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第16話 実は構ってちゃんだよね?
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【確定ドロップアンケート。
1.タイラントクラブの身肉(50%)
2.タイラントクラブの堅鋏(50%)
タイラントクラブの身肉とタイラントクラブの堅鋏が選択されました。】
「え?え?両方、なんてことあるの?」
そう言っている間に、空中が光ったかと思うと、タイラントクラブの身肉とタイラントクラブの堅鋏、双方がドロップした。
それを慌てて受け止める美織だったが、どちらも大きすぎて、タイラントクラブの堅鋏を受け止めることが出来なかった。
それをルカルカが代わりにひろう。
「やったああ!タイラントクラブの身肉ゲットだよ!ギルドに帰って早速食べよう!」
ルカルカはお目当てのタイラントクラブの身肉が手に入ってニッコニコだ。
「ルカルカさん、何かはおるものを持っていませんか?私、何も持ってなくて……。」
「予備の装備ならあるけど?」
「それを獄寺さんに少しの間貸していただけませんか?さすがに女の子をこのままというのは、ちょっと……。」
「まあ、そうね。情をかけてあげるわ。ほら着なさいよ。私の装備貸して上げる。」
ルカルカが自分のマジックバッグから、予備の装備を出して放り投げた。
「ふ、ふん!感謝なんてしてやらないんだからね!まあ有り難く借りといてあげるわ。」
感謝しないといいつつ、うっかり感謝してしまう獄寺ちょこ。
「獄寺さんも良かったら、一緒に食べ食べ配信しませんか?タイラントクラブに攻撃は当てたわけですし。」
美織がそう言うと、
「はあ!?あんた馬鹿じゃないの!?あたしに邪魔されておいて、ドロップ品を分けるとか、頭おかしいんじゃない!?」
:獄寺ちょこに分ける必要はないよな
:いおりん優しい
:邪魔されたって言っても結果大した被害受けてないから気にしてないのかな
:俺はいおりんにデレる獄寺ちょこが見たい
:それは美味しい
:ルカルカ次第なんじゃないか?
「そうですよね……。ルカルカさんは今まで迷惑かけられたそうですし……。どうですか?ルカルカさん。獄寺ちょこさんが同席されるのは嫌でしょうか?」
「ん~……。私としては今までのことがあるから、ムカつく部分もあるけど、恩人のいおりんがいいって言ってるのに、私が駄目って言うのもね。いおりんのおかげで手に入った素材なわけだし。別にいいよ?」
「ありがとうございます!ルカルカさん!」
「え?はあ?ちょ、マジで言ってんの!?」
獄寺ちょこが服を着ながら驚いている。
:ルカルカええ子やあ
:ますますファンになったぞ
:女子3人でイチャイチャ配信か
:獄寺ちょこの以外な一面もっと見たい
「ま、まあ?そんなに言うなら、ついって行ってやらなくもねえけど?」
獄寺ちょこがプイッとしながら言う。
「食べ配信はうちでやるから、あんたのガワのデータ寄越しなさいよ。素顔じゃ食べらんないでしょ?武士の情けよ。」
とルカルカが言う。
「まあそこまで頭を下げるってんなら?あんたらが無理やりやらせてるんだからね!」
どこまでも素直じゃない獄寺ちょこ。
誰も頭は下げていないのだが、そういうことにしておきましょうかと、美織とルカルカは顔を見合わせて笑った。
電車でギルド閃光の剣に移動する最中も、このあたしが参加してあげるんだから、感謝しなさいよねとふんぞり返る獄寺ちょこに、ルカルカは吹き出しそうになっていた。
「はい、ありがとうございます。」
美織はどこまでも素直にお礼を言い、ルカルカは獄寺ちょこの素直じゃなさに、笑ってはいけないシリーズを思い浮かべていた。
「じゃーん!ここがうちのギルドだよ!」
ルカルカが両手を広げて、ギルド閃光の剣の事務所内部を案内する。配信者が多い為、配信部屋まであるらしい。
大きなビルのワンフロアを借り切って、フロア全体が閃光の剣のスペースになっているようで、スタッフが常に歩いている。
「ここが食べ配信する為の部屋だよ~。」
ルカルカが案内してくれた部屋には調理器具やパソコンが予め設置され、いつでも調理配信や食べ配信が出来るようになっていた。
「わあ!凄いですね!」
美織はキョロキョロと部屋の中を見回す。
「ほら早く、ガワのデータ。」
ルカルカが獄寺ちょこに手を差し出す。
「……これよ。」
USBカードを獄寺ちょこが差し出す。
「こんなもの常に持ち歩いてるなんて、さてはあんた、実は構ってちゃんね?」
「は、はあ!?ちっげーし!手持ちの機材が調子悪くなった時に、いつでも代わりが使えるようにする為だし!」
と強がりを言う。
「はいはい、そういうことにしてあげる。」
ルカルカがUSBを受け取ると、スタッフにそれを手渡して、予め用意しておいた美織の他に、獄寺ちょこを追加するよう頼んだ。
タイラントクラブの堅鋏にも身肉が詰まっているとのことで、それを解体してくれるのを待って、食べ食べ配信が始まった。
────────────────────
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2.タイラントクラブの堅鋏(50%)
タイラントクラブの身肉とタイラントクラブの堅鋏が選択されました。】
「え?え?両方、なんてことあるの?」
そう言っている間に、空中が光ったかと思うと、タイラントクラブの身肉とタイラントクラブの堅鋏、双方がドロップした。
それを慌てて受け止める美織だったが、どちらも大きすぎて、タイラントクラブの堅鋏を受け止めることが出来なかった。
それをルカルカが代わりにひろう。
「やったああ!タイラントクラブの身肉ゲットだよ!ギルドに帰って早速食べよう!」
ルカルカはお目当てのタイラントクラブの身肉が手に入ってニッコニコだ。
「ルカルカさん、何かはおるものを持っていませんか?私、何も持ってなくて……。」
「予備の装備ならあるけど?」
「それを獄寺さんに少しの間貸していただけませんか?さすがに女の子をこのままというのは、ちょっと……。」
「まあ、そうね。情をかけてあげるわ。ほら着なさいよ。私の装備貸して上げる。」
ルカルカが自分のマジックバッグから、予備の装備を出して放り投げた。
「ふ、ふん!感謝なんてしてやらないんだからね!まあ有り難く借りといてあげるわ。」
感謝しないといいつつ、うっかり感謝してしまう獄寺ちょこ。
「獄寺さんも良かったら、一緒に食べ食べ配信しませんか?タイラントクラブに攻撃は当てたわけですし。」
美織がそう言うと、
「はあ!?あんた馬鹿じゃないの!?あたしに邪魔されておいて、ドロップ品を分けるとか、頭おかしいんじゃない!?」
:獄寺ちょこに分ける必要はないよな
:いおりん優しい
:邪魔されたって言っても結果大した被害受けてないから気にしてないのかな
:俺はいおりんにデレる獄寺ちょこが見たい
:それは美味しい
:ルカルカ次第なんじゃないか?
「そうですよね……。ルカルカさんは今まで迷惑かけられたそうですし……。どうですか?ルカルカさん。獄寺ちょこさんが同席されるのは嫌でしょうか?」
「ん~……。私としては今までのことがあるから、ムカつく部分もあるけど、恩人のいおりんがいいって言ってるのに、私が駄目って言うのもね。いおりんのおかげで手に入った素材なわけだし。別にいいよ?」
「ありがとうございます!ルカルカさん!」
「え?はあ?ちょ、マジで言ってんの!?」
獄寺ちょこが服を着ながら驚いている。
:ルカルカええ子やあ
:ますますファンになったぞ
:女子3人でイチャイチャ配信か
:獄寺ちょこの以外な一面もっと見たい
「ま、まあ?そんなに言うなら、ついって行ってやらなくもねえけど?」
獄寺ちょこがプイッとしながら言う。
「食べ配信はうちでやるから、あんたのガワのデータ寄越しなさいよ。素顔じゃ食べらんないでしょ?武士の情けよ。」
とルカルカが言う。
「まあそこまで頭を下げるってんなら?あんたらが無理やりやらせてるんだからね!」
どこまでも素直じゃない獄寺ちょこ。
誰も頭は下げていないのだが、そういうことにしておきましょうかと、美織とルカルカは顔を見合わせて笑った。
電車でギルド閃光の剣に移動する最中も、このあたしが参加してあげるんだから、感謝しなさいよねとふんぞり返る獄寺ちょこに、ルカルカは吹き出しそうになっていた。
「はい、ありがとうございます。」
美織はどこまでも素直にお礼を言い、ルカルカは獄寺ちょこの素直じゃなさに、笑ってはいけないシリーズを思い浮かべていた。
「じゃーん!ここがうちのギルドだよ!」
ルカルカが両手を広げて、ギルド閃光の剣の事務所内部を案内する。配信者が多い為、配信部屋まであるらしい。
大きなビルのワンフロアを借り切って、フロア全体が閃光の剣のスペースになっているようで、スタッフが常に歩いている。
「ここが食べ配信する為の部屋だよ~。」
ルカルカが案内してくれた部屋には調理器具やパソコンが予め設置され、いつでも調理配信や食べ配信が出来るようになっていた。
「わあ!凄いですね!」
美織はキョロキョロと部屋の中を見回す。
「ほら早く、ガワのデータ。」
ルカルカが獄寺ちょこに手を差し出す。
「……これよ。」
USBカードを獄寺ちょこが差し出す。
「こんなもの常に持ち歩いてるなんて、さてはあんた、実は構ってちゃんね?」
「は、はあ!?ちっげーし!手持ちの機材が調子悪くなった時に、いつでも代わりが使えるようにする為だし!」
と強がりを言う。
「はいはい、そういうことにしてあげる。」
ルカルカがUSBを受け取ると、スタッフにそれを手渡して、予め用意しておいた美織の他に、獄寺ちょこを追加するよう頼んだ。
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