記憶の箱庭

むらびっと

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セルリックはボクの腕を掴むと布で撫でてゆく。お湯の染み込んだ布で拭かれるととても気持ちいい。が、やはり裸を晒すのは恥ずかしい。

 そんなボクの思いも裏腹に素早く、かつ丁寧に全身の汗を拭いとっていく。腕、胸、腹、背中、脚と順番に拭かれ、ようやく終わりかと思いほっとする。

 「おい、何終わった気でいんだよ。足開け」

 「えっ、な、なんで?」

 「そのままだと股間が拭けねぇだろうが」

 「!!」

 体を拭くと言われた時にそこは流石に無いだろうと思っていたのでまさかの言葉に驚くとセルリックは許可もなく脚を開かせる。

 「やっ、やめ!そこまでしなくていいよ!」

 「何言ってんだ、人間はここが1番汚ねえんだよ」

 セルリックはベッドに腰掛けるとなんの躊躇いもなくボクの片脚を持ち上げ、自分の肩にかける。
 さりげなく脚は閉じてあんまり見えないようにしていたボクの努力を踏みにじるように陰部をあらわにさせ、布で撫でていく。

 恥ずかしさのあまり目を閉じる。が、返ってそれが感覚を研ぎ澄ます事となってしまい後悔する。
まず睾丸を触られ、布の上から柔らかい手つきで揉まれる。その手つきは赤子を扱うかのように優しく、少しくすぐったく感じる。そして次は竿を手に取られ、丁寧に布で撫でられる。

 「ん……っ」

 変な声が漏れてしまい、思わず口元を手で覆う。

 (早く…早く終わって……)

 しかしボクの願いは叶わず、セルリックは執拗に先端を撫で始めた。緩く撫でられたり、たまに強く握られたりするうちにボクの息は上がっていく。

 「……はっ……ぁ……」

 緩い刺激を受け、ボクの下腹部は重く、熱いものが溜まっているかのような感覚になる。

 (なんか……体…熱い………)

 頭が熱でぼーっとしかけていると、突如として裏筋を親指で強く扱かれる。

 「あっ…!」

 唐突な刺激にボクは驚き咄嗟にセルリックに目をやる。するとそこには意地悪そうにニヤニヤとするセルリックと完全に立ち上がった自分のモノが目に入った。

 「セルリックさん何してるの……!?」

 「惜しいなぁ、もう少しだけウブで可愛い反応が堪能できると思ったのによ」

 「――っ!」

 途中から変だとは思っていたがやはり自分の体の清潔のための行為ではなかったと知る。逃れようと身をよじるが、すかさずセルリックがボクの腰を捕まえ自分へ引き寄せる。

 「や、やめてっ…!」

 ボクは必死に脚を動かすがボクの細りきった脚でどれだけ蹴りを入れようとセルリックはビクともしない。

 「いいじゃねえか、もうこんなになってんだから一緒に楽しもうぜ」

 セルリックは自分の股間をぐっと押し付ける。そこには明らかな硬さがあるのを感じる。

 (っ!?勃起してる……!)

 「なんで………」

 「なんで?そりゃお前の顔が好みだからだよ。ずっとお前を世話してる時から思ってた、その顔を汚して見たいってな。正直男なんざ滅多なことでは手は出さねえが…」

 セルリックはおもむろに自分のズボンのファスナーを開ける。するとブルンっと勢いよく太くて長いイチモツが出てきてそれをボクに見せつける。その凶悪な大きさを見てボクは恐怖すら感じる。

 「や、やだ………」

 「もう俺は我慢ならねぇんだよ。それにお前を数ヶ月世話した分の礼はもらわねぇとな?」

 セルリックはペロリと舌なめずりをする。長い前髪の間から見える目は飢えた獣のようにギラついていて、異常に尖った犬歯が相まってボクはより一層恐怖を感じた。
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