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絆編

テントの中で

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 邪魔の入らないテントに、俺たちは居る。4日間、馬車の中で焦らされ続けたテレサちゃんは、何の恥じらいもなくパンツを脱ぎ捨てた。


 普段であれば、投げられたパンツのクロッチに目が行くおじさんだが、今日ばかりはテレサちゃんから目を逸らせない。俺も自分を焦らし続けてきたからである。


 忙しない手付きでベルトを外し、ズボンを脱ぎ捨てる。次はテレサちゃんの衣服を脱がそうと手を伸ばすと……掴まれた。


「……いい。あんたは触らないで。どうせ焦らされるから。あたしがやる」

「服を脱がすだけだって。信用しろよ」


 掴まれた手首を、強引に胸元に伸ばそうとするも、ビクともしない。それどころか、テントの壁に磔にされるが如く抑え込まれてしまう。


 男として、これ以上ない屈辱にも関わらず、反り立つ息子がより一層の硬さと熱を自覚したとき……にゅるりと包み込まれる感触がした。


「おいおい、もう挿れちゃったのか。少しくらいお触りしたって――」

「黙って……後で聞くから……はぁはぁっ」


 テレサちゃんは腰をぶつけるように動き始める。立ったまま向かい合い、体を密着させながらするセックスは、あまり経験がない。そのせいか、とても荒々しい動きだ。


 味わい尽くしたであろう少女の体がもたらす刺激は、想像と違っていた。普段は襞肉が吸い付いてくるのに、この体位は襞に擦り付けるような乱暴な快楽だ。


「ハァハァ……ッ。あっ、はぁぁ……これよっ」


 満足げな言葉とは裏腹に、顔に態度に焦燥感がにじみ出ている。随分とご無沙汰だったから、中イキの方法を忘れてしまったのだろうか? そんな考えが頭をよぎったが、すぐにかき消えた。猛烈な快感に浸っていたのに、気づけば射精していた……。


 熱くうねる襞をかき分けるように、腰を突き出して奥に射精する。無意識の行動であったが、そのせいであっさり射精したことがバレてしまった。


 テレサちゃんは、じっと下を見つめると、まだつながったまま精を吐き出されている結合部に手を当て、べっとりと汚れた手のひらを見つめて……ニヤリと笑った。


「あれあれ~? 童貞くんには刺激が強すぎちゃったかにゃぁ~?」


 顔に『勝った』と書かれている。ご丁寧に手のひらの証拠まで突きつけてくるではないか……。


「悔しい……でも、感じちゃった!」

「ふん、これであたしの辛さが分かったでしょ」


 基本的にテレサちゃんが勝つことがないので、これでもかとニヤニヤしてくる。敗北の味は、甘く情熱的だ。悪くないだろう。


 しかし、妙だ。俺がこうもあっさりと射精をしてしまったのは、間違いなく己を焦らしたせいだ。それはテレサちゃんも同じはず……それなのに、随分と余裕がある。何かを忘れている気がする……。


「あっ、子宮の感覚、戻してなかったな? ごめん、解除しといたぞ」

「あっ……えっ……優しくシてくれても……いいのよ?」

「フンッ(力強く膣内を一突き)」

「お゛ッッッ!!」


 ぶちゅりと奥を突き上げると、テレサちゃんは女の子が出してはいけない汚いメス声をあげて絶頂を迎える。アクメに打ち震える体を抱きしめながら、奥をグリっと擦り上げると、イキションまでしてしまったようだ。


 下腹部に温かい清水を感じながら、構わず奥をグリグリ。わずかに吐き出しそこねていた精液を、メスの口に擦り付けてやった。


「ばかぁ……漏らしちゃったじゃない……っ」

「イキ潮はノーカウントだ。嫌がる男なんていないぞ」


 掴まれていた手から力が抜けたので、何となく頭を撫でてみる。特に反応はなく、すっかり大人になってしまったご様子。


「さて、へろへろのテレサちゃん。おじさんにどうして貰いたいのかな?」

「う、後ろから……思いっきり突いて欲しい……いつもみたいに、立っていられないほど……愛してっ」

「いいとも。今まで我慢できたご褒美だ」


 そうと決まれば攻守交代だ。細い腕を掴み返すと、くるりと一回り。壁に手をつかせると、テレサちゃんの生尻を拝めた。


 家から送り出したあの日から、さほど変化はない。ちゃんと食べているらしい。太ももや尻を撫で回し、揉みながらしっかりと確認した。


「は、早くぅ……もう焦らしちゃやだ……ぁ」


 もじもじとお尻を振りながら、今にも泣きそうな声でねだるではないか。それがあまりにも可愛らしいので見つめていると、ヒクついた秘所から注ぎ込んだ白濁がとろりと流れ落ちた。


 その名残をすくい取るように息子を押し当て、たっぷりとまとわせたら腰を前に突き出す。逆レイプされたときと違い、ゆっくりと襞肉をかき分ける感触を堪能した。


 コツンと奥に当たると、テレサちゃんが小さく喘ぐ。待ち焦がれたセックスを喜んでいるようだった。


「相変わらず、よく締まる……なっ!」


 白くきめ細やかな肌と、肉厚な感触を楽しんでいるうちに、ふと叩きたくなった。美しかったお尻が、薄っすらと朱に染まる。


「ひゃぅっ! た、叩いていいからぁ……動いてよぉ」


 ビクリと体を震わせたテレサちゃんだったが、単純に驚いているらしい。一時はポルチオ開発のしすぎで、走ることすら危うかったが、【闇の感覚】で子宮の感覚を奪い続けた効果か、少し揺れただけでは感じにくくなった。成功だ。


 まるで貞操帯が如く、相手の体を支配している感じも悪くはないが、やはり限度があるからな。これからは正攻法で仕切り直しだ。


「分かった分かった。あんまり締めるなって」

「だって……早く突いて……おまんこ気持ちよくしてよ……あぁっ!」


 言葉を遮るように一突き。軽くしたつもりだが、熱くとろとろになった膣内は思いのほか滑りが良く、少し強かったかもしれない。


 軽く突き上げるイメージで腰を振ると、襞肉を擦り上げながらコツリと奥に当たる。そのたびにテレサちゃんは甘い声をあげて喜びに喘ぐのだ。


「はぁぁっ、きた……っ、これぇ……待ってたんだから……っ」


 テレサちゃんがバックを好むようになったのは、俺に恋心を抱いたことがきっかけだと言う。『自分の一番キレイなところだけを見て欲しい』……恥じらう乙女の心境がそうさせたのだろう。


 皮肉なことに、一般的に不浄とされるお尻の穴を見せつける格好でもある。尻の肉を開くと、ヒクヒクした穴が丸見えだ。その事実に、本人はいつ気づくのだろう。いや、気づかないで貰いたいな。


 俺もバックからするのが好きだ。人間は誰しも自尊心がある。己はオスであるという優越感……決して表には出せない不安も、悪いことはすべて忘れられる。女が喘ぎ、乱れるほどに、胸に空いた穴が埋まっていく。


 表情は見えずとも、テレサちゃんの表情が目に浮かぶ。それに、見惚れてしまう背中と、汗で濡れてまとまった髪が突くたびに揺れる様子は、酷く中毒性がある。飽きっぽい俺が夢中になる……それほどまでに良い女になっている。


「んっ、あっ、あっ、あぁっ!」


 興奮に駆られ、腰の動きを早めても、膨れ上がった欲望を包み込む膣内は、心地よい快楽を与えてくれる。より熱く、粘液を滲ませて。愛してくれるお礼だと言わんばかりに、絡みつき、締め上げてくるのだ。


「んくっ、はぁぁっ……あはぁっ、イクっ……イクイクイクっ!!」


 アクメを予感し、淫らに笑い、刷り込んだ言葉を嬉しそうに叫ぶテレサちゃん。あそこがぎゅーっと締り、体を震わせる……。


 たまらず俺も射精を始めるが、吐き出す精液を根本から止められたと錯覚するほど強烈な締め付けだった……。


「はぁ……はぁぁ……気持ちいいぃ……っ」


 今までの疑似セックスと違い、求め続けていた本当のセックス。よほど気に入ったらしく、半開きになった口からよだれを垂れ流しながら、グリグリと尻を押し当ててきた。


 満足はしただろう。しかし、またシたくなる。高レベルのレンジャーは、体力が尽きるまで、行為を止めたがらない。少なくとも、テレサちゃんはそうだ。


「ねぇぇ、お願い……もっと、もっとシて……好き……好きなのぉ……」


 汗で滑り始めた尻を乱暴に掴みながら、未だ満たされない欲望を突き入れる。強烈なアクメを思い出したテレサちゃんは、より激しく大きな声で、男のモノを受け入れる喜びを伝えてくる。


「嬉しいっ、嬉しいよぉ……ずっとっ、あんたと……っ。セックスっ、したかったからぁ!」

「また淫乱に戻っちまうのか?」

「ちがっ、違うもん。 好きな人とっ、シたいって、あんたを感じたいって思っただけ……っ、イック!!」


 テレサちゃんがアクメを迎えれば、俺も精液を搾り取られる。吐き出した白濁は一滴残らず最奥に注ぎ込んだが、終わらない行為の中でこぼれ落ちていく。そこに流れ落ちる汗や潮が加わり、床はびしょびしょになっていた……。


「はぁぁ、はぁぁ……っ、もう……立っていられないかもぉ……っ」


 壁に手を突いて、ピンと伸びていた指先は徐々に丸まり、腕も脱力している。美しい曲線を作り出していたのけぞりも、へばり始めたせいで鳴りを潜めた。


 とうとう床に手をついたテレサちゃんだったが、尻は未だに持ち上がったままだ。俺の両手と結合部に支えられ、ここで終わらない。それを分かっているのか、力なく尻を押し付けてくれている……。


「あんたが……満足するまで……するから……っ。優しくなんて……しなくていいから……犯して……愛して……っ」


 実に嬉しい提案ではあるが、俺だって疲れはある。くびれた腰に巻き付くように抱きついて、汗で濡れた背中に頬ずりをしながら腰を振った。


「んあっ! あぁぁっ……またっ、ばかになるぅ……っ!!」


 度重なるアクメでおかしくなった膣内は、不規則に痙攣を続けていた。最後の一滴まで搾り取られたとき……流石の俺も限界がきた。


「きゅ、休憩するか……」

「いいけど……ちょっと……動けそうにないわ……」


 完全にバテてしまい、うつ伏せになったテレサちゃんをやっとの思いでひっくり返し、ピンと尖った乳首に吸い付きながら休む……。


「あんっ……喉……渇いた……」


 喘ぎすぎて少し声がかすれたテレサちゃんの口に、指を差し込む。生活魔法で作った水を流し込でやる。普段ならすけべに舌を絡ませてくるが、今はそんな気力もないらしく、とても大人しい。


 それでも、水と少しの休憩で体力が戻ったのか、また瞳に光が戻り始めている。濡れて張り付いた前髪をかき分けると、俺の頬に優しく手を添えて、微笑んでくるではないか。


「ふふっ、流石のあんたもお疲れみたいね。でも、かっこ良かったわよ。とってもね」

「おいおい……過去系か?」

「いつも。ずっと。全部……これでいい? ちゅうっ」


 力なく引き寄せられて、口づけされる。ごく自然に舌が入り込んできて、絡めてくるものの、やはり力強さはない。粘膜と粘膜が触れ合う。そんな優しいディープキスだ。


 ただし、刺激というものは強ければいいというものでもない。むしろ弱く優しい刺激こそ、より相手を感じられたりする。


「んっ、ちゅぴっ、またぁっ硬くしてるじゃない……れりゅ」

「もう少しヤってもいいか?」

「ふぅっ、いいわよ。でも……ちゅぅ、あたひ……もう動けないからぁ……あんたのしゅきにして……」

「おいおい、だらしないぞ。俺のオナホ宣言か?」

「はぁぁぁ? なるわけない……でしょっ」


 安い挑発で気力を与えるつもりだったが、意外にもテレサちゃんはお怒りになった。舌の動きを止めて、ぽかぽかと肩を叩いてくる……。


 よく分からないが、とりあえず謝っておこうとしたとき、謎の大好きホールドをキメられた。


「あたしは……あんたの女になるんだからぁ……いつでも抱いていいけどっ、オナホにはならないんだからぁ……ちゅるっ、ぴちゃぁ……っ」

「分かった分かった。少し力を緩めてくれ。こんなに抱きつかれたら、ちっとも動けないじゃないか」

「やーだ。絶対……離さないんだから……」


 指一本動かすことすら億劫なはずなのに、腰に巻き付いてくる両足は力強く、抱きしめてくる両手は一ミリだって離れられそうもなかった。


 体を揺するような動きになってしまい、密着したままねちっこくセックスをすることになりそうだ。


「あっあっ……こういうのも……好きよ……気持ちいいわ……」


 熱い吐息と小さな喘ぎを楽しみながら、ほとんど水に近い精液を注ぎ込んだ……。


「はぁはぁ……さ、流石に疲れた……ヤりすぎた……」

「まったくよ……ほんとすけべなんだから……別にいいけど……」


 お互いに、疲労は色濃い。けれど満ち足りた感じがする。どうせなら最後に、何か嬉しいこと言って貰おうっと。


「あんたのこと……今も大好きよ……。あんたと一緒なら……死んでもいいわ」


 予想より重い言葉だった。覚悟を決めた女の顔をしている。ガキが生意気だな。


「俺は嫌だけどな」

「……ふんっ、だ。あんたモテるもんね」

「スネるなって。ちゃんと生きて返してやる。心配するな……」

「あんたの優しさは、分かりにくいのよ。というか、いつまでこの体勢なわけ……? 重いんだけど……?」

「いやぁ……もう動けない。すまん。起きたらどくからさ……」

「はぁ……まっ、別にいいけどね。あたしも疲れちゃったし……」


 こうして俺たちは、泥のように眠った……。
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