31 / 373
第13話 ロック鳥(鳥肉)の冷手羽とレバーペースト③
しおりを挟む
鍋が沸騰してきたらローリエを加えて弱火に戻し、落し蓋をして汁気がなくなるまで煮詰めていく。
煮詰まったら味を見ながら塩を加えて味を調節し、しばらくおいておいて熱を冷ます。
冷たくならない程度、手で触れられるくらいまで熱が冷めたら、フードプロセッサーでなめらかになるまで細かく砕き、生クリームを400CC、バターを40グラム加えてさらにフードプロセッサーにかける。
タッパーに入れて冷蔵庫でひと晩寝かせてレバーペーストの完成だ。半分以下の量なら5時間も寝かせればじゅうぶんだ。
冷蔵庫で5日はもつ常備菜となる。
俺はこれをツマミに酒を飲むのが好きなんである。ワインは白ワインでも構わないが、その時はコンソメのかわりに牛乳を使い、黒胡椒を加えている。
でかすぎる手羽は冒険者ギルドで適当な大きさにぶった切って貰ってあるので、今回は手羽先も手羽中もすべて使う。
ジップロックに、手羽100グラムに対して塩と黒胡椒をひとつまみ入れて、ジップロックの上からよく揉み込む。
そこに片栗粉を大さじ2投入し、袋を振りながら全体にまぶしたら、フライパンにサラダ油をしき、160度で30分かけてじっくりと揚げ焼きにして、キッチンペーパーでよく油を切ってやる。
鍋に手羽800グラムに対して水200ミリリットル、醤油大さじ8、みりん大さじ9、すりおろしにんにくと白胡麻を大さじ4入れて中火で温める。白胡麻は炒ってあるやつだ。
手羽を入れて中火で水分が減るまで、手羽にかけて絡めながら煮ていく。
熱を冷ましたらタッパーに入れて冷凍庫で1時間冷やして、冷手羽の出来上がりだ。
冷蔵庫ならひと晩寝かせてやればいい。
甘辛くてこれも酒によく合う。
俺は今日食べる用に小分けにして冷やしておいたレバーペーストをパテに乗せて、冷手羽とともにツマミにしながらビールを飲んだ。
手羽は冷手羽の方が絶対にうまいと俺は思う。
ついつい食べすぎてレバーペーストを追加で冷蔵庫から出そうとして、ビールが空になっていたのでやめた。
レバーペーストをツマミにすると、つい飲みすぎちまうんだよなあ。
次の日、朝から冒険者ギルドの前に集合すると、アスターさんは既に準備を終えて、仲間を紹介してくれた。魔法使いが1人にデバフの使える弓使いが1人、アスターさんの他に近接職が1人と、なかなかバランスのよいパーティーだった。
クエストに向かう前に、その町の冒険者ギルドに挨拶をする必要があるらしく、町の中に鍛冶工房があると言う。
案内してくれるお礼に、昨日作っておいた冷手羽をアスターさんに渡した。
この人の料理本当にうまいんだぜ、と仲間たちに自慢げに言い、楽しみに食べるよ、と言ってくれた。
冒険者ギルドに挨拶をした後で、アスターさんが鍛冶工房に案内してくれ、そこでアスターさんたちと別れた。
鍛冶工房は隣が武器屋になっていて、鍛冶工房で作成したものを直接おろしているらしい。
工場を見学したいと伝えると、部外者は立ち入り禁止だと言われてしまった。
それはそうかも知れない。鍛冶工房は危険なものだし、俺も弾を自作している最中に人に寄って来られたら困ってしまう。
だがここで引き下がってはここまで来た意味がなくなる。
俺はオリハルコンの武器の作成を考えているが、最高のものを作りたいので、どうしても見学させて欲しいと頼んだ。
「オリハルコンの武器だって?
あんたなんかに買えんのか?」
明らかに無理だろうという表情を浮かべて、若い男がそう言った。
最も希少という鉱石だ、だいぶお高いのだろう。俺は手持ちの金を全部見せた。
「……これじゃ手付金にしかならないが、まあいいだろう、親方に聞いてやるよ。」
若い男がそう言って奥に消えていった。
煮詰まったら味を見ながら塩を加えて味を調節し、しばらくおいておいて熱を冷ます。
冷たくならない程度、手で触れられるくらいまで熱が冷めたら、フードプロセッサーでなめらかになるまで細かく砕き、生クリームを400CC、バターを40グラム加えてさらにフードプロセッサーにかける。
タッパーに入れて冷蔵庫でひと晩寝かせてレバーペーストの完成だ。半分以下の量なら5時間も寝かせればじゅうぶんだ。
冷蔵庫で5日はもつ常備菜となる。
俺はこれをツマミに酒を飲むのが好きなんである。ワインは白ワインでも構わないが、その時はコンソメのかわりに牛乳を使い、黒胡椒を加えている。
でかすぎる手羽は冒険者ギルドで適当な大きさにぶった切って貰ってあるので、今回は手羽先も手羽中もすべて使う。
ジップロックに、手羽100グラムに対して塩と黒胡椒をひとつまみ入れて、ジップロックの上からよく揉み込む。
そこに片栗粉を大さじ2投入し、袋を振りながら全体にまぶしたら、フライパンにサラダ油をしき、160度で30分かけてじっくりと揚げ焼きにして、キッチンペーパーでよく油を切ってやる。
鍋に手羽800グラムに対して水200ミリリットル、醤油大さじ8、みりん大さじ9、すりおろしにんにくと白胡麻を大さじ4入れて中火で温める。白胡麻は炒ってあるやつだ。
手羽を入れて中火で水分が減るまで、手羽にかけて絡めながら煮ていく。
熱を冷ましたらタッパーに入れて冷凍庫で1時間冷やして、冷手羽の出来上がりだ。
冷蔵庫ならひと晩寝かせてやればいい。
甘辛くてこれも酒によく合う。
俺は今日食べる用に小分けにして冷やしておいたレバーペーストをパテに乗せて、冷手羽とともにツマミにしながらビールを飲んだ。
手羽は冷手羽の方が絶対にうまいと俺は思う。
ついつい食べすぎてレバーペーストを追加で冷蔵庫から出そうとして、ビールが空になっていたのでやめた。
レバーペーストをツマミにすると、つい飲みすぎちまうんだよなあ。
次の日、朝から冒険者ギルドの前に集合すると、アスターさんは既に準備を終えて、仲間を紹介してくれた。魔法使いが1人にデバフの使える弓使いが1人、アスターさんの他に近接職が1人と、なかなかバランスのよいパーティーだった。
クエストに向かう前に、その町の冒険者ギルドに挨拶をする必要があるらしく、町の中に鍛冶工房があると言う。
案内してくれるお礼に、昨日作っておいた冷手羽をアスターさんに渡した。
この人の料理本当にうまいんだぜ、と仲間たちに自慢げに言い、楽しみに食べるよ、と言ってくれた。
冒険者ギルドに挨拶をした後で、アスターさんが鍛冶工房に案内してくれ、そこでアスターさんたちと別れた。
鍛冶工房は隣が武器屋になっていて、鍛冶工房で作成したものを直接おろしているらしい。
工場を見学したいと伝えると、部外者は立ち入り禁止だと言われてしまった。
それはそうかも知れない。鍛冶工房は危険なものだし、俺も弾を自作している最中に人に寄って来られたら困ってしまう。
だがここで引き下がってはここまで来た意味がなくなる。
俺はオリハルコンの武器の作成を考えているが、最高のものを作りたいので、どうしても見学させて欲しいと頼んだ。
「オリハルコンの武器だって?
あんたなんかに買えんのか?」
明らかに無理だろうという表情を浮かべて、若い男がそう言った。
最も希少という鉱石だ、だいぶお高いのだろう。俺は手持ちの金を全部見せた。
「……これじゃ手付金にしかならないが、まあいいだろう、親方に聞いてやるよ。」
若い男がそう言って奥に消えていった。
438
お気に入りに追加
1,904
あなたにおすすめの小説
【完結】公爵家の末っ子娘は嘲笑う
たくみ
ファンタジー
圧倒的な力を持つ公爵家に生まれたアリスには優秀を通り越して天才といわれる6人の兄と姉、ちやほやされる同い年の腹違いの姉がいた。
アリスは彼らと比べられ、蔑まれていた。しかし、彼女は公爵家にふさわしい美貌、頭脳、魔力を持っていた。
ではなぜ周囲は彼女を蔑むのか?
それは彼女がそう振る舞っていたからに他ならない。そう…彼女は見る目のない人たちを陰で嘲笑うのが趣味だった。
自国の皇太子に婚約破棄され、隣国の王子に嫁ぐことになったアリス。王妃の息子たちは彼女を拒否した為、側室の息子に嫁ぐことになった。
このあつかいに笑みがこぼれるアリス。彼女の行動、趣味は国が変わろうと何も変わらない。
それにしても……なぜ人は見せかけの行動でこうも勘違いできるのだろう。
※小説家になろうさんで投稿始めました
グーダラ王子の勘違い救国記~好き勝手にやっていたら世界を救っていたそうです~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
ある日、ティルナグ王国の自堕落王子として有名なエルクは国王である父から辺境へ追放を言い渡される。
その後、準備もせずに木の上で昼寝をしていると、あやまって木から落ちてしまう。
そして目を覚ますと……前世の記憶を蘇らせていた。
これは自堕落に過ごしていた第二王子が、記憶を甦らせたことによって、様々な勘違いをされていく物語である。
その勘違いは種族間の蟠りを消していき、人々を幸せにしていくのだった。
今さら言われても・・・私は趣味に生きてますので
sherry
ファンタジー
ある日森に置き去りにされた少女はひょんな事から自分が前世の記憶を持ち、この世界に生まれ変わったことを思い出す。
早々に今世の家族に見切りをつけた少女は色んな出会いもあり、周りに呆れられながらも成長していく。
なのに・・・今更そんなこと言われても・・・出来ればそのまま放置しといてくれません?私は私で気楽にやってますので。
※魔法と剣の世界です。
※所々ご都合設定かもしれません。初ジャンルなので、暖かく見守っていただけたら幸いです。
さようなら、家族の皆さま~不要だと捨てられた妻は、精霊王の愛し子でした~
みなと
ファンタジー
目が覚めた私は、ぼんやりする頭で考えた。
生まれた息子は乳母と義母、父親である夫には懐いている。私のことは、無関心。むしろ馬鹿にする対象でしかない。
夫は、私の実家の資産にしか興味は無い。
なら、私は何に興味を持てばいいのかしら。
きっと、私が生きているのが邪魔な人がいるんでしょうね。
お生憎様、死んでやるつもりなんてないの。
やっと、私は『私』をやり直せる。
死の淵から舞い戻った私は、遅ればせながら『自分』をやり直して楽しく生きていきましょう。
公爵家長男はゴミスキルだったので廃嫡後冒険者になる(美味しいモノが狩れるなら文句はない)
音爽(ネソウ)
ファンタジー
記憶持ち転生者は元定食屋の息子。
魔法ありファンタジー異世界に転生した。彼は将軍を父に持つエリートの公爵家の嫡男に生まれかわる。
だが授かった職業スキルが「パンツもぐもぐ」という謎ゴミスキルだった。そんな彼に聖騎士の弟以外家族は冷たい。
見習い騎士にさえなれそうもない長男レオニードは廃嫡後は冒険者として生き抜く決意をする。
「ゴミスキルでも美味しい物を狩れれば満足だ」そんな彼は前世の料理で敵味方の胃袋を掴んで魅了しまくるグルメギャグ。
三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る
マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息
三歳で婚約破棄され
そのショックで前世の記憶が蘇る
前世でも貧乏だったのなんの問題なし
なによりも魔法の世界
ワクワクが止まらない三歳児の
波瀾万丈
《勘違い》で婚約破棄された令嬢は失意のうちに自殺しました。
友坂 悠
ファンタジー
「婚約を考え直そう」
貴族院の卒業パーティーの会場で、婚約者フリードよりそう告げられたエルザ。
「それは、婚約を破棄されるとそういうことなのでしょうか?」
耳を疑いそう聞き返すも、
「君も、その方が良いのだろう?」
苦虫を噛み潰すように、そう吐き出すフリードに。
全てに絶望し、失意のうちに自死を選ぶエルザ。
絶景と評判の観光地でありながら、自殺の名所としても知られる断崖絶壁から飛び降りた彼女。
だったのですが。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる