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終焉の銃声響く五日目
まだ裏切らない
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佐久間の身動きが止まってからしばらくしても、明と神楽耶は動けずに立ちすくんでいた。
彼の死を悲しんでいるのではなく、ただただ何が起こったのか分からないため、次にどうすべきか思考が働かなかったからだ。
やがて、佐久間が死んだことをようやく理解できた明が、彼の死体の近くに足を進めた。
今この瞬間に、誰かにキラースペルを唱えられ殺された。その可能性を考え周囲を見回してみるが、人の気配はない。
実際この状況で佐久間を殺そうとする者が自分たち以外にいるとは思えないため、今スペルを唱えられ殺されたという考えは早々に切り捨てられる。
となると、怪しいのは当然この絵画。
佐久間が死ぬ直前に取った行動の中で、死に関与していそうなものはこれぐらいしかない。
しばらくの間じっと絵画を見つめてみる。すると、ようやく状況の整理をし終えた神楽耶も近くにやってきた。
「佐久間さんも、ついに殺されてしまったのですね……。念のため聞いておきますけど、東郷さんが殺したわけではないですよね?」
明は絵画から視線を外し、神楽耶を見つめる。
「当たり前だ。もしこんなにあっさりと佐久間を殺せるなら、銃なんか使わずにとっくにあいつを殺していた」
「ですよね……。でも、だとしたら誰が佐久間さんを殺したんでしょうか? いえ、そもそもどうして佐久間さんを殺せたのでしょう? 彼はカウンタースペルをまだ持っていたはずですよね」
「さてな。まあ可能性だけならいくらでも考えられはするが」
「どんな可能性ですか?」
神楽耶が首を傾げながら尋ねてくる。
明は思考を整理するため数秒宙に視線を漂わせてから言った。
「一つは、佐久間が既にカウンタースペルを使っていた場合だな。こいつはさりげなく宮城を殺したのは姫宮だと言っていたが、実際は自身のカウンタースペルで殺していたのかもしれない。
それから、単に唱えそびれただけという可能性もあるな。スペルの発動には明確なイメージが必要だ。だから先に唱えたりはせず、真に危険が迫ってから唱えるつもりでいたとも考えられる。最後のこいつの死に様からして、残念ながら声を出すことができなくなっていたみたいだからな。唱えられなかったというのもあながち間違いではないと思う。ただ、個人的に正解だと思うのはまた違う可能性だが」
「今の二つよりもあり得る可能性? それは一体?」
明は視線を再び佐久間の持っていた絵画に向けた。
「そもそも今回あいつが死ぬことになった原因は、まず間違いなく死ぬ直前に掴んだこの絵画のせいだろう。俺たちと敵対しているプレイヤーがあの状況で佐久間を殺す必要はないし、仮に俺たちを助けたのなら今姿を現さないでいるのは不自然だ。それで、どうしてこの絵画が佐久間を殺す要因たり得たかと言えば、これに毒が塗ってあったからに他ならない」
視線を絵画がらはなし、明はもともと絵画が飾られていた壁を指さした。
「これは話してなかったが、姫宮は野田に殺される直前どうやらこの絵画に手を伸ばそうとしていたんだ。姫宮の手は絵画の方へと伸びていたし、彼女の爪の先は割れていて、そこから流れたと思われる血が絵のすぐ下に付着していた。殺されそうになった際、普通なら逃げようと部屋や廊下の先を目指すはずなのにわざわざ壁に向かって手を伸ばす。それに理由をつけるとしたら、相手を返り討ちにできる武器がそこに存在したからとしか思えない。そして姫宮のスペルを考えれば、その武器が毒であると推測できる」
神楽耶は壁に顔を近づけ、明の言っている血痕を探す。彼女がそれを見つけてから、明は話しを続けた。
「絵画に塗ってあった毒が佐久間を殺したとすれば、なぜカウンタースペルが発動しなかったのかも説明がつく。おそらく佐久間は自身に危害を与えた相手に、そのダメージを跳ね返すようなイメージを持ちスペルを唱えていたんだ。それゆえ死者である姫宮に対してはイメージの乖離からかスペルが発動せず、結果こいつは死ぬことになった」
「成る程……。でもそうすると、そもそもどうして佐久間さんはこの絵画をわざわざ壁からはがしたのでしょうか? 一応佐久間さんと姫宮さんはチームを組んでいたはずですし、毒のことを知らなかったとは思えないのですけど」
「これも想像に過ぎないが、佐久間を信じ切っていなかった姫宮が罠を仕掛けていたんだろうな。特定の場所には毒を塗っていないから、いざという時にはこれを武器にすればいい、とでも話しておく。武器として使うには当然毒を塗ってない場所も伝える必要があるが、そこで姫宮は、毒の塗ってない場所について嘘の情報を佐久間に流した」
「……佐久間さんが絵を掴んですぐに倒れなかったのは、他のプレイヤーも巻き込んでから死んでもらうために、遅効性の毒を塗っておいたから」
「わざわざこんな扱いづらいものを武器にしないといけなくなる場面なんて、相当追い詰められた時ぐらいしかないはず。それならあの佐久間でも無駄話をせず、すぐさま相手に対し絵を投げつけるなり殴りつけるなりすると考えたんだろうが――まあ、佐久間は最後まで佐久間だったわけだ」
一通りの考察をし終え、明はほっと息を吐く。
そして緊張から少し疲れた体を休めようと、客室側の壁に背を預けた。
ふと、あれだけ佐久間が大騒ぎしていたにもかかわらず、鬼道院や六道が起きてこないことに疑問を抱く。だがすぐに、さほど不思議なことではないかと考えを改めた。残りのプレイヤー数を考えれば、自身の関係ないところで行われる諍いに首を突っ込みたくないのは当然のこと。うまくいけば何もせずともゲーム終了の合図が流れるのかもしれないのだし、わざわざ部屋の外には出ないだろう。
おそらくもうしばらくは誰も部屋から出てこないなと思い、改めて肩の力を抜く。
しかし、リラックスしかけた明の目に、今までに見たことがないぐらい真剣な表情の神楽耶が映った。
まだ何か聞きたいことがあるのか。
そう考え明が口を開こうとすると、それより早く、神楽耶が低い声で呟いた。
「佐久間さんは、本当に死んでしまったんですよね」
「……それは、間違いないことだろうな」
今も明たちのすぐ近くに佐久間の死体が転がっている。どこからどう見ても生きているようには見えず、これが演技ということは流石に考えられない。
勿論そんなことは神楽耶だって理解しているはず。本心では一体何を聞きたいのか。
不審そうに目を細めて神楽耶を見る。すると神楽耶は、再び低い声で呟いた。
「じゃあ、今この館の中にいるプレイヤーは、四人だけ――ということですよね」
「まあ、そういうことになるな」
「………………東郷さんは、これからどうするつもりなんですか」
今までになく真剣な神楽耶の表情。よくよく見ればその瞳には、抑えきれない恐怖の色が滲み出ている。
明はそこでようやく、彼女が何を考えているのかを察した。また同時に、いかに自分が愚かだったのかに気づいた。
自己嫌悪に陥りそうな心を静めるため、小さく一度深呼吸をする。それから神楽耶の目をしっかりと見つめ、口を開いた。
「俺としては、教祖様にはゲーム終了後に手伝ってもらいたいことがある。だから予定通り六道を襲い、殺すつもりだ。残り人数が四人の今なら、おそらく銃を使って六道を殺しても処罰される可能性は低い。俺を処分しようがしまいがゲームはそれで終了になるからな。とはいえ六道がカウンタースペルを所持していることは間違いないだろうし、簡単に殺せるとも思えない。取り敢えずは教祖様に助力を仰いで――」
「そんなことをしなくても、今この場で私を撃ち殺せば、東郷さんはゲームを勝ち残ることができますよね」
明の言葉を遮り、神楽耶が声を震わせながら言う。
そして、どこか淀んだ目を明に向け、同じことを繰り返した。
「残り四人になった今なら、六道さんはカウンタースペルを利用してすぐに一人殺そうとするはずです。その時彼が誰を対象にするかは分かりませんけど、単純に考えて三分の一の確率で東郷さんが殺されます。でも、今ここで私を殺せば、確実に東郷さんは生き残ることができる……。
あなたは、本当に、私を殺さないのですか?」
彼の死を悲しんでいるのではなく、ただただ何が起こったのか分からないため、次にどうすべきか思考が働かなかったからだ。
やがて、佐久間が死んだことをようやく理解できた明が、彼の死体の近くに足を進めた。
今この瞬間に、誰かにキラースペルを唱えられ殺された。その可能性を考え周囲を見回してみるが、人の気配はない。
実際この状況で佐久間を殺そうとする者が自分たち以外にいるとは思えないため、今スペルを唱えられ殺されたという考えは早々に切り捨てられる。
となると、怪しいのは当然この絵画。
佐久間が死ぬ直前に取った行動の中で、死に関与していそうなものはこれぐらいしかない。
しばらくの間じっと絵画を見つめてみる。すると、ようやく状況の整理をし終えた神楽耶も近くにやってきた。
「佐久間さんも、ついに殺されてしまったのですね……。念のため聞いておきますけど、東郷さんが殺したわけではないですよね?」
明は絵画から視線を外し、神楽耶を見つめる。
「当たり前だ。もしこんなにあっさりと佐久間を殺せるなら、銃なんか使わずにとっくにあいつを殺していた」
「ですよね……。でも、だとしたら誰が佐久間さんを殺したんでしょうか? いえ、そもそもどうして佐久間さんを殺せたのでしょう? 彼はカウンタースペルをまだ持っていたはずですよね」
「さてな。まあ可能性だけならいくらでも考えられはするが」
「どんな可能性ですか?」
神楽耶が首を傾げながら尋ねてくる。
明は思考を整理するため数秒宙に視線を漂わせてから言った。
「一つは、佐久間が既にカウンタースペルを使っていた場合だな。こいつはさりげなく宮城を殺したのは姫宮だと言っていたが、実際は自身のカウンタースペルで殺していたのかもしれない。
それから、単に唱えそびれただけという可能性もあるな。スペルの発動には明確なイメージが必要だ。だから先に唱えたりはせず、真に危険が迫ってから唱えるつもりでいたとも考えられる。最後のこいつの死に様からして、残念ながら声を出すことができなくなっていたみたいだからな。唱えられなかったというのもあながち間違いではないと思う。ただ、個人的に正解だと思うのはまた違う可能性だが」
「今の二つよりもあり得る可能性? それは一体?」
明は視線を再び佐久間の持っていた絵画に向けた。
「そもそも今回あいつが死ぬことになった原因は、まず間違いなく死ぬ直前に掴んだこの絵画のせいだろう。俺たちと敵対しているプレイヤーがあの状況で佐久間を殺す必要はないし、仮に俺たちを助けたのなら今姿を現さないでいるのは不自然だ。それで、どうしてこの絵画が佐久間を殺す要因たり得たかと言えば、これに毒が塗ってあったからに他ならない」
視線を絵画がらはなし、明はもともと絵画が飾られていた壁を指さした。
「これは話してなかったが、姫宮は野田に殺される直前どうやらこの絵画に手を伸ばそうとしていたんだ。姫宮の手は絵画の方へと伸びていたし、彼女の爪の先は割れていて、そこから流れたと思われる血が絵のすぐ下に付着していた。殺されそうになった際、普通なら逃げようと部屋や廊下の先を目指すはずなのにわざわざ壁に向かって手を伸ばす。それに理由をつけるとしたら、相手を返り討ちにできる武器がそこに存在したからとしか思えない。そして姫宮のスペルを考えれば、その武器が毒であると推測できる」
神楽耶は壁に顔を近づけ、明の言っている血痕を探す。彼女がそれを見つけてから、明は話しを続けた。
「絵画に塗ってあった毒が佐久間を殺したとすれば、なぜカウンタースペルが発動しなかったのかも説明がつく。おそらく佐久間は自身に危害を与えた相手に、そのダメージを跳ね返すようなイメージを持ちスペルを唱えていたんだ。それゆえ死者である姫宮に対してはイメージの乖離からかスペルが発動せず、結果こいつは死ぬことになった」
「成る程……。でもそうすると、そもそもどうして佐久間さんはこの絵画をわざわざ壁からはがしたのでしょうか? 一応佐久間さんと姫宮さんはチームを組んでいたはずですし、毒のことを知らなかったとは思えないのですけど」
「これも想像に過ぎないが、佐久間を信じ切っていなかった姫宮が罠を仕掛けていたんだろうな。特定の場所には毒を塗っていないから、いざという時にはこれを武器にすればいい、とでも話しておく。武器として使うには当然毒を塗ってない場所も伝える必要があるが、そこで姫宮は、毒の塗ってない場所について嘘の情報を佐久間に流した」
「……佐久間さんが絵を掴んですぐに倒れなかったのは、他のプレイヤーも巻き込んでから死んでもらうために、遅効性の毒を塗っておいたから」
「わざわざこんな扱いづらいものを武器にしないといけなくなる場面なんて、相当追い詰められた時ぐらいしかないはず。それならあの佐久間でも無駄話をせず、すぐさま相手に対し絵を投げつけるなり殴りつけるなりすると考えたんだろうが――まあ、佐久間は最後まで佐久間だったわけだ」
一通りの考察をし終え、明はほっと息を吐く。
そして緊張から少し疲れた体を休めようと、客室側の壁に背を預けた。
ふと、あれだけ佐久間が大騒ぎしていたにもかかわらず、鬼道院や六道が起きてこないことに疑問を抱く。だがすぐに、さほど不思議なことではないかと考えを改めた。残りのプレイヤー数を考えれば、自身の関係ないところで行われる諍いに首を突っ込みたくないのは当然のこと。うまくいけば何もせずともゲーム終了の合図が流れるのかもしれないのだし、わざわざ部屋の外には出ないだろう。
おそらくもうしばらくは誰も部屋から出てこないなと思い、改めて肩の力を抜く。
しかし、リラックスしかけた明の目に、今までに見たことがないぐらい真剣な表情の神楽耶が映った。
まだ何か聞きたいことがあるのか。
そう考え明が口を開こうとすると、それより早く、神楽耶が低い声で呟いた。
「佐久間さんは、本当に死んでしまったんですよね」
「……それは、間違いないことだろうな」
今も明たちのすぐ近くに佐久間の死体が転がっている。どこからどう見ても生きているようには見えず、これが演技ということは流石に考えられない。
勿論そんなことは神楽耶だって理解しているはず。本心では一体何を聞きたいのか。
不審そうに目を細めて神楽耶を見る。すると神楽耶は、再び低い声で呟いた。
「じゃあ、今この館の中にいるプレイヤーは、四人だけ――ということですよね」
「まあ、そういうことになるな」
「………………東郷さんは、これからどうするつもりなんですか」
今までになく真剣な神楽耶の表情。よくよく見ればその瞳には、抑えきれない恐怖の色が滲み出ている。
明はそこでようやく、彼女が何を考えているのかを察した。また同時に、いかに自分が愚かだったのかに気づいた。
自己嫌悪に陥りそうな心を静めるため、小さく一度深呼吸をする。それから神楽耶の目をしっかりと見つめ、口を開いた。
「俺としては、教祖様にはゲーム終了後に手伝ってもらいたいことがある。だから予定通り六道を襲い、殺すつもりだ。残り人数が四人の今なら、おそらく銃を使って六道を殺しても処罰される可能性は低い。俺を処分しようがしまいがゲームはそれで終了になるからな。とはいえ六道がカウンタースペルを所持していることは間違いないだろうし、簡単に殺せるとも思えない。取り敢えずは教祖様に助力を仰いで――」
「そんなことをしなくても、今この場で私を撃ち殺せば、東郷さんはゲームを勝ち残ることができますよね」
明の言葉を遮り、神楽耶が声を震わせながら言う。
そして、どこか淀んだ目を明に向け、同じことを繰り返した。
「残り四人になった今なら、六道さんはカウンタースペルを利用してすぐに一人殺そうとするはずです。その時彼が誰を対象にするかは分かりませんけど、単純に考えて三分の一の確率で東郷さんが殺されます。でも、今ここで私を殺せば、確実に東郷さんは生き残ることができる……。
あなたは、本当に、私を殺さないのですか?」
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