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夜鷹編
アイン調教日記その5
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風呂に入って体をきれいにしたら、次は伸び放題になっている爪を切ってやろう。雑貨屋で買った爪切りを取り出す。
「はい、手を出してー」
「ひぃっ!? や、やめ……っ」
素っ裸で後ずさるアイン。爪切りが嫌いって……お前は猫かぶりであって、猫じゃねーんだから。
「すぐ終わるから、こっちにおいで」
「やだっ、やだぁぁぁっ!」
「そんだけ爪が伸びてたら、自分の肌を引っ掻いて傷付けたり、そのうち割れて怪我するぞ」
「え……っ? 爪を剥がすんじゃ……?」
まーた拷問か。予想外のところで怯えるのは何もかも拷問のせいか? 震えるアインの手を取って、優しく語りかける。
「女の子たるもの、爪は短く清潔にしなさい。膣内を傷つけるから、クリオナしかできなくなるぞ。ほら、おじさんの爪を見ろ。短いだろ。こんな風にするだけだから、暴れるな」
「クリオナ……?」
オナニーはいつか教える。今は爪切りの時間だ。パチンと爪を切るたびに、アインはぎゅっと目を閉じる。怯えはあるが暴れなかったので、すんなり爪切りができた。
「次は、ヤスリを――」
「ひぃっ! け、削らな――」
「削らねーから。ただの仕上げだよ」
爪切りを使うと、短くするのは簡単だが、爪に角が残る。だからヤスリで角を削り取り、丸くすることで肌を掻いても怪我しない爪が完成するのだ……。
「……自分の肌を軽く掻いてみろ。違いが分かる」
「あっ……本当だ……あんまり痛くない……」
お客様満足度NO.1の爪切りクロノにかかればこんなものだ。アインちゃんは栄えあるお客様第一号である。
「はぁ、風呂入ったり爪を切るだけでこんなに苦労するとは思わなかった」
「ご、ごめんなさい。拷問されると思ったから……」
「拷問はしない。セックスはする。以上だ!」
まぁ、散々アインを犯したおじさんが言ったところで説得力はないかもしれないが、人の体を破壊して楽しむ趣味は持ち合わせていない。
「そんじゃ、食事の時間だ」
「しょ、食事! ありがとうございます!」
いつものメニューに、これからは一品ほど追加する。皿に粉末を出して、ポットで温めたお湯を注ぎ、軽くかき混ぜる。白い湯気とともに、香ばしい匂いが部屋に広がる……。
これはジャガイモのポタージュ。冒険者や衛兵が好んで飲む、携帯食に分類される。ちなみに、これもケバブマン製である。
「熱いぞー。おじさんが飲ませてやろうか?」
「ひぃっ! か、かけないでくださいっ!」
「またこの流れか! かけないっつーの!」
激アツのスープをぶっかける趣味なんざ持ってない。話は逸れるが、熱くないものを熱がってこそのプロだぞ。まぁ、これが分かるのはナイトメアだけだが。
おちょくって遊んでやろうとも考えたが、いささか不謹慎だと思って止めた。スプーンですくい取ったスープを、アインの口に運ぶ。
「飲まないなら口移しであげちゃうぞぉ」
露骨に嫌そうな顔をした。うむ、そそる。覚悟を決めたのか、スプーンを咥えた。その後は美味しさを理解したようで、求められるがままにスープを与えると、見事に完食した……。
「そんじゃ、少し自由時間をあげよう。といっても、この部屋には風呂と鏡くらいしかないな。俺を殺したいなら、何もないあの部屋で相手をしてやるぞ?」
「少し眠らせてください……」
格好をつけて手招きしたが、アインは首を振った。殺意はどこへ行った? さては油断させるつもりか!?
わざとらしく身構えていたら、アインは部屋の隅で横になった。あれ? まじで寝ちゃうの? 信じられなァい!
「待て待て、本気で寝るつもりか!? 歯磨きはどうした!」
「えっ……歯磨き、ですか……?」
「食後は30分ほど時間を置いて、歯磨きをするのは人類の義務だぞ。何もかもメディックに頼る生活はよくない!」
幸いにも歯ブラシは用意してある。せっかくなので、ここはおじさんがアインちゃんの歯磨きをしてあげよう。ぐふふ……。
「はい、口を開けてー」
戸惑いながらも口が開く。歯磨き粉を付けたブラシを突っ込み、優しく奥歯から磨く。丁寧に磨いたら、次は反対側も磨く。
生々しい口内の肉や、白濁に染まる様子を見ていると、新しい扉が開きそうになるな。
「次は、口を閉じて唇を開けてー。イーってするんだぞ。ショ○カーだぞ」
前歯も優しくブラッシング。手の動きだけでは限界があるので、アインの横に移動してブラシを滑り込ませ、全体を磨いていく。仕上げに、横の動きから縦の動きに変更……完璧な歯磨きだった。
しかし、少し歯が黄ばんでいる。これはいけない。スーパー歯科衛生士クロノの治療が必要だ。
「ちょっと指突っ込むけど、噛むなよ。絶対だぞ? 絶対だからな?」
人差し指にメディックをまとわせる。最強の治療スキルは、歯石除去すら可能なのだ。
指の腹で歯の表面を擦ると、あっという間に白い歯になる。ついでに、ぷりぷりの歯茎も撫でてマッサージを兼ねたセクハラをしたが、噛まれるどころか文句も言わないおとなしいものだった……。
はて、どうすれば嫌がってくれるのか? 悩んだ末に出した答えは、磨いた指をしゃぶることだった。
「美少女の歯石れろれろれろっ」
ちょっと嫌そうな顔が見れたので満足である。お代はしっかりいただいたぜ。
アインは少し切れ目なので、しっかりと栄養を与えて規則正しい生活をさせて、肉付きが良くなれば、きっといい女になる。
おじさん好みの、クールビューティーというか、どこかトゲを感じさせつつ、大人の色気が溢れる女性になるに違いない。そのための努力は惜しまないし、美女の嫌がる顔が早く見たいものである。
「……あの、ご主人様。眠ってもよろしいですか?」
「ご、ご主人様だと!? 止めろ! 反吐が出るわっ!!」
突然の激おこおじさんに困惑するアイン。俺の性癖は歪んでいる。従順な女はノーサンキュー。ティミちゃんは恋に恋する姿が愛らしいからセーフだが、こういう従順なだけで自分を持たない女が心底、嫌いなのだ。
いい機会だ。まだ早いと思っていたが、こいつの本性を晒しだしてやる!
「アイン! お前は、悔しくないのか!? 知らない男に体も心も弄ばれているんだぞ? それをよくもまぁ、ご主人様などと呼べるな!?」
「うっ……くっ……」
「どうした? 黙ってないで、何か言ってみろ。心を押し殺すな。自分の気持ちに素直になれ。俺のことが、嫌いだろ!?」
歯を食いしばってうつむくアイン。もうひと押しだろう。
「お前は媚びへつらうことで、環境に縛られながらも必死に生きてきた。そのことを否定するつもりはない。だがな、今は違う。環境は変わった。俺はお前の、ありのままの気持ちを、言葉を求めている」
「どうすれば……っ、許してくれるの……っ」
「お前の本性を晒しだせ。俺のことが嫌いなら、言葉にしろ。態度に出してもいい。媚びようが罵倒しようが、俺はお前の待遇を変えるつもりはない!」
何を言っても対応が変わらないなら、媚びるより悪態をついたほうが気持ちは楽になるだろう。少なくとも、こいつは俺のことを嫌っているのだから。
うつむき、拳を握りしめ、小刻みに震えるアイン。さぁ、お前という人間性を見せてみろ。俺を失望させないでくれ。
「お前なんか……大嫌いだ! 人の体をおもちゃのように扱って、止めてって言ってるのに、ちっとも止めてくれない。人が抵抗できないからって、気持ち悪いことばかりいいやがって! 死ね! 死んでしまえ!」
叫び終えたアインから怒りの表情が消える。恐怖と後悔に染まっているようだが、おじさんはとても嬉しかった。
「アイン、それでいいんだ。俺の前で我慢する必要はない。嫌なら嫌と言え。まぁ、止めるつもりは全くないけどな!」
「そうやってあたしの心をまだ弄ぼうって言うの!?」
「いやいや、俺はちょっと変態でね。強気な女を屈服させようなんて考えてないのさ。ただ、お前に素直になって欲しかっただけだよ」
「ふんっ……どうだか……どうせ仕返しするんでしょ」
アインは俺を睨みつけてくる。きっと俺と戦ったときも、仮面の下ではこんな表情をしていたのだろう……。
「仕返しなど必要ない。俺の敵は、別に居るんでね。だからアインにこれだけは言っておく。もうお前は暗殺者に戻れない」
「はっ、飼い殺しってわけ? この変態! 悪趣味でブサイクなクズ野郎!」
強い言葉をぽんぽん投げつけてくるじゃないか。興奮しちゃうなぁ……。
「まぁ、お前の言う通りだよ。とにかく、環境は変わった。媚びへつらう生き方は俺の前でするな。思ったことを、そのまま口にすればいい」
「お断りよ。誰があんたの思い通りになるもんかっ」
「その意気だ。従順なだけなら殺すつもりだったが、見込みがある。アイン……お前は、自由になりたくないか?」
「……自由に? 開放してくれるの?」
「あぁ、お前が素直になったと俺が判断したとき、お前を開放する。ここから出してやるって言ってるんだ。どうする?」
「……素直の基準は?」
「それは自分で考えろ。ヒントも答えも話したはずだ」
アインが黙って頷く。とはいえ、今のままでは気付くまで時間がかかるだろう。もっと分かりやすいヒントを与えてやろう。
「とりあえず、素直になる兆しを見せたアインにご褒美だ。こいつをやろう」
「……何これ? 下着なの? きれい……」
俺が渡したのは黒いレースのパンティ。少しだけシースルー素材が使われていて、ほんのりと透けているが、すけべ下着ではない。言うならば、大人の女の黒い下着だ。
「いつまでも全裸のままじゃ寒いだろ? 今後もお前の態度によっては、ご褒美をくれてやる。とりあえず、穿いて見せて!?」
「うわっ、近いっ! ちょっと離れなさい」
顔を歪めつつ、半歩下がって手で祓う動作をしてきた。Gooooooooooooood!
「はぁはぁ、早く穿いて。ゆっくり穿いて。後ろを向かないでね」
「言ってることがめちゃくちゃじゃない……はぁ」
諦めたアインは、パンティを広げて足を通す。スルっと上に上げていき、股とお尻を、おじさんがあげた黒のおパンティで包み込んだ……。
Gooooooooooooooooooooooood!!
「イイ! 凄く似合ってる。凄く可愛くなったよ。やっぱり女の子は、服を着ていたほうがセクシーで魅力が上がるよね!」
「か、可愛い? そうなの……?」
「そうなんだよ! 素っ裸は、普段隠れているからこそ、映えるもんなの! 着エロって言うと思う。覚えておいて!?」
「分かったわ。鼻息が当たって気持ち悪いから、あんまり顔を近づけて来ないでよ……」
なんて素直で良い子なんだ。これなら開放される日は遠くない。それまで監視しつつ、おじさんも楽しませて貰おう……。
あとがき
毎日ブクマ減ってるぅぅぅ。ブクマ増えないとガッツリポイント下がるんだね……
「はい、手を出してー」
「ひぃっ!? や、やめ……っ」
素っ裸で後ずさるアイン。爪切りが嫌いって……お前は猫かぶりであって、猫じゃねーんだから。
「すぐ終わるから、こっちにおいで」
「やだっ、やだぁぁぁっ!」
「そんだけ爪が伸びてたら、自分の肌を引っ掻いて傷付けたり、そのうち割れて怪我するぞ」
「え……っ? 爪を剥がすんじゃ……?」
まーた拷問か。予想外のところで怯えるのは何もかも拷問のせいか? 震えるアインの手を取って、優しく語りかける。
「女の子たるもの、爪は短く清潔にしなさい。膣内を傷つけるから、クリオナしかできなくなるぞ。ほら、おじさんの爪を見ろ。短いだろ。こんな風にするだけだから、暴れるな」
「クリオナ……?」
オナニーはいつか教える。今は爪切りの時間だ。パチンと爪を切るたびに、アインはぎゅっと目を閉じる。怯えはあるが暴れなかったので、すんなり爪切りができた。
「次は、ヤスリを――」
「ひぃっ! け、削らな――」
「削らねーから。ただの仕上げだよ」
爪切りを使うと、短くするのは簡単だが、爪に角が残る。だからヤスリで角を削り取り、丸くすることで肌を掻いても怪我しない爪が完成するのだ……。
「……自分の肌を軽く掻いてみろ。違いが分かる」
「あっ……本当だ……あんまり痛くない……」
お客様満足度NO.1の爪切りクロノにかかればこんなものだ。アインちゃんは栄えあるお客様第一号である。
「はぁ、風呂入ったり爪を切るだけでこんなに苦労するとは思わなかった」
「ご、ごめんなさい。拷問されると思ったから……」
「拷問はしない。セックスはする。以上だ!」
まぁ、散々アインを犯したおじさんが言ったところで説得力はないかもしれないが、人の体を破壊して楽しむ趣味は持ち合わせていない。
「そんじゃ、食事の時間だ」
「しょ、食事! ありがとうございます!」
いつものメニューに、これからは一品ほど追加する。皿に粉末を出して、ポットで温めたお湯を注ぎ、軽くかき混ぜる。白い湯気とともに、香ばしい匂いが部屋に広がる……。
これはジャガイモのポタージュ。冒険者や衛兵が好んで飲む、携帯食に分類される。ちなみに、これもケバブマン製である。
「熱いぞー。おじさんが飲ませてやろうか?」
「ひぃっ! か、かけないでくださいっ!」
「またこの流れか! かけないっつーの!」
激アツのスープをぶっかける趣味なんざ持ってない。話は逸れるが、熱くないものを熱がってこそのプロだぞ。まぁ、これが分かるのはナイトメアだけだが。
おちょくって遊んでやろうとも考えたが、いささか不謹慎だと思って止めた。スプーンですくい取ったスープを、アインの口に運ぶ。
「飲まないなら口移しであげちゃうぞぉ」
露骨に嫌そうな顔をした。うむ、そそる。覚悟を決めたのか、スプーンを咥えた。その後は美味しさを理解したようで、求められるがままにスープを与えると、見事に完食した……。
「そんじゃ、少し自由時間をあげよう。といっても、この部屋には風呂と鏡くらいしかないな。俺を殺したいなら、何もないあの部屋で相手をしてやるぞ?」
「少し眠らせてください……」
格好をつけて手招きしたが、アインは首を振った。殺意はどこへ行った? さては油断させるつもりか!?
わざとらしく身構えていたら、アインは部屋の隅で横になった。あれ? まじで寝ちゃうの? 信じられなァい!
「待て待て、本気で寝るつもりか!? 歯磨きはどうした!」
「えっ……歯磨き、ですか……?」
「食後は30分ほど時間を置いて、歯磨きをするのは人類の義務だぞ。何もかもメディックに頼る生活はよくない!」
幸いにも歯ブラシは用意してある。せっかくなので、ここはおじさんがアインちゃんの歯磨きをしてあげよう。ぐふふ……。
「はい、口を開けてー」
戸惑いながらも口が開く。歯磨き粉を付けたブラシを突っ込み、優しく奥歯から磨く。丁寧に磨いたら、次は反対側も磨く。
生々しい口内の肉や、白濁に染まる様子を見ていると、新しい扉が開きそうになるな。
「次は、口を閉じて唇を開けてー。イーってするんだぞ。ショ○カーだぞ」
前歯も優しくブラッシング。手の動きだけでは限界があるので、アインの横に移動してブラシを滑り込ませ、全体を磨いていく。仕上げに、横の動きから縦の動きに変更……完璧な歯磨きだった。
しかし、少し歯が黄ばんでいる。これはいけない。スーパー歯科衛生士クロノの治療が必要だ。
「ちょっと指突っ込むけど、噛むなよ。絶対だぞ? 絶対だからな?」
人差し指にメディックをまとわせる。最強の治療スキルは、歯石除去すら可能なのだ。
指の腹で歯の表面を擦ると、あっという間に白い歯になる。ついでに、ぷりぷりの歯茎も撫でてマッサージを兼ねたセクハラをしたが、噛まれるどころか文句も言わないおとなしいものだった……。
はて、どうすれば嫌がってくれるのか? 悩んだ末に出した答えは、磨いた指をしゃぶることだった。
「美少女の歯石れろれろれろっ」
ちょっと嫌そうな顔が見れたので満足である。お代はしっかりいただいたぜ。
アインは少し切れ目なので、しっかりと栄養を与えて規則正しい生活をさせて、肉付きが良くなれば、きっといい女になる。
おじさん好みの、クールビューティーというか、どこかトゲを感じさせつつ、大人の色気が溢れる女性になるに違いない。そのための努力は惜しまないし、美女の嫌がる顔が早く見たいものである。
「……あの、ご主人様。眠ってもよろしいですか?」
「ご、ご主人様だと!? 止めろ! 反吐が出るわっ!!」
突然の激おこおじさんに困惑するアイン。俺の性癖は歪んでいる。従順な女はノーサンキュー。ティミちゃんは恋に恋する姿が愛らしいからセーフだが、こういう従順なだけで自分を持たない女が心底、嫌いなのだ。
いい機会だ。まだ早いと思っていたが、こいつの本性を晒しだしてやる!
「アイン! お前は、悔しくないのか!? 知らない男に体も心も弄ばれているんだぞ? それをよくもまぁ、ご主人様などと呼べるな!?」
「うっ……くっ……」
「どうした? 黙ってないで、何か言ってみろ。心を押し殺すな。自分の気持ちに素直になれ。俺のことが、嫌いだろ!?」
歯を食いしばってうつむくアイン。もうひと押しだろう。
「お前は媚びへつらうことで、環境に縛られながらも必死に生きてきた。そのことを否定するつもりはない。だがな、今は違う。環境は変わった。俺はお前の、ありのままの気持ちを、言葉を求めている」
「どうすれば……っ、許してくれるの……っ」
「お前の本性を晒しだせ。俺のことが嫌いなら、言葉にしろ。態度に出してもいい。媚びようが罵倒しようが、俺はお前の待遇を変えるつもりはない!」
何を言っても対応が変わらないなら、媚びるより悪態をついたほうが気持ちは楽になるだろう。少なくとも、こいつは俺のことを嫌っているのだから。
うつむき、拳を握りしめ、小刻みに震えるアイン。さぁ、お前という人間性を見せてみろ。俺を失望させないでくれ。
「お前なんか……大嫌いだ! 人の体をおもちゃのように扱って、止めてって言ってるのに、ちっとも止めてくれない。人が抵抗できないからって、気持ち悪いことばかりいいやがって! 死ね! 死んでしまえ!」
叫び終えたアインから怒りの表情が消える。恐怖と後悔に染まっているようだが、おじさんはとても嬉しかった。
「アイン、それでいいんだ。俺の前で我慢する必要はない。嫌なら嫌と言え。まぁ、止めるつもりは全くないけどな!」
「そうやってあたしの心をまだ弄ぼうって言うの!?」
「いやいや、俺はちょっと変態でね。強気な女を屈服させようなんて考えてないのさ。ただ、お前に素直になって欲しかっただけだよ」
「ふんっ……どうだか……どうせ仕返しするんでしょ」
アインは俺を睨みつけてくる。きっと俺と戦ったときも、仮面の下ではこんな表情をしていたのだろう……。
「仕返しなど必要ない。俺の敵は、別に居るんでね。だからアインにこれだけは言っておく。もうお前は暗殺者に戻れない」
「はっ、飼い殺しってわけ? この変態! 悪趣味でブサイクなクズ野郎!」
強い言葉をぽんぽん投げつけてくるじゃないか。興奮しちゃうなぁ……。
「まぁ、お前の言う通りだよ。とにかく、環境は変わった。媚びへつらう生き方は俺の前でするな。思ったことを、そのまま口にすればいい」
「お断りよ。誰があんたの思い通りになるもんかっ」
「その意気だ。従順なだけなら殺すつもりだったが、見込みがある。アイン……お前は、自由になりたくないか?」
「……自由に? 開放してくれるの?」
「あぁ、お前が素直になったと俺が判断したとき、お前を開放する。ここから出してやるって言ってるんだ。どうする?」
「……素直の基準は?」
「それは自分で考えろ。ヒントも答えも話したはずだ」
アインが黙って頷く。とはいえ、今のままでは気付くまで時間がかかるだろう。もっと分かりやすいヒントを与えてやろう。
「とりあえず、素直になる兆しを見せたアインにご褒美だ。こいつをやろう」
「……何これ? 下着なの? きれい……」
俺が渡したのは黒いレースのパンティ。少しだけシースルー素材が使われていて、ほんのりと透けているが、すけべ下着ではない。言うならば、大人の女の黒い下着だ。
「いつまでも全裸のままじゃ寒いだろ? 今後もお前の態度によっては、ご褒美をくれてやる。とりあえず、穿いて見せて!?」
「うわっ、近いっ! ちょっと離れなさい」
顔を歪めつつ、半歩下がって手で祓う動作をしてきた。Gooooooooooooood!
「はぁはぁ、早く穿いて。ゆっくり穿いて。後ろを向かないでね」
「言ってることがめちゃくちゃじゃない……はぁ」
諦めたアインは、パンティを広げて足を通す。スルっと上に上げていき、股とお尻を、おじさんがあげた黒のおパンティで包み込んだ……。
Gooooooooooooooooooooooood!!
「イイ! 凄く似合ってる。凄く可愛くなったよ。やっぱり女の子は、服を着ていたほうがセクシーで魅力が上がるよね!」
「か、可愛い? そうなの……?」
「そうなんだよ! 素っ裸は、普段隠れているからこそ、映えるもんなの! 着エロって言うと思う。覚えておいて!?」
「分かったわ。鼻息が当たって気持ち悪いから、あんまり顔を近づけて来ないでよ……」
なんて素直で良い子なんだ。これなら開放される日は遠くない。それまで監視しつつ、おじさんも楽しませて貰おう……。
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毎日ブクマ減ってるぅぅぅ。ブクマ増えないとガッツリポイント下がるんだね……
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