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第3話 (コメント採用回)チートな美少女は幸運10倍①
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「今日こそは邪魔しないでくれよ?
僕自身の力で倒せる敵じゃないと意味ないんだからさ。
お前にバンバン自動狩りみたくに倒して貰ってたら、僕はお祖父様に家に入れて貰えなくなっちゃうよ。」
「分かったよ、何度もやかましいな。」
イグナイトスティールが、うんざりしたように言ってくる。
僕は改めてダンジョンに潜っていた。
今日はこの間とは違うダンジョンだ。入り口が狭くて人がすれ違うのがギリギリくらいの道幅の場所だ。
狭いところが苦手な僕からすると、あまり潜りたくはなかったけれど、ここに住んでたり、わいたりする魔物は、スクロールをドロップしやすいのと、謎の液体をたまにドロップするのがいるという。
ドロップ内容がある程度確定の魔物と違って、どれだけ倒してもハズレの可能性が高い魔物は人気がない。
大体は大人数でパーティーを組んで、聖魔法の全体攻撃魔法が3割、弓使いの特殊スキルが3割、なんて風に、倒したら必ず高レベルのスクロールのいずれかをドロップする魔物が人気なのだ。
ここにいる魔物でも、そういうスクロールが出ない訳じゃないけど、稼ぐつもりでダンジョンに潜る冒険者たちは、薬をがぶ飲みして確実に落とす方の危険な魔物と戦う。
だからこのダンジョンは、穴場と言っていいほどすいている。
滑りやすい岩の道に気を付けながら、僕はゆっくりと奥へ奥へと進んで行った。
地面がなだらかになったところで、突然壁の燭台が、ぼっ、ぼっ、と音を立てて、順番に火がついていく。
大きな石畳と、石壁の天井で出来た広い空間。火がついた瞬間、天井近くの壁にとまっていた石の魔物が一斉に動き出す。
ここはダンジョンの入り口の門の前。
門番のガーゴイルだ。
ガーゴイルは、石でできた、カラス、コウモリ、竜、猛禽類などの、すべての総称として呼ばれることが多く、ここにいるのは、コウモリの羽を持ち、先の尖った長い尻尾を持つ、カラスのような長いクチバシの魔物だ。
それらが一斉に向かってくる。
飛んで来るものは、こちらから切ろうとしちゃ駄目だ。タイミングを合わせる。飛んで来る球体を打ち返す時と同じ。
振り抜こうとするからズレる。
タイミングがあえば球体は跳ね返って遠くまで飛ぶ。飛んで来る生き物を切る時も同じことだ。
タイミングがあえば力を入れずにキレイに切れる。
逆にあわないと、こういう硬い魔物は刃を痛めてしまうか、最悪刃こぼれしたり剣が折れてしまう。
イグナイトスティールは、伝説の鍛冶職人イスラファンの特別製だから、なかなかそんなことにはならないけど、それでも力任せに切ろうとしないに越したことはないのだ。
──横一線!!
飛んで来るタイミングのあったガーゴイルが、真っ二つに切れて空中で消え、地面にスクロール、または素材を落とす。
スクロールの確率がとにかく高い。防具の素材にも使える魔物だから、素材集めの時には逆に苦労するけど、今回の僕の目的はスクロールだからむしろありがたい。
ダンジョンの魔物は、生息してるものと、時間わきのものに分かれるけど、ガーゴイルは時間わきに属する魔物だから、時間がたつとまた復活する。
ダンジョンの魔力が生み出している、特殊な存在だと言われてる。実際侵入者が現れるまで微動だにしない。
僕は襲って来たすべてのガーゴイルを切り落とすと、床に散らばったスクロールや素材を拾ってアイテムバッグに詰めた。
スクロールのドロップ率が高いというだけあって、一体につき最低3つのスクロールをドロップする。
とは言っても、大半が定着スクロールじゃない消耗品タイプのやつだ。だから新人のアイテム稼ぎに使われる。
多くがバフ効果とか、いいやつで瞬間移動とかだ。それも、1つで防御強化10%とかで、高い数字のやつも出るには出るけど少ない。
攻撃強化とか、ジャンルが違えば重ねがけ出来るけど、防御強化を2つ使う、なんてことは出来ない。
だからレベルが上がるにつれて、ほぼ使わなくなるゴミスクロール、というわけだ。
それでもいいやつをドロップすることもあるから、ぼくみたいなコツコツタイプの新人が、たまに狩りに来る。
気が遠くなるくらいゴミスクロールを集めてでも、いいやつを手に入れようだなんて、貴族の中じゃホント僕くらいなんだろうな。
僕がスクロールを拾っている最中に、神の福音の音がする。
レベルが8になりました。
HPが4上がりました。
MPが3上がりました。
攻撃力が2上がりました。
防御力が1上がりました。
俊敏性が1上がりました。
知力が2上がりました。
スキル、〈裸に見える〉を習得しました。
レベルが9になりました。
HPが3上がりました。
MPが5上がりました。
攻撃力が3上がりました。
防御力が1上がりました。
俊敏性が2上がりました。
知力が3上がりました。
スキル、〈雨予報(15秒前)〉を習得しました。
────────────────────
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僕自身の力で倒せる敵じゃないと意味ないんだからさ。
お前にバンバン自動狩りみたくに倒して貰ってたら、僕はお祖父様に家に入れて貰えなくなっちゃうよ。」
「分かったよ、何度もやかましいな。」
イグナイトスティールが、うんざりしたように言ってくる。
僕は改めてダンジョンに潜っていた。
今日はこの間とは違うダンジョンだ。入り口が狭くて人がすれ違うのがギリギリくらいの道幅の場所だ。
狭いところが苦手な僕からすると、あまり潜りたくはなかったけれど、ここに住んでたり、わいたりする魔物は、スクロールをドロップしやすいのと、謎の液体をたまにドロップするのがいるという。
ドロップ内容がある程度確定の魔物と違って、どれだけ倒してもハズレの可能性が高い魔物は人気がない。
大体は大人数でパーティーを組んで、聖魔法の全体攻撃魔法が3割、弓使いの特殊スキルが3割、なんて風に、倒したら必ず高レベルのスクロールのいずれかをドロップする魔物が人気なのだ。
ここにいる魔物でも、そういうスクロールが出ない訳じゃないけど、稼ぐつもりでダンジョンに潜る冒険者たちは、薬をがぶ飲みして確実に落とす方の危険な魔物と戦う。
だからこのダンジョンは、穴場と言っていいほどすいている。
滑りやすい岩の道に気を付けながら、僕はゆっくりと奥へ奥へと進んで行った。
地面がなだらかになったところで、突然壁の燭台が、ぼっ、ぼっ、と音を立てて、順番に火がついていく。
大きな石畳と、石壁の天井で出来た広い空間。火がついた瞬間、天井近くの壁にとまっていた石の魔物が一斉に動き出す。
ここはダンジョンの入り口の門の前。
門番のガーゴイルだ。
ガーゴイルは、石でできた、カラス、コウモリ、竜、猛禽類などの、すべての総称として呼ばれることが多く、ここにいるのは、コウモリの羽を持ち、先の尖った長い尻尾を持つ、カラスのような長いクチバシの魔物だ。
それらが一斉に向かってくる。
飛んで来るものは、こちらから切ろうとしちゃ駄目だ。タイミングを合わせる。飛んで来る球体を打ち返す時と同じ。
振り抜こうとするからズレる。
タイミングがあえば球体は跳ね返って遠くまで飛ぶ。飛んで来る生き物を切る時も同じことだ。
タイミングがあえば力を入れずにキレイに切れる。
逆にあわないと、こういう硬い魔物は刃を痛めてしまうか、最悪刃こぼれしたり剣が折れてしまう。
イグナイトスティールは、伝説の鍛冶職人イスラファンの特別製だから、なかなかそんなことにはならないけど、それでも力任せに切ろうとしないに越したことはないのだ。
──横一線!!
飛んで来るタイミングのあったガーゴイルが、真っ二つに切れて空中で消え、地面にスクロール、または素材を落とす。
スクロールの確率がとにかく高い。防具の素材にも使える魔物だから、素材集めの時には逆に苦労するけど、今回の僕の目的はスクロールだからむしろありがたい。
ダンジョンの魔物は、生息してるものと、時間わきのものに分かれるけど、ガーゴイルは時間わきに属する魔物だから、時間がたつとまた復活する。
ダンジョンの魔力が生み出している、特殊な存在だと言われてる。実際侵入者が現れるまで微動だにしない。
僕は襲って来たすべてのガーゴイルを切り落とすと、床に散らばったスクロールや素材を拾ってアイテムバッグに詰めた。
スクロールのドロップ率が高いというだけあって、一体につき最低3つのスクロールをドロップする。
とは言っても、大半が定着スクロールじゃない消耗品タイプのやつだ。だから新人のアイテム稼ぎに使われる。
多くがバフ効果とか、いいやつで瞬間移動とかだ。それも、1つで防御強化10%とかで、高い数字のやつも出るには出るけど少ない。
攻撃強化とか、ジャンルが違えば重ねがけ出来るけど、防御強化を2つ使う、なんてことは出来ない。
だからレベルが上がるにつれて、ほぼ使わなくなるゴミスクロール、というわけだ。
それでもいいやつをドロップすることもあるから、ぼくみたいなコツコツタイプの新人が、たまに狩りに来る。
気が遠くなるくらいゴミスクロールを集めてでも、いいやつを手に入れようだなんて、貴族の中じゃホント僕くらいなんだろうな。
僕がスクロールを拾っている最中に、神の福音の音がする。
レベルが8になりました。
HPが4上がりました。
MPが3上がりました。
攻撃力が2上がりました。
防御力が1上がりました。
俊敏性が1上がりました。
知力が2上がりました。
スキル、〈裸に見える〉を習得しました。
レベルが9になりました。
HPが3上がりました。
MPが5上がりました。
攻撃力が3上がりました。
防御力が1上がりました。
俊敏性が2上がりました。
知力が3上がりました。
スキル、〈雨予報(15秒前)〉を習得しました。
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