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絆編
史上初のクロノ死す
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赤龍を倒したら称号をゲットした件。見るからに強そうな内容が書かれているが、これが強敵を倒した特典なのだろうか。
「称号は、後天的な祝福とも呼ばれ、非常に珍しいものです。称号の肝は、習得条件がほとんど不明な点です」
「赤龍を討伐したら貰えるものじゃないのか。運とか?」
「どうでしょう? もちろん、運もあると思いますが……入手した僕らでも断言は出来ません」
「王都の冒険者には、称号持ち居ないのか? 同じ称号を持ってるやつから、話を聞けば解明できるかもしれないぞ」
「王都でも一握りですよ。本当に所持しているかも定かではない。通り名と勘違いされているケースも多くて、恐らく所持しているであろう人物は、僕でもおいそれと話をできるものじゃないので……」
なるほど。解明は難しそうだ。せめて、同じ状況を知ってるライオネルが居れば――。
「誰か匿ってくれ!!」
ギルドの扉が開き、転がり込むように入ってきた人物は、色んなところに無駄に包帯を巻かれたイケメンマミーこと、ライオネルであった。
それにしても、匿ってくれって。まるで犯罪者だな。つまりイケメン有罪ってことだな。女の醜い争いに巻き込まれるくらいなら、床で寝たほうがましか。
「ライオネルさん、それどころではないですよ! 僕たち称号を得たんです。恐らく、ライオネルさんも!」
「割と一大事なんだけど……あっ、【龍狩り】ってやつか。わぁお!」
俺たち3人とも、【龍狩り】の称号を得た。この事実が、ギルドの歓声をより大きなものにする。ちょっと騒がしすぎるぜ。フハハ。
両手を上げて、周囲の空気をなだめる。気分は凱旋パレードの主賓である。これまで俺が両手を上げるときは、常に命乞いであった。敵意はない。丸腰です。どうか殺さないでください。そのためだけに使うものであったが、きっと今の使い方こそが、正しいものなのだ。話すときは無意識にろくろ回しちゃうね。
活気溢れるギルドに、黒銀の鎧をまとった男が入ってきた。完全武装をしたハゲである。ちなみに、兜を取らなきゃ貫禄が凄いぞ!
まぁ、すぐ取っちゃうんだよなぁ。うん、残念。
「おう、ブサクロノ。生きてたか。そして、よくやった!」
ハゲは赤龍騒動の後始末を終えたらしい。具体的な内容は、討伐の確認。これが最重要。持ち帰るまでが討伐ってやつだ。
赤龍ともなれば、有志の冒険者・門番・市民が一体となって町に運び入れる。地球でも正月マラソンとか交通規制してるし、この手の出来事は全世界共通だ。
ハゲが完全武装していたのは、万が一にも強敵が生きていた場合の保険らしい。強いハゲが討伐認定をすると、お手伝いさんたちも安心して行動できるわけだ。
「お前らが狩った赤龍な、やっとこさ解体屋に運び込んだところだ。欠損は酷いが、それでも龍の素材は貴重だ。解体屋も喜んでたぜ」
「えっ、美少女かな?」
「おっさんだ。かなり年季が入ったおっさんだ」
「あっ、はい。もうどうでもいいや」
討伐報酬や素材など、具体的な数字に関してはまた後日となるそうだが、ひとまず報奨金を貰えることが決まった。諸々の報酬で減給分くらいは回収したいところである。
ぶっちゃけ、5000兆円欲しい。ありえないことを考えていたら、ギルド長も戻ってきた。
「賑やかだね。宴の最中にすまないが、少し話を聞いてくれ」
特別声を張り上げたわけではない。淡々と喋るだけで、バカ騒ぎをしていた冒険者たちは手と口を止め、ギルド長に向き直る。さすがは我らがボス。もはやカリスマだぜ。俺が話そうとしたら、無駄に咳払いしまくらないといけないのに。
「人知れずアルバの町に危機が迫っていた。赤龍だ。アルバの冒険者が、総力を結集して倒すべき強敵を、たった3人で討伐した者たちが居る」
はいはい、ハーイ! 俺ですよ! あとライオネルとファウストね。
「今ここで宣言する。ブサクロノくんを、Cランク冒険者とする!!」
やったぜ。とうとう俺もCランクかぁ。最弱の冒険者が、よくここまで登り詰めたもんだよ。
「アルバ史上初の快挙を、皆で盛大に祝おうじゃないか!」
歓声を上げる冒険者たちをよそに、俺は混乱していた。
「あのー、史上初って何が……?」
「アルバでCランク冒険者になったのは、君が初めてのことなのだよ」
「はい? Cランク冒険者なら、何人か居ませんでしたっけ? いや、確かに俺は記憶喪失ですよ? でも、アルバに来た後のことは覚えてますよ」
「王都ギルドに移籍することを条件に、Cランク認定しているのだよ。君は王都に行かないだろう? それを加味しての昇格となる。だからアルバ史上初のCランク冒険者というわけさ」
アルバは新人冒険者を育成し、王都に送り出す義務がある。だから王都ギルドで最低限なりやっていけそうと判断された奴らはCランクにして出荷よー。きっと年間○人を出荷するといったノルマがあるんだろう。
ちなみに、才能の片鱗が見られれば、Dランクのまま出荷することもあるらしい。もちろん俺はそんなことはない。ほら、俺は闇の魔術師だから……きっと王都ギルドで偏見とかあったりするんだよ。ナチュラルにディスられてるわけではないと信じたい。
「今のところ王都に行くつもりはないです」
「そう言うと思っていたよ。さて、諸君……此度の昇格に伴い、ブサクロノくんを正式にギルド職員として迎え入れる。文句がある者は、本人に直接言ってくれたまえ。私はすぐに王都に戻らなくてはいけないのでね」
名実ともにギルド職員のお知らせ。異論を唱えるものは居ない。めぼしいリアクションもない。強いて言えば、今までギルド職員として活動してきたやつが、正式にギルド職員になっても違和感がない……そんな感じだ。
ギルド長発案の『僕アルバイトォォォ』作戦がやっと効果を発揮したのだ。ルークの一件で苦労したけど、あそこまで露骨に浅ましいやつが現れるとは思わなかったのだろう。
「それにしても情けない話だ。アルバの冒険者が、揃いも揃って仲間を見捨てて町の守護に徹するとはね。君たちは金の卵だからと大切に育ててきたが、少し甘かったのかもしれない。指導方針を改めることも検討せねばなるまい」
お説教キター。美人に長々とお説教されたいタイプの俺としては、お前らチキンどもが羨ましいぜ。
――お、お言葉ですがギルド長。俺たちが赤龍戦に参加しても、無駄に死者が出るだけで……。
「実力がないなら、つけたまえよ」
はい、一蹴。うん、そうなんだけどさ、難しいもんだよ。優秀な人には分からないと思うけど。
「少なくとも、ベテラン勢には責任者不在の状況だろうと、自らが指揮を取って問題解決に取り組んで欲しいものだがね。宴の段取りだけ一人前では、困るのだよ?」
これは冷水をぶっかけられた気分だろう。顔面ウォーターと名付けよう。
「では、私は王都に戻る。諸君らも励みたまえ。出来る範囲でね」
ギルド長が去った後も気まずい空気が漂っていたが、そこはベテラン。場の治し方というものを心得ている。
――よ、よーし……ブサクロノを胴上げだ!
――そ、そうだな! 腕力に自信があるやつら、みんな集まれ!!
「クロノを胴上げすりゃいいのか? 俺もやっとこ!」
「いや、いいって。恥ずかしいし……わっしょーい!!」
野郎どもの手の上で、ぽんと宙に浮いた俺。この胴上げの決め手は、ライオネルの【ブースト】による身体強化であった。
「称号は、後天的な祝福とも呼ばれ、非常に珍しいものです。称号の肝は、習得条件がほとんど不明な点です」
「赤龍を討伐したら貰えるものじゃないのか。運とか?」
「どうでしょう? もちろん、運もあると思いますが……入手した僕らでも断言は出来ません」
「王都の冒険者には、称号持ち居ないのか? 同じ称号を持ってるやつから、話を聞けば解明できるかもしれないぞ」
「王都でも一握りですよ。本当に所持しているかも定かではない。通り名と勘違いされているケースも多くて、恐らく所持しているであろう人物は、僕でもおいそれと話をできるものじゃないので……」
なるほど。解明は難しそうだ。せめて、同じ状況を知ってるライオネルが居れば――。
「誰か匿ってくれ!!」
ギルドの扉が開き、転がり込むように入ってきた人物は、色んなところに無駄に包帯を巻かれたイケメンマミーこと、ライオネルであった。
それにしても、匿ってくれって。まるで犯罪者だな。つまりイケメン有罪ってことだな。女の醜い争いに巻き込まれるくらいなら、床で寝たほうがましか。
「ライオネルさん、それどころではないですよ! 僕たち称号を得たんです。恐らく、ライオネルさんも!」
「割と一大事なんだけど……あっ、【龍狩り】ってやつか。わぁお!」
俺たち3人とも、【龍狩り】の称号を得た。この事実が、ギルドの歓声をより大きなものにする。ちょっと騒がしすぎるぜ。フハハ。
両手を上げて、周囲の空気をなだめる。気分は凱旋パレードの主賓である。これまで俺が両手を上げるときは、常に命乞いであった。敵意はない。丸腰です。どうか殺さないでください。そのためだけに使うものであったが、きっと今の使い方こそが、正しいものなのだ。話すときは無意識にろくろ回しちゃうね。
活気溢れるギルドに、黒銀の鎧をまとった男が入ってきた。完全武装をしたハゲである。ちなみに、兜を取らなきゃ貫禄が凄いぞ!
まぁ、すぐ取っちゃうんだよなぁ。うん、残念。
「おう、ブサクロノ。生きてたか。そして、よくやった!」
ハゲは赤龍騒動の後始末を終えたらしい。具体的な内容は、討伐の確認。これが最重要。持ち帰るまでが討伐ってやつだ。
赤龍ともなれば、有志の冒険者・門番・市民が一体となって町に運び入れる。地球でも正月マラソンとか交通規制してるし、この手の出来事は全世界共通だ。
ハゲが完全武装していたのは、万が一にも強敵が生きていた場合の保険らしい。強いハゲが討伐認定をすると、お手伝いさんたちも安心して行動できるわけだ。
「お前らが狩った赤龍な、やっとこさ解体屋に運び込んだところだ。欠損は酷いが、それでも龍の素材は貴重だ。解体屋も喜んでたぜ」
「えっ、美少女かな?」
「おっさんだ。かなり年季が入ったおっさんだ」
「あっ、はい。もうどうでもいいや」
討伐報酬や素材など、具体的な数字に関してはまた後日となるそうだが、ひとまず報奨金を貰えることが決まった。諸々の報酬で減給分くらいは回収したいところである。
ぶっちゃけ、5000兆円欲しい。ありえないことを考えていたら、ギルド長も戻ってきた。
「賑やかだね。宴の最中にすまないが、少し話を聞いてくれ」
特別声を張り上げたわけではない。淡々と喋るだけで、バカ騒ぎをしていた冒険者たちは手と口を止め、ギルド長に向き直る。さすがは我らがボス。もはやカリスマだぜ。俺が話そうとしたら、無駄に咳払いしまくらないといけないのに。
「人知れずアルバの町に危機が迫っていた。赤龍だ。アルバの冒険者が、総力を結集して倒すべき強敵を、たった3人で討伐した者たちが居る」
はいはい、ハーイ! 俺ですよ! あとライオネルとファウストね。
「今ここで宣言する。ブサクロノくんを、Cランク冒険者とする!!」
やったぜ。とうとう俺もCランクかぁ。最弱の冒険者が、よくここまで登り詰めたもんだよ。
「アルバ史上初の快挙を、皆で盛大に祝おうじゃないか!」
歓声を上げる冒険者たちをよそに、俺は混乱していた。
「あのー、史上初って何が……?」
「アルバでCランク冒険者になったのは、君が初めてのことなのだよ」
「はい? Cランク冒険者なら、何人か居ませんでしたっけ? いや、確かに俺は記憶喪失ですよ? でも、アルバに来た後のことは覚えてますよ」
「王都ギルドに移籍することを条件に、Cランク認定しているのだよ。君は王都に行かないだろう? それを加味しての昇格となる。だからアルバ史上初のCランク冒険者というわけさ」
アルバは新人冒険者を育成し、王都に送り出す義務がある。だから王都ギルドで最低限なりやっていけそうと判断された奴らはCランクにして出荷よー。きっと年間○人を出荷するといったノルマがあるんだろう。
ちなみに、才能の片鱗が見られれば、Dランクのまま出荷することもあるらしい。もちろん俺はそんなことはない。ほら、俺は闇の魔術師だから……きっと王都ギルドで偏見とかあったりするんだよ。ナチュラルにディスられてるわけではないと信じたい。
「今のところ王都に行くつもりはないです」
「そう言うと思っていたよ。さて、諸君……此度の昇格に伴い、ブサクロノくんを正式にギルド職員として迎え入れる。文句がある者は、本人に直接言ってくれたまえ。私はすぐに王都に戻らなくてはいけないのでね」
名実ともにギルド職員のお知らせ。異論を唱えるものは居ない。めぼしいリアクションもない。強いて言えば、今までギルド職員として活動してきたやつが、正式にギルド職員になっても違和感がない……そんな感じだ。
ギルド長発案の『僕アルバイトォォォ』作戦がやっと効果を発揮したのだ。ルークの一件で苦労したけど、あそこまで露骨に浅ましいやつが現れるとは思わなかったのだろう。
「それにしても情けない話だ。アルバの冒険者が、揃いも揃って仲間を見捨てて町の守護に徹するとはね。君たちは金の卵だからと大切に育ててきたが、少し甘かったのかもしれない。指導方針を改めることも検討せねばなるまい」
お説教キター。美人に長々とお説教されたいタイプの俺としては、お前らチキンどもが羨ましいぜ。
――お、お言葉ですがギルド長。俺たちが赤龍戦に参加しても、無駄に死者が出るだけで……。
「実力がないなら、つけたまえよ」
はい、一蹴。うん、そうなんだけどさ、難しいもんだよ。優秀な人には分からないと思うけど。
「少なくとも、ベテラン勢には責任者不在の状況だろうと、自らが指揮を取って問題解決に取り組んで欲しいものだがね。宴の段取りだけ一人前では、困るのだよ?」
これは冷水をぶっかけられた気分だろう。顔面ウォーターと名付けよう。
「では、私は王都に戻る。諸君らも励みたまえ。出来る範囲でね」
ギルド長が去った後も気まずい空気が漂っていたが、そこはベテラン。場の治し方というものを心得ている。
――よ、よーし……ブサクロノを胴上げだ!
――そ、そうだな! 腕力に自信があるやつら、みんな集まれ!!
「クロノを胴上げすりゃいいのか? 俺もやっとこ!」
「いや、いいって。恥ずかしいし……わっしょーい!!」
野郎どもの手の上で、ぽんと宙に浮いた俺。この胴上げの決め手は、ライオネルの【ブースト】による身体強化であった。
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