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プロローグ
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数十年前、この世は悪魔によって支配されかけていた。悪魔は災いや呪いをばら撒き、虐殺の限りを尽くし人間を死に絶えさせ、人々の魂を喰らい尽くさんとしていた。
人間は絶望した。神はお助けにならないのだと。諦め、悪魔の残虐な仕打ちに耐えかねて自ら命を絶つ者もいた。
しかし、ある者は言った。
『神は頼るものの前に現れるのでは無い。自らの役割を務め、勤勉で、努力を惜しまず、最後まで尽くしたもののところに現れるのだ』と。
その言葉を残したのはとある協会の大司祭だった。そしてその言葉は廃れかけていた皆の心に響き、皆は悪魔と立ち向かうことを決意する。それが後の初代聖騎士団の始まりである。
聖騎士はみな毎日お祈りを捧げた後、悪魔による疫病で床に伏す者達を看護し、時には真っ向から悪魔と戦った。だがやはりは人間の力では到底及ばず、死者は増える一方だった。それでも皆、諦めることなく自分に出来る最大限の役割を果たし続けた。
ある日、あまりにも抵抗をやめない聖騎士団を小賢しく思った悪魔は聖騎士団長である大司祭を殺す為、教会を襲撃する。聖騎士団は大司祭を守ろうと奮起するが、力及ばず皆殺しにされてしまう。最後に取り残されは大司祭はずっと祈り続けていた。仲間が次々と死んでいく中、天国へ上って行けるようにと決して祈りをやめなかった。自分の出来る最大限の仕事を努めたのだ。
遂に大司祭の殺される番になってしまったその時、一筋の光が協会の天井を突き破り、大司祭の目の前に落ちてきた。あまりに眩い光によって気がつくと周りにいた悪魔たちは一掃されていた。そして大司祭の足元には金色に輝く聖典が落ちていたのだ。
その聖典には悪魔を退ける術が記されていた。読んだことも聞いたこともない文字なのに大司祭はその言葉が全て理解出来た。悪魔を殺す聖なる剣の生成方法、聖水を作るまじない、悪魔から身を隠せる結界の張り方……等など。
「これはきっと神が悪魔を退治する術を記してくださった聖なる書物!これで我々は救われる!」
大司祭はすぐに皆にその方法を教えた。
すると戦況は一変した。悪魔たちは次々と討たれ数を減らし、逆に聖騎士団はどんどん力をつけていった。
そうして何十年も経ち、悪魔はどんどん数を減らしていき、人間にまた平和な時代が訪れるようになった。
現在は悪魔はもう絶滅したと言う者もいる。
その後、大司祭は新しく建て直した世界一大きな教会に聖騎士団をかまえ、初代聖騎士団長として余生を終えたという。
こうして悪魔の蔓延る世界は平和と秩序を取り戻した。
人間は絶望した。神はお助けにならないのだと。諦め、悪魔の残虐な仕打ちに耐えかねて自ら命を絶つ者もいた。
しかし、ある者は言った。
『神は頼るものの前に現れるのでは無い。自らの役割を務め、勤勉で、努力を惜しまず、最後まで尽くしたもののところに現れるのだ』と。
その言葉を残したのはとある協会の大司祭だった。そしてその言葉は廃れかけていた皆の心に響き、皆は悪魔と立ち向かうことを決意する。それが後の初代聖騎士団の始まりである。
聖騎士はみな毎日お祈りを捧げた後、悪魔による疫病で床に伏す者達を看護し、時には真っ向から悪魔と戦った。だがやはりは人間の力では到底及ばず、死者は増える一方だった。それでも皆、諦めることなく自分に出来る最大限の役割を果たし続けた。
ある日、あまりにも抵抗をやめない聖騎士団を小賢しく思った悪魔は聖騎士団長である大司祭を殺す為、教会を襲撃する。聖騎士団は大司祭を守ろうと奮起するが、力及ばず皆殺しにされてしまう。最後に取り残されは大司祭はずっと祈り続けていた。仲間が次々と死んでいく中、天国へ上って行けるようにと決して祈りをやめなかった。自分の出来る最大限の仕事を努めたのだ。
遂に大司祭の殺される番になってしまったその時、一筋の光が協会の天井を突き破り、大司祭の目の前に落ちてきた。あまりに眩い光によって気がつくと周りにいた悪魔たちは一掃されていた。そして大司祭の足元には金色に輝く聖典が落ちていたのだ。
その聖典には悪魔を退ける術が記されていた。読んだことも聞いたこともない文字なのに大司祭はその言葉が全て理解出来た。悪魔を殺す聖なる剣の生成方法、聖水を作るまじない、悪魔から身を隠せる結界の張り方……等など。
「これはきっと神が悪魔を退治する術を記してくださった聖なる書物!これで我々は救われる!」
大司祭はすぐに皆にその方法を教えた。
すると戦況は一変した。悪魔たちは次々と討たれ数を減らし、逆に聖騎士団はどんどん力をつけていった。
そうして何十年も経ち、悪魔はどんどん数を減らしていき、人間にまた平和な時代が訪れるようになった。
現在は悪魔はもう絶滅したと言う者もいる。
その後、大司祭は新しく建て直した世界一大きな教会に聖騎士団をかまえ、初代聖騎士団長として余生を終えたという。
こうして悪魔の蔓延る世界は平和と秩序を取り戻した。
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