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第四章 ― 革命 ―
第123話 即席コンビ vs Lv424 エメラダ 前編
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「へっ、アンタの驚き顔を拝んだのは、産まれて初めてだぜ」
渡辺の横にディックが並ぶ。
「貴様……あの娘の『防御支援』を渡辺に使ったな?」
エメラダは役に立たなくなった拳銃を放り捨てながら言った。
「ああ、使ったぜ。あの引き籠もり野郎が込めた魔法石をな。1個1000万Gはする超貴重品だが、何せ四大勇者の一人として名高いアンタが相手だからな。出し惜しみは無しだ」
ディックと渡辺が、ゆっくりと歩き始めた。一歩一歩確実にエメラダとの距離を詰めていく。
その途中で渡辺は、少し前、ディックに『防御支援』の魔法を付与された際のやり取りを思い出す。
『コイツは防御特化の家系で産まれたヤツが込めた魔法でな。攻撃力700程度までなら守ってくれる。つっても、衝撃を受ける度に纏った魔力が剥がれていくから、無駄に攻撃は受けるなよ』
『……お前が使えばいいじゃないか』
『使ったところで、あのババアには俺の攻撃が当たらないんだ。俺に戦術や技を教えたのはアイツだからな』
『……エメラダに戦い方をまだ熟知されていない俺なら攻撃を当てられると?』
『そういうこった。俺はサポートにまわる。そしてお前は――』
「思いっ切り暴れろおお!! 渡辺えぇ!!」
ディックの咆哮という名の撃鉄に弾かれて、渡辺が弾丸のような速度でエメラダへ突っ込む。
すぐさまこれを迎え撃とうと、エメラダはミニガンを構えるが、
「させねーよ!」
ディックの合掌した両手の間から霧が溢れ出し、それが渡辺を隠す。
エメラダは『透視』で霧の中の渡辺を探ろうとするが、霧を見透すよりも早く、正面からディックの放った弾が飛来してきたため、エメラダは横にかわすことを余儀なくされた。
霧の中から影が飛び出す。
エメラダはそれを一瞬で捉えてミニガンで蜂の巣にするが、飛び出した影の正体は、つい先程に渡辺が破壊した壁の一部。
囮だ。
ここぞとばかりに全く別方向からディックが現れ、エメラダに殴りかかる。
しかし、
「ガハッ!」
エメラダから、脳天に拳槌打ちを受けて頭から地面に叩きつけられてしまう。
「だから、お前の動きは――!!」
叩きつけられたディックの背後には、渡辺が潜んでいた。
これに気づけなかったエメラダは再び渡辺の左ストレートをくらう。
「ウクッ!」
エメラダは倒れそうになるのをなんとか堪えながら後ろへ滑った後、反撃を試みようと銃口を渡辺たちに向ける。
「渡辺!」
撃たれる前にディックが立ち上がって呼びかけた。すると、何を思ったのか、渡辺がディックに向かって拳を振りかざした。
エメラダはハッとなって自分の横をガードする姿勢を取った瞬間、エメラダとディックの位置が入れ替わり、渡辺の拳がエメラダのガードの上に直撃した。
エメラダの体は真横へ大きく飛んでいき、近くの木造の倉庫に激突する。
倉庫が派手に音を立てて崩れていく間も、ディックたちは攻撃の手を緩めない。
ディックが倉庫に『炎魔法』を放ち、瞬く間に倉庫全体を燃え上がらせる。
「……どうなっている。これが即席のコンビネーションだと?」
柱や屋根を次々に飲み込んでいく炎の海の底で、エメラダは目を見張らせて立ち上がる。
そこへ、前と後ろから挟み撃ちにするように、渡辺とディックが攻撃を仕掛けてきた。
「くっ!」
前方からの渡辺の飛び蹴りをミニガンで、後方からのディックの拳を肘で受け止める。
その衝撃は、エメラダの足を地に沈め、周囲の炎を大きく揺らめかせる。
攻撃を止められた二人が、それぞれ別の手足を使ってエメラダに続けて攻撃を繰り出すのだが、
『弾丸創造』。
エメラダが渡辺とディックの頭上に十数発分の弾丸を生成した。生成された弾丸らの内部の火薬が炎によって熱せられて炸裂し、弾頭が発射される。
銃から発射されるよりも威力は低いが、不意打ちで二人の体勢を崩すには十分だった。
エメラダはディックを蹴り飛ばす。
「げふっ!」
さらに、渡辺に向かって拳を振り抜こうとした。
「――ッ!!」
ところが、エメラダはある物体の存在に気づき、攻撃を中止せざるを得なくなる。
ディックは殴りかかった際にエメラダの周りにワイヤーを通していたのだ。
ワイヤーを握ってきたディックがふっ飛ばされたことで、今まさにワイヤーはエメラダの体に巻き付こうとしており、渡辺を殴っている場合ではなかった。
「はっ、やるじゃないか!」
嬉々とした声をあげながら、エメラダは上へ高く飛び上がった。
そして、空中で『道具収納』を展開し、ミニガンを追加で1丁取り出す。
2丁のミニガンを手にしたエメラダが、空から銃弾の雨を二人に浴びせた。
「「ぐああぁ!!!」」
目にも留まらぬ速さで連射される大量の銃弾に撃たれる二人。
一発一発の威力は二人の防御力を貫通するまでには至らないが、それでも現在防御力700の渡辺の体に次々内出血を引き起こし、防御力400程度のディックの皮膚は抉られていく。
「クソッ!」
ディックが魔法石の『瞬間移動』を使って、空中にいるエメラダの背後に回る。
「だろうな」
エメラダが体を横回転させてディックを蹴り飛ばす。
その拍子に、弾丸の雨から解放された渡辺がエメラダへと突っ込むが、それを予測していたエメラダから顔面に蹴りを入れられてしまう。
「やはりお前の動きは単調だな」
「ッ! しゃらくせぇ!」
「む!」
ブーツの底で視界が覆われている状況の中、渡辺がエメラダに蹴りを入れた。
渡辺もエメラダもお互いの蹴りを受けて吹っ飛び地面を転がった。
渡辺、ディック、エメラダ。三人はそれぞれ離れた場所で立ち上がる。
「やれやれ、攻撃を受けても怯まない。気概だけは一級品だな」
ヤレヤレとするエメラダではあったが、その顔は高揚感に満ち溢れていた。
渡辺とディックはそんなエメラダの余裕のある様子を見て心の中で舌打ちをする。だが、ディックにはわかっていた。
エメラダの動きが鈍いことを。
普段のスピードであればディックや渡辺の攻撃など掠りもしない。屋外に出る前に受けた渡辺の2発が効いているのだ。
勝てる。あのエメラダに。幼少の頃から絶対に超えられない壁だと思っていた母親に。ついに。
そう思うと、ディックは武者震いが抑えられなかった。
「おっしゃあ! 乗り込め野郎共おぉ!!」「「うおおおぉ!!」」「国に喧嘩売るとか最高ね!」「存分に暴れて死んでやるぜぇ!」
そこへ、居住区から施設を囲む壁を乗り越えて大勢の老若男女らが押し寄せてきた。
「このタイミングで暴動だと?!」
タイミングの良さに、流石のエメラダも驚愕する。
ディックが仕組んだものかと考えるが、ディックもアルカトラズの市民の行動を意外そうな顔で見ているためそうではないとわかる。
ならば、誰か? と、他の人物の可能性を考えて真っ先に思い浮かんだ顔は、元女王であるフィオレンツァ・フィネガンだった。
実際、エメラダの読みは当たっている。
この事態は、地下でエマによって脱獄したフィオレンツァの仕業だ。
とにかく、危機を管理長に報せるべきと考えたエメラダは『精神感応』の魔法石で呼びかけるが、応答がなかった。
電話と違い、心の声で話す『精神感応』は相手が起きてさえいれば反応はあるはず。にも関わらず管理長からの返事はない。
つまり、相手は寝ているか、意識の無い状態。
この状況下では後者の可能性が高い。
「……他の騎士も地下からこちらへ応援に駆けつける気配もない……流石に、これ以上は遊んでいられんな……ふぅ……」
エメラダがひと呼吸置く。
次の瞬間、渡辺の背中にミニガンの銃口が突きつけられた。
「なっ!」
エメラダがいつの間にか渡辺の背後にいた。
渡辺は急いで離れようとしたが、それよりも早くエメラダが『瞬間移動』の魔法石を使い、渡辺と共にどこかへ消え去った。
「渡辺! しまった! どこだ?!」
ディックは目を、頭を、上半身を左右に振って、二人の影を追うが、どこにも見当たらない。
アルカトラズは全体を『魔法反射』で覆われている。少なくとも、外には出てない。街のどこかにはいるはずだ。
ディックは遠方を拡大して見れる能力『鷹の目』と『透視』を使って探すがやはり見当たらない。
「でかい銃器を二つも持ち歩いているヤツを見逃すわけがねぇ。それなのに地上のどこにも、地下にも……まさか!」
ディックの内にある考えが浮かび、上を見上げた。
すると、そこにエメラダと渡辺がいた。
地上から約1000mの高さに。
渡辺の耳元でビュオーッと風を切る音が鳴る。
渡辺の横にディックが並ぶ。
「貴様……あの娘の『防御支援』を渡辺に使ったな?」
エメラダは役に立たなくなった拳銃を放り捨てながら言った。
「ああ、使ったぜ。あの引き籠もり野郎が込めた魔法石をな。1個1000万Gはする超貴重品だが、何せ四大勇者の一人として名高いアンタが相手だからな。出し惜しみは無しだ」
ディックと渡辺が、ゆっくりと歩き始めた。一歩一歩確実にエメラダとの距離を詰めていく。
その途中で渡辺は、少し前、ディックに『防御支援』の魔法を付与された際のやり取りを思い出す。
『コイツは防御特化の家系で産まれたヤツが込めた魔法でな。攻撃力700程度までなら守ってくれる。つっても、衝撃を受ける度に纏った魔力が剥がれていくから、無駄に攻撃は受けるなよ』
『……お前が使えばいいじゃないか』
『使ったところで、あのババアには俺の攻撃が当たらないんだ。俺に戦術や技を教えたのはアイツだからな』
『……エメラダに戦い方をまだ熟知されていない俺なら攻撃を当てられると?』
『そういうこった。俺はサポートにまわる。そしてお前は――』
「思いっ切り暴れろおお!! 渡辺えぇ!!」
ディックの咆哮という名の撃鉄に弾かれて、渡辺が弾丸のような速度でエメラダへ突っ込む。
すぐさまこれを迎え撃とうと、エメラダはミニガンを構えるが、
「させねーよ!」
ディックの合掌した両手の間から霧が溢れ出し、それが渡辺を隠す。
エメラダは『透視』で霧の中の渡辺を探ろうとするが、霧を見透すよりも早く、正面からディックの放った弾が飛来してきたため、エメラダは横にかわすことを余儀なくされた。
霧の中から影が飛び出す。
エメラダはそれを一瞬で捉えてミニガンで蜂の巣にするが、飛び出した影の正体は、つい先程に渡辺が破壊した壁の一部。
囮だ。
ここぞとばかりに全く別方向からディックが現れ、エメラダに殴りかかる。
しかし、
「ガハッ!」
エメラダから、脳天に拳槌打ちを受けて頭から地面に叩きつけられてしまう。
「だから、お前の動きは――!!」
叩きつけられたディックの背後には、渡辺が潜んでいた。
これに気づけなかったエメラダは再び渡辺の左ストレートをくらう。
「ウクッ!」
エメラダは倒れそうになるのをなんとか堪えながら後ろへ滑った後、反撃を試みようと銃口を渡辺たちに向ける。
「渡辺!」
撃たれる前にディックが立ち上がって呼びかけた。すると、何を思ったのか、渡辺がディックに向かって拳を振りかざした。
エメラダはハッとなって自分の横をガードする姿勢を取った瞬間、エメラダとディックの位置が入れ替わり、渡辺の拳がエメラダのガードの上に直撃した。
エメラダの体は真横へ大きく飛んでいき、近くの木造の倉庫に激突する。
倉庫が派手に音を立てて崩れていく間も、ディックたちは攻撃の手を緩めない。
ディックが倉庫に『炎魔法』を放ち、瞬く間に倉庫全体を燃え上がらせる。
「……どうなっている。これが即席のコンビネーションだと?」
柱や屋根を次々に飲み込んでいく炎の海の底で、エメラダは目を見張らせて立ち上がる。
そこへ、前と後ろから挟み撃ちにするように、渡辺とディックが攻撃を仕掛けてきた。
「くっ!」
前方からの渡辺の飛び蹴りをミニガンで、後方からのディックの拳を肘で受け止める。
その衝撃は、エメラダの足を地に沈め、周囲の炎を大きく揺らめかせる。
攻撃を止められた二人が、それぞれ別の手足を使ってエメラダに続けて攻撃を繰り出すのだが、
『弾丸創造』。
エメラダが渡辺とディックの頭上に十数発分の弾丸を生成した。生成された弾丸らの内部の火薬が炎によって熱せられて炸裂し、弾頭が発射される。
銃から発射されるよりも威力は低いが、不意打ちで二人の体勢を崩すには十分だった。
エメラダはディックを蹴り飛ばす。
「げふっ!」
さらに、渡辺に向かって拳を振り抜こうとした。
「――ッ!!」
ところが、エメラダはある物体の存在に気づき、攻撃を中止せざるを得なくなる。
ディックは殴りかかった際にエメラダの周りにワイヤーを通していたのだ。
ワイヤーを握ってきたディックがふっ飛ばされたことで、今まさにワイヤーはエメラダの体に巻き付こうとしており、渡辺を殴っている場合ではなかった。
「はっ、やるじゃないか!」
嬉々とした声をあげながら、エメラダは上へ高く飛び上がった。
そして、空中で『道具収納』を展開し、ミニガンを追加で1丁取り出す。
2丁のミニガンを手にしたエメラダが、空から銃弾の雨を二人に浴びせた。
「「ぐああぁ!!!」」
目にも留まらぬ速さで連射される大量の銃弾に撃たれる二人。
一発一発の威力は二人の防御力を貫通するまでには至らないが、それでも現在防御力700の渡辺の体に次々内出血を引き起こし、防御力400程度のディックの皮膚は抉られていく。
「クソッ!」
ディックが魔法石の『瞬間移動』を使って、空中にいるエメラダの背後に回る。
「だろうな」
エメラダが体を横回転させてディックを蹴り飛ばす。
その拍子に、弾丸の雨から解放された渡辺がエメラダへと突っ込むが、それを予測していたエメラダから顔面に蹴りを入れられてしまう。
「やはりお前の動きは単調だな」
「ッ! しゃらくせぇ!」
「む!」
ブーツの底で視界が覆われている状況の中、渡辺がエメラダに蹴りを入れた。
渡辺もエメラダもお互いの蹴りを受けて吹っ飛び地面を転がった。
渡辺、ディック、エメラダ。三人はそれぞれ離れた場所で立ち上がる。
「やれやれ、攻撃を受けても怯まない。気概だけは一級品だな」
ヤレヤレとするエメラダではあったが、その顔は高揚感に満ち溢れていた。
渡辺とディックはそんなエメラダの余裕のある様子を見て心の中で舌打ちをする。だが、ディックにはわかっていた。
エメラダの動きが鈍いことを。
普段のスピードであればディックや渡辺の攻撃など掠りもしない。屋外に出る前に受けた渡辺の2発が効いているのだ。
勝てる。あのエメラダに。幼少の頃から絶対に超えられない壁だと思っていた母親に。ついに。
そう思うと、ディックは武者震いが抑えられなかった。
「おっしゃあ! 乗り込め野郎共おぉ!!」「「うおおおぉ!!」」「国に喧嘩売るとか最高ね!」「存分に暴れて死んでやるぜぇ!」
そこへ、居住区から施設を囲む壁を乗り越えて大勢の老若男女らが押し寄せてきた。
「このタイミングで暴動だと?!」
タイミングの良さに、流石のエメラダも驚愕する。
ディックが仕組んだものかと考えるが、ディックもアルカトラズの市民の行動を意外そうな顔で見ているためそうではないとわかる。
ならば、誰か? と、他の人物の可能性を考えて真っ先に思い浮かんだ顔は、元女王であるフィオレンツァ・フィネガンだった。
実際、エメラダの読みは当たっている。
この事態は、地下でエマによって脱獄したフィオレンツァの仕業だ。
とにかく、危機を管理長に報せるべきと考えたエメラダは『精神感応』の魔法石で呼びかけるが、応答がなかった。
電話と違い、心の声で話す『精神感応』は相手が起きてさえいれば反応はあるはず。にも関わらず管理長からの返事はない。
つまり、相手は寝ているか、意識の無い状態。
この状況下では後者の可能性が高い。
「……他の騎士も地下からこちらへ応援に駆けつける気配もない……流石に、これ以上は遊んでいられんな……ふぅ……」
エメラダがひと呼吸置く。
次の瞬間、渡辺の背中にミニガンの銃口が突きつけられた。
「なっ!」
エメラダがいつの間にか渡辺の背後にいた。
渡辺は急いで離れようとしたが、それよりも早くエメラダが『瞬間移動』の魔法石を使い、渡辺と共にどこかへ消え去った。
「渡辺! しまった! どこだ?!」
ディックは目を、頭を、上半身を左右に振って、二人の影を追うが、どこにも見当たらない。
アルカトラズは全体を『魔法反射』で覆われている。少なくとも、外には出てない。街のどこかにはいるはずだ。
ディックは遠方を拡大して見れる能力『鷹の目』と『透視』を使って探すがやはり見当たらない。
「でかい銃器を二つも持ち歩いているヤツを見逃すわけがねぇ。それなのに地上のどこにも、地下にも……まさか!」
ディックの内にある考えが浮かび、上を見上げた。
すると、そこにエメラダと渡辺がいた。
地上から約1000mの高さに。
渡辺の耳元でビュオーッと風を切る音が鳴る。
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