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4階 ボス戦2
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目の前の巨乳美女は目を開く。そこには漆黒の艶やかな瞳があった。
オイオイオイイイイ!!一体どういうことなんだよ!?ウンディーネはその人の記憶の中からしか形を形成できないはずなんですけど!?ってことはやっぱりナーシンにはこんな超美顔豊満巨乳艶やか年上系彼女がいたってこと!?この僕に嘘つくなんて流石の僕でも傷つくどころの話じゃねーっつーの!!許すまじ!!
僕が抗議しようとナーシンの方を向く。するとナーシンは青い顔をしていて震えている。明らかに血の気が引いているような何か恐ろしいものを見ている表情だ。
ん?なんだ?そんなにおっかねぇ恋人なのか?
僕が不思議がっていると不意にナーシンの唇が動く。
「ね……………」
「ね?」
「ね、姉さん………」
「ねえさん?え、お姉さんなの!!!?」
僕はナーシンと姿を変えたウンディーネを見比べる。確かに髪も瞳も真っ黒だし何となく顔立ちが似ている。それに何よりナーシンと同じくらい後光が差しそうなほどの美貌……これは間違いない、確実に姉弟だ。
なんだ~、お姉さんか~!いやね、そんなこったろうと思ってましたよナーシンさん!いやー、良かった良かった。じゃないな、何だこのナーシンの震えようは…まさかこんな優しそうで見目麗しいお姉さんからいじめられてたり……?
ウンディーネお姉さん、略してウン姉は怯えて血色の悪いナーシンにゆっくり近づく。
「あらあら、そんなに顔を青くしちゃって……可哀想に……」
「姉さん…やめてくれ……」
「具合悪いの?それとも…………」
「……………」
ナーシンがゴクリと唾を飲む音が聞こえた。するとウン姉はニコッと笑う。
「やっぱり、あなたお腹がすいているのね!」
「…………!!」
その言葉にナーシンは愕然と膝から崩れ落ちる。
「……………………終わった……」
ナーシンのは絶望に打ちひしがれるように地面に手をついた。
え、なんで?ご飯の話でなんでそんなに絶望的なん?
状況が掴めずにいるとウン姉は後ろのプールから何かをゴソゴソと取り出している。
「ほーらナーシン!ごはんよー!」
いきなり何かを取り出したかと思うとドンッと重音を立ててソレをナーシンの目の前に置く。それは鍋に入った美味しそうな肉と野菜の煮込み料理だ。香辛料がよくきいていて、かなり食欲をそそるいい匂いだ。
ただし量が適量であればの話だ。
そう、この料理は置いただけで重音を奏でるほど尋常じゃないくらいデカイ。炊き出しが出来そうなほどデカイのだ。
何だこの量…………力士が3人くらい来るのかってくらいバカでけえ…………
「ほーらナーシン、冷めないうちに食べちゃいなさい♡」
ウン姉は聖女のような笑みでナーシンに迫り、スプーンを手渡す。
いやいや、こんな量食べるわけないじゃん。しかもナーシンだよ?どうせこのウン姉が偽物だと気づいててそんな怪しいもの口にするわけ……
ナーシンは渡されたスプーンを手に取るとガツガツと頬張り始める。
「えええええ!?ちょっとなにやってんのナーシン!?」
ナーシンは無心で食べ続ける。
な、何故……?まさかそこまでお腹がすいていたと言うのか?それともお姉さんの料理ってなんかすごい魅力でも!?
ものすごい勢いで食べているのでこちらもなんだかその料理が美味しそうに思えてくる。
が、よく見るとナーシンは鬼気迫る表情で追い詰められるように食べているのでやっぱり美味しくなさそうかも。
ナーシンはあっという間に鍋を空にしてしまった。その表情は先程とは変わり、ホッとしているようだ。
「ご、ご馳走様でした……」
「あら~!ナーシンったらいっぱい食べてくれて偉いわね~!それじゃあ……」
オイオイオイイイイ!!一体どういうことなんだよ!?ウンディーネはその人の記憶の中からしか形を形成できないはずなんですけど!?ってことはやっぱりナーシンにはこんな超美顔豊満巨乳艶やか年上系彼女がいたってこと!?この僕に嘘つくなんて流石の僕でも傷つくどころの話じゃねーっつーの!!許すまじ!!
僕が抗議しようとナーシンの方を向く。するとナーシンは青い顔をしていて震えている。明らかに血の気が引いているような何か恐ろしいものを見ている表情だ。
ん?なんだ?そんなにおっかねぇ恋人なのか?
僕が不思議がっていると不意にナーシンの唇が動く。
「ね……………」
「ね?」
「ね、姉さん………」
「ねえさん?え、お姉さんなの!!!?」
僕はナーシンと姿を変えたウンディーネを見比べる。確かに髪も瞳も真っ黒だし何となく顔立ちが似ている。それに何よりナーシンと同じくらい後光が差しそうなほどの美貌……これは間違いない、確実に姉弟だ。
なんだ~、お姉さんか~!いやね、そんなこったろうと思ってましたよナーシンさん!いやー、良かった良かった。じゃないな、何だこのナーシンの震えようは…まさかこんな優しそうで見目麗しいお姉さんからいじめられてたり……?
ウンディーネお姉さん、略してウン姉は怯えて血色の悪いナーシンにゆっくり近づく。
「あらあら、そんなに顔を青くしちゃって……可哀想に……」
「姉さん…やめてくれ……」
「具合悪いの?それとも…………」
「……………」
ナーシンがゴクリと唾を飲む音が聞こえた。するとウン姉はニコッと笑う。
「やっぱり、あなたお腹がすいているのね!」
「…………!!」
その言葉にナーシンは愕然と膝から崩れ落ちる。
「……………………終わった……」
ナーシンのは絶望に打ちひしがれるように地面に手をついた。
え、なんで?ご飯の話でなんでそんなに絶望的なん?
状況が掴めずにいるとウン姉は後ろのプールから何かをゴソゴソと取り出している。
「ほーらナーシン!ごはんよー!」
いきなり何かを取り出したかと思うとドンッと重音を立ててソレをナーシンの目の前に置く。それは鍋に入った美味しそうな肉と野菜の煮込み料理だ。香辛料がよくきいていて、かなり食欲をそそるいい匂いだ。
ただし量が適量であればの話だ。
そう、この料理は置いただけで重音を奏でるほど尋常じゃないくらいデカイ。炊き出しが出来そうなほどデカイのだ。
何だこの量…………力士が3人くらい来るのかってくらいバカでけえ…………
「ほーらナーシン、冷めないうちに食べちゃいなさい♡」
ウン姉は聖女のような笑みでナーシンに迫り、スプーンを手渡す。
いやいや、こんな量食べるわけないじゃん。しかもナーシンだよ?どうせこのウン姉が偽物だと気づいててそんな怪しいもの口にするわけ……
ナーシンは渡されたスプーンを手に取るとガツガツと頬張り始める。
「えええええ!?ちょっとなにやってんのナーシン!?」
ナーシンは無心で食べ続ける。
な、何故……?まさかそこまでお腹がすいていたと言うのか?それともお姉さんの料理ってなんかすごい魅力でも!?
ものすごい勢いで食べているのでこちらもなんだかその料理が美味しそうに思えてくる。
が、よく見るとナーシンは鬼気迫る表情で追い詰められるように食べているのでやっぱり美味しくなさそうかも。
ナーシンはあっという間に鍋を空にしてしまった。その表情は先程とは変わり、ホッとしているようだ。
「ご、ご馳走様でした……」
「あら~!ナーシンったらいっぱい食べてくれて偉いわね~!それじゃあ……」
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