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絆編
話が通じずクロノ死す
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俺たちが必死に繋いで赤龍を猛毒状態にしたのに、相手が速攻で耐性付けてきた。ファウストくん、話が違うじゃないか。
「気持ちじゃ勝てないんじゃなかったのか……?」
「どうやら、例外もあるようですね。若い龍だからと舐めていた。まさかこんなにも早く毒に打ち勝つなんて、ありえない。まるで悪夢ですよ……」
――すべてを喰らい、糧とし、成龍となりて、真の王と成る。
病に伏していた赤龍の絶対王者宣言いただきました。痩せ我慢だと嬉しいが、見た目通り治っている気がしてならない。これからどうすればいいんだ……?
「おい、少年……クロノを連れて逃げろ。町が心配なら、反対側に逃げればいい。確信は持てなかったけど、どうやら本当にクロノを狙っているらしい。クロノが死ねば、次は町に行く。それだけは、避けないといけないだろ?」
「……ライオネルさん、よろしくお願いします」
「はぁ!? ここまできて、逃げられるか――」
「ブサクロノさんの説得は僕がします。ご武運を……っ」
「おう……【コンバットクライ】」
赤い光が駆け抜ける。俺を睨みつけていた赤龍の目が、ライオネルに釘付けになった。大口を開けて、涎を撒き散らしながら突撃してくる。たったそれだけのことで、俺たちは仲間から引き離された。
3人で受け止めていた赤龍の攻撃を、ライオネルがひとりで受けている。尻尾を躱し、大爪を歪んだ盾でいなし、鱗の生え際に逆らうようにロングソードを突き立てる。
攻撃は隙を生む。機動力のあるライオネルでも、完璧に躱すのは難しい。反撃を受けた鎧の至るところが凹み、へし折れ、裂けていく。あれだけ印象的だった鎧は、もう見る影もない。
「【ブースト】シールドバッ……がっ、あ……っ! 【アクセル】」
尻尾、大爪、ブレス……脅威の連撃を、たったひとりで受けるなど、出来るはずがない。それでも、ライオネルは諦めない。血を吐きながら弾き飛ばされようとも、歯を食いしばって復帰する。
あれだけ強い赤龍なのだ。コンバットクライはとっくに解けている。けれど、ライオネルから目を離さない。敵として認識しているのだ。ライオネルの実力がそうさせたのだ。
土埃とお互いの血が舞う中で、ライオネルは退くことなく戦い続ける。誰かを守るための力を、自分の身を守ることだけに注力する。一秒でも長く戦い、仲間の元に行かせないために、自らの命を燃やして、戦っている……。
これがガード……いや、タンクの戦い。ライオネルの本気の強さだ。
逃げろと言われても、足を止めてライオネルの勇姿を見つめてしまう……。
「何をしているんですか!? 早く逃げないとっ」
「嫌だ」
「ライオネルさんの鎧はボロボロ。僕は満足に走れません。3人でまた戦っても、援軍が来るまでに死にます」
「ライオネルを見ろよ。互角に戦ってる。俺たちが加勢すれば流れが変わるかもしれないだろ」
「そうですね。ライオネルさんは強い人です。けれど、随分とムリをしている。長くは持ちません。それを分かったうえで、飛ばしているんです。仲間を守り、町を守るために……今こうして話している時間さえも、彼への侮辱です! それが分からないほど、あなたもバカではないでしょう!?」
「侮辱? そんなもん、あとで謝ればいいだろ。あいつは許してくれるさ」
「……ブサクロノさん、あなたは何を守りたいんですか? 自分の命ですか? ともに戦った仲間ですか? それとも、町ですか?」
ライオネルが数分の時間を稼ぎ、遠くに逃げた俺たちが時間を稼ぎ、少しでも町に行くまでの時間を作る。それが間違いなく正しい行動なのは分かっている。
だが、受け入れられない。仲間を見捨てて逃げることだけは、絶対にしたくない。だってそうじゃないか。俺たちが逃げれば、ライオネルは死ぬ。
ライオネルは巻き込まれただけなのに、俺たちが巻き込んだのに、見殺しに出来るはずがない。そして何より――。
「どいつもこいつも、諦めが早すぎる。クソガキどもが。知ったようなことを抜かすな!」
「では皆が死にます! それで良いのですかっ!?」
「どうすれば勝てる!?」
「勝てません!!」
「どうすれば勝てる!? 答えるまで、何度でも聞くぞ!!」
「……ブレスさえ、封じることが出来れば、あるいは……」
「それはバリアで何とかなるのか? もっとうまい使い方があるなら教えろ」
「ありません。バリアは本来、攻撃を防ぐためのスキルではありません。毒や酸といった、状態異常を含む攻撃に対して有効なスキルです。重ねがけをしたからといって、防げるものではないんです。あなたは、防ぎましたけど……」
「世辞はいい。封じるとは、どの程度だ?」
「高火力にして広範囲のブレスですから、使わせないのがベストです。それがムリなら、打ち消せれば……でも、そんな方法は――」
ブレスを打ち消す方法か……ひとつだけ、心当たりがある。想像するだけでげんなりするが、ライオネルを見殺しにするくらいならいくらかましか。
「俺がやる。自信がある!」
「それが本当なら……でもっ! 僕の予想は外れてばかりです。上手くいく保証なんて……っ」
「そのときは、また次の手を考えればいい。違うか?」
「……信じて、いいのですか?」
「俺はお前を信じる。お前は俺を信じろ。火の粉ひとつさえお前らに当てないほど、完璧に封じてやる!」
「分かりました。やりましょう!」
お互いに、腹は決まった。ちょうどそのとき、赤龍の攻撃を受けたライオネルが転がってきた。はいキャッチ。これはさっきのお返しさ。
「お前ら……まだ居たのか……早くっ、逃げろよぉっ!!」
「悪いな、足が攣っちまった。お前こそ、ズタボロじゃねーか」
「僕もちょっと体調が……うまく走れないんで」
「歩いてでも逃げろ。這ってでも逃げてくれ。俺はまだ時間を稼げる。アクセル――」
「待て。お前の盾、ダサくねぇ? 鉄の塊じゃん。俺の盾を貸してやるよ。【ウィスパー】【エンチャント・ダークネス】」
本日2回目の黒い盾だ。ライオネルに託すとしよう。ついでに、欠けたロングソードにも使ってやる。これで俺のとっておきは打ち止めだ。
「今日からライオネルも暗黒騎士の仲間入りだ。感謝しろよ」
「助かる。この力があればまだやれる……っ!」
「だから待てって。一身上の都合で3人で戦うことになった。勝算がある戦法だ。俺が赤龍の動きを止めるから、ライオネルはファウストを守れ」
「ほ、本当に勝てるのか……? 嘘だったら怒るぜ……?」
「五分五分です。おふたりの行動にかかっています。僕たちのことを信じているのなら、ともに戦いましょう!」
「分かった。やろうぜ……っ!」
決まりだな。まずは今にも死にそうなライオネルに【ハイヒール】をかける。鎧がダサい飾りと化した今では焼け石に水だろう。ファウストにも、念の為に【ヒール】【メディック】をかける。
俺は中級マナポーションを飲み干し、口の中に丸薬を詰め込みまくって、準備は完了だ。
「おい! そふぉのふぇきりゅう!!」
――何だと? オーク語か?
さすがに詰め込みすぎた。ちょっと食べました。仕切り直して――。
「おい、そこの赤龍! 俺は今から、最強の必殺技を使う。お前なんざワンパンだ。だが、これだけ戦った相手に不意打ちは卑怯だと思う! だから、お前も最強の攻撃をしてこい!!」
――くだらぬ。ハッタリはもう飽きた。
「本当にいいのか? 敗けてからママに泣きついても遅いぞ?」
――母はおらぬ。既に喰らった。
「……どういう意味だ? マザーファッカー?」
「やっと分かりました。若い龍がこれほどまでに強い理由……龍の隠された特性【同族喰い】です」
えっ? まさか物理的に、食べたのか……? 性的な意味ではなく? 近親相姦の暗喩じゃなくて……?
「【同族喰い】は、赤龍の特性を飛躍的に向上させます。疫病蝙蝠の猛毒をこの短時間で克服できたのも、強化された【自己再生】の恩恵でしょう。もっと早く気づくべきでした。この赤龍は既に成龍の強さを優に超えています!」
「いや、強いのは分かってるんだよ……あぁ? まじかよ」
こいつ、母親を食ったのか。この外道め。いや、文化の違いは尊重するべきだが……限度があるな。龍の常識なんぞ知らん。話せるのなら分かり合えると心の中で思っていたが……もう知らん。遠慮もしない。
「おい赤龍……あの世で両親に懺悔しな」
展開していたシャドーデーモンのほとんどを呼び戻す。MPも全回復している。俺も吹っ切れたよ。
「……弱音はナシだ!!」
右腕を突き出し、左腕で支える。大木に背中を預け、サモンしまくったシャドーデーモンの力を借りて、この赤龍にぶちかましてやる! やるぞ、必殺――。
「【ダークレイ】」
「気持ちじゃ勝てないんじゃなかったのか……?」
「どうやら、例外もあるようですね。若い龍だからと舐めていた。まさかこんなにも早く毒に打ち勝つなんて、ありえない。まるで悪夢ですよ……」
――すべてを喰らい、糧とし、成龍となりて、真の王と成る。
病に伏していた赤龍の絶対王者宣言いただきました。痩せ我慢だと嬉しいが、見た目通り治っている気がしてならない。これからどうすればいいんだ……?
「おい、少年……クロノを連れて逃げろ。町が心配なら、反対側に逃げればいい。確信は持てなかったけど、どうやら本当にクロノを狙っているらしい。クロノが死ねば、次は町に行く。それだけは、避けないといけないだろ?」
「……ライオネルさん、よろしくお願いします」
「はぁ!? ここまできて、逃げられるか――」
「ブサクロノさんの説得は僕がします。ご武運を……っ」
「おう……【コンバットクライ】」
赤い光が駆け抜ける。俺を睨みつけていた赤龍の目が、ライオネルに釘付けになった。大口を開けて、涎を撒き散らしながら突撃してくる。たったそれだけのことで、俺たちは仲間から引き離された。
3人で受け止めていた赤龍の攻撃を、ライオネルがひとりで受けている。尻尾を躱し、大爪を歪んだ盾でいなし、鱗の生え際に逆らうようにロングソードを突き立てる。
攻撃は隙を生む。機動力のあるライオネルでも、完璧に躱すのは難しい。反撃を受けた鎧の至るところが凹み、へし折れ、裂けていく。あれだけ印象的だった鎧は、もう見る影もない。
「【ブースト】シールドバッ……がっ、あ……っ! 【アクセル】」
尻尾、大爪、ブレス……脅威の連撃を、たったひとりで受けるなど、出来るはずがない。それでも、ライオネルは諦めない。血を吐きながら弾き飛ばされようとも、歯を食いしばって復帰する。
あれだけ強い赤龍なのだ。コンバットクライはとっくに解けている。けれど、ライオネルから目を離さない。敵として認識しているのだ。ライオネルの実力がそうさせたのだ。
土埃とお互いの血が舞う中で、ライオネルは退くことなく戦い続ける。誰かを守るための力を、自分の身を守ることだけに注力する。一秒でも長く戦い、仲間の元に行かせないために、自らの命を燃やして、戦っている……。
これがガード……いや、タンクの戦い。ライオネルの本気の強さだ。
逃げろと言われても、足を止めてライオネルの勇姿を見つめてしまう……。
「何をしているんですか!? 早く逃げないとっ」
「嫌だ」
「ライオネルさんの鎧はボロボロ。僕は満足に走れません。3人でまた戦っても、援軍が来るまでに死にます」
「ライオネルを見ろよ。互角に戦ってる。俺たちが加勢すれば流れが変わるかもしれないだろ」
「そうですね。ライオネルさんは強い人です。けれど、随分とムリをしている。長くは持ちません。それを分かったうえで、飛ばしているんです。仲間を守り、町を守るために……今こうして話している時間さえも、彼への侮辱です! それが分からないほど、あなたもバカではないでしょう!?」
「侮辱? そんなもん、あとで謝ればいいだろ。あいつは許してくれるさ」
「……ブサクロノさん、あなたは何を守りたいんですか? 自分の命ですか? ともに戦った仲間ですか? それとも、町ですか?」
ライオネルが数分の時間を稼ぎ、遠くに逃げた俺たちが時間を稼ぎ、少しでも町に行くまでの時間を作る。それが間違いなく正しい行動なのは分かっている。
だが、受け入れられない。仲間を見捨てて逃げることだけは、絶対にしたくない。だってそうじゃないか。俺たちが逃げれば、ライオネルは死ぬ。
ライオネルは巻き込まれただけなのに、俺たちが巻き込んだのに、見殺しに出来るはずがない。そして何より――。
「どいつもこいつも、諦めが早すぎる。クソガキどもが。知ったようなことを抜かすな!」
「では皆が死にます! それで良いのですかっ!?」
「どうすれば勝てる!?」
「勝てません!!」
「どうすれば勝てる!? 答えるまで、何度でも聞くぞ!!」
「……ブレスさえ、封じることが出来れば、あるいは……」
「それはバリアで何とかなるのか? もっとうまい使い方があるなら教えろ」
「ありません。バリアは本来、攻撃を防ぐためのスキルではありません。毒や酸といった、状態異常を含む攻撃に対して有効なスキルです。重ねがけをしたからといって、防げるものではないんです。あなたは、防ぎましたけど……」
「世辞はいい。封じるとは、どの程度だ?」
「高火力にして広範囲のブレスですから、使わせないのがベストです。それがムリなら、打ち消せれば……でも、そんな方法は――」
ブレスを打ち消す方法か……ひとつだけ、心当たりがある。想像するだけでげんなりするが、ライオネルを見殺しにするくらいならいくらかましか。
「俺がやる。自信がある!」
「それが本当なら……でもっ! 僕の予想は外れてばかりです。上手くいく保証なんて……っ」
「そのときは、また次の手を考えればいい。違うか?」
「……信じて、いいのですか?」
「俺はお前を信じる。お前は俺を信じろ。火の粉ひとつさえお前らに当てないほど、完璧に封じてやる!」
「分かりました。やりましょう!」
お互いに、腹は決まった。ちょうどそのとき、赤龍の攻撃を受けたライオネルが転がってきた。はいキャッチ。これはさっきのお返しさ。
「お前ら……まだ居たのか……早くっ、逃げろよぉっ!!」
「悪いな、足が攣っちまった。お前こそ、ズタボロじゃねーか」
「僕もちょっと体調が……うまく走れないんで」
「歩いてでも逃げろ。這ってでも逃げてくれ。俺はまだ時間を稼げる。アクセル――」
「待て。お前の盾、ダサくねぇ? 鉄の塊じゃん。俺の盾を貸してやるよ。【ウィスパー】【エンチャント・ダークネス】」
本日2回目の黒い盾だ。ライオネルに託すとしよう。ついでに、欠けたロングソードにも使ってやる。これで俺のとっておきは打ち止めだ。
「今日からライオネルも暗黒騎士の仲間入りだ。感謝しろよ」
「助かる。この力があればまだやれる……っ!」
「だから待てって。一身上の都合で3人で戦うことになった。勝算がある戦法だ。俺が赤龍の動きを止めるから、ライオネルはファウストを守れ」
「ほ、本当に勝てるのか……? 嘘だったら怒るぜ……?」
「五分五分です。おふたりの行動にかかっています。僕たちのことを信じているのなら、ともに戦いましょう!」
「分かった。やろうぜ……っ!」
決まりだな。まずは今にも死にそうなライオネルに【ハイヒール】をかける。鎧がダサい飾りと化した今では焼け石に水だろう。ファウストにも、念の為に【ヒール】【メディック】をかける。
俺は中級マナポーションを飲み干し、口の中に丸薬を詰め込みまくって、準備は完了だ。
「おい! そふぉのふぇきりゅう!!」
――何だと? オーク語か?
さすがに詰め込みすぎた。ちょっと食べました。仕切り直して――。
「おい、そこの赤龍! 俺は今から、最強の必殺技を使う。お前なんざワンパンだ。だが、これだけ戦った相手に不意打ちは卑怯だと思う! だから、お前も最強の攻撃をしてこい!!」
――くだらぬ。ハッタリはもう飽きた。
「本当にいいのか? 敗けてからママに泣きついても遅いぞ?」
――母はおらぬ。既に喰らった。
「……どういう意味だ? マザーファッカー?」
「やっと分かりました。若い龍がこれほどまでに強い理由……龍の隠された特性【同族喰い】です」
えっ? まさか物理的に、食べたのか……? 性的な意味ではなく? 近親相姦の暗喩じゃなくて……?
「【同族喰い】は、赤龍の特性を飛躍的に向上させます。疫病蝙蝠の猛毒をこの短時間で克服できたのも、強化された【自己再生】の恩恵でしょう。もっと早く気づくべきでした。この赤龍は既に成龍の強さを優に超えています!」
「いや、強いのは分かってるんだよ……あぁ? まじかよ」
こいつ、母親を食ったのか。この外道め。いや、文化の違いは尊重するべきだが……限度があるな。龍の常識なんぞ知らん。話せるのなら分かり合えると心の中で思っていたが……もう知らん。遠慮もしない。
「おい赤龍……あの世で両親に懺悔しな」
展開していたシャドーデーモンのほとんどを呼び戻す。MPも全回復している。俺も吹っ切れたよ。
「……弱音はナシだ!!」
右腕を突き出し、左腕で支える。大木に背中を預け、サモンしまくったシャドーデーモンの力を借りて、この赤龍にぶちかましてやる! やるぞ、必殺――。
「【ダークレイ】」
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