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歴史・時代小説を書こうと思ってたときのメモ的なやつ
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あくまでメモです。
いつか書きたい気がしなくもない。
●プロット的なもの
・流れ
ヒロイン(恋愛脳)が死ぬ方法を聞いたことあると言う。
主人公が食いついてくる。
一緒に行動。
ヒロイン攫われる。
主人公が助けに行く。
ヒロインが嘘ついたことを白状する。
それでも主人公はヒロインを助ける。
無事に解決。別れ。
ともに行くことに。
・主人公:ナナシ
20歳くらい。男。
村が鬼に襲われ、不死身の鬼と戦って、その肉を噛み千切り、食ったら自分も不死身の体になった。サムライはかっこよく死ぬものだという考えがあり、死ねないのはかっこ悪いから、普通の体に戻りたい。
超常的な存在である「鬼」なら死ぬ方法を知っているのではないかと思い、鬼を探している。
●本文のイメージ的なもの
スマホも車もまだない、昔のこと。
日本のどこかの話。
たんぽぽの咲き乱れる丘の道を、一人の男が歩いていた。
まず目を引くのが、パイナップルのような奇抜な髪型。
頭のてっぺんで、乱暴に髪を縛っただけ。
そして、だらしなく伸びた無精ひげ。
服装は、質の悪いボロの着物。草履も、今にも鼻緒が切れそう。
パッと見、ホームレスというか、流浪の民というか、そんな感じである。
猫背だし、ポケットに手を突っ込んでいるし、陰気な印象。
しかし、よく見ると、意外と顔はいい。イケメン。
精悍な面構え。
体は細いが、よく引き締まっている。
実は、男はまだ十八歳の青年。
妙におっさん臭く見えるが、立派な若者である。
腰には刀もさげている。
そんな青年が、のどかな風景の中を、のんびりと気持ち良く歩いていた。
・・・
丘から林へと差し掛かったところで、突如、茂みから、その目の前に、五人の男どもがバタバタと出てきた。
青年はポケットに手を突っ込んだまま、立ち止まる。落ち着いた様子。というか、興味が無さそう。
男どもは、青年の行く手をふさぐように、道に広がり、刀を抜いた。
ガラの悪い連中。ニヤニヤと薄汚い笑み。
「ニーチャン、持ってるもの、全部置いてってもらおうか」
***
その頃、1キロと離れていない道端の茶屋では、美人と評判の看板娘がくるくるとオーダーをこなしていた。
「リンちゃん、おかわり!」
「はーい」
「リンちゃん、こっちもおかわり三つ」
「はいはーい」
「リンちゃん、今日も可愛いね」
「そうですか? 誉めてもおまけしないですよ」
「リンちゃん、最近彼氏とはどうなんだい?」
「そういうの、セクハラなんでやめてもらえます?」
セクハラされても笑顔は崩さない。プロの看板娘。
揺れる三つ編みが、素朴で可愛らしい。
(あー、くだらない。客はエロオヤジばっかりだし、たまに来るサムライも威張り腐って女を見下してるクズだし。つまんないの。こんな地方の小さな茶屋で、人生終わりたくないわ)
「リンちゃん、知ってるかい?」
客に話しかけられて、リンはスマイルを作った。
「え? なんですかぁ?」
「サムライの化け物がうろついてるって話」
***
「は? あんたら、誰?」
パイナップル頭のサムライは、尋ねた。
「知る必要はない。死にたくなけりゃ、全部置いてけ」
「俺たちは慈悲深いから、パンツだけは盗らないでやる」
「ああ、パンツはいらねー」
ゲラゲラと笑う五人。
こいつらは、最近ここらを通る旅人から金品を巻き上げているナラズモノである。
「要するに、悪いヤツってことで間違いないな?」
「あ? 見りゃ分かるだろ」
「あんたら、カネ貸してくんない? 俺、腹減っててさ」
「なに言ってやがるんだテメェ。話、聞いてなかったんかコラァ」
「どうせいっぱい、カネ持ってるんだろ? いいじゃん、俺、約束は忘れねえ自信あるんだ」
(おい、なんだこいつ。ヘラヘラして、全然ビビってねえ、気持ち悪りぃ)
(どうする? やめておくか?)
(バカ言うな。こんな変な髪型のヤツにビビって逃げるヤツがあるか!)
「おい、ニーチャン。遊びじゃねえんだぞ。今すぐカネ置いてけ」
「やだよ、それよりカネ貸してくれ。いつか返すから」
「……手、出しな」
「よっしゃ! これで今日は草、食わなくて済む!」
パイナップル男は、嬉々として両手で体の前に皿を作った。
ナラズモノはゆっくりと歩み寄り、いきなり目にも止まらぬ速さで刀を振り抜いた。
パイナップル男の両手が、血しぶきを散らしながら宙を舞った。
「いってえええええええ!!」
そして返す刃で、すぱーん! っと、首をはねた。
***
「化け物? あたし、ホラーとか怪談とかチョー好きです♡」
(どうせ、くだらん話だろうけど、のっておいてあげる)
「だと思ってよ。でもこれはマジもんの話だから、気をつけたほうがいいぜ」
「どんな話ですか? 知りたーい♡」
「そうかそうか、ここだけの話なんだがな。頭がパイナップルみたいなサムライが旅をしてるそうだ」
「怖い! そのセンスが怖い!」
「だろ? 怖いのはそれだけじゃねえんだ。そいつは死んでも死なないらしい」
「それってサムライの幽霊ってことですか?」
「幽霊とも違う。昼間からその辺をうろうろしてるそうだ! それで、カネ貸してくれ、カネ貸してくれ、と頼んで回っている」
「ふーん。怖いですねー」
(はっ、くだらなっ。パイナップルで不死身でカネの亡者かよ。考えたヤツ、センスねーわ)
いつか書きたい気がしなくもない。
●プロット的なもの
・流れ
ヒロイン(恋愛脳)が死ぬ方法を聞いたことあると言う。
主人公が食いついてくる。
一緒に行動。
ヒロイン攫われる。
主人公が助けに行く。
ヒロインが嘘ついたことを白状する。
それでも主人公はヒロインを助ける。
無事に解決。別れ。
ともに行くことに。
・主人公:ナナシ
20歳くらい。男。
村が鬼に襲われ、不死身の鬼と戦って、その肉を噛み千切り、食ったら自分も不死身の体になった。サムライはかっこよく死ぬものだという考えがあり、死ねないのはかっこ悪いから、普通の体に戻りたい。
超常的な存在である「鬼」なら死ぬ方法を知っているのではないかと思い、鬼を探している。
●本文のイメージ的なもの
スマホも車もまだない、昔のこと。
日本のどこかの話。
たんぽぽの咲き乱れる丘の道を、一人の男が歩いていた。
まず目を引くのが、パイナップルのような奇抜な髪型。
頭のてっぺんで、乱暴に髪を縛っただけ。
そして、だらしなく伸びた無精ひげ。
服装は、質の悪いボロの着物。草履も、今にも鼻緒が切れそう。
パッと見、ホームレスというか、流浪の民というか、そんな感じである。
猫背だし、ポケットに手を突っ込んでいるし、陰気な印象。
しかし、よく見ると、意外と顔はいい。イケメン。
精悍な面構え。
体は細いが、よく引き締まっている。
実は、男はまだ十八歳の青年。
妙におっさん臭く見えるが、立派な若者である。
腰には刀もさげている。
そんな青年が、のどかな風景の中を、のんびりと気持ち良く歩いていた。
・・・
丘から林へと差し掛かったところで、突如、茂みから、その目の前に、五人の男どもがバタバタと出てきた。
青年はポケットに手を突っ込んだまま、立ち止まる。落ち着いた様子。というか、興味が無さそう。
男どもは、青年の行く手をふさぐように、道に広がり、刀を抜いた。
ガラの悪い連中。ニヤニヤと薄汚い笑み。
「ニーチャン、持ってるもの、全部置いてってもらおうか」
***
その頃、1キロと離れていない道端の茶屋では、美人と評判の看板娘がくるくるとオーダーをこなしていた。
「リンちゃん、おかわり!」
「はーい」
「リンちゃん、こっちもおかわり三つ」
「はいはーい」
「リンちゃん、今日も可愛いね」
「そうですか? 誉めてもおまけしないですよ」
「リンちゃん、最近彼氏とはどうなんだい?」
「そういうの、セクハラなんでやめてもらえます?」
セクハラされても笑顔は崩さない。プロの看板娘。
揺れる三つ編みが、素朴で可愛らしい。
(あー、くだらない。客はエロオヤジばっかりだし、たまに来るサムライも威張り腐って女を見下してるクズだし。つまんないの。こんな地方の小さな茶屋で、人生終わりたくないわ)
「リンちゃん、知ってるかい?」
客に話しかけられて、リンはスマイルを作った。
「え? なんですかぁ?」
「サムライの化け物がうろついてるって話」
***
「は? あんたら、誰?」
パイナップル頭のサムライは、尋ねた。
「知る必要はない。死にたくなけりゃ、全部置いてけ」
「俺たちは慈悲深いから、パンツだけは盗らないでやる」
「ああ、パンツはいらねー」
ゲラゲラと笑う五人。
こいつらは、最近ここらを通る旅人から金品を巻き上げているナラズモノである。
「要するに、悪いヤツってことで間違いないな?」
「あ? 見りゃ分かるだろ」
「あんたら、カネ貸してくんない? 俺、腹減っててさ」
「なに言ってやがるんだテメェ。話、聞いてなかったんかコラァ」
「どうせいっぱい、カネ持ってるんだろ? いいじゃん、俺、約束は忘れねえ自信あるんだ」
(おい、なんだこいつ。ヘラヘラして、全然ビビってねえ、気持ち悪りぃ)
(どうする? やめておくか?)
(バカ言うな。こんな変な髪型のヤツにビビって逃げるヤツがあるか!)
「おい、ニーチャン。遊びじゃねえんだぞ。今すぐカネ置いてけ」
「やだよ、それよりカネ貸してくれ。いつか返すから」
「……手、出しな」
「よっしゃ! これで今日は草、食わなくて済む!」
パイナップル男は、嬉々として両手で体の前に皿を作った。
ナラズモノはゆっくりと歩み寄り、いきなり目にも止まらぬ速さで刀を振り抜いた。
パイナップル男の両手が、血しぶきを散らしながら宙を舞った。
「いってえええええええ!!」
そして返す刃で、すぱーん! っと、首をはねた。
***
「化け物? あたし、ホラーとか怪談とかチョー好きです♡」
(どうせ、くだらん話だろうけど、のっておいてあげる)
「だと思ってよ。でもこれはマジもんの話だから、気をつけたほうがいいぜ」
「どんな話ですか? 知りたーい♡」
「そうかそうか、ここだけの話なんだがな。頭がパイナップルみたいなサムライが旅をしてるそうだ」
「怖い! そのセンスが怖い!」
「だろ? 怖いのはそれだけじゃねえんだ。そいつは死んでも死なないらしい」
「それってサムライの幽霊ってことですか?」
「幽霊とも違う。昼間からその辺をうろうろしてるそうだ! それで、カネ貸してくれ、カネ貸してくれ、と頼んで回っている」
「ふーん。怖いですねー」
(はっ、くだらなっ。パイナップルで不死身でカネの亡者かよ。考えたヤツ、センスねーわ)
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