成る程……。殺したのではなく、捕まえた、わけですね。因みに神楽耶さんはどうされたのですか? 殺されましたか?」
鬼道院の軽口(?)に、明はピクリと肩を震わせる。
「……殺すわけないだろう。単に避難してもらっているだけだ」
「まあそうでしょうね。もし本当に殺していたら、このゲームも終了しているでしょうし。はい。六道さんが襲撃犯という考えに異論はありませんよ」
その問いに深い意味はなかったのか、鬼道院はあっさりと引き下がり話を促した。
明は内心でほっと息を吐きつつ、話を再開する。
「なら続けるが、六道がこの現象を行っているとすれば、真っ先に考えることがある。それは、なぜこのタイミングまで奴はスペルを使わなかったのかだ」
「確かに、それは不思議ですね。念動力でないにしても、ナイフを宙に浮かせて自由に動かす力は十分に強力。切り札として保持しておきたかったにしても、姫宮さんや佐久間さんにも使わせなかったというのは腑に落ちません」
「ああ。だから普通に考えれば、六道のスペルはこのゲームで全く役に立たないものであるか、使うにはリスクが高すぎるものであるかのどちらかだ。それに教祖様も知っての通り、あいつは罰としてこのゲームに参加させられているからな。使えないスペルを渡された可能性は十分考えられる」
「それにも異論はありませんね。しかしそうすると、包丁を飛ばすスペルが役に立たないとも思えませんし、彼のスペルはリスクが高いものであったということになるのでしょうけれど――そもそもリスクが高いスペルとは何でしょうか? 自身すら巻き込むような、自爆タイプのスペルなら当てはまりそうですが、それでは空飛ぶナイフを説明できません」
「そうだな。それに、スペルの効果は想像力次第でかなり融通が利く。スペルの効果が自身に危険を及ぼすようなものだった可能性は低い」
「では、この場合のリスクとは一体なんでしょうか?」
目の前の光景に一切変化がないことを確認してから、鬼道院は微かに首を曲げて明に視線を送る。
明は視線を絨毯から移すことなく、己が考えを述べた。
「この場合のリスクとは、スペルを使うことで、ゲーム終了後に自身への不利益が生じるもの――例えば、ゲーム終了後に人体実験のサンプルにさせられるような、変化を遂げてしまう能力」
「人体実験のサンプル、変化する能力……ああ、もしかして六道さんのスペルは」
「『透明人間』、なんかが妥当なところだろう」
明がそう口にした直後、不意に廊下を何かが転がってきた。
ころころと廊下を転がってくる物体。それはどこにでもある、何の変哲もない野球ボール。しかしその周囲を、赤く煌めく炎で装飾した野球ボール。
転がってきた軌跡を美しい猛火で彩りながら、それはゆっくりと明たちに近づいてきた。
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