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絆編
本気の本気でクロノ死す
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ダークレイ……かつて対悪魔用に習得した、未知のスキル。あまりに強力なスキルのため、反動に体が耐えられず、使うことを諦めていたが、今なら使える。
俺が強くなったわけではない。覚悟を決めた。こだわりを捨てたのだ。対悪魔用のスキルだと固執しなければ、使えるはずだから。
「ぐっ、がっぎっ……っ」
反動はすぐに訪れた。見えない壁に全身を押しつぶされるような圧迫感……森で試したときは生身であり、あまりの苦しさにすぐ止まってしまったが、今だけは気絶するわけにはいかない。
このスキルは、持続型の攻撃スキル。耐えて耐えて耐え続けてこそ、本当のスキルの姿が……見えてくるっ!
俺の手のひらから、太く、長い光線がまっすぐに伸びていく。速度こそダークネスと違いはない。決定的に違うのは、スキルの規模だろう。
バレーボールほどの大きさのダークネスと違い、ダークレイは黒い光線すべてが攻撃範囲。始めの地獄を耐え抜き、伸び切ってしまえば、腕を振るだけでも簡単に当てられる。
球体のダークネスであの威力なのだ。出尽くしたダークレイを受ければ、赤龍だってひとたまりもない! それを、分からないお前ではないはずだ!!
――貴様ッ!? 面白い! そのスキルごとっ、焼き尽くしてくれるわッ!!
赤龍が大きく息を吸う。巨体が倍近くに膨れ上がる。大口を開けて、吐き出されるブレスは、これまでの倍近く……本気のブレスかっ!
俺と赤龍の間で、黒と赤の力がぶつかり合う。黒い稲妻が走り、赤々とした炎を消し去っていく。だが、途切れることのない炎と、嵐のような突風と、自らの反動によって押し返されている……っ。
「ぐぅっ、が……がん……ばれ……っ」
指が逆方向に曲がっていく。拷問のような苦痛も、飛びそうになる意識を覚ますには丁度いいのかもしれない。
纏ったシャドーデーモンたちが歓声を上げる。かつてない声量で、死を喜び待ち焦がれている。こいつらには最高のスキルかもしれない。数秒と持たずに死んでいくんだからな……っ。
望みは叶えてやる。だから、最後の一匹まで、俺に力を貸せっ!!
「ふぐっ、ぐっ……オォォォォッ!!」
――ばっ、かっ、な……っ! 我の業火がっ、押し返されるなど……許されぬゥゥゥッ!!
少しずつ、確実に、伸びたダークレイが炎を押し返す。ムカつく顔にぶち当ててやりたいが、このスキルにはタイムリミットがある。
シャドーデーモンが死に絶えるか、俺を支える周囲の木々たちがへし折れたら終わりだ。当たるとは思っていない。赤龍を釘付けにするのが、俺の役目だ。後は頼むぞ、ファウスト……!
「ライオネルさん、お願いがあります。僕の前に立たないでください。視界に、入らないでください。殺してしまいますから……」
「よく分かんねぇけど……分かった! 任せろ!!」
「それと、僕の姿を見ても、怖がらないで貰えると嬉しいです。では、始めますよ……【オーバーロード:サイクロプス】」
オーバーロード? オブセッションとは違うスキル……!?
小柄なファウストの体が、変化する。細かった腕が、小さな肩が、薄い体が……隆起した筋肉で覆われ、鼓動を始める。
ファウストの体で、最も目を引くのは異常なほど発達した両腕だ。超人と呼ぶにはあまりに禍々しい様子は、化け物と呼ばれても間違いではないだろう。
「行ぎっ、ますよ……っ」
声変わりする前の甲高い声ではない。太く低く、しゃがれている。だが、言葉遣いからファウストだと分かる。
ファウストは、太すぎる両腕で自分の頭を守るように、一歩ずつ進み始める。
その様子を見ているのは赤龍も同じだ。異常な光景に、焦りを覚えていることだろう。歩みは遅いが、一歩ずつ確実に近づいてきている。
太すぎる腕を見れば、何をされるかは明らか。上位種の強靭な肉体を持ってしても、受ければどうなるか……あれは死神だ。死神が迫ってきている。
普段なら大した脅威ではない。距離を取れば済む話だ。けれど、今の赤龍には行動の自由がない。俺と最強を賭けて戦っているのだから。
――グッ、小癪な……ッ。今ッ、すぐにッ、灰と成れッッッ!!
「やなこった……代わりにっ、選ばせて……やる……っ、俺に……殺されるかっ、あれにぶん殴られるか……っ!」
ダークレイは随分と伸びた。ブレスを中断してファウストを狙おうものなら、ダークレイの餌食となるだろう。逆に、このまま拮抗していては、死神がたどり着いてしまう。
――我は……退かぬッ! すべてを焼き尽くす業火がッ、人間如きのスキルに負けることなどないッ!!
それがお前の選択か。生憎と、俺もダークネスを信じているんでね。その上位スキルの【ダークレイ】なら、命を賭ける価値はある。最後まで、付き合うぜ……。
「ウゥッ……ガァァァァッッ!!」
途切れかけた俺の意識を、化け物の咆哮が呼び覚ます。あれは間違いなくファウストのものだ。やつもまた、何かと戦っているのだろう。
――邪魔をッ、するなッ!!
一歩ずつ進むファウストに、赤龍の尾が伸びる。そっちは任せたぞ、ライオネル!
「【アクセル】【シールドバッシュ】」
ファウストは鉄壁だ。ダークネスを纏った剣と盾を持った、最強の暗黒騎士に守られている。驚異的な尾も、本職なら防ぐのは難しくない。
黒い稲妻が鱗を砕き、肉を消し飛ばす。それでも、赤龍は尾による攻撃を止めない。血を撒き散らしながら執拗にファウストを狙い続けた。
ライオネルはガード。タンクのまがい物だ。強敵を相手にするには、酷く危うい職だ。けれど、ファウストを守ることにおいては、機動力で勝るガードはタンクよりも頼もしい!
あと少しでファウストが赤龍の元にたどり着く。そんなとき、赤龍は予想外の動きを見せた。
黒い稲妻に焼かれても、尾を引かない。鉄壁のライオネルをすり抜け、尻尾の先端がファウストに迫る……。
ファウストに当たると思った瞬間……化け物じみた両腕が反射的に動き、尻尾を掴んだ。
「ウゥゥゥッ……ガァァァァァァッッッ!!」
赤龍の尻尾が引きちぎられた。怪力、なんてレベルじゃない。ダークネスでさえ損傷を与えるのが精一杯だと言うのに、それを素手でやるのかよ……。
おかしい。あまりにも強すぎる。豹変したファウストの様子から、【オーバーロード】には確実にデメリットがあるはずだ。
ファウストは言った。『僕の前に立つな。殺してしまう』と。両腕で顔を守るようにしているのは、自分の身を守るためじゃない。自分の視界を隠しているのかもしれない。
ファウストが尻尾を掴んだのは、視界に入ったからだ。目に映るすべてを敵と認識し、攻撃してしまうのではないか? 本当に仲間を殺しかねないデメリットがある。
一歩間違えれば死に繋がる状況で、これだけうまく立ち回るライオネルも大したものだ。お前は確実に、赤龍に死を届けたぜ……。
ファウストが、赤龍の横に立った。重心を落とし、凶悪な右腕を引いた。左腕に隠された向こう側にあるその瞳は、間違いなく赤龍に狙いを定めたことだろう。
「あとは頼むぜ、ファウスト!!」
「ぶちっ、かませ……ファウスト……っ!!」
さぁ、赤龍……俺たちの合わせ技、受けてくれよ!
「死んでください……【マッシブ・ストライク】」
ファウストの右腕が、赤龍に突き刺さる。鱗を砕き、肉をぶち抜き、竜骨を粉砕する。巨大な龍の胴体に大きな風穴が開き、余波に巻き込まれたであろう両腕がちぎれ飛ぶ。
攻撃は実にシンプルだ。右腕によるただのストレート。だが、異常なまでに発達した右腕から繰り出されるそれは、想像をはるかに超えた強さがあった。あの赤龍を、一撃で葬り去るほどの威力……これがBランクの本気か。
「よくやった……っ」
ダークレイの反動の限界を迎えていた俺は、倒れ込みながらその様子を眺めていた。
「賭けには……勝ちましたね……」
ファウストの体が縮んでいく。前のめりに倒れ込む体を、ライオネルが抱えて赤龍から離脱する。それと同時に、君臨していた赤龍の巨体が地に伏した……。
あとがき
作者インフルにつき完治までお休みします
俺が強くなったわけではない。覚悟を決めた。こだわりを捨てたのだ。対悪魔用のスキルだと固執しなければ、使えるはずだから。
「ぐっ、がっぎっ……っ」
反動はすぐに訪れた。見えない壁に全身を押しつぶされるような圧迫感……森で試したときは生身であり、あまりの苦しさにすぐ止まってしまったが、今だけは気絶するわけにはいかない。
このスキルは、持続型の攻撃スキル。耐えて耐えて耐え続けてこそ、本当のスキルの姿が……見えてくるっ!
俺の手のひらから、太く、長い光線がまっすぐに伸びていく。速度こそダークネスと違いはない。決定的に違うのは、スキルの規模だろう。
バレーボールほどの大きさのダークネスと違い、ダークレイは黒い光線すべてが攻撃範囲。始めの地獄を耐え抜き、伸び切ってしまえば、腕を振るだけでも簡単に当てられる。
球体のダークネスであの威力なのだ。出尽くしたダークレイを受ければ、赤龍だってひとたまりもない! それを、分からないお前ではないはずだ!!
――貴様ッ!? 面白い! そのスキルごとっ、焼き尽くしてくれるわッ!!
赤龍が大きく息を吸う。巨体が倍近くに膨れ上がる。大口を開けて、吐き出されるブレスは、これまでの倍近く……本気のブレスかっ!
俺と赤龍の間で、黒と赤の力がぶつかり合う。黒い稲妻が走り、赤々とした炎を消し去っていく。だが、途切れることのない炎と、嵐のような突風と、自らの反動によって押し返されている……っ。
「ぐぅっ、が……がん……ばれ……っ」
指が逆方向に曲がっていく。拷問のような苦痛も、飛びそうになる意識を覚ますには丁度いいのかもしれない。
纏ったシャドーデーモンたちが歓声を上げる。かつてない声量で、死を喜び待ち焦がれている。こいつらには最高のスキルかもしれない。数秒と持たずに死んでいくんだからな……っ。
望みは叶えてやる。だから、最後の一匹まで、俺に力を貸せっ!!
「ふぐっ、ぐっ……オォォォォッ!!」
――ばっ、かっ、な……っ! 我の業火がっ、押し返されるなど……許されぬゥゥゥッ!!
少しずつ、確実に、伸びたダークレイが炎を押し返す。ムカつく顔にぶち当ててやりたいが、このスキルにはタイムリミットがある。
シャドーデーモンが死に絶えるか、俺を支える周囲の木々たちがへし折れたら終わりだ。当たるとは思っていない。赤龍を釘付けにするのが、俺の役目だ。後は頼むぞ、ファウスト……!
「ライオネルさん、お願いがあります。僕の前に立たないでください。視界に、入らないでください。殺してしまいますから……」
「よく分かんねぇけど……分かった! 任せろ!!」
「それと、僕の姿を見ても、怖がらないで貰えると嬉しいです。では、始めますよ……【オーバーロード:サイクロプス】」
オーバーロード? オブセッションとは違うスキル……!?
小柄なファウストの体が、変化する。細かった腕が、小さな肩が、薄い体が……隆起した筋肉で覆われ、鼓動を始める。
ファウストの体で、最も目を引くのは異常なほど発達した両腕だ。超人と呼ぶにはあまりに禍々しい様子は、化け物と呼ばれても間違いではないだろう。
「行ぎっ、ますよ……っ」
声変わりする前の甲高い声ではない。太く低く、しゃがれている。だが、言葉遣いからファウストだと分かる。
ファウストは、太すぎる両腕で自分の頭を守るように、一歩ずつ進み始める。
その様子を見ているのは赤龍も同じだ。異常な光景に、焦りを覚えていることだろう。歩みは遅いが、一歩ずつ確実に近づいてきている。
太すぎる腕を見れば、何をされるかは明らか。上位種の強靭な肉体を持ってしても、受ければどうなるか……あれは死神だ。死神が迫ってきている。
普段なら大した脅威ではない。距離を取れば済む話だ。けれど、今の赤龍には行動の自由がない。俺と最強を賭けて戦っているのだから。
――グッ、小癪な……ッ。今ッ、すぐにッ、灰と成れッッッ!!
「やなこった……代わりにっ、選ばせて……やる……っ、俺に……殺されるかっ、あれにぶん殴られるか……っ!」
ダークレイは随分と伸びた。ブレスを中断してファウストを狙おうものなら、ダークレイの餌食となるだろう。逆に、このまま拮抗していては、死神がたどり着いてしまう。
――我は……退かぬッ! すべてを焼き尽くす業火がッ、人間如きのスキルに負けることなどないッ!!
それがお前の選択か。生憎と、俺もダークネスを信じているんでね。その上位スキルの【ダークレイ】なら、命を賭ける価値はある。最後まで、付き合うぜ……。
「ウゥッ……ガァァァァッッ!!」
途切れかけた俺の意識を、化け物の咆哮が呼び覚ます。あれは間違いなくファウストのものだ。やつもまた、何かと戦っているのだろう。
――邪魔をッ、するなッ!!
一歩ずつ進むファウストに、赤龍の尾が伸びる。そっちは任せたぞ、ライオネル!
「【アクセル】【シールドバッシュ】」
ファウストは鉄壁だ。ダークネスを纏った剣と盾を持った、最強の暗黒騎士に守られている。驚異的な尾も、本職なら防ぐのは難しくない。
黒い稲妻が鱗を砕き、肉を消し飛ばす。それでも、赤龍は尾による攻撃を止めない。血を撒き散らしながら執拗にファウストを狙い続けた。
ライオネルはガード。タンクのまがい物だ。強敵を相手にするには、酷く危うい職だ。けれど、ファウストを守ることにおいては、機動力で勝るガードはタンクよりも頼もしい!
あと少しでファウストが赤龍の元にたどり着く。そんなとき、赤龍は予想外の動きを見せた。
黒い稲妻に焼かれても、尾を引かない。鉄壁のライオネルをすり抜け、尻尾の先端がファウストに迫る……。
ファウストに当たると思った瞬間……化け物じみた両腕が反射的に動き、尻尾を掴んだ。
「ウゥゥゥッ……ガァァァァァァッッッ!!」
赤龍の尻尾が引きちぎられた。怪力、なんてレベルじゃない。ダークネスでさえ損傷を与えるのが精一杯だと言うのに、それを素手でやるのかよ……。
おかしい。あまりにも強すぎる。豹変したファウストの様子から、【オーバーロード】には確実にデメリットがあるはずだ。
ファウストは言った。『僕の前に立つな。殺してしまう』と。両腕で顔を守るようにしているのは、自分の身を守るためじゃない。自分の視界を隠しているのかもしれない。
ファウストが尻尾を掴んだのは、視界に入ったからだ。目に映るすべてを敵と認識し、攻撃してしまうのではないか? 本当に仲間を殺しかねないデメリットがある。
一歩間違えれば死に繋がる状況で、これだけうまく立ち回るライオネルも大したものだ。お前は確実に、赤龍に死を届けたぜ……。
ファウストが、赤龍の横に立った。重心を落とし、凶悪な右腕を引いた。左腕に隠された向こう側にあるその瞳は、間違いなく赤龍に狙いを定めたことだろう。
「あとは頼むぜ、ファウスト!!」
「ぶちっ、かませ……ファウスト……っ!!」
さぁ、赤龍……俺たちの合わせ技、受けてくれよ!
「死んでください……【マッシブ・ストライク】」
ファウストの右腕が、赤龍に突き刺さる。鱗を砕き、肉をぶち抜き、竜骨を粉砕する。巨大な龍の胴体に大きな風穴が開き、余波に巻き込まれたであろう両腕がちぎれ飛ぶ。
攻撃は実にシンプルだ。右腕によるただのストレート。だが、異常なまでに発達した右腕から繰り出されるそれは、想像をはるかに超えた強さがあった。あの赤龍を、一撃で葬り去るほどの威力……これがBランクの本気か。
「よくやった……っ」
ダークレイの反動の限界を迎えていた俺は、倒れ込みながらその様子を眺めていた。
「賭けには……勝ちましたね……」
ファウストの体が縮んでいく。前のめりに倒れ込む体を、ライオネルが抱えて赤龍から離脱する。それと同時に、君臨していた赤龍の巨体が地に伏した……。
あとがき
作者インフルにつき完治までお休みします
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